小越勇輝 | インタビュー | Deview-デビュー

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インタビュー「小越勇輝」

2019/04/19

「控え室で真ん中に座ってみんなに話を振ったり、積極的に絡んでいって…。自分の高校生活とは全く違うものを体験できた」

小越勇輝 撮影/草刈雅之 取材・文/えびさわなち

『ゾンビが来たから人生見つめ直した件」に続く、よるドラ第2弾『腐女子、うっかりゲイに告(コク)る。』がいよいよ4月20日(土)NHK総合でよる11:30よりスタート。ゲイをひた隠しに生きる高校生・純(金子大地)と、純の同級生でボーイズラブが好きな「腐女子」・三浦さん(藤野涼子)という、交わるはずのない二人による、純粋でねじくれた青春群像劇を描く。『Deview/デビュー』では、主人公・純の幼なじみであり、物語の中でキーマンとなる亮平役の小越勇輝にインタビュー。自身の高校時代とは真逆だという、クラスのムードメーカー的存在の亮平を演じ、“新しい引き出しが開けた”という彼に、本作の見どころや演じる上で意識したことなどをたっぷりと語ってもらった。

小越勇輝

――本作の脚本や、原作である浅原ナオトさんの『彼女が好きなものはホモであって僕ではない』をご覧になったときにはどのようなことを感じられましたか?

「最初に原作を読んだのですが、一頁目からすごく衝撃を受けました。並んでいる文字を読んで、未知の世界に足を踏み入れた感じがしたんです。自分の中で漠然としたイメージしかなかったものがより明確に想像できるような表現がされていたので、これを映像でどういう風に表現していくんだろうなというのが第一印象でした。そんな衝撃から始まったんですが、読み進めていくにつれて、メッセージ性も強い作品でしたし、ページをめくる手が止まらずにサクサクと読めるような原作でした。そんな作品をドラマにするときに、伝えたいメッセージだけを読み取ろうとしてしまうと重く見られてしまうかもしれないですが、僕が演じる高岡亮平は、金子大地くん演じる主人公・純の幼なじみとしてドラマを盛り上げたり、みんなを笑わせてあげられるような存在になれたらいいな、と思いながら読んでいました」

小越勇輝

――そんな「腐女子、うっかりゲイに告(コク)る。」の“ここが魅力的だな”と感じるのはどんなところですか?

「僕自身、ゲイや腐女子っていう言葉を耳にする機会はありましたが、この作品に出会うまでは正直そこまで深く考えたことなくて。自分の想像でなんとなくしか考えていなかったゲイや腐女子について向き合うきっかけになった作品だなと思います。第一話でも『摩擦をゼロにする』という表現が出てくるんですが、“腐女子はこうだから”、“ゲイはこうだから”、という決めつけや簡単な想像のままで終わらせがちですけれども、この作品を見たことで、“こんな風に悩んでいる人もいるんだな”とか“こういう人たちもいるんだ”という風に思ってもらえたらいいなと。全てを理解することは出来ないけれど、そういったことを感じ取るきっかけになる作品でもあると思うし、『ゲイだから…』『腐女子だから…』ということに限らず、普通に生活している中でも出てくる悩みみたいなものにも通じてくるものもあるので。そういった感じ方や考えに勇気づけられたり救われたり、前に進もうというきっかけにもなるところが魅力だと思います。結果として、この作品の主人公の純くんがどうなっていくか、周りがどんな反応をしていくかは物語が進んでいくにつれていろいろとありますが、それでも前を向いて進んでいこうと思える作品なんじゃないかと思います」

小越勇輝

――今回演じた亮平は、クラスのムードメーカー的存在の男の子ですが、役を演じる上で意識したポイントは?

