松島庄汰 | インタビュー | Deview-デビュー

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インタビュー「松島庄汰」

2018/03/07

「殺陣ほぼ初挑戦なのに、剣の達人・沖田総司役ということで“どないしよう!?”という感じです」

松島庄汰

俳優の池田純矢が脚本・演出を手がける、ハイテンポ・ハイテンション・コメディ第3弾、エン*ゲキ#03「ザ・池田屋!」。幕末に新選組が尊王攘夷派の志士を襲撃した『池田屋事件』を舞台に、池田独自の新たな解釈でストーリーが展開していく本作で、新選組・沖田総司を演じる松島庄汰にインタビュー。本作への意気込みをはじめ、オーディションをきっかけに芸能界デビューを果たした松島に、役者業の魅力や夢を叶えるための秘訣などを語ってもらった。

松島庄汰
まずは、本作に出演が決まった際の率直な感想を教えてください。
「これは、池田さん本人にも言ったことではあるんですけど、映像とかを拝見して役者としての池田さんは知ってはいたんですが、僕よりも年下の池田さんが作・演出と聞いて、本作が3作目というのも知らなかったですし、正直“大丈夫なのかな?”と心配をしていたんです。でも、脚本が届いて読んだら、すごく面白くて、いい意味で裏切られたなって。しかも、テンポのいいコメディで、最後のシーンでは読んでいて鳥肌が立ったし、純粋に、こんなに面白い脚本を書けるなんてすごいなって思いました」
脚本のどんなところに面白さを感じましたか?
「面白いなと思ったのは、無駄な役がないところ。登場人物が、みんなそれぞれの立場もはっきりしているし、全員がちゃんとそれぞれ想いを持っている。そこに役者それぞれの個性がプラスされていったら、どうなるのかが楽しみだなと思いました。ハイテンポ・ハイテンション・コメディとしての面白さもあれば、殺陣もあるので、そこをどうメリハリつけてやっていくのか、楽しみですね」
松島さんは、新選組・沖田総司を演じられますね。
「僕はあまり歴史が得意ではなくて、新選組のことを詳しく知らないんです。でも、池田さんに聞いたら『今回の沖田総司は、脚本の中だけだから、この物語の沖田総司を演じてほしい』と言われたので、変に勉強しなくてもいいのかなと。新選組や沖田総司とは?という最低ラインのところはおさえつつ、僕なりの沖田総司ができたらと思っています」

松島庄汰
本作の中では、沖田総司はツッコミ側のキャラクターでもありますが、現段階で、どのように演じていきたいと思っていますか?
「沖田総司はとてもカッコイイ役なので、そこはきちんとやりきらないといけないなって思います。僕自身、これまであまりカッコイイ役というのを演じたことがなくて。どこか抜けていたり、ちょっとお馬鹿な役が多かったので、カッコイイ役ってすごく難しいなと、今は思っています。コメディではあるけど、決めるところは決めて、魅せるところは魅せるというメリハリがポイントになってくるのかなと。沖田総司は、キャラクター的にそんなにコメディな芝居に参加できないかもしれないですが、その中でもちゃんと芯を持った男として、ほかとは違う部分を見せつつ、終盤に差し掛かっていけたら面白いんじゃないかなと思います」
メインビジュアルだけでも、すごく色鮮やかで賑やかな感じが伝わってきます。
「とにかく衣装が派手ですよね。僕の衣装でいえば、真っ赤な羽織に、フードがついていて、靴はスニーカーだったりしていて。題材として新選組や池田屋事件という枠はあるけど、まったく違う形になるのかなと。服装をとっても時代劇というより現代劇に近い感じですし、オシャレな舞台になるんじゃないかなと思います。それは、池田くんの想いでもあるのかなと。『エンターテインメントとして、気軽に観られるものとして舞台を確立したい』と言っていたので。なので、お芝居もコメディとして楽しくできたらなと思っています」

松島庄汰
池田さんに対しては、どんな印象をお持ちですか?
「映像とかで拝見していて、すごく熱い芝居をする方だなという印象がありました。実際にお会いしたら、芝居に対する意気込みとか熱いものがあって、“本当に俺より年下?”と思うくらい、しっかりされている方だなと。なので、池田さんは年下ではありますが、今回は胸をお借りして頑張っていければなという感じです。あと、まだ出会って数回しかお会いしてないんですが、すごい僕のことをイジってくるんですよ(笑)」
普段はツッコミとボケ、どちら側ですか?
「普段は友達の間とかだと、ボケのほうが多いかもしれないです」
では、今回の作品で新しい扉が開けるかも?
「開きたいですね。ツッコミって、テンポや間がすごく難しいんですよね。少しでもズレてしまうと、まったくウケなくなってしまうので、そこは大事にやっていきたいなと思います」

