白石聖 | インタビュー | Deview-デビュー

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インタビュー「白石聖」

2018/10/25

「いつか声の演技やナレーションも務めさせていただけるように、これからも勉強を続けたい」

白石聖 撮影/mika 取材・文/児玉澄子 ヘアメイク/鷲塚明寿美 スタイリスト/北川沙耶香 衣装協力/WEGO、KOL ME BABY渋谷109店、キャセリーニ

2016年にデビューし、今年ドラマ『Missデビル 人事の悪魔・椿眞子』(NTV)で初の連ドラレギュラーを務めた白石聖。今後も続々と出演作が控えている中、この秋に公開される映画『栞』では家族の死に向き合う女子高生を切なくも瑞々しく演じている。透明感あふれるルックスに落ち着いた口調という不思議な魅力を備えた期待の新人女優をインタビュー。

白石聖

――映画『栞』で演じられている遥よりも、ずっと大人っぽい雰囲気でびっくりしました。撮影からずいぶん時間が経っているのでしょうか?

「そうですね。今年の夏に20歳になったんですけど、撮影は1年ちょっと前くらいで、当時の私は遥とほぼ同年代の18歳の頃でした」

――では少し振り返ってもらうことになると思うんですが、300人の新人女優の中からオーディションでこの役をつかんだとか。

「実は、オーディションだったというのは、あとから知ったんです。始まりは、榊原有佑監督が主宰するワークショップへの参加で、この作品の台本を題材にお芝居する機会もあったんです。それから数日してこの役のお話をいただいたので、今思えばあれがオーディションだったのかもしれません」

白石聖

――台本を読んだ感想はいかがでしたか?

「命を描いた作品だけに、18歳の私にとっては衝撃的でした。目を背けたくなるようなことが、嘘偽りなく描かれていて。だけど現実にはこういうこともある。まっすぐ向き合わないといけないんだと思わせられました」

――遥を演じることについてはいかがでしたか? 病院内で展開するストーリーの中で、登場人物では唯一といっていい病院の外からの目線を持った重要な役どころだと思いましたが。

「そうですね。遥が関わるのはお兄ちゃん(三浦貴大)とお父さん(鶴見辰吾)、家族という小さなコミュニティだけで、この映画の重要なモチーフである理学療法士という仕事への関わりはないので、嘘のない家族関係を築くことがこの物語の中でしっかり生きるためには大事だと思っていました」

白石聖

――鶴見さんも「三浦さん、白石さんと本当の家族になり得たような感覚に到達できた」とコメントされていましたが、どのようにして関係性を築いていったんですか?

「事前に三人で台本読みをする機会をいただいたんですが、ことさらにたくさんお話したわけでもなく。ただお二人がどことなく似ているというか、漂っている空気感がとても優しくて。だから私も緊張することなく、しっくりその場に馴染めたんだと思います。リハーサルのときから、三人で過ごす時間の流れ方がとても温かかったことを覚えています」

――それぞれと演じた思い入れの深い場面を教えていただけますか? 

「お父さんから初めて本当の病名を告げられたときに、お父さんが髪を三つ編みにしてくれるシーンがとても好きです。悲しいんだけど、子どもみたいにお父さんの手の中で甘えられる嬉しさもあって。お父さん役が鶴見さんで本当に良かったなって思います。お兄ちゃん役の三浦さんとの共演場面では、一人で滝の前で思いにふけってるところが印象に残っていて。それまで遥は強がっていたけれど、お兄ちゃんが隣に来た瞬間に感情が溢れ出てしまう場面が印象深いです。ほかにも泣くシーンはいくつかありましたが、お兄ちゃんの前で号泣することで、自分の心の整理がついたという、いろんな感情が入り混じった場面でした」

白石聖

――セリフよりも表情で演じるシーンも多かったですが、監督からはどんな指導があったんですか?

「榊原監督はあまり演技指導をなさらない方で、それこそ役作りも必要ないと言われていたんです。だから私もほぼ素の状態で現場に立っていたような感覚で。たぶん監督としては、その場のリアルな感情を捉える狙いがあったんだと思います。私としても受け入れがたい現実に向き合う役でしたし、演技経験も未熟なので、この作品については変に固めて臨まなくて正解だったのかなと思っています」

――完成作をご覧になっていかがでしたか?

