黒島結菜 | インタビュー | Deview-デビュー

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インタビュー「黒島結菜」

2015/06/24

「今までは周りが見えていなかったけど初めて、自分の役以外のことも考えられるようになった」

黒島結菜

『カルピスウォーター』のCMをはじめ、映画『ストロボ・エッジ』、NHK 大河ドラマ『花燃ゆ』など、数多くの注目作に出演している、今もっとも注目のネクストブレイクスター・黒島結菜。6月27日に公開される最新作、映画『ストレイヤーズ・クロニクル』の撮影エピソードをはじめ、デビューのきっかけや、将来の夢などたっぷりと語ってもらった。

先ほど、撮影中に『デ☆ビュー』を読んでいたとおっしゃってましたが。
「このお仕事を始めてから、オーディションってどのくらいあるのかが気になって買ったんです」

黒島結菜
元々、この世界に憧れはありました?
「ドラマを観るのは好きだったんですけど、自分がやりたいっていう気持ちはあまりなかったんです。元々は、お母さんに『自己アピール力をつけなさい』って言われて、社会勉強という意味で、沖縄で開催されたオーディションを受けたんです。“絶対に女優になりたいです!”っていう気持ちで受けたオーディションではなかったんですけど、そこで、特別賞をいただいて、『沖縄美少女図鑑』に出ることになって。綺麗な洋服を着て、メイクをしてもらって、初めて撮影をして。それが本当に楽しかったので、事務所に入ることになって。事務所に入ってからお芝居のレッスンを受けるようになり、だんだん楽しさと興味が出てきました」
そのお芝居の楽しさってなんだと思います?
「なんでしょうね……。最初にレッスンをしていただいた先生が良かったのかなって思います。同じ事務所の子と一緒に受けていたんですけど、一人ひとりにちゃんと向き合ってくれて。その先生がお芝居の楽しさを教えてくれたので、先生のおかげだと思います。具体的に何が楽しいのかはまだわからないけど、このお仕事を始めたのは“楽しい!”と思ったからだし、その楽しいという感覚が現在までずっと続いてる感じです」
楽しさがいちばん? 嫌な思いや悔しい思いとかはないですか?
「うーん……。例えば、オーディションもいっぱい受けてるんですけど、私の性格的に、落ちてもあまり凹まないんです。マネージャーさんからは『もっと凹んだほうがいい!』って叱られたくらい凹まなくて(笑)。よく言えば、あまり考えすぎずに次に向かう気持ちが強いんです。悪く言うと、諦めが早すぎて悔しい気持ちが生まれない。決まるか決まらないかのギリギリまで残って、最終的に落ちてしまったときも“あ、そうなんですね”って受け入れてしまって。その時はさすがに、マネージャーさんから『ここまで残ったのにそんなに簡単に諦めていいのか?』って言われて。確かに、悔しい気持ちを持つことは大事なんだなって思ったので、その出来事をきっかけに、少しは“あの役、私がやりたかったな”っていう気持ちも芽生えるようになりました。……でも、基本的にはあまり引きずらないです(笑)」

黒島結菜
切り替えがすごく早いんですね(笑)。ちなみにオーディションでは緊張したりしますか?
「そんなに緊張しないですね。よく“緊張するのは、自分をよく見せようとするからだ”って言うじゃないですか。私、自分をよく見せようっていう気持ちがあまりないんです(笑)。だから、オーディションはもちろん、お芝居のときも緊張しない。逆に写真撮影とかの方が緊張するんです。お芝居の場合はカメラを意識しないというか、撮られているっていう感覚を持たないようにするじゃないですか。でも、写真撮影の場合はカメラを見てるし、どんなポーズをすれば自然かなって考えてしまって、逆にぎこちなくなっちゃうんですよね。写真と映像だったら、私は絶対にお芝居の方が自然体でいられるし、お芝居をしてる自分はすごく居心地がいいなって思います」
普通はちょっとでも自分を可愛く見せたいって思ったり、着飾ってしまって自然体でいられないもんですよね。
「自分を可愛く見せる役柄の子であれば、可愛さを研究することもあると思うんですけど、まだそういう役はやったことがなくて。お芝居は自然体でできるし、やっていて楽しいし、いちばん落ち着く場所だなって思います」

黒島結菜
では、イルカやコウモリの遺伝子を組み込まれた特殊能力をもつ女子高生の“碧(あおい)“を演じた映画『ストレイヤーズ・クロニクル』の場合は、どんな研究をしました? 
「私以外のメンバーが、みんなすごい特殊能力を持っているなかで、一番人間らしい部分を持った役柄だったので、普通の女のコでいようって思っていました。あと、この作品で初めて、自分の役以外のことも考えられるようになったんです。現場でキャストのみんながどういう風な過ごし方をしてるんだろうとか、スタッフさんの動きとかを冷静に見られて。今までは自分の役に精一杯で周りが見えてなかったんですけど、今回はみんながどういう感じで現場にいるのかを見ることができたし、撮影が進むにつれて、“役と一緒に自分も頑張ろう”、“最終的にはみんなの希望になれるようにしよう”という想いがだんだん強くなっていって。今までとは違う感じで挑められた気がします」
それは、これまで経験を重ねてきたことで、周りを見る余裕ができたということ? 
「それも少しはあるかもしれないんですけど、それよりは、希望を持ち続ける<チームスバル>と、絶望を抱いている<チームアゲハ>の2組それぞれが、チームで行動するっていう作品のおかげかなと思います。例えば『ストロボ・エッジ』の場合は、それぞれが好きな気持ちをぶつけられないという想いを抱えていて。登場人物は多いけど、一対一のお芝居が多かったんです。でも、今回はチームのみんなと一緒に行動をしてるから、常にみんなの中に存在してるっていうのが大きかったんだと思います。それも初めてのことだったので、チームの中にいたからこそ、みんなのことをよく見られたのかなって思います」
染谷将太くん演じる学(まなぶ)がリーダーの<チームアゲハ>はどう見ていました?
「<チームアゲハ>は特殊すぎましたね(笑)。こんな雰囲気の現場はこれからもうないだろうなって思うくらい、本当に誰もしゃべらないんですよ」
そうだったんですね。でも、画面からは絆も感じました。
「そうなんですよね、染谷くんも『繋がりは感じていた』って言っていて。もちろん、ずっと黙ってるわけではなく、私が(高月)彩良ちゃんや(松岡)茉優ちゃんと会話することはあるんですけど、みんなで1つの話題でキャピキャピするっていうことはなく、現場で仲良くなったっていうわけでもなく、みんなでご飯に行ったりもしてなくて。それぞれがすごく自立していて、“会話しなくても平気です”っていう感じで現場にいるし、そのしゃべらないっていう緊張感が漂う雰囲気が良かったんですよね。誰からそうしようって言ったわけではなく、自然とそういう雰囲気ができあがっていって。絶望を抱えている<アゲハ>らしい現場だったなって思います」