「普段の僕とはぜんぜん違うタイプの男の子で。学生時代の僕は、亮平のようにクラスの中心になって教室の真ん中で盛り上げるようなタイプの人間でもなく、すごくおとなしいタイプだったんですよね。なので、今回はとにかく現場の居方から変えよう、常に明るくしようと意識しました。同年代や年下の共演者が多かったので、亮平として“明るくて楽しい人”としてそこにいたいと思って、積極的にみんなに絡んでいって。学園モノってどうしても男子と女子って分かれがちだったりするんですけど、みんなで仲良くなれるように、その中間で繋げるような存在になろうと思って、控え室でも真ん中に座って、みんなに話を振ったりとかしていました」

小越勇輝

――以前、“すごい人見知りで自分から話しかけるのが苦手”というお話しもされていましたが……。

「そうですね(笑)。そんな風に明るく振舞っていたら、現場で小野雄介役の内藤秀一郎くんに『小越勇輝くんって天然ですね』って言われて、今までそんな風に思われたことなかったので、いつもと違う感じで現場に入れたなって思いましたし、ほかにもいろいろとふざけたり、新たな引き出しを開けたなって思います。実は、本読みのときに、主演の金子大地くんとふたりでやったりもしたんですが、お互いに人見知りで全然しゃべらなかったんです。なので、その段階では純と亮平がどんな空気感になるかわからなかったんですけど、現場に入ったらびっくりするくらいの速度で距離が縮まって。亮平のスキンシップとして、純の股間を揉むシーンがあるんですけど、最初に本を読んだときは、今までそんなことやったことないし、大丈夫かなと思いましたが、今では普通に股間を揉める仲になりました(笑)。それに、みんなでご飯に行って、芝居の話やくだらないこともたくさん話したりして、空気感を作っていきました」

小越勇輝

――亮平という人物が小越さんにすごくいい影響を与えたんですね。

「はい。とても良い影響をもらいました。今までとは全然違う感じで現場にいることができました」

――亮平に対して共感できる部分や、逆に「ここは似ていないな」というのはどんなところですか?

「亮平の明るさや周りを盛り上げていこうという、根からあるものは僕とは違うかもしれないですが、亮平って周りから“バカなヤツだな”“楽しい人だな”って思われていても、彼自身はすごく周りを見ている子なんですよね。些細なちょっとしたことに気づける、まっすぐな子だなと思うんです。なので、その“周りを見ている”という部分では自分と似ているかもしれないです」

小越勇輝

――先ほども同年代や年下の共演者が多い現場、というお話が出て来ましたが、そんな撮影現場の雰囲気はどんなものでしたか?

「めちゃくちゃ楽しかったです。“あぁ、これが青春だな、高校生やっているな”という感覚でした。芝居中ももちろんそうですし、結構アドリブで会話を続けたりしていて、そういうのも面白かったですし、カメラが回っていないところでもいつもみんなで笑い合って、くだらないことを言って爆笑したり、みんなと一緒に体育館でバスケしたり……本当に学校にいるような感覚でした。最後に、生徒役のみんなのクランクアップ日なんて、なんか卒業式みたいで、撮影が終わるのは寂しいなって思って。2ヵ月くらいの撮影で、そこまで長い時間ではなかったけど、ギュっと凝縮したような時間で、これほど仲良くなった現場は初めてだなというくらいに、すごく充実した時間でした」

小越勇輝

――ご自身が経験した高校時代とはまた違った立ち位置で、高校生活を味わえたんですね。

「全く違う高校生活を味わいました。最近、高校生活をもっと楽しめばよかったと思うこともあったんですけど、このドラマを通してそれをやることができたなって。僕自身の高校時代といえば、ずっと座って大人しくしていたので(笑)」

小越勇輝

――1話を拝見して、教室のシーンの明るい感じは、そんな現場だったからこそ、できた空気もあったのかなと感じます。

「そうですね。学校の空気感もそうですが、撮影現場での僕は“純の居場所でありたい”ということもとても意識していました。大地くんが『純と亮平だけじゃなく、金子大地と小越勇輝としてもいい関係になっていきたい』と言ってくれて。なので、幼なじみという役柄でもあるし、お互い呼び捨てにしようって話もして。僕のほうが年上だから最初は『勇輝くん』って言っていたんですけど、すぐに『勇輝』って呼んでくれたことも嬉しかった。たくさん話もしたし、ご飯に行ったり、現場で“今そばにいても大丈夫だな”と思う瞬間には、話をしなくても大地くんのそばにいようとしたりしていました。撮影が終わった日に二人っきりでご飯に行ったんですけど、けっこう芝居についてとか熱い話をしたりして、別れた後に『勇輝が大好きだ。勇輝が亮平でいてくれて良かった』って送ってくれたりして、それも嬉しかったですね」

小越勇輝

――その関係性は物語の中に滲んでいたと思います。そんな小越さんは、昨年からドラマやバラエティ番組の出演など活動の幅がどんどんと広がっていますが、小越さんの思う、役者というお仕事の魅力はどんなところで感じていますか?

