廣瀬大介×杉江大志 | インタビュー | Deview-デビュー

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インタビュー「廣瀬大介×杉江大志」

2016/12/07

「一新された殺陣は見どころ。再演だからこそ、気を引き締めていきたい」

廣瀬大介×杉江大志

名立たる刀剣が“刀剣男士(とうけんだんし)”と呼ばれる個性豊かな男性キャラクターとして活躍する大人気ゲームを原案とした舞台『刀剣乱舞』虚伝 燃ゆる本能寺。今年5月に東京・大阪にて上演され、連日超満員と大好評だった舞台が、異例の早さで再演決定。一部新キャストを加えて、2016年12月東京、2017年1月に福岡・大阪で上演される。初演に引き続き、一期一振を演じる廣瀬大介と、鯰尾藤四郎を演じる杉江大志に、再演への想いを語ってもらった。


廣瀬大介×杉江大志

廣瀬大介

今年5月の初演から約半年、異例の早さでの再演となりますが。前回やってみての手ごたえや反響はいかがでしたか?
杉江大志「初演も早い段階でチケットが完売になって、再演になってもこれだけ観たいって言ってくださる方がいるっていうことは、初演でやっていたことは間違ってなかったんだなって思ったし、安心と嬉しい気持ちがありました。でも、同時に初演を超えていきたいという思いもあります。かなり期待されている作品なので、プレッシャーはやっぱりありますね」
廣瀬大介「以前、声優さんとお仕事をする機会があって、そのときにその方が『自分も刀剣乱舞に関りたい』っておっしゃっていて。役者陣のなかでも、出ていない役者の人にも気にかけてくれる人がたくさんいて、業界内でも注目を浴びている作品だなというのは、やりながらもすごく感じていましたし、終わったあともいろんなところでそういう声を聞きましたね」
杉江「わかる!僕もありがたいことに、『刀剣乱舞の鯰尾藤四郎の子でしょ?』って言われることが増えた」
ファンのみならず、いろんな方面から注目されている本作について改めてお二人が演じる役柄についてもお伺いしたいのですが。
杉江「僕が演じる鯰尾藤四郎は、原作のゲームでは手に入りやすい刀剣男士なんですけど、育てたら後半にめっちゃ役に立つので、とても愛されています。キャラクター的なところでいうと、兄弟がたくさんいて、太刀のいち兄(一期一振)がお兄ちゃんで、鯰尾藤四郎と骨喰藤四郎が脇差で、短刀の兄弟たちがいっぱいいる。弟もお兄ちゃんもできるスーパー中っ子だと思っています」
廣瀬「大志がやることによって、弟寄りな感じが出るよね?」
杉江「(舞台版には)弟たちがあまりいないから。(北村諒が演じる)薬研藤四郎はしっかりしているしね」

廣瀬大介×杉江大志

杉江大志

廣瀬くんは、一期一振をどんなキャラクターだと捉えていますか?
廣瀬「キャラクター的には穏やかではあるけど、内に秘めている思いもあったりする。でも、それを前面に出すようなタイプではなくて、非の打ちどころがないなと思っています。原作でも、ビジュアル的にキレイな顔をしているし、スペック的にもお兄ちゃんで面倒見がよくて、手に入りにくいキャラっていう印象」
確かに、なかなか入手できませんもんね。
廣瀬「でもその分、お客さんからの人気度も注目度も高いキャラクターだったので、初演のときは、自分が演じることでどう捉えてもらえるのか不安でしたが、幕が開けてみたら受け入れてもらえたから嬉しかったです」
演じる上で、こだわっている部分は?
杉江「僕は前回、“お兄ちゃん感”と“弟感”を両方出せたら、素敵だなって思っていたんです。いち兄といるときもそうだけど、全体でいるときも弟キャラでいることが多いから、小夜ちゃん(小夜左文字)といるときは、お兄ちゃんぽい雰囲気が出たらいいなって思っていました。あとは、脇差なので、その長さでの殺陣は一つの魅力なんじゃないかと思います」
廣瀬「最初の頃は大変そうだったよね?」
杉江「そうですね。独特の間合いとか、慣れるまでは大変だった」

