グランプリ受賞のお祝いはお母さんとラーメン店で！

Ｑ　小さいころから芸能界に興味があったの？

「小さいころは歌と踊りに興味を持っていました。幼稚園のころSPEEDさんが大好きで、お遊戯会でMYマイクを作って4人集まってマネをしたこともありましたね。小学校の高学年になるとモデル業に興味がわいてきて、中学生になったら“とにかく何でもいいから(笑)芸能界に入りたい！”っていう気持ちが強くなりました」

Ｑ　デビューのきっかけは？

「2006年の“第31回ホリプロタレントスカウトキャラバン”に応募したのがきっかけです。遊びに行ったゲームセンターに、大好きだった深田恭子さん、綾瀬はるかさん、石原さとみさんの顔写真が載っているポスターが張り出されているのを見て受けたいと思いました。福岡で地方予選が開催されるということで、その年の夏休みはどこにも遊びに行けなかったので、思い出作りくらいの気持ちでお母さんにお願いしたら連れて行ってくれました。希望者全員が直接面接できるという審査方式だったのも大きいです。もし、書類審査があれば応募しなかったかもしれません。写真写りに自信がないので(笑)」

Ｑ　オーディションで印象に残っていることは？

「全国大会に進めるかどうかの審査結果を待っていた日のことは今でも覚えています。電話で通知がくることになっていたんですけど、ちょうどお母さんと二人で夜ご飯を食べていたときでした。おみそ汁ものどを通らないくらい緊張していたら、お母さんに“どうせ落ちてるんだから食べなさい”と言われて。でも、そんなお母さんも全然食べていなくて(笑)。自信がなかったから、通過の連絡が来た時はうれしかったです。そしてそれと同じくらい、実は東京に行けるということがうれしかったです(笑)。旅行で遊びに行くたびに、同じ日本とは思えないくらい楽しくて、東京に住むのが小さいころから憧れだったんです」

ドラマ『赤い糸』撮影。
この日のロケ弁はハンバーグ。

Ｑ　地元を離れてのオーディションは心細くなかった？

「合宿で一緒の部屋になった女のコが同い年で、その子と仲良くなって楽しかったですね。最終審査で特技を披露することになっていたんですが、夜な夜な“何をやろうか？”って二人で考えたりしていました。『アイドリング!!!』(フジテレビ系)で活躍している森田涼花ちゃんで、今でも一緒に遊んでいます」

Ｑ　合宿は大変だった？

「合宿のイメージって過酷で大変みたいな感じがありましたけど、新しい友達もできたりして楽しい思い出ばかりです。地方合宿の時は通いでしたが、最終合宿は泊まりだったのでみんなと一緒にいる時間も長かったですし。回りはもちろんライバルですけど、ギスギスした感じはなく終始“楽しくやろうよ”という雰囲気だったので」

Ｑ　グランプリを受賞した時の気持ちは？

「ビックリし過ぎて、漫画でよくある“頭の中が真っ白になる”状態(笑)。しかも、ステージが光で照らされていて何も見えなかったので、何が起きているのか分からずに放心状態でした。その夜、マネジャーさんが教えてくれたラーメン店にお母さんと行ってお祝いしてもらったくらいから、グランプリを受賞したという実感がわいてきました」

Ｑ　周囲の反応は？

「お母さんは芸能界に行きたいという私の夢を応援してくれていたのでとても喜んでくれました。地元の友達には、親友と芸能界を一緒に目指していた友達の２人にしかオーディションを受けることを教えていなかったんですが、福岡に帰ったらみんな知っていてビックリしました(笑)。今も電話やメールで連絡を取り合っている地元の友達は、いつも応援してくれる大事な存在です」

PART3につづく…

Text／樋口俊介(日刊編集センター)

いしばしあんな●1992年7月12日生まれ、福岡県出身。2006年、第31回ホリプロタレントスカウトキャラバンでグランプリを受賞し芸能界デビュー。『SEVENTEEN』(集英社刊)の専属モデルを務めるかたわら、2008年は3本の連続ドラマに出演、初主演映画『きみの友だち』で第30回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞を受賞。現在出演中のドラマ『赤い糸』(フジテレビ系毎週土曜夜11時10分)は映画も公開中で、もうひとつの出演ドラマ『銭ゲバ』(日本テレビ系毎週土曜夜9時)が2009年1月17日スタート。（ホリプロ所属）