桜井日奈子 | インタビュー | Deview-デビュー

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インタビュー「桜井日奈子」

2018/11/02

「優羽と凛の初々しい恋愛を応援する感覚で、キュンキュンして、笑って、スッキリしてもらえたら」

桜井日奈子 撮影/booro(BIEI)取材・文/永堀アツオ ヘアメイク/yumi(Three PEACE) スタイリスト/阿井真理

素直になれない幼なじみたちの、究極の“こじらせ”ラブストーリーを描いた『ういらぶ。』がいよいよ11月9日(金)に公開される。ドSのふりをする超こじらせ男子・凛(平野紫耀)のせいで、完全ネガティブ思考のピュアすぎ女子を熱演している桜井日奈子にインタビュー。自身の性格とは真逆だという優羽を演じるにあたって苦労したポイントや、胸キュンシーンの撮影エピソードなどを語ってもらった。

桜井日奈子

――最初に、完成した映画をご覧になった感想から聞かせてください。

「撮影したのが1年前だったので、自分がどう演じていたのかをすっかり忘れていて。まっさらな状態で観たので、優羽(ゆう)というキャラクターをすごく考えて演じたなと思しました(笑)。私、わりと地声が低いので、“え、こんな声だったっけ?”って、自分の声にびっくりしました」

――撮影期間中は意識して高い声にしてたんですね。

「そうですね。この地声だと、優羽のキャラクターにはぜんぜん合わないなと思ったので。どれだけ高くしていくかをやっていくうちに、だんだん馴染んできていたんですけど、途中に入っているアイキャッチ(キャストがタイトルコールをしているシーン)は、佐藤監督に『キャラクターを意識せずに、桜井日奈子のままでやっていいよ』って言われていて。なので、その素の声とのギャップがすごいんです。もうちょっと優羽ちゃんぽくすればよかったかなって思いました」

桜井日奈子

――声以外に役作りで何か気をつけたことはありますか?

「やっぱり少女マンガ原作なので、マンガの世界だからこそ、これだけホワホワしていたり、プルプルしている女の子が受け入れられると思うんです。それを生身の人間である私が演じることで、ウザイと思われたら嫌だなっていう不安がちょっとあって。そういうところじゃなくて、優羽の一生懸命さが観ている人に伝わればいいなっていうことを意識して演じていました」

――ご自身とは真逆のキャラクターでしたか?

「性格的な部分は私とぜんぜん違うなと思いました。完成した映画を観ていても、『もう言っちゃいなよ』とか、『いいじゃん。もっと自信を持って』って思っちゃいましたから(笑)。私だったら、たとえ『ダメだな』って言われたとしても、『ダメじゃないよ!』って言い返せるくらい強いと思っているので、性格的な部分は真逆だなって思いました。でも、優羽は芯は強い子なんです。その強さを後半に出せたんじゃないかと思っています」

桜井日奈子

――理解や共感できる部分はありましたか?

「ありました。優羽は髪の毛で顔を隠すのが癖なんですけど、私も上京当時そうだったんです。人に見られることがすごく苦手で、人の目を気にしていて。誰とも目が合わないように前髪を長くして、目を隠していたので、そこは共感できる部分というか、私もやっていたなって思いました」

――恥ずかしがり屋だったり、ネガティブな気持ちだったりっていうのはどうやって克服していきました?

「当時はカメラに撮られることも慣れていなかったし、自信がなかったんです。でも、いろんな現場でお仕事をさせていただいて、たくさんの経験をさせてもらったことで段々慣れていったというか。一番大きかったのは、女優デビューさせてもらった舞台『それいゆ』かもしれないです。女優デビューが舞台作品って、今思えば、“私、頑張ったかも”って思うし、本当にやり直しがきかない緊張感の中で13公演をやり遂げられたのは、あの当時の私にはすごく自信にもなったんです。“女優としてやっていくんだ”という覚悟を決めたというか、気持ちが大きく変わったきっかけだったなって思います」

――優羽ちゃんは鏡を見ながら笑顔の練習もしていましたが、桜井さんもやっていました?

「あはははは。あのシーンは、自分で観て、“ブサイクだ。どうしよう”って冷や汗をかいたくらい、思い切ってやっているので、楽しみにして欲しいシーンです」

桜井日奈子

――また、本作は「WE LOVE」という意味もあるように、幼なじみを含む6人の恋と友情が描かれています。その幼なじみの関係性はどう作っていきました?

「磯村(勇斗)さんをのぞいて、みんな同い年だったんですけど、幼なじみの役だからといって、特別なことをしたわけではなく、いつの間にか距離がぎゅっと近くなっていた感じでした。メイキングを見たら、何が面白かったんだろうって思うくらい、盛り上がってずっと笑っていて(笑)。ただ、ギュって近くなった分、パッて離れるのも早くて。撮影から時間が開いて、試写会でお会いしたときにはすごく他人行儀な感じで、『あ、お願いします』って感じで。その温度差がすごくてびっくりしちゃいました(笑)。久しぶりすぎて、なんか緊張しちゃったんだと思います」

――あははは。桜井さんは幼なじみで仲のいい人はいますか?