廣瀬大介×杉江大志
廣瀬くんはどうですか?
廣瀬「初演のときは、殺陣をやるにあたって、キャラクター性をすごく求められたので、それをうまく殺陣とリンクさせていくのが難しいなと思っていたんです。でも、今回の再演にあたって、殺陣を一新していているんですが、新しく殺陣を稽古するなかで、悩むところが一つもなくて。“一期一振だったら、こう動く”とかも考えずにやれているという感じがあります」
杉江「僕もあの長さの刀をもったら、殺陣のイメージができあがっている感じはある」
本作では、「本能寺の変」を軸に、織田信長にゆかりのある刀剣男士たちが中心に物語が展開されていきます。そのなかで刀剣男士たちの各々の想いや葛藤などが繊細に描かれていますよね。
杉江「ゲームでも、ただカッコイイとか可愛い刀剣がキャラクターとして活躍するというだけじゃなくて、各々の刀剣に歩んできた歴史があって、それが史実とリンクしていて、刀剣男士の中でも考え方が違っていたり、言い分が違っていたりするところがあって。そういう部分に焦点を当てられているのが素敵だなって思ったし、それを舞台化するっていう時点でおもしろそうだなって思いました。舞台でもそういう部分に焦点を当てて繊細に描かれているので、嬉しいです」

廣瀬大介×杉江大志
さきほど、殺陣が新しくなるというお話も出ましたが。
廣瀬「そうなんです。初演でやった殺陣・アクションを再演では新しくつけなおしていて。一新された殺陣がどう変わっているのかというのにも注目してほしいですし、1度僕らは役を経験した上で、また新しいことをやらせてもらうわけだから、そこに関してはもう1段階上がっていきたいし、今回の再演の見どころとして殺陣は推していきたいところですね。物語にしても、演出の末満さんが“できる範囲内で変えられるところは変えたい”ということで、ちょっとずつ変わっています。初演とまったく同じものを上演するということではなく、“あれ?ここ前回と違う!”と思わせるようなところが多々あります」
新キャストも加わってのカンパニーの雰囲気はいかがですか?
廣瀬「僕たちは遅れて稽古に合流したんですが、本合流した日に新キャストの方々とご飯に行きました」
杉江「前回やって出来上がっている空気感はあるけど、新キャストもいて、アンサンブルもけっこう変わっていたりするので、前回の空気感の中に、その方々の色も混ぜて新しい色を作っていければなと思っています」
廣瀬「再演だからこそ、気を引き締めていきたい。1回やってしまうと、どうしても1回やったことをなぞってしまうから、“自分たちはできている”って思っちゃうんです。でも、お芝居にゴールはないし、求められれば求められるだけ課題がたくさん出てくるから、それをブラッシュアップして、自分たちで組み立てていきたいなっていう風に、二人で話していたんだよね」
そんなお二人は、このカンパニーではどんな立ち位置?
杉江「僕は弟キャラです」
廣瀬「そう? 俺と一緒でわりと我関せずタイプな気がするけど。弟っていうよりも」
杉江「納谷(健)ちゃんがいるし、今回は健人もいるしね。まあ、でもみんなわりと、各々やるべきことをやっている感じで干渉しないよね」
廣瀬「そうだね。かと言って、仲が悪いわけじゃなくて。男子校に近い雰囲気ですね」

廣瀬大介×杉江大志
ちなみに、お二人はお互いの第一印象って覚えていますか?
廣瀬「え〜、ぜんぜん覚えてない(笑)。でも、人から聞く話だと、大志は昔けっこうとがっていた時期があったらしくて、前はこんな感じのキャラクターじゃなかったっていうことをよく耳にするので、昔どんなだったのか、気になる」
杉江「『とがってた』って、よく言われる(笑)」
廣瀬「今はいろんなことを吸収できる役者という印象がすごくあるから、昔の大志がどんなだったか気になるわ〜。とがってる時期って、反発するから、どんな話をしても受け入れてくれないっていうのをイメージしちゃうんだけど、そういうこと?」
杉江「そういうことです(笑)。もうだいぶ前のことですけどね。何を言われても『お前なんか、すぐに追い越してやる』みたいな感じで反発していたというか」
廣瀬「負けん気が強くてそれが表に出ちゃうタイプだったんだ。そういう負けん気を今は内に秘められるようになったんだね。ひとつ大人になったんだね!」
廣瀬さんが会ったときには、大人になっていたと。
廣瀬「そうですね。とがってる部分みたことないから、一回とがってもいいんだよ?」
杉江「あははは」
廣瀬「ま、とがったら見放すけどね(笑)」
見放すんですね(笑)。では、共演されてみて気づいた、新たな魅力とは?
廣瀬「大志は年下で弟っぽいのもあるけど、いろいろと考えていることがあるんだろうなっていうのはすごく伝わってくる。だからこそ、年上の人からすごく可愛がられるタイプなんだろうなと。1つ前の一緒だった作品のときも、とあるアドリブのシーンで、すごくつまらないんだけど、大志がやると微笑ましくて可愛く見えちゃうっていうことがあって。大志がやっているということで、こっちは観ていてニコニコししゃうんです。お兄ちゃん的な感覚に近いのかも。それは大志にしか出せない魅力だなって思います」