黒島結菜
一方の岡田将生くん演じる昴が率いる、<チームスバル>はどうでした? 碧は唯一、2つのチームを行き来する存在でもありました。
「<チームスバル>は、“こんなに違うのか?”っていうくらい雰囲気が違っていて。まず、瀬戸(利樹)くんと清水(尋也)くんがすごく仲が良くて、(成海)璃子ちゃんがお姉ちゃんのようにツッコミを入れながら話しているんです。岡田くんは、その若い2人の流行に必死についていってる感じでした(笑)。ある日、<チームアゲハ>に岡田くん一人だけが来るというシーンの撮影があって。そのときに、岡田くんはずーっとゲームをしてたんです。しかも、結構、激しく、スマフォを連打していて。“何してるんだろう?”って思っていたんですけど、あとから聞いたら、<チームスバル>のみんなで競争してたらしくて。<チームスバル>は、本当の兄弟みたいに仲が良いなって思いました。今回の撮影で、両方の現場を知れたのは良かったなって思うし、撮影が進んでいくにつれて訪れる、<チームアゲハ>の変化とともに、リアルに気持ちがぎゅ〜って切なくなっていって。それも初めての経験だったし、本当に役と一緒に過ごしてきたものが出せたなって思います」
黒島さんは本作と同じくミステリー作家・本多孝好さんのベストセラーが小説を原作にした映画『at Home』の公開も控えています。今年は映画『ストロボ・エッジ』にはじまり、『あしたになれば。』『呪怨-ザ・ファイナル-』、『カルピスウォーター』のCM、そして8月には初舞台『虹とマーブル』に挑戦するなど、飛躍の年になりそうですよね。
「そうですね。私、今まで『どんな女優さんになりたいですか?』って聞かれたときに、答えが見つからなかったんです。でも、やっと最近、わかってきて。これまでは、将来のことを聞かれたときに、『幅広くいろんな役がこなせるようになりたい』とか『お芝居は本当の自分ではないだから、いかに自然に演技できるかっていうことを目指したい』と言ってきて。それもありますし、ただ、シンプルに“いい役者になりたい”っていうのもあるんですけど、“飽きられない女優さんっていいな”って思うようになって。だから、たくさんの作品に出ても、“見ていて飽きられない女優さん”になりたいなって思います」
楽しさは今も続いてます?
「はい、続いてます! これから楽しくないことあるのかな?って思うくらい、毎日、楽しくやってます!!」

インタビュー・終

撮影/mika(f-me)取材・文/永堀アツオ ヘアメイク/武田尚子(メランジ) スタイリング/伊藤省吾 衣装協力/ワンピース\33,000/プリングル1815(三陽商会)、サンダル\36,000/セルベーラ(カメイ・プロアクト)

Profile

黒島結菜
ろしま・ゆいな●1997年3月15日生まれ、沖縄県出身。ソニー・ミュージックアーティスツ所属。公開中の映画『呪怨 ?ザ・ファイナル-』に出演。8月22日から上演されるM&Oplaysプロデュース 舞台『虹とマーブル』で舞台初出演に挑む。さらに、映画『at Home』(8月22日公開)、映画『流れ星が消えないうちに』(11月公開)と出演作の公開が控える。

INFORMATION

ストレイヤーズクロニクル
ストレイヤーズクロニクル

映画『ストレイヤーズ・クロニクル』
6月27日(土)新宿ピカデリー他全国ロードショー

配給:ワーナー・ブラザース映画

1990年代初め、ある極秘機関の実験によって、2組の“進化した”特殊能力を持つ子供たちが誕生した。しかし、自分たちが望んでもいない能力と引き換えに、彼らは若くして死んでしまうという過酷な宿命が与えられる。やがて成長した彼らが選択したのは正反対の道だった。未来への希望を持ち続ける<チームスバル>は、自分たちの能力を未来のために使おうとし、残された時間に絶望した<チームアゲハ>は、未来を破壊することに使おうと決意した。仲間との絆だけを頼りに生きてきた彼らが今、宿命によって引き合される。彼らを利用しようとする権力者たちが暗躍する中、人類の未来を決する、切なくも壮絶なバトルが始まる――。

(C) 本多孝好/集英社 (C) 2015「ストレイヤーズ・クロニクル」製作委員会

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