「います! 今でも連絡取り合う幼なじみの子がいて。夏休みにこっちに遊びにきてもらったりとか。今でも付き合いがあります。それこそ、この映画の優羽と(玉城ティナ演じる)暦ちゃんみたいな関係性で。ただ、どっちかというと、私が暦ちゃんで、相手が優羽みたいな感じで、私がいつも『可愛い、可愛い〜』ってなっています」

――撮影は桜井さんの地元、岡山で行われたんですよね。

「私にとっては地元っていうこともあって本当に落ち着く場所で、早く終わった日は実家に戻れたりもしました。でも、撮影で使用していた学校は岡山の山の方にあったので、ホテルの下のコンビニくらいしか行くところがなくて。ちょっと早く終わった日は、マネージャーさんと公園でなわとびをしたりとかしていました」

桜井日奈子

――体力づくりですか?

「他にすることがなかったんですよ(笑)。運動は好きなので、コンビニで買ったなわとびをずっとやってました」

――そうなんですね(笑)。ちなみに、ご自身の高校時代は思い出しました?

「思い出しました。化学の授業でペアを組もうってなった時とか。ああいうのって、学生時代じゃないとないじゃないですか。そういう1つ1つが自分たちにとって一大事だったなって思って。授業とか文化祭、体育祭とか、誰かとペアを組むとかって、学生のときって、それだけで人生が変わっちゃうんじゃないかって思うくらい、その世界でしか生きてなかったから、懐かしいなって思いましたね」

――優羽が思いを寄せる凛役の平野紫耀君はどんな印象でした?

「現場ではずっと気取らない感じというか、気を張ってない感じで、でも、周りにはすごく気を配ってくださる優しい方でした。その自然体な感じが、周りを引き寄せるというか、明るい空気作りを無意識にできちゃう方なんだなって思いました。だから、平野さんの周りにはいつも自然と人が集まってきていたし、みんなが笑っているって感じでした」

桜井日奈子

――和気藹々とした楽しい雰囲気の現場だったんですね。

「そうですね。平野さんが、“天然なのかな?”って思っちゃうような発言をところどころでしていて、面白かったです。たとえば現場で、お水のことを『お冷ください』って言っていたりしていて、なんでお冷なんだろうって、ずっと思っていて。それも、笑わそうと思って言っているわけじゃないから、さらに面白くて、楽しかったです」

――本作は最初からけっこう衝撃的なシーンで始まりますが、凛としてどきっとした瞬間はありましたか?

「そうですね。優羽が凛の服のボタンをつけるシーンから始まって。それは、もうドキドキしましたけど、私がズキュンときたのは、キャンプのシーンです。ケンカしたあとに、凛がすごい声を張り上げて、優羽を探すという場面で、喉をやられちゃうんじゃないかっていうくらい叫んでいたのが心に刺さりました」

――キャンプのシーンは夜の森の中ですよね。

「怖かったですし、本当に寒くて。しかも、優羽は葉っぱまみれで出てくるシーンは急斜面だったので、滑っちゃうんじゃないかなっていう心配もあって。それでも、大事なシーンだったし、クランクアップのシーンだったので、とても感慨深い撮影だったなって思います」

桜井日奈子

――初主演作『ママレード・ボーイ』もキュンキュン系ではありましたが。

「『ういらぶ。』はコミカルというか、クスッと笑えるキュンキュン映画だったかなって思います。例えば、回転扉のシーンも、壁ドンしたら扉が回って、たまたま回転しちゃったんです。それで“あ、これいいじゃん”って使われたシーンなんですけど、佐藤監督はいろんな場面で、なんかできるんじゃないかって考えているような監督さんでした。あのシーンは、カメラワークとか、現場ではけっこう苦戦していたんですけど、壁ドンしているのに決めきれない凛とか、回転している扉に反応せずに、凛くんしか見てない優羽の抜けた感じとか、この二人らしいシーンだなって思います」

――本作では「凛くんといると心臓がドキドキする」っていうセリフがありました。『ママレード・ボーイ』にも「いつもドキドキさせられるのはユウだけだよ」っていうセリフが出てきていましたが、そのドキドキも違いますか?

「違うと思います。好きだからドキドキするという意味では一緒かもしれないけど、『ママレード・ボーイ』は、なんかもっと、リアルだったのかなと。『ういらぶ。』は、より少女マンガ的というか、乙女チックな感じしますね」

――ちなみに桜井さん自身がキュンとしたり、ドキっとする男性の仕草は?

「え〜なんだろう。本当に知らないんですよ(笑)。クシャって笑う男性が好きで、見ちゃいますね。ギャップじゃないですけど、笑ったときってその人の素が出るっていうか。そういうのを見られたらキュンとするなって思います。『ういらぶ。』の中だと、看病するシーンがいいなって思っていて。いつか、大切な人ができたら看病してあげたいなって思ったりしました。タオル濡らして代えてあげたり、おかゆ作ってあげたり……」

桜井日奈子

――『ヘタレ』とか、『ゴミ』とか、言われる関係性はありですか?