廣瀬大介×杉江大志
なるほど。杉江くんからみた廣瀬くんの印象は?
杉江「なんだろうな〜」
廣瀬「この前『こんなに仲良くなれるとは思わなかった』って言ってたじゃん」
杉江「思ってなかったですね。大介くんは輪に入らないタイプだし、わりと厳しいことを言うから、はじめは、なんか近寄り難い人だなって思っていました」
廣瀬「“カンパニーで一番声かけにくい”って、よく言われる(笑)」
杉江「でも、付き合っていくうちに、そういう風に厳しいことを言ったりするのは、すべて作品のためにやっていることだとわかって。やっぱり、よくよく考えたら『もうちょっとちゃんとやろうよ』とか、そういうことを全体に言うのって、みんな言いにくいし、言いたい人なんていないじゃないですか。それを作品を良くするためやってくれる信頼できる人っていうのに変わってからは素敵な人だなと」
印象が変わったんですね。
廣瀬「変わるまで大変だったんだ……。いつ変わったのか気になるけど(笑)」
杉江「努力を惜しまない人だし、それを当たり前だと思ってできるっていうのは、尊敬もできるし、自分の目指すべきところでもあるなと思って。変わるまでは嫌でしたけど……」
廣瀬「えっ!? どこで変わったの?けっこう長いこと我慢していたの???」
杉江「そんなことはないよ(笑)」
そんなお二人は、“役者”の魅力、楽しさを、どんなところに感じていますか?
廣瀬「いろんな役になれるし、なんの職業にもなれるのは魅力ですよね」
杉江「大介くんは、人柄が役に寄っていく人だよね。いろんなことができるっていうのは、楽しいだけじゃなくて、つらい役もあるから、そういう役をやっているときの大介くんは本当につらいと思う」
廣瀬「そうかもしれない」
杉江「でも、そのつらい想いって、普通の人生で経験できることかといったら、また違うから、それもまた面白いところでもあるのかなと思います」
廣瀬「なかなかないもんね、他の職業では。でも、逆にいえば、誰にでも目指せる職業でもあると思う。枠がないし、“絶対にこの人じゃないとダメ”というのもないから。ただ、誰にでも目指せる職業ではあるけど、狭き門ではあると思う」

廣瀬大介×杉江大志
杉江くんはどんなところに魅力を感じる?
杉江「僕は、芝居の深みというのに気づいてから楽しくなりました。最初の頃、それこそ、とがっていた時期は、芝居をナメていました。“こんな感じで噛まずにセリフを言ってればいいんでしょ?”とか、“テレビや映画で観たことある言い回しっぽい感じで言えばいいんでしょ?”って思ってやっていたけど、全然そんなわけはなくて。お芝居って、すごく単純なことなんだけど、すごく難しいことをひたすら突き詰めていく作業なんですよね。でも、その代わりに、そこに光が見えてしっくりくるときもあったり、いまいちしっくりこないときもあって。なんて言ったらいいんだろう……言葉にできない楽しさがあると思います」
実際に体験してみないとわからない魅力があると。
廣瀬「たぶん、その人にしか得られない達成感みたいなものは絶対あると思います。その人にしか感じられない感覚だから。それって、自分の生い立ちとか経験が芝居に乗るから、どうしたって、誰かの真似をしようとしたって限界があるんですよね、結局、自分の色が出ちゃうから。それが、自分の色がちゃんと乗っかって、さらにうまくキャラクターとマッチしたときの気持ち良さはきっとある」
杉江「それです!!」

