村井良大×松田 凌 | インタビュー | Deview-デビュー

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インタビュー「村井良大×松田凌」

2018/02/11

「(村井)良大くんと話すのめっちゃ楽しい!! このまま5時間くらいずっと話していたいくらい!」

村井良大×松田 凌

撮影/大槻志穂 取材・文/松木智恵 スタイリング/吉田ナオキ(村井)、ヨシダミホ(松田)衣装協力/CROSSLEY(LCR テリット事業部)

辻仁成の小説『99才まで生きたあかんぼう』が2018年2月に、辻本人の脚本・演出で舞台化。本作で初共演となる村井良大&松田凌に、本作への意気込み、演じる役柄について、お互いの印象などを語ってもらった。ともに、デビューっ子(元・読者)でもある二人からの読者への応援メッセージも必見!!
村井良大×松田 凌
――まずは、『99才まで生きたあかんぼう』に出演が決まった際の率直な感想から教えてください。
村井良大「僕は辻仁成さんの作品に出るのは朗読劇や映画も含めると5本目になるんですが、辻さんの作品にはいつも不思議な世界観があって、すごく純粋でストレートに響くシーンも多いんです。なので、今回もそういうものにご一緒できるんだなと思って楽しみになりました」
松田 凌「僕は今回辻さんとは初めてお仕事をさせていただくんですけど、ご本人にお会いしたときは、恥ずかしげもなく言うと……すごく熱くなりました。この6人でお芝居ができるということと、辻さんの作品に初めて参加させていただけることがすごく楽しみだなと。辻さんは実際にお会いしてみると、奥底にとても熱を持った方で、その熱が自分の中にも流れて高まったというか。この人とご一緒できることがすごく嬉しいことだなと思って、お別れするときに『僕、本当に楽しみです!』と堅い握手させていただきました」
村井「確かに熱いね(笑)。熱い終わり方だ」
松田「はい(笑)。そのぐらい公演を楽しみにしています」
村井「辻さんは、心がすごくピュアで少年のような人だから、それがきっと熱さにも繋がっているんだろうね。キレイな言葉を選ぶのがすごく巧みで、台本を読んでいても辻さんらしいセリフも多いんですが、それと同時にロックな部分もあって。その両極を持っている人だなって思いますね。最初にお会いしたとき、すごく不思議なオーラを感じなかった?」
松田「すっごい感じました!」
村井良大×松田 凌
村井良大
――そうなんですね。
村井「不思議な空気感の持ち主というか、一瞬なんの話をしていいか分からない感じがするんだよね(笑)。でも、実際はすごくピュアで人を選ばず誰にでも興味を持っている方。“若い子にはすごく厳しい”とか、そういうものがなくて、『先輩からはもちろんだけど、後輩からも教わることあるよね』って、年齢や性別関係なく、接してくださる方だし、常に向上心がある方だなって思います」
松田「なるほど!」
村井「勉強家というか、努力家なんだよね。最近はイクメンの方でも人気みたいだけど(笑)」
村井良大×松田 凌
松田 凌
――『息子よ。』で始まる、辻さんのTwitterも話題ですよね。
松田「辻さんのTwitterを見て、息子さんへの詩的な言葉が書かれていて“めちゃくちゃ愛あるなぁ”って思いました(笑)。メッセージ性が強いですよね。言葉にできない言葉をすごく知っていらっしゃる方なのかなと思いました。知識が豊富でそれをちゃんと自分の心で表現できる方で、そういう部分がピュアさにも繋がっているだなって今、良大くんの言葉でちょっと分かりました」
――辻さん作品常連の村井さんに松田さんから聞いておきたいことはありますか?
村井「不安要素ある?」
松田「いっぱいあります(笑)。でも、その不安が楽しかったりするんですけどね」
村井「(笑)。初めてだもんね」
松田「この作品で僕は何役も演じるんですけど、さらに本番中は自分たちで場面転換をするかもしれないし、衣装もその場で着替えるかもしれない。台本の中に従来の舞台の枠にとらわれない描写がとても多かったので、辻さんはこれをどういうロジックで組み立てていかれるんだろうと考えてしまって。そこが一番の楽しみではあるんですけど、一番分からない部分でもありました」
村井「そうだよね。僕は、この物語の主人公でもある、0才から99才まで生きたあかんぼう役の1役だけど、ほかの5人はすごく役が多いんだよね。松田くんは全部で何役くらい演じるの? 一貫性のある役が一つあって、それが僕の嫁役だよね?」
松田「はい、良大くんの奥さん役を演じさせていただきます。良大くんファンの皆様、すいません! ホントすいません!!(笑)」
村井良大×松田 凌
――なんの謝罪ですか!?(笑)。