「私は本当に自分の映像を見るのが苦手で。つい先日撮った作品とかだったらまだ大丈夫なんですが、撮影から1年以上空いてる作品ですから『もっとこうすれば良かった』という反省点がたくさん見えてしまって」

白石聖

――ベテラン俳優でもそうおっしゃる方は多いですよ。

「そうなんですか? 俳優をやっている限り、キリがないことなのかな……。でも自分を抜きにして見れば、重厚でショッキングな出来事もいっぱい起こって、だけどその中にかすかな光みたいなものが見えるステキな作品に仕上がったと思います。私はこの作品は若い人にこそ見てもらいたいなと思っていて。キラキラした青春ものとか笑えるコメディにはない、ガツンと来る衝撃を映画で疑似体験しておくことは、これから社会に出る上でもきっといいことだと思うので。何より理学療法士という職業を、多くの人に知ってもらいたいです」

――白石さん自身は同世代より少し先に社会に出たわけですが、高2のときにスカウトされたことが、この世界に入ったきっかけだったんですよね。

「はい。スカウトされたのが、ちょうど将来について迷っている頃で。私はもともと声のお仕事がしたくて、高校も総合学科に通っていたんです。ただ、今の声優さんはアイドル性も求められているし、自分には向かないんじゃないかと迷っているときに声をかけていただいたので、これも何かの縁だと思って、お世話になることに決めました」

白石聖

――デビュー以降は声だけではない、全身を使ったお芝居の仕事がメインですが、それについてはいかがですか?

「最初の頃は戸惑ってばかりでした。まばたき一つ、歩き方一つとっても、目に見える部分ばかり気になって。だけど最近はみんなそれを乗り越えてカメラ前に立っているわけだし、多少見た目が変でもいいや、と自分に言い聞かせています」

――ぜんぜん変な見た目じゃないですよ(笑)。コミック誌の表紙グラビアなども務められて、新人女優として正統派なステップを踏んでいると思うのですが。

「びっくりですよね。こんなに世間に顔を出しているなんて、2年前まではぜんぜん想定外のことだったので」

白石聖

――もともと表に出るのは得意なほうではなかったんですか?

「ぜんぜん得意ではないです。むしろ裏方の作業のほうが好きでしたし、人前でしゃべるのも得意ではありませんでした。でも、不思議なもので現場を重ねるごとに自覚も芽生えてくるというか、(出演作を)良かったよと言っていただけることに喜びも感じるようになりました」

――女優という仕事の面白さと難しさはどう感じていますか?

「私は台本をいただいた瞬間が一番嬉しくて、読みながら想像を巡らせるのが好きです。ただ、まだ経験が浅いので、相手の方との技量や引き出しの差を感じることも多くて、もっと成長しなければと思っています」

白石聖

――20歳になって、自分の将来像はどのように描いていますか?

「もちろん今のお仕事は楽しいし、もっと突き詰めたいですけど、軸の部分にやっぱり声のお仕事を諦められない自分がいます。今年からやらせていただいているラジオも、声のお仕事の第一歩ですが、いつか声の演技やナレーションも務めさせていただけるように勉強を続けたいなと考えています」

――夢を実現するために、大事なことは何だと思いますか?

「どんなことも巡り合わせってあると思うんです。私が今、女優のお仕事をしているのも2年前には想像もしてなかったことで、巡り合わせによって思いがけない自分を発見することもある。だけどどうしても叶えたい夢があったら、今は何をしていても思い続けることが大事だと思います。巡り合わせのタイミングを逃さないためにも。私もいつ叶うかわからないけど、声の仕事という夢は忘れず思い続けようと思っています」

PROFILE

白石聖(しらいし・せい)●1998年8月10日生まれ、神奈川県出身。芸映所属。主な出演作は、『孤独のグルメSEASON6』(テレビ東京)、『先に生まれただけの僕』、『Missデビル 人事の悪魔・椿眞子』(ともにNTV)など。 現在放送中の『PRINCE OF LEGEND』(NTV)にヒロイン・成瀬果音役で出演中。10月28日放送の第5回「ドラマ甲子園」大賞受賞作品『キミの墓石を建てに行こう。』に出演。文化放送『白石聖のわたくしごとですが・・・』(毎週火曜 23:30〜)のパーソナリティーも務めている。

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Information

映画『栞』
10月26日(金)全国ロードショー

『栞』 ©映画「栞」製作委員会

元理学療法士の経歴をもつ、榊原有佑監督が自身の経験をもとに紡いだ真実の物語。
<story>
真面目な性格で、献身的に患者のサポートに取り組む理学療法士の高野雅哉(三浦貴大)。幼い頃に母親を亡くし、現在は父の稔(鶴見辰吾)、妹の遥(白石聖)と離れて暮らしている。
そんなある日、雅哉が働く病院にしばらく会っていなかった父・稔が入院してくる。日に日に弱っていく稔の姿、担当患者の病状が悪化するなど、理学療法士として何が出来るのか自問自答の毎日で無力感に苛まれる。
しかしそんな時、ラグビーの試合中にケガをした新たな入院患者を担当することになった雅哉。その入院患者の懸命に生きようとする姿に感化され、除々に仕事への熱意を取り戻していく雅哉だったが…。

Present

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白石聖

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件名:白石聖 サイン入りポラプレゼントと明記し、本文:[名前]、[年齢]、[都道府県]、[インタビューの感想]、[今後インタビューしてほしい人・要望]を記入して、下記メールアドレスに送信して応募。

【応募メールアドレス】
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【応募締切】
2018年11月8日(木)23時59分まで。

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