鈴木勝吾 | インタビュー | Deview-デビュー

Deview LOGO

お知らせ

検索の条件設定はコチラ

Deview LOGO

検索の条件設定はコチラ

インタビュー「鈴木勝吾」

2023/08/23

「今回がシリーズ第5弾ということで、これまでやってこれたのは、本当にお客様あってのことだなと思っています」

鈴木勝吾撮影/大槻志穂

2019年のOp.1以降、“モリミュ”の愛称で多くのファンに支持されているミュージカル『憂国のモリアーティ』のシリーズ第5弾となる、ミュージカル『憂国のモリアーティ』Op.5 -最後の事件-が、いよいよ8月24日より幕を開ける。上流階級の人間達に支配され差別が蔓延している19世紀末の「大英帝国」を舞台に、階級制度による悪を取り除き、理想の国を作ろうとするジェームズ・モリアーティと、宿敵シャーロック・ホームズの戦いを中心に描く本作。Op.1からウィリアム・ジェームズ・モリアーティを演じ、主演の1人としてモリミュを支えてきた鈴木勝吾に、本作への意気込みや見どころ、モリミュの魅力、ウィリアムへの想いなどを聞いた。さらには、『デビュー』読者の先輩として、この仕事の魅力についても熱い想いを語ってくれた。

鈴木勝吾

――2019年の「Op.1」から続いているモリミュのシリーズ第5弾となる本作。開幕を控えた今の想いをお聞かせください。

「まずは「Op.1」から続いている作品で、今回がシリーズ第5弾、「Op.5 -最後の事件-」ということで、これまでやってこれたのは、本当にお客様あってのことだなと思っています。もちろん、作品として面白かったというのもあるんでしょうけど、原作の力であったり、作品の力があったとしても、こんなにもお客様に愛されている作品も稀有だなって思っていて。すごくありがたいところに立たせていただいているので、これまでのことを、作品を通して返せていけたらいいなと思っています」

――こうして多くの方に愛されている、この作品の魅力というのは、どんな点だと感じていますか?

「僕らがどうこうというよりも、まず原作が本当に素晴らしいと僕は思います。竹内良輔先生の構成だったり、三好 輝先生が描く絵だったり、両先生が作る作品がすごく人を惹きつけるものになっているし、もともとはシャーロック・ホームズというものから派生している作品ですが、その中にある想いや志の高さというものがすごく伝わってくる作品なんだなというのが一番強いです。僕が携わらせていただいている作品、たとえば舞台『東京喰種 トーキョーグール』やミュージカル『薄桜鬼』、舞台『ジョーカー・ゲーム』にしても、そもそも原作がめちゃくちゃ面白いっていうのが根底にあって、僕らはそれを必死に再現という意味ではなく、また新たに生き直させてもらっているっていう感覚が強いので、作品の魅力っていうと、それが一番大きいのかなと思います」

鈴木勝吾

――『憂国のモリアーティ』は、モリミュ(ミュージカル)のほか、小説やアニメ化、舞台化など様々なメディアミックスが展開されていますが、ミュージカル『憂国のモリアーティ』ならではの魅力というのは?

「魅力ある音楽というのもすごく大きいと思うし、ピアノとヴァイオリンという2本の生演奏であるという部分もそうでしょうし、前から言っていることではあるけど、モリミュに関しては、製作委員会というか、主にプロデューサーの“この作品を具現化したい”という強い想いが一番の魅力につながっているんだろうなって思います」

――それはどんなところで感じているのですか?

「僕ら役者たちが原作から受け取って解釈したことだったり、演出家や音楽家が考えていることっていうものと、お客様が求めているものも含め、1つの価値観というものに対して、どう具現化していけばいいのかっていうことを、結構ギリギリまですり合わせて、根気強くやってくださっているなという感じがあって。これまであらゆる作品をやってきて感じているのは、原作があるものだと、作品を作り上げていく中で、『原作はこうなんで…』と言われてしまうことがけっこうあったりするんです。原作がある作品を演劇やミュージカルとしてやる場合、あらゆることを分解して組み直す作業を現場ではするのですが、モリミュでは、脚本からそうだし、演出家・音楽家・役者・振付…全部そうなんですが、『原作はこうなんで…』っていうことが語頭に出てこない。それがミュージカル『憂国のモリアーティ』の根幹にある強さなのかなって思います。“原作を通じて僕はこう思った”っていう、そこに自分なりの解釈があって、心があって想いがあるんですよ。でも、『原作はこうなんで…』と言われてしまうことがあったりする。それが全部じゃないにせよ、じゃあ、舞台化しなきゃいいのになって思ってしまったり、演劇ってなんだろうって考えることがすべからくあって。そんな中で、モリミュは、“ミュージカルにするならこうだよね”、“鈴木勝吾がやるならこうだよね”、“平野良がやるならこうだよね”…っていう、そこも根気強くすり合わせるというか。それは決して僕らの自己満足ではなくて、お客様に届けるための努力も含めて、そこはすごくプロデューサーが担ってくれているなって感じています。まあ、付け加えれば、僕がそこに関してうるさいというか、粘り強いだけなのかもしれないですけど。でも、原作のある作品じゃなかったとしても、演劇プロデューサーという立場から考えて、作品というものに向き合うその姿勢というのは、すごく助かっているし、ありがたいなって思います。こういうことが増えていけば、演劇の未来は明るいなとすごく思わせてくれる場所でもありますね、モリミュは」