村井「あはははっ! こちらこそ本当にごめんなさい! こんなキレイな子を(笑)」
松田「いえいえ(笑)。あと自分は動物もやるので、いろいろと細かい役まで含めたら11、12役くらいじゃないでしょうか」
村井「キャストが僕ら6人で演じないといけないからね。しかもこの作品は物語というよりも完全に人生のひと場面、ひと場面ずつを断片的に切り取ったお話だから、場面ごとの頭の切り替えも大変だと思う。『次なんだっけ!?』ってなりそう」
村井良大×松田 凌
――稽古も時間がかかりそうですね。
村井「『初日までにセリフを全部覚えてきてね』っていう辻さんの恐怖の一言を、今は“なんとか叶えないと!”と思っています(笑)。台本をちゃんと読み込んでから稽古に臨まないといけないなと。行き当たりばったりでやらないほうがいい」
松田「常に冷静さをちょっとだけでも持っていないとダメですよね」
村井「そうだね、そうじゃないとマズイ気がする。辻さんって初日に通し稽古をやるような、マジで破天荒な方なんですよ(笑)。『いいよ、見せてよ〜』みたいな。前作がまさにそうだった」
松田「え、初日に通したんですか!?」
村井「そうそう。みんなボロボロになりながらやったからね」
松田「でも、新しいものも見えそうですね」
村井「確かに、新しいものは見えるけど、それどころじゃないから!」
松田「そっか〜」
村井「たくさん通したほうがいい作品になるから、いいんだけどね。時間があったら先に稽古やりましょう」
松田「ぜひやりましょう!」
村井「みんなで早めに集まってなるべく読み込みたいし、話も聞きたいから。相手のセリフにいっぱいヒントがある作品だから、それを含めていろいろ考えてやらないといけない気がする。辻さん含め、みんなで流れをきちんと共有して意識しつつ、いろんなことを提案しながら作っていけたらなと思います」
村井良大×松田 凌
――どんな風に舞台として形になっていくのか楽しみです。
松田「原作を読んでいると、辻さんの詩的感覚や世界観が自分たちの中で想像できるんですよね。ただ、今回はそれを僕らがお芝居として体現させていただく立場なので。自分たちが出すお芝居が、この作品の見ていただいた方のある種、答えになるわけじゃないですか。その責任はやっぱり負うのは難しいなって感じています。おそらく時間はかかると思いますが、そこもきちんとクリアしたいなと。……分からないときはすぐに良大くんに聞いていいですか?(笑)」
村井「分かった(笑)。多分、辻さんは心意気を見せれば『面白い』って言う方だと思うよ。緊張して縮こまると『どうした!?』ってなるから、中途半端にやるよりも、体当たりで思い切りやったほうがいいと思う。ミスするなら、めっちゃミスしたり、めっちゃスベった方がたぶんいいと思う』
松田「これ、すごいヒントをいただきました! 中途半端なことはやらない方がいいということですね」
――この物語の主人公はいろいろな壁にぶつかりながら年を重ねていきますが、お2人は自分たちの壁をどうやって乗り越えてきましたか?
村井「果たして乗り越えられているかどうかは分からないですけど……(笑)。でも、努力しかないのかなと思います。この作品の主人公も常に努力して常に初心に返るという性格の持ち主ですし。この仕事は毎回現場が変わるから、毎回初心といえば初心なんですよね。そういう意味ではありがたい環境ではあるなって思います。環境や作品が変わることで、リセットできるのかなと」
松田「僕は挫折や壁にぶち当たる、その道を選んでいるだけでいいと思うんです。いつも順風満帆で楽しさしかないって人生の方が疑った方がいいと思っていて」
村井「かっこいいねぇ〜」
松田「いやいや(笑)。自分がそういうのばかりだからなのかもしれないですけど、何かを乗り越えるためには必要なことなのかなと。険しい道を選んでしまったことは決して失敗ではないと思うんです。ずっと安易な道を行くよりも、険しい道を選んで進んだほうが、人間として成長できるだろうなと」
村井「自分の状況を理解して、努力の仕方を考えないといけないのも大変だよね」
松田「そうですよね。一度乗り越えられたやり方って、次の壁ではあんまり通用しなかったりしますからね。そこにまた新しいものを足していかないといけないですもんね」
村井「自分の中でどこまで突き詰めて、努力できるか……それを考えられる、ある程度の心の余裕みたいなものも大切かもね」
村井良大×松田 凌
村井良大
――ちなみに、お二人は今回が初共演ですよね。お互いどんな印象ですか?
村井「この対談で真面目で熱い子だなっていうのは、すでにすごく伝わってきたので、松田くんがどんなお芝居をするんだろうって楽しみです」