「単純にいろんな役を演じられるというのもそうですが、自分にないものや自分が知らないことを知ることができるのはすごく楽しいです。たとえば今回の亮平を通じて、“こんなこともできるんだ”という自分の可能性や幅を発見できたりもする。役を通じていろんな人の人生を体験できたりするし、現実ではありえないことや真実味のあることを表現することができて、それを他者が見て評価してくれたり、感動を与えることができたり、そういった声をいただいたりするのはすごく嬉しいです。今自分が演じている役と、この人が演じる役とが交わった瞬間の、会話や芝居をしたときにそこでしか生まれない空気感っていうのがあって、“相手はこう来るかもな”って、どれだけ想像をしていても全然違うものになるんです。そこでまた違う扉を開けたり、違う視点を持てたり発見がある。難しいなと感じることももちろんありますが、それが癖になって楽しいなと思えるんですよね。お芝居に正解はないですし、何をやっても正解でもあったりもする。それが魅力だと思っています」

小越勇輝

――では最後に。芸能界デビューを夢見る読者にむけて、『腐女子、うっかりゲイに告(コク)る。』をどんな風に楽しんでもらいたいですか?

「まずは、タイトルで興味を持っていただけると思うんですが、このドラマはすごくメッセージ性があって、でも笑える青春学園モノらしいところもあって。きっと仲間の良さや周りの人の大切さを感じられる物語だと思います。一人で頑張ろうと思っていても頑張れないときに“この人がいるから”って力になる、支えになってくれる存在。この物語の主人公の純くんも一人で抱えているものがたくさんあって、自分の芯までは見せることなく周りの人に壁を作っているけれど、いろんな人の言葉や想い、行動があってさらに進んでいけるというところがある。周りの人たちの存在で、苦しくてもその先に次のステップがあるって信じることができる、悩んだ分だけ1歩も2歩も先に進めるんだよというのを感じ取ってもらえる作品じゃないかと思っています。ぜひご覧ください」

PROFILE

小越勇輝(おごえ・ゆうき)●1994年4月8日生まれ、東京都出身。アットプロダクション所属。CM、ドラマ、映画、舞台等、幅広いジャンルで活躍をしており、2010年ミュージカル『テニスの王子様』2ndシーズンにて主演に抜擢。以後2014年までの2ndシーズン全公演で越前リョーマ役を演じ切り、その後も舞台『東京喰種トーキョーグール』主演、BSスカパー!オリジナル連続ドラマ『弱虫ペダル』主演、舞台版『ドラえもん のび太とアニマル惑星』主演、『ドルメンX』、『サバイバル・ウェディング』、『深夜のダメ恋図鑑』、『I's(アイズ)』など、様々な話題作に出演。

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Information

よるドラ『腐女子、うっかりゲイに告(コク)る。』

4月20日(土)スタート
毎週土曜 よる11:30〜11:59 NHK総合(全8回)

『腐女子、うっかりゲイに告(コク)る。』

『腐女子、うっかりゲイに告(コク)る。』©NHK

<story>
主人公・純は、自身がゲイであることは自覚しつつ、「異性を愛し、子どもを作って、家庭を築く」という “普通の幸せ” への強い憧れも持つ。
ゲイであることを隠して同級生・三浦さんと付き合い始めるが・・・。
「ゲイ」「腐女子」という単純なラベリングに抗い「私」と「あなた」として誠実に関係を築き始める純と三浦さん。
二人の姿は葛藤を抱えるクラスメイトや周囲の大人たちの心を波立たせていく。
世間の “普通” と、自分が本当に欲しいもの――。その間のズレで悩んだことのあるすべての人へ。
主人公の愛聴するクイーンの名曲に乗せて疾走する、軽やかで切実な青春ストーリー。

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小越勇輝

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2019年5月7日(火)23時59分まで。

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