奈緒 | インタビュー | Deview-デビュー

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インタビュー「奈緒」

2018/02/20

『半分、青い。』の同級生4人で空気感を作れて、先輩方のなかに“飛び込もう”っていう安心感のある現場です

奈緒

平成30年度前期NHK連続テレビ小説『半分、青い。』にて、ヒロイン・永野芽郁演じる楡野鈴愛の親友・木田原菜生役に大抜擢された新進の女優・奈緒。福岡からチャンスを求めて単身上京、脚本家・野島伸司が総合監修を務めるアクターズスクール『ポーラスター東京アカデミー』で飛躍のきっかけを掴んだ奈緒に話を聞いた。

『半分、青い。』の撮影はもう進んでいるんですか?
「昨年の11月に岐阜でクランクインしました。最初2週間ほど岐阜ロケがあって、そのあとは都内のNHKのスタジオに移って撮影しています」

奈緒
クランクインしたときの感想を教えていただけますか?
「木田原菜生という役はポニーテールとリボンがトレードマークなんですが、全部ヘアメイクをして、服も着替えて、衣装を着たほかのキャストさんと会ったときに、スタートしたんだなという感じがしました。最初に岐阜編の中盤ぐらいまで進んだ卒業式の日のシーンの撮影だったんですが、クラスメイト同士のシーンなので、監督も“じゃあ自由にどうぞ”という感じで、クラスの仲間でわちゃわちゃと写真を撮り合ったりする演技を、結構自由にやらせていただきました。永野芽郁さん、佐藤健さん、矢本悠馬さんとはもちろん顔合わせはしているんですが、一緒に演技をするのは“初めまして”に近かったので、キャスト同士で空気感を作れたことが、結果的に良かったなと。これが始まりなんだなって感じました」
岐阜についてはどんなイメージを持っていましたか?
「岐阜県に行くのも初めてでしたし、岐阜弁ってまったく想像がつきませんでした。標準語のようにも聞こえるし、急に関西弁みたいになったりするし、名古屋も近いし…いろんな地方が混じってるように聞こえて、最初は大変でした。地元九州のネイティブな言葉での演技はやったことがあるんですが、方言ってこんなに難しいんだと思って、自分の中にまた新しい課題というか、成長できるチャンスになりました」
奈緒
方言は朝ドラ女優の一つの関門ですよね。
「最初はアドリブが絶対にできないんです(笑)。思ったことが方言で出てこないので。私は方言指導の先生がいないと絶対ダメっていうぐらい、常に確認を繰り返しました。カメラが回っていないところでも、キャスト同士で方言を使って話すように心がけて。最近、最初に撮った卒業式のシーンと同じ日という設定で別のシーンを撮ったんですけど、そこでは何も不安はなかったですね。4人の空気感もできているし、方言もあまり意識せずに使えるようになっていたので、純粋に楽しく演じることが出来ました。枷が完全に外れて自由でした」
公式ツイッターに、永野芽郁ちゃんがギターを弾いて、奈緒さんがハンドベルを鳴らすという謎の動画がありましたが…。
「謎ですよね(笑)。あれをツイッターにアップされるとは知らずに遊んでました。芽郁ちゃんは本当に明るい方でムードメーカーなので、急にギターを持って弾きだして、それに私も合わせて遊んでいたら、カメラマンさんがいらっしゃって。芽郁ちゃんが“たくさんフォローしてくださって〜ありがとうございます〜”っていうことを歌っていて、私はよく分からずちりんちりん鳴らしてました。後で上がった動画を見て“あ、すごいな。こうなることを芽郁ちゃんは気付いてたんだ。成立させた芽郁ちゃん、すごいな”って感動しました」
奈緒
現場でもこんなふうに遊べるぐらい打ち解けてきていたんですね。
「4人でご飯も食べに行ったりもします。スタジオではずーっと一緒にいて、何シーンもまとめて撮ってしまうので、その間にすごく絆が固くなったと、現場の雰囲からも感じます」
ここまでの長丁場の現場は初めてですか?
「共演の皆さんも、こんなに撮影期間が長い作品は初めてのようで、“普通のドラマだったら(3ヵ月で)もう撮影終わってるね”みたいな話をしていました。役柄のバックボーンを自分たちで作る部分も多いですし、それを全員で共有するという意識を持ってやっているので、他のドラマや映画ではあまりない経験をしています」