松田「恐れ多いんですけど、僕はずっと良大くんと共演させていただきたくて。すごい役者さんだなって印象ももちろんですけど、僕の周りの同世代の役者仲間が、すごく良大くんに信頼を寄せていて。役者が信頼する役者って、本当に魅力的な人だと思うから、ずっと一緒にやってみたいなって思っていたんです。本番も楽しみですが、稽古段階を共にできるって時点で僕はものすごく楽しみです」
村井良大×松田 凌
松田 凌
――お二人ともデビューっ子(元・読者)という共通点もあります。
村井「えっ、そうなの? 松田くんはいつ頃!?」
松田「デビューを読み始めたのは、11、12年前くらいなんですが、実際に応募したのは10年前くらい前です。とある養成所に応募して、そこを経て、今の事務所に入ったんです」
村井「僕は、2006年の夏特(夏の特別オーディション)出身なんだよ」
松田「夏特とか、懐かしい〜!!(笑)」
村井良大×松田 凌
――そんなデビュー読者の先輩でもあるお二人が、役者として心がけていることとは?
村井「最近、思っていることがあって……(松田に)これ、本当に恥ずかしい話だと思って聞いてね?(笑)。自分がもしも演出家の立場だとして、役者に何かを言うんだったら、僕は『お芝居に忙しくならないでください』って言いたい。忙しいって“心を亡くす”って書くでしょ。例えばセリフが忙しくなっちゃって心が無いままで話をしていたら、何も伝わってこない。ゆっくりでも間違ってもいいから純粋に話をしてほしいなって思っちゃう。だから、“余裕を持つ”とはまたちょっと違うけど、自分でも最近は“忙しくならないようにしよう”って心掛けていて。今回は、立ち回りがあったり動き回ったりする話ではないし、人間ドラマだから、じっくりと自分たちのペースできそうな気もするし、やりがいを感じています」
松田「良大くん……全然恥ずかしい話じゃないっス!!」
村井「ホント!?(笑)」
松田「すげぇいいこと聞いちゃったなって思いますよ、俺!」
村井「例えばお笑い芸人さんたちのコントってお芝居に近いと思うんだけど、芸人のみなさんは自分でネタとか作れるじゃない。でも役者のウチらは話が来ない限り演じることがない。だから何ていうか、なんて腑抜けなお仕事をしているんだろうと思っちゃう(笑)。自分に厳しくないっていうかね。しかも『脚本がアレだから』『演出がアレだから』とかって逃げ道が多すぎて。お笑い芸人の方々は『M-1』とかで点数とか順位とかつけられたりするけど、役者という職業は、芝居の上手い・下手というのを点数で決められていない職業だなと。その中でみんなが思う『あの人の芝居いいよね〜』とか『素敵だよね』って思われるのって何だろうって思うと、“自分をどれだけ持っているか”ってことになると思うんですよ。いろいろな人たちのお芝居を観る中で素敵だなって思う方々は大抵、何か自分を持っていたり、一個何かを突き詰めている人が多い。そういうのって多分、滲み出てくるものなんじゃないかなと。なので、いつまでもピュアな目線でこれからもやっていきたいなって思います」
松田「ちょっと待って。良大くんと話すのメッチャクチャ楽しいんですけど! 今の話、デビュー読者の皆さんにすごく響いていると思います。大人がよく若い子たちに対して、『勉強しておいた方がいい』って言うじゃないですか。言われた当時は、その意味をきちんとは理解してなかったけど、自分が大人になってその言葉の大事さを気づくみたいな。今の良大くんの言葉はそのくらい大切な言葉です! デビュー読者の皆さん、これは忘れない方がいいと思います!! 」
村井良大×松田 凌
――ではその流れで、最後に読者へのメッセージをお願いします。
村井「きっと『デビュー』を見ている時点で、すでに一歩進んでいると思うんです。だから、もう一歩目いこうぜ!と。何かのオーディションに応募するとか、何でもいいから、次の一歩、行動に移してみましょう! そしたら、きっと別の何かが見えてくると思います」
松田「僕も臆せず行動したほうがいいと思います。どうしようかなって迷って、そのとき何もしなかったら、その後の人生で後悔したり、損したりしてしまうかもしれない。良大くんもおっしゃっていましたが、臆せず何かをやってみたほうがいいと思います。……あぁ〜、良大くんとこのまま5時間くらい話していたい!!」
村井「あはは! そうだね、ずっと話していたいね(笑)」
村井良大&松田凌、舞台『99才まで生きたあかんぼう』の見どころを語る
Profile
村井良大(むらい・りょうた)●1988年6月29日生まれ、東京都出身。ウェーブマスター所属。近年の主な出演作は、舞台『いい人チャーリーブラウン』主演、ミュージカル『RENT』主演、『アダムス・ファミリー』、『TENTH』、映画『TOKYOデシベル』 など。『俺旅シーズン4』(tvkほか)に出演中。