廣瀬大介×杉江大志
では最後に、芸能界を目指している『Deview』読者に向けて、お二人の「夢を叶える秘訣」を教えてください。
廣瀬「夢だったら妥協しないことが大切だと思います。現実を見るんだったら、多少の妥協は必要かもしれないけど、夢を見るんだったら妥協したり、周りの意見に流されないことは重要だと思います。結局は自分の人生だから。だって後悔するのは嫌じゃないですか」
杉江「僕が思うのは、自分の好きなことや、やりたいことをナメないこと。“好きこそ物の上手なれ”って言うじゃないですか。自分よりも、好きな人がいたら、その人のほうが上手いんですよ。でも、自分よりも上手な人がいたら勝てない世界。だから、誰よりもやりたいことを好きになって、それって大変なことなんだってわかっていれば、自然と頑張れる。努力をするために、自分のやることを大好きになってほしいなって思います」

インタビュー・終

撮影/mika

舞台『刀剣乱舞』虚伝 燃ゆる本能寺(再演)、一期一振役・廣瀬大介&鯰尾藤四郎役・杉江大志がDeviewに登場!

Profile

廣瀬大介
ひろせ・だいすけ●1991年6月3日生まれ、東京都出身。キャストコーポレーション所属。主な出演作に、ミュージカル『薄桜鬼』、舞台『ライチ☆光クラブ』、舞台『Messiah メサイア』、ミュージカル『ヘタリア』、ミュージカル『手紙』など。

杉江大志
すぎえ・たいし●1992年5月7日生まれ、滋賀県出身。えりオフィス所属。主な出演作は、ミュージカル『ヘタリア』『ダンガンロンパ THE STAGE』『私のホストちゃん THE FINAL』、映画『トイレの花子さん新章 〜花子 VS ヨースケ〜』、舞台『ReLIFE!』など。舞台『メサイア―暁乃刻―』(2017年2月11日〜池袋サンシャイン劇場ほか)、映画『メサイア外伝』(2017年夏公開予定)に出演決定。

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INFORMATION

『刀剣乱舞』
『刀剣乱舞』
一期一振(廣瀬大介)
『刀剣乱舞』
鯰尾藤四郎(杉江大志)

舞台『刀剣乱舞』虚伝 燃ゆる本能寺(再演)

東京公演:2016年 12月15日(木)〜 30日(金)天王洲 銀河劇場
福岡公演:2017年1月7日(土)、8日(日)アルモニーサンク北九州ソレイユホール
大阪公演:2017年1月12日(木)〜17日(火)大阪メルパルクホール

名立たる刀剣が“刀剣男士(とうけんだんし)”と呼ばれる個性豊かなキャラクターとして登場し、歴史上の戦場を駆け巡り、歴史改変を目論む謎の敵を討伐していく、大人気ゲーム「刀剣乱舞-ONLINE-」を原案とした舞台版の再演。
≪srory≫
西暦2205年。歴史改変を目論む「歴史修正主義者(れきししゅうせいしゅぎしゃ)」が過去への攻撃を開始したことをきっかけに、政府は歴史の守りとして「審神者(さにわ)」を派遣。「審神者」により生み出された「刀剣男士」たちは、審神者とともに歴史を守る戦いへと身を投じる。
ある日、彼らの本丸に新しい刀剣男士が顕現する。不動行光──戦国武将・織田信長が佩用し、彼に仕えた近習・森蘭丸へと授けられることとなる一振りである。不動行光は信長の愛刀であったことの誇りを顕わにするが、同じく信長を元主とする宗三左文字、へし切長谷部、薬研藤四郎らとうまく噛み合わない。近侍に任命された山姥切国広は、不動行光の参入により和の乱れた本丸を立て直そうと奔走する。そのさなか、審神者より天正十年──織田信長が果てた歴史的事件「本能寺の変」へ出陣の命が下だるのだった。

千秋楽公演を全国の映画館でライブ・ビューイング開催!



(c)舞台『刀剣乱舞』製作委員会

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