松島庄汰
コメディ作品についてはいかがですか?
「これまでは映像作品を中心にやらせていただいていたんですが、去年から舞台をコンスタントにやるようになって。前回と前々回で初めてコメディをやらせていただいたんですが、コメディを経験したことで、舞台の良さや醍醐味というものが分かったような気がしたんです。コメディ作品って特に、お客さんと一緒に作るものなんですよね。お客さんの笑いがあってこそ、空気感が生まれる。それがないときは、舞台上でやっていてすぐに分かるし、だから生なんだなとすごく感じました」
やっぱりお客さんの反応で変わってきますか?
「同じことをやっているのに、全然ウケない日があったりするんですよ。そういうときって、序盤からちょっと空気がズレてるなって感じがしたりするんですけど。間とかテンポとか、いろいろなことの積み重ねでウケたりする。だから、お笑い芸人さんって本当に頭が良くないとできないんだなって思います」
本作にもオラキオさんが出演されますね。
「やっぱり、笑いに関してずっと考えてこられた方って、面白いですよね。ここ最近、舞台で芸人さんとご一緒させていただくという状況が多かったので、すごく勉強になりました。そういう人たちって芝居も面白いですし、どこか計算では出せない空気感を持っていたりするので、そこは吸収しつつ、自分のものにできたらなと思います。オラキオさんは関係者の人で好きな方が多いですし、一緒にお芝居させていただけるのがすごく楽しみです」
殺陣も本作の見どころの一つだと思いますが。
「殺陣をやるのがほぼ初めてなのに、剣の達人・沖田総司役ということで“どないしよう!?”という感じです。ちょこちょこ殺陣を習ったりはしているんですが、やっぱり難しいですね。それに、今回はカッコ良く見せないといけないので、頑張らないといけないなと。周りのみなさんが殺陣経験者なので、稽古場ではヒーヒー言いながらやる舞台になりそうだなと。だから、今はちょっと怖いんです……。でも、こういうのを乗り越えていかないと成長できないと思うので、ひたすら練習するしかないなと思っています」

松島庄汰
特に、どういった点が難しいと感じていますか?
「舞台では、基本的に刀を(相手の体に)当てないので、そこが難しいなと感じています。当てずに斬っている感を見せないといけない。上手い方は、人間の皮膚に刀が刺さったときに、どれくらいの力で抜けるのかとか、そういうことも計算してやられているという話を聞いたんですが、なかなかすぐにできるものではないので。殺陣は今回の課題の一つでもあります」
ツッコミ役や殺陣など、これまでとは違った一面が見られそうですね。
「そうですね。カッコイイ立ち回りもそうですが、今回の沖田総司は、一見クールで無愛想にも見えるけど、人一倍熱い想いを背負っている役柄でもあるので、そういう部分も大切にみせていけたらと思います」
昨年様々な舞台を経験されてきた松島さんが感じる、“舞台の魅力・面白さ”とはどういった部分でしょうか?
「目の前で役者が芝居をしているという迫力じゃないですかね。今回でいえば、殺陣があるので、役者の熱量や生の迫力をさらに感じられると思います。それとコメディなので、ほかのお客さんの声につられて笑ってしまうときとか、一体感が味わえるのも魅力だと思います。ストーリー自体もそこまで難しくないですし、舞台をあまり観たことがないという初心者の方でも、とても観やすい舞台なんじゃないかなと思います。コメディでもあり、殺陣もあり、歌もあり……とにかくいろんなものが詰め込まれていて、ド派手なので、ぜひ楽しんでもらいたいです」

松島庄汰
池田さんをはじめ、初共演の方々が多い作品ですが、松島さんは、初めての現場に入る際、臆する事なく行けるタイプですか?
「(食い気味で)無理ですね!」
即答でしたね(笑)。
「すごく人見知りなので、初日の本読みとかもすごく苦手なんです。稽古も1週間くらい経てば落ち着いてくるんですけど、その1週間くらいがいろいろと余計なことを考えたりしてしまうので、集中できなくなってしまったりして。そういうところで自分を出していける人が強いと思うんですけど、僕は無理ですね……。でも、取材とかで池田さんやみなさんとお話をさせていただいて、すごく芝居に熱い方々なんだなというのが伝わってきたので、そこは楽しみですし、負けてられないなという想いはあります」
デビュー読者の中には俳優・女優になることが夢という子も多くいますが、松島さんが思う、役者の仕事の楽しさとは?
「楽しさですか? ツライことしかないですよ(笑)。でも、“芝居がしたい”と思っているのなら、挑戦したほうがいいと思います。売れるか売れないかはわからないですけど、大勢の人に見てもらえて評価される。もちろん、そこにはプレッシャーもありますけど、その中で、自分の魅力や個性を思う存分発揮できたときは楽しいですしね。みなさんが思い描いているような華やかさはないけど、芝居が好きなら楽しい世界だと思います」
“自分の個性を存分に出せたら楽しい”ということですが、ご自身の強みって何だと思いますか?
「まつ毛が長いくらいですかね(笑)。最近、自分をもっとさらけ出したほうがいいなって気づいたんですけど、自分の個性を出すってすごく難しいんですよね。まつ毛が長い以外で自分の個性ってなんだろう……(笑)」