松田凌(まつだ・りょう)●1991年9月13日生まれ、兵庫県出身。キャストコーポレーション所属。近年の主な出演作は、映画『ライチ☆光クラブ』、ドラマ&舞台『男水!』主演、『HiGH&LOW THE MOVIE 2&3』、舞台『東京喰種 トーキョーグール』主演、舞台『ONLY SILVER FISH』主演など。6月・7月に上演されるミュージカル『シークレット・ガーデン』に出演。AbemaTV『真冬のオオカミくんには騙されない♡』レギュラーMC。
舞台『99才まで生きたあかんぼう』
原作・脚本・演出:辻仁成 音楽:SUGIZO
出演:村井良大、松田凌、玉城裕規、馬場良馬、松島庄汰、松田賢二
【東京公演】2018年2月22日(木)〜3月4日(日)よみうり大手町ホール
【名古屋公演】2018年3月6日(火)、7日(水)名古屋市芸術創造センター
【福岡公演】2018年3月20日(火)福岡市民会館 大ホール
【大阪公演】2018年3月24日(土)梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ
99才まで生きたあかんぼう
1人の男の、0才から99才までをつづった一大叙事詩。年齢、性別、仁授、宗教を超え、百年のいのちの輝きを辻仁成が描いた感動の名作が、2018年に待望の初舞台化。
生まれたままの純粋なあかんぼうが成長とともに大人になり、様々な経験を経て、やがて歳を取り、また子供の気持ちに戻り、この世を静かに去っていく……。
人の一生の場面を鮮明に切り取り、その時代や場所に登場する人たちをキャスト6人だけで演じわけ、目くるめく展開させていく。時にはホロっとし、笑い、悲しみ、喜び、泣く、生きることの意味を問う、胸を打つ人間ドラマ。

公式サイト: http://99sai-akanbou.jp/
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【応募のきまり】
件名:村井良大×松田 凌 サイン入りポラプレゼントと明記し、本文:[名前]、[年齢]、[都道府県]、[インタビューの感想]、[今後インタビューしてほしい人・要望]を記入して、下記メールアドレスに送信して応募。

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【応募締切】
2018年2月28日(水)23時59分まで。

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