奈緒
特にメインの4人は、一緒に経験した思い出を共有していないといけないですからね。
「4人のなかで自分はどういう立ち位置なのかということを、長い時間を共有することで作り上げてきたので、今後の展開についてそれぞれの想いを話すこともあります。矢本さんが演じる西園寺龍之助は、ブッチャーって呼ばれている役なんですが、菜生と2人のシーンも多いんです。今後の展開で言い合いになって“菜生がブッチャーのことを好きになるんじゃないの?”“いや、ブッチャーが菜生のことを好きになるんですよ!”とか、自分の子供のように考えて話してます(笑)。キャラクターの人生を応援するというか、親目線で見ちゃって、面白いです」
奈緒と菜生という同じ読みの名前に運命的なものを感じたそうですが、菜生の役作りはどのように行っていますか?
「今は高校生時代を撮っているので、高校生特有のテンションについて、自分の実際の高校時代を思い出しながら演じています。この子が大人になったらどんなふうになるのかなって想像したら、自分とそんなに遠くなかったので、ちょっと高校生の時の自分に助けてもらおうって。ほかの現場よりも、撮影を待っているときの自分のテンションも高いと思うんです。私はいろんなスピードが遅いので、普段から上げて行って、楽しく元気にということを心がけています」
商店街の洋品店「おしゃれ木田原」の娘という設定です。
「実際に衣装を着てみて“これは本当におしゃれなのか?”って思うときもあって。でもそれがリアルな現状であって、4人での世界とは別に、菜生にも『おしゃれ木田原』のことを考える時間もあるんだなと思うので、ちゃんと菜生の色が出てくれていたら嬉しいですね。すごくおしゃれなキャラだと聞いているんですが、本当に柄・柄・柄なので(笑)。私は、あの商店街であんなに派手な格好をする菜生はすごいと思います。衣装部さんのおかげで、菜生の服に対する情熱が表れていると思います」
奈緒
衣装を着ることによって、キャラクターが入ってくる感覚が面白いですね。
「毎回私服の時はリボンも変えていて、どんなリボンにするというのも前もって決めるんですが、“菜生だったら今日は何にするかな”っていう作業も自分の中では楽しみです。菜生という人物を知るうえで、すごく服に助けられています。どんなリボンをつけているかでその日の菜生のテンションが分かるので、ドラマを観るときも注目してほしいですね(笑)。菜生は流行にもとっても敏感なので、菜生のファッショや髪型が時代も反映してるのも面白いです。2回しか出てこない髪型もあるんですよ」
特に関係の深い4人の撮影エピソードはありますか?
「本番中にNGを一回出すと、×が一個ついて、×が3つたまると罰ゲームっていうルールを決めています。そのルールが出来てから、みんななかなかNGを出さないので、なかなか3つ貯まらないんですけど(笑)」
同級生の役ですけど年齢も結構バラバラですよね。
「芽郁ちゃんが18で、私が23歳で5つぐらい離れていて。矢本さんが27歳、健さんが28歳でお兄さん方のほうがちょっと年が近いです。お兄さん方は…可愛いです(笑)。撮影中に“カワイイ”って思わず口から出ていて、私が一人で照れるという(笑)。高校生を演じているからなのか、休憩中もテンション高いです。劇中の関係性と似ていて、健さんと矢本さんがツッコミ役で、芽郁ちゃんと私の女子チームがいろいろとツッコまれてしまっていて。こんなはずじゃなかったのにって(苦笑)。これはお兄さんたちの策略にハマったな、完全にペースを向こうに持っていかれました。でも基本的にみんな優しいので、それが自分の緊張をほぐしてくれて、撮影は楽しいです」
ポーラスター東京アカデミーで学んだことが活きた瞬間はありますか?
「ポーラスターで学んだ台本の読み方を、今も“キホンのキ”として使っていることは、今の現場でも変わりません。想像以上にアドリブを要求される場面が多いんですが、それを楽しめているのは、ポーラスターでゲームから始まる即興演技を最初に大事にしていたからだと思います。『嘘をつかずに信じてやる』ということを実践しているので、いきなりでも戸惑わずに楽しめたのかなって思います」