松島庄汰
例であげるとするなら、『仮面ライダードライブ』のブレンは、松島さんの個性が反映されて、あんな風に愛されキャラになったのかなと思うのですが。
「あれは、脚本家さんが製作発表のときに見に来てくださっていて、そのときに“この子はクールで頭脳派じゃないな”と気づいたそうで、キャラ変してくださって、あんなキャラクターになっていたんですよね。きっと、製作発表のときに僕がイジられているのを見てだと思うんですが、そういうのが反映されていったのかなと。松島庄汰の性格がブレンに若干うつったみたいな……。あの時も個性って大事だなって思いました」
これまでの役者人生の中で、特に転機になったなと思う出来事は?
「中国のドラマ『武則天 -The Empress-』に参加させてもらったのは大きかったなと思います。日本人キャスト、スタッフが居ない中、海外ゲストは僕だけというプレッシャーの中で戦えたのは、すごく自信になりました。『X-MEN:フューチャー&パスト』などに出演されているファン・ビンビンさんをはじめ、中国のトップスターの方々と共演させていただいて、その中でお芝居できたことは自分の中でとても大きかったです」
刺激もたくさん受けられたのでは?
「そうですね。ドラマの制作費が50億だったり、スタッフさんも300人とか、日本ではなかなかないスケールの大きさで。しかも、僕が海外ゲストということもあってか、ホテルもスウィートルームで、スタジオ着いて車から降りたら、カメラ回っていたり、おもてなしもすごくて、まあ、プレッシャーしかなかったです(笑)。でも、そういう状況下で自分が思い描く芝居ができたというのは、自信に繋がりました」

松島庄汰
では最後に、デビュー読者に向けて、松島さんが思う“夢を叶えるための秘訣”を教えてください。
「この業界は、売れている人なんてひと握りだし、毎日考えることばかりだし、大変なこともいっぱいあります。それに加えて、ジムに行って体作りをしたり、ボイスレッスンやダンス、殺陣の稽古とか、やることも多々ありますが、その中でも面白さを見つけて楽しめたらいいんじゃないかなと思います」
努力する過程の中で楽しさを見出すことが大事だと。
「役者は、芝居が好きじゃないとできない仕事だと思うので、本当に自分がやりたいのか、きちんと考えて、それでもやりたいと思うなら、努力はしたほうがいいと思います。僕自身、オーディションは落ちて普通、受かってラッキーと思っているんですが、もちろん遊んでばかりではダメだと思うんです。努力しながらも、そこに楽しさを見つけて、日々の生活を充実させられたらいいんじゃないかなと思います」

インタビュー・終
撮影/草刈雅之 ヘアメイク/古橋香奈子・成谷充未 (LaRME) スタイリスト/作山直紀 衣装協力/柄シャツ・パンツ(Iroquois)、その他スタイリスト

Profile

松島庄汰
まつしま・しょうた●1990年12月26日生まれ、兵庫県出身。アミューズ所属。2007年アミューズ30周年オーディションで準グランプリを獲得。2009年より上京し、活動を開始。2014年『仮面ライダードライブ』(EX)でブレン役を演じ、注目を集める。同年夏に中国で話題の連続ドラマ『武則天 -The Empress-』に出演したことを皮切りに、2015年タイの地上デジタル放送を記念した一大プロジェクトドラマ『kimono秘伝』に出演するなど活躍の幅を広げる。近年の主な出演作は、舞台『里見八犬伝』、演劇集団Z-Lion(ジーライオン) 第9回公演『夢のLife twoトゥライフ』、イヌッコロ?ACTOLI?シザーブリッツ トリプルコラボ公演 第4弾、舞台『バリスタと恋の黒魔術』、Amazonオリジナルドラマ『ベイビーステップ』、BSスカパー!オリジナルドラマ『弱虫ペダル Season2』 など。現在上演中の舞台『99才まで生きたあかんぼう』に出演中。

INFORMATION

『ザ・池田屋!』

エン*ゲキ#03「ザ・池田屋!」
東京公演:2018年4月20日(金)〜30日(月・祝)紀伊國屋ホール
大阪公演:2018年5月11日(金)〜13日(日)ABCホール

エン=Entertainment:娯楽+ゲキ=Act:芝居“演劇とは娯楽であるべきだ”の理念の基、すべての世代が楽しめ、笑い、感動できる王道エンタテインメントに特化した作品をさらに深く追求するために、役者である池田純矢が自身の脚本・演出・出演により表現するために立ち上げた企画「エン*ゲキ」。第3弾のテーマは、幕末に新選組が尊王攘夷派の志士を襲撃した『池田屋事件』。この史実に基づきながらも、池田独自の新たな解釈でストーリーを展開。
≪あらすじ≫
元治元年六月五日―。ここ池田屋に現れたのは、幕臣の務めを果たすべく京都守護職を仰せつかった浪士集団・新選組…では無く!? 反対勢力である長州藩士のひとり、名を吉田稔麿! かつて神童と呼ばれ、後の明治維新に多大な影響を与えたこの男、実は…どんな窮地に陥ろうとも毎回とんでもない悪運で生き残ってしまう”死ねない星の元”に生まれた男だった!
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