「そこに愛というか、好きという気持ちがあればいいと思います。柔らかい気持ちが奥にあれば全然ありだと思う。でも、私自身はやっぱり、そこで、『ヘタレじゃないよ!』って言い返しちゃうから、ケンカみたいになりそうだなって思いますね(笑)」

――(笑)。イケメンな男子がいっぱい出てますけど、ご自身はどのキャラクターが気になりますか?

「やっぱり、(磯村勇斗演じる)蛍太かな。凛も(伊藤健太郎演じる)和真も極端するので。一番バランスの取れた蛍太がちょうどいいかなって思います」

――凛くんの妄想シーンの撮影はいかがでした?

「楽しかったです。佐藤監督がキュンキュン系の映画の撮影が初めてだったみたいで。凛くんの妄想の中だと、優羽が割と大胆なんですよ。それこそ、看病するシーンでは、監督がすごくワクワクしているのが伝わってきて。カットかかったときのテンションの高さって言ったらなかったんですよ。『カットォ〜〜〜〜!!』って、すごく興奮していたのが面白かったです」

――桜井さんはいま、演じることに楽しさを感じていますか?

「楽しいです。その楽しさが本質を知っての楽しいじゃないかもしれないけど、とりあえず、今は楽しんでやれていることが大事だなって思っています」

桜井日奈子

――本作はどう観て欲しいですか?

「『ういらぶ。』っていうだけあって、優羽と凛の初々しい恋愛が描かれた作品になっています。観ている方としては、二人がお互いのことを好きだっていうことを分かっていると思うので、『もう早く言っちゃいなよ』っていうもどかしい気持ちもありつつ、幼なじみの二人が恋人同士になろう、新しい関係を築こうとする過程を応援する感覚で見てもらえたら嬉しいです。難しいことを一切考えずに、キュンキュンして、笑って、スッキリしてもらえたらいいかなと思っています」

――最後にデビューを目指している子たちへの応援メッセージをお願いします。

「私は事務所に入ったきっかけが、地元で開かれたコンテストだったんですけど、芸能界を目指して、そのコンテストに出たわけではなくて。友達に副賞の東京ディズニーランドのチケットが欲しいってお願いされて出たんです。コンテストに出ること自体、初めてだったので、応募しちゃったけど、当日、行こうか行かまいか迷ったくらい緊張していたし、自信は全くなかったんです。それでも、今、振り返ってみると、やってみることって大事だなって思っていて。あのときコンテストに出てみようっていうきっかけがなかったら、私の芸能生活は始まらなかったし、今もなかったと思います。だから、“自分は無理かもしれないな”って思っていても、行動に移すことは大事だなって思います。やらなかったら何も始まらないけど、やってみたらきっと何かは残るので、何事もやってみてほしいなと思います」

PROFILE

桜井日奈子(さくらい・ひなこ)●1997年4月2日生まれ、岡山県出身インセント所属。2014年に『岡山美少女・美人コンテスト』で美少女グランプリに輝き、15年webムービーで“岡山の奇跡”として一躍注目を集める。16年に舞台『それいゆ』で女優デビューを果たし、同年『そして、誰もいなくなった』(NTV)でドラマデビュー。18年『ママレード・ボーイ』(廣木隆一監督)で映画初主演を飾る。その他の出演作に、『THE LAST COP/ラストコップ』(NTV)、映画『ラストコップ THE MOVIE』など。現在、『東京オリパラ団』(NHK-BS1)レギュラー、『沼にハマってきいてみた』 (NHK Eテレ)月曜レギュラーMCとして出演中。

Information

映画『ういらぶ。』
11月9日(金)全国ロードショー

『ういらぶ。』

『ういらぶ。』 ©2018 『ういらぶ。』製作委員会 ©星森ゆきも/小学館

LINEマンガの少女部門にて月間1位を記録し、累計180万部突破、星森ゆきもによる大人気コミック「ういらぶ。−初々しい恋のおはなしー」(小学館「Sho-Comi フラワーコミックス」刊)を実写映画化。
≪stroy≫
「もう幼なじみのままじゃいられない!」
仲良しいつメンと最強ライバル兄妹。どうなる?!6人の恋と友情。
同じマンションに住む幼なじみ4人組。お互い“大好きすぎて「好き」って言えない”こじらせまくりの凛(平野紫耀)と優羽(桜井日奈子)、そんなふたりを心配して見守る暦(玉城ティナ)と蛍太(磯村勇斗)。最強幼なじみチーム4人の前に、ある日、“好きなら好きとハッキリ言う”ライバル兄妹・和真(伊藤健太郎)と実花(桜田ひより)が現れる。ずっとこのまま変わらないと思っていた2人の恋と4人の友情は、思わぬ方向へ動きはじめて!?

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