上村海成 | インタビュー | Deview-デビュー

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インタビュー「上村海成」

2015/09/02

「意外にも実は色々と事務所には のびのびとやらせてもらっています」

上村海成

「ミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズン 青学(せいがく)vs聖ルドルフ」に、聖ルドルフ学院・金田一郎役で出演する上村海成くん。ヒラタオフィスの養成機関であり、プロダクションでもある新人部フラッシュアップに所属し、ファッション誌『nicola』の男性モデルから、俳優へと活躍の場を広げている海成くんに、デビューのきっかけから目前に迫っている舞台について、これからの目標について聞きました。


上村海成
若手俳優の登竜門的存在である『テニミュ』に出演が決定しました。この役はオーディションで獲得したんですよね。
「まさか受かるとは思わず、最終に残ったら万々歳と思っていたので、オーディションでは楽しむことを第一に目指していました。だから割と気楽に臨めて、気負わなかったのが逆に良かったのかなと思います。マネージャーさんから電話がかかって来たときに、これ絶対に“落ちた”って言われるヤツじゃん!って。結構ネガティブ思考なので」
今回演じる聖ルドルフ学院・金田一郎役については?
「ある意味、自分との共通点はあまりないと思うんですけど、オーディションの前に原作を読み返したり、アニメを見返したりしていて、きっと自分がやるならこの役しかないなって思っていたので、オーディションでもやりやすかったです。なんでそう思ったのか分からないですけど、直観的にですね。それが当たってビックリしました、唖然でした」
“ずっとスポーツを避けてきた”と言ってましたね。
「だからテニミュ恒例のテニス合宿は大変でした! 完全に運動部の部活でした。これ、学校の友達(運動部の)に聞いたことあるやつだって(笑)。かつて自分は絶対に体験してたまるかなんて思ってたものだったので。でも合宿は楽しかったです。こういう世界もあるんだなあと」
稽古場はどんな雰囲気ですか?
「学校みたいですよ、和気あいあいとしていて。でも、やるときはやる。いい意味でオンオフがハッキリしてます」
共演の方と仲良くなれましたか?
「ちょっと人見知りなところがあるので、馴染めるかどうか不安でした。やはり合宿を境に変わりました。合宿までは同じ聖ルドルフ学院のキャストともあまりしゃべれなかったし、仕事の関わりとしか思ってなかったんですけど。合宿が終わってから、なんでも言い合える仲になりましたね」
上村海成
同じトレーニングを乗り越えて絆が生まれたんですね。では開幕直前ですが、作品の見どころを教えていただけますか?
「自分の試合シーンも何ヵ所かあるんですけど、そこだけじゃねえぞ、と(笑)。僕の目立つシーン以外でも、細かいところの芝居も観てもらえたら嬉しいかな。テニミュは試合をしているシーンの脇のベンチワークも面白いんですよね。スポットが当たってないところでもちゃんと演じているので、それを観てもらえたら嬉しいです」
話は変わって、そもそもこの世界に入ったきっかけは?
「小6ぐらいの時に、幼なじみがモデルをやっているのを見て、自分もやりたいなと思ったのがきっかけです。近しい人がやっていて、やりたいなと思ってしまって、結果気付いたら、今ここにいます(笑)」
ずいぶんはしょりましたね(笑)。最初はモデルの仕事に憧れたんですか?
「キレイな話じゃないかも知れないんですが……当時の僕の1年分のお年玉を、その子がひと月で稼いでたんですよ。コレだ!と思いました(笑)。毎月お年玉じゃん!って。そんな不純な動機から始まりました」
(笑)。生々しい話ですが、子供の発想ですからね。そこからどういう行動を起こしたんですか?
「幼なじみの親にうちの親が話を聞いて、“事務所に入ればいい”と、親も軽いノリでヒラタオフィスのオーディションを受けて、新人部に所属しました。当時は何も考えていなくて、“入れば自動的にスターになれるだろう、この世界”って思ってました。甘かったですねぇ(苦笑)。今は、ひとつひとつ経験を積み上げてます」
順調なほうだと思いますよ。でも「甘かった」とカベを感じたのは?
「仕事をするにもオーディションって受けなきゃいけないんだと。入る前は仕事は勝手に来るものだと思ってました。自分で獲っていくものなんだって分かって、この世界は甘くないって気付きましたね」

上村海成
ヒラタオフィスの新人部で学ぶことで変わったことはありますか?
「レッスンで台本を読むようになって、ものの見方が変わった気がします。これまでは本を読んでも文字を追うだけだったんですが、演技を勉強するようになって“あれ、ひょっとして、文字に書いてあるだけじゃないのかな? ここに“嬉しい、ありがとう”って書いてあるけど、ひょっとしたらそう思ってないんじゃないか?”とか、裏の感情を探るようになっていきました」
中学に上がったころに変化があったんですね。
「今だから言えますけど、入った当初は“なんで自分は演技をやってんのかなー”ってずっと思ってました。特に何がしたいとか、目的があったわけじゃなく事務所に入ったので。お芝居のレッスンで“あれ、なんか怒られるなあ。なんでこんなことやってるんだろう