最近、３人の兄と一緒にカラオケやご飯に行くようになりました

2004年、ドラマデビュー作『3年B組金八先生』(TBS系)で繊細な演技を披露し、注目を集めた岩田さゆりちゃん。最近では映画×ドラマ『赤い糸』などに出演。初めての舞台『彩られたモノ・クローン』(3月10日〜17日、恵比寿・エコー劇場)、主演映画『テケテケ２』(3月21日公開)を控え、ますます輝きを増している彼女の素顔に迫っちゃいます！

Ｑ　先日、最終回を迎えた『赤い糸』(フジテレビ系)では、ヒロイン芽衣(南沢奈央)の姉・春菜役でした。

「実は私は末っ子で、兄が3人もいるんです。だから妹を持つ姉の役をどう演じたらいいのか分からなくて……。ちょっとお姉ちゃんっぽくしようと思うと“上から目線”になっちゃうし、友達っぽくしようとしても、何か変な感じになったり。そういう姉妹の関係を演じるのは難したかったです」

Ｑ　『赤い糸』のテーマは“運命の出会い”だったけど、さゆりちゃんにも運命的な出会いってあった？

「『ラブベリー』のオーディションを受ける前に静岡から東京に家族で引っ越してきたけど、それが運命だったのかもしれません(笑)。もし東京に来ていなかったら、オーディションを受けることはなかったと思うので。作品としては、映画『テニスの王子様』(2006年)だと思います。『金八先生』の次にいただいたお仕事だったんですが、全然うまくいかなくて。泣くお芝居ができなくて、私の“泣き待ち”だったこともありました。ずっとカメラが回り続けて、どうしていいのか分からなくなって……。結局、その日の撮影は泣けないまま終わったんです。カットがかかった時は、悔しくて一気に涙が出ましたね。監督からは怒られると思ったけど、逆に優しい言葉をかけてもらって余計に泣いてしまいました。かなり辛い経験だったんですけど、今の自分に生きていると思います」

Ｑ　そんな苦労があったんだね。デビュー作の『3年B組金八先生』では、発達障害のある少女・飯島弥生という難役を好演していたけど。

「『金八先生』は、お仕事というより学校みたいで楽しかったですね(笑)。ただ“特訓”というのがあって、そこでかなりしごかれました。リハーサル室に本番と同じようにみんなで席をならべて、演技の特訓をするんです。特に私は特訓が終わってからも、弥生について何回も何回も演技指導を受けて。実際に弥生のモデルとなった方にもお会いさせていただきました。あの時は家に帰っても弥生だし、外に出ても弥生。区別が全然できなくて、演じるというより、弥生になっていましたね」

Ｑ　なるほど……。ところで、今度の映画『テケテケ２』はホラー映画だし、さゆりちゃんのまた新たな一面が見られそうだね。

「ホラー映画は好きなので、一度やってみたかったんです。ホラー映画の撮影現場には“何か”が出るっていうじゃないですか(笑)。本当なのかなってちょっと体験してみたかったけど、実際には怖いことはまったくなくて、すごく楽しい現場でした！(笑)。」

Ｑ　とはいっても、かなり怖そうな映画だよね。

「事故で下半身を失った女性“テケテケ”が、その話を聞いた人の元に3日以内に現れて襲うという都市伝説なんです。“テケテケ”の動きはかなり恐怖です！　私も襲われるシーンがありましたが、撮っている時はどうなっているのか想像がつかなかったけど、出来上がった映像は音もリアル。映画館の暗闇の中で見たらすっごく怖いと思いますよ。 きっと、私のお兄ちゃんも喜んでくれると思います！　 私と同じくホラー好きで、よく部屋を真っ暗にして一緒に観たりとかしていたんです(笑)」

Ｑ　(笑)。3人のお兄ちゃんとは仲がいいの？

「長男とは10歳、三男とも7歳と年が離れているので、昔は親戚のお兄ちゃんみたいな感じでした(笑)。それが最近、兄妹で会う機会が増えてきて、4人でカラオケやご飯に行ったりするようになりました。お兄ちゃんたちも今までは私を子ども扱いしていたけど、相談し合ったりできる関係になってきました」

Ｑ　それだけ、さゆりちゃんも成長したんだね。

「お兄ちゃんの好きなホラー映画にも出るし(笑)。初めての舞台も始まりますし、これからも怖がらずに新しいものにどんどん挑戦していきたいですね」

Text／新保克哉(日刊編集センター)