自分の声を個性として大切にしていきたい

7月1日スタートの連続ドラマ『俺たちは天使だ! NO ANGEL NO LUCK』(テレビ東京系)で探偵事務所のヒロイン・藤原心を演じる秋山奈々ちゃん。19歳とは思えない落ち着いた雰囲気を醸し出す奈々ちゃんが、演技やファッションなどに対する思いを語ってくれました。

Ｑ　2006年にはCDデビュー。歌手を経験して得たことはある?

「仮面ライダーをやった翌年くらいから歌を始めたんですけど、確実に発声が変わりましたね。ライダーをやってたころは“奈々ちゃん、もうちょっと声頑張れる?”って言われるくらい声が通らなくて(笑)。それが今じゃ“麻生探偵事務所”に響き渡るくらいの声でお芝居をしてます(笑)。歌を始めて声の出方が変わりましたね」

Ｑ　そして2008年はアニメ『屍姫』で声優にも挑戦。

「“何で声優じゃなくて役者を使うんだ”って言われていた時期もあって、声優をやることに関してすごく悩んだことがあったんです。でも回を重ねる毎に、一部の方かもしれないけど、役者としての生々しい芝居や、声質を気に入っていただけるようになってうれしかったです。何より、原作者の先生から“声がカッコイイ”って言っていただけたのはすごくうれしかったですね。実は“何でこんなに声が低いんだろう”と思っていた時期もあったんです。カラオケに行っても男性のアーティストの方の曲しか歌えなくて(笑)。でも、ボイトレ(ボイストレーニング)のおかげで少しだけキーが上がったし、歌を始めてから声質を音楽専門誌の方に褒めていただけたりしたので、今は個性として大切にしていきたいなと思いますね」

Ｑ　“歌”は大きなターニングポイントとなったんだね。そういえば、CDのジャケットの衣装を自分でコーディネートしたとか。

「2ndシングルの時からクレジットには“スタイリスト・秋山奈々”ってなっています(笑)。毎回撮影の度に渋谷を1日歩き回ったりして洋服を探すんですよ。決められた予算の中で何パターン作れるか考えながら(笑)」

Ｑ　そこまで本格的とは、正真正銘のスタイリストだね。オシャレは大好き？

「洋服は小さいころからすごく大好きでした。洋服のことを考えるだけで幸せなんです! 母親がオシャレで小さいときからカワイイ洋服を着させてもらっていたので、オシャレに興味があるというよりは、オシャレをするということが自分にとってはとても自然なことでした。洋服が好きっていうのは、お仕事を続ける大きな理由でもありますね」

Ｑ　どんなテイストの洋服が好きなの?

「いろいろな系統を通って今のところまでたどり着いてはいるんですけど、わりと最近まで黒と白ばかり着ていて“絶対自分は明るい洋服は着られない”と思ってました。だけど、今は自分の好きなモノを好きに着るようになって。もともと秋山奈々っていう人間を一つのイメージに絞って欲しくなくて、他の方から“自分はこういう人間だ”って決めつけられることがあまり好きではなかったんです。洋服でイメージってすごく変わりますよね。ここ１年くらいなんですけど、そこで遊べるようになって、自由になれた感じがします」

Ｑ　今後やってみたいことってある?

「以前雑誌の携帯サイトの連載で指輪のデザインをやらせていただたんですけど、すごく楽しかったんです。洋服が好きなので、そういうところで何かできたらいいなって思います」

Ｑ　歌手活動も楽しみだね。

「楽器が好きなので、エレキギターを練習してるんですけど、他にメンバーを入れてバンドとかで歌ってみたいなって思いますね」

Ｑ　もちろん、ボーカルで?

「ボーカルじゃなくてもいいかな(笑)。歌は好きなんですけど、自分がメインに立つかって言われたら後ろでいいですって感じですね。本当は裏方が好きなので、私が会社員だとしたら地道な事務作業をやってる方が絶対好きです(笑)」

Text／藤岡真司(日刊編集センター)