奈緒
アドリブでも、自分が作った役を信じていれば大丈夫だということ?
「自分の役のことを誰よりも知っていて、信じていないと、言葉や行動が出てこなかったり、ちぐはぐなことをしちゃったりするんです。最初に台本を読んだ段階で、自分の中で一本筋を決めることと、現場のライブ感で変わって行くことの2つをポーラスターがしっかり教えてくれたので、その教えを頭に置いているだけで、現場を踏むたびにそれができるようになっていくんです。共演の皆さんもいろいろなことを仕掛けてきて、速い球が飛んで来るときもありますし、こんな角度からと驚くこともあるし、でもそれを返すことが出来るのは、ここ(ポーラスター)での経験があるからだと思います」
キャリアのある皆さんのなかに抜擢された形ですが。
「皆さんが自分より大先輩なので、“飛び込もう”っていう安心感があります。その安心感が現場にないと、現場で何かを試すということもできないし、迷惑もかけられないという空気になると思うんですが、リハーサルや段取りの段階から“挑戦しよう”って思えるとてもいい現場に入っているという想いがあります。これまで学んできたことを、ここで、武器として使ってみようと思える現場です」
NHKの朝ドラと言えば、もっとガチガチ固められているのかと想像していました。
「現場のペースはめちゃくちゃ速いです。たくさんのカメラで通しの演技を一度に撮るので、時間の流れもリアルに感じて演じられます。1回1回モニターチェックもさせてくれるんですが、自分たちとしては長回しのシーンのつもりで演じたものを確認すると、すでにスイッチングで編集が完成したものになっているのが面白いです」
『半分、青い。』は4月からのスタートですが、どんなところを観てほしいですか?
「朝ドラっぽくない朝ドラだなあって思っています。家族の物語と友情という大きな柱があるんですが、もう一本大きな柱として恋愛要素があって、3つとも濃ゆいんです(笑)。どの年齢層の方が観ても、いろんな見方ができるし、共感ができると思っています。恋愛的な部分は、個人的にもすごく先が気になるので、皆さんと一緒に楽しみたいです」
朝ドラも楽しみですが、地元福岡が舞台のドラマ『福岡恋愛白書13 キミの世界の向こう側』(3月23日・九州朝日放送)にヒロインとして出演します。
「めちゃくちゃ嬉しかったです。ずっと地元で観ていた作品で。毎年作られているんですが、今回が13作目だと聞いて、そんなに歴史があるんだって思いました。自分の生まれた場所でお芝居ができるということが、こんなに早く来るとは思わなかったので」

奈緒
ある意味凱旋ですね。周囲の反響も大きかったのでは?
「実は以前『8』にちょこっと出ているんです。地元でお芝居を始めたばかりの10代のときに、冒頭に何秒か写る役で出させていただいて。今回も当時と同じ地元のスタッフさんがいっぱいいらっしゃって、すごく喜んでくださって。“ヒロインで里帰りするなんてね”“こんなに早く奈緒ちゃんに会えるとは思わなかった”って地元の方も言ってくださったので。本当に嬉しかったですね」
昨年の秋に朝ドラ出演が発表されてからの環境の変化については、どう感じていますか。
「今、本当に楽しくてしょうがないの一言で、やりたいことがどんどんどんどんあふれ出てきちゃっていて、それを整理しないと…“落ち着け、自分!”っていう感じです(笑)。お仕事でやりたいことや、こういうお仕事をしたいから、この勉強をしたいというのがプライベートで増えていって、それが楽しいというか。今、プライベートと仕事が全然わかれていなくて、それが全く苦じゃないんです」
奈緒
今プライベートでやりたいことは?
「一番は語学ですね。まだ発表されていないんですが、海外の監督とお仕事をさせていただいたことがすごく面白かったんです。“台本は要らない”と言うような監督で。
“役を自分で信じてあげて、あなたがその役なんだから”ということを言われたんです。それはこれまで学んだことと根本的なものが一緒だったので、そこをもっと掘り下げて知りたいと思ったんです。
そのためにも、現場でコミュニケーションをスムーズに取れるように、語学を勉強する時間がほしいです」
インスタを見ると美術館に行ったり、柄を描いたり写真を撮ったり、アート充しているなって思っています。
「自分の目で見られるうちに、綺麗なものや景色を見に行きたいと思うきっかけがあって。景色は時間を作らないといけないんですが、美術館は足を運べば見られるので。以前から美術館は好きだったけど、もっと行くようになりました。アウトプットとして絵を描くことも、『朝起きたら1枚描く』ということをやり始めたら、朝起きるのも早くなったし(笑)」
本当に充実ぶりが感じられます。以前の取材で、仕事で全国に行けるようにと言っていましたが、そう遠くないですね。
「朝ドラで岐阜に行きましたし、先日お酒のCMで新潟にも行きました。もっともっといろんな場所に行きたいですし、目標にちょっと近づいたかなって思っています」