鈴木勝吾

――ただ原作のストーリーをなぞるだけではなく、キャスト・スタッフ含めて、それぞれが作品に対して真摯に向き合っているからこそ、魅力ある作品として支持されているんでしょうね。

「個々に想いが強い俳優陣が揃っているし、クリエイター陣も自分の解釈や意思みたいなものがいろいろとあって、それに負けず劣らず、プロデューサーもいろんな想いを持っているっていうのが、結果、みんなで1つの方向を目指せて、それをお客さんが受け入れてくれて、ここまで見続けてくれた大きな要因だなっていうのをすごく感じます」

――約4年間、演じ続けてきたウィリアム・ジェームズ・モリアーティに対して、演じる際に心がけていることやこだわっているのはどんな部分ですか?

「これは僕が私生活でもすごく思うことなのですが、人からもらって大事にしていることがあって、“何を恥として生きていくか”ということは、ウィリアムを作る上で、そしてミュージカル『憂国のモリアーティ』を作る上で、すごく大事にしています。このことに限らず、全部そうだと思うので。どんな人もどんな業界でも、自分から望んで恥ずかしいことをする人っていうのはいないから、結局、何をもってその人の行動を決めるかと言ったら、何が恥ずかしいことなのか…っていうことだと思うんです。そういう部分をウィリアムと一緒に考えられているのかなって思います。人が生きていく中で、この当時の大英帝国のヒエラルキーのある社会はおかしいんだって思って、それに身を投じていくことを選んだ男の矜持というか、そういうものをちゃんと伝えていきたいなっていうのが一番ですね」

関連記事

Information

ミュージカル『憂国のモリアーティ』Op.5 -最後の事件-

大阪公演:2023年8月24日(木)〜27日(日)メルパルクホール
東京公演:2023年9月1日(金)〜10日(日)天王洲 銀河劇場

ミュージカル『憂国のモリアーティ』©竹内良輔・三好 輝/集英社 ©ミュージカル『憂国のモリアーティ』プロジェクト

集英社「ジャンプ SQ.」で2016年8月から連載されている、構成/竹内良輔氏、漫画/三好 輝氏による人気漫画が原作。コナン・ドイルの「シャーロック・ホームズ」を原案に、ホームズ最大の宿敵であるモリアーティ教授視点で再構築された物語が描かれている。コミックスは最新19巻(2023年5月現在)まで刊行されており、発行部数は累計650万部を突破。これまでにミュージカル、ストレートプレイ、アニメ、ノベライズと、それぞれに大きな盛り上がりをみせており、その中でもミュージカルは、2019年にスタートし、これまでに4公演が上演されている。

ストーリーは、上流階級の人間達に支配され差別が蔓延している19世紀末の「大英帝国」を舞台に、階級制度による悪を取り除き、理想の国を作ろうとするジェームズ・モリアーティと、宿敵シャーロック・ホームズの戦いを中心に描かれる。脚本・演出には西森英行氏、音楽は、ただすけ氏という強力な布陣で、ピアノとヴァイオリンの生演奏を交えた舞台作品という、ライブエンターテイメントならではの魅力を楽しめるミュージカルは今作も健在。

◆公式サイト
https://www.marv.jp/special/moriarty/

Present

鈴木勝吾 サイン入りポラを1名様にプレゼント!

【応募のきまり】
1.『Deview/デビュー』公式X(旧Twitter)アカウント「@Deview_staff」をフォロー
2. 対象ツイートをRT&リプでインタビューの感想を送る
で応募完了!

【応募締切】
2023年9月6日(水)23時59分まで。

◆当選者の発表は賞品の発送をもってかえさせていただきます。
◆商品の発送先は日本国内に限らせて頂きます。
◆当選者様には『Deview/デビュー』公式X(旧Twitter)アカウント(@Deview_staff)より、ダイレクトメッセージでご連絡させていただきます。その際、返信期日までに当選者様からのお返事が確認できない場合は、当選の権利を無効とさせていただきます。
◆所定の文章を変更したツイートや、X(旧Twitter)アカウントを非公開設定にしている場合は、応募を受け付けられません。
◆当選賞品を、インターネットオークションなどで第三者に転売・譲渡することは禁止しております。
※転売・譲渡が明らかになった場合、当選取消とし、賞品をお返し頂く場合があります。

【個人情報の取り扱いについて】
※ご登録いただく個人情報は、プレゼント発送、及び問い合わせ対応にのみ使用させていただき、それ以外には使用いたしません。第三者への提供はございません。
※詳しくは当サイトの「個人情報の取り扱いについて」をお読みください。
※なお、「個人情報の取り扱いについて」にご同意いただいたうえで、ご応募をお願いいたします。

  • 記事へのご感想・ご意見・ご要望はコチラにご連絡ください。
  • ※当落のお問い合わせにはお答えできませんので、ご了承ください。

最近のインタビュー

インタビュー一覧

ア行のタレント
カ行のタレント
サ行のタレント
タ行のタレント
ナ行のタレント
ハ行のタレント
マ行のタレント
ヤ行のタレント
ラ行のタレント
ワ行のタレント
×