インタビュー・終
撮影/厚地健太郎

Profile

奈緒
なお●1995年2月10日生まれ、福岡県出身。アービング所属。平成30年度前期 連続テレビ小説『半分、青い。』(NHK総合ほか)にヒロインの親友・木田原菜生役で出演。『福岡恋愛白書13〜キミの世界の向こう側〜』(KBC)3月23日放送。ネスレシアター ショートフィルム「いつか、会える日まで」WEB公開中。株式会社ライク「携帯孝行」がオンエア中。趣味:観た映画のイラストを描くこと(Instagramで公開)、カレー屋巡り、バーレスクダンス、手話。特技:乗馬、着付け。

INFORMATION

平成30年度前期 連続テレビ小説『半分、青い。』
4月2日放送スタート
NHK総合】(月〜土)午前8時〜8時15分/午後0時45分〜1時[再]
【BSプレミアム】(月〜土)午前7時30分〜7時45分/午後11時30分〜11時45分[再]
(土)午前9時30分〜11時[1週間分]

大阪万博の翌年、1971(昭和46)年。岐阜県のとある町の小さな食堂に、鈴愛(すずめ/永野芽郁)という女の子が生まれた。毎日野山を駆け回る元気な子だったが、小学生のとき、病気で片耳を失聴してしまう。そんな彼女を励ましたのは、わが子を愛してやまない両親と、同じ日に同じ病院で生まれた幼なじみだった。 高校卒業後、彼女は持ち前のユニークな発想力を生かして少女漫画家を目指し、バブル真っただ中の東京に出る。師匠にしごかれアシスタント仲間と切磋琢磨(せっさたくま)して修業に打ち込むが、やがて挫折。結婚して一人娘を授かるものの、家計は火の車。ついには夢追い人の夫から離婚されてしまう。バブルはいつの間にか終わり、世は低成長時代。度重なる失敗の末、シングルマザーとなって故郷に戻った鈴愛は、そこで思わぬ転機を迎えることになる……。
奈緒は町の洋品店・「おしゃれ木田原」の一人娘で、鈴愛とは幼なじみで高校まで一緒、気心の知れたよき相談相手の木田原菜生を演じる。

INFORMATION

ポーラスター東京アカデミー 春季特待生オーディション

「本物俳優主義」を掲げ、脚本家・野島伸司を総合監修とし、芸能プロダクションや劇団に所属せずともドラマ・映画出演のチャンスをつかむことが出来る俳優養成スクール。大手プロダクションからも多数の俳優育成を任されている秦秀明がプログラムを監修。経験豊富な講師陣が培ってきた知識、経験を惜しむことなくカリキュラムに盛り込んでいる。一線で活躍するテレビプロデューサーや演出家を特別講師に招くなど、芸能界に直結するチャンスを数多く準備しており、マネジメント事業部や芸能プロダクションに所属し、活動をスタートすることができる。

ポーラスター東京アカデミーの詳細は下記まで
TEL:03-5433-2195
WEB:http://psta.co.jp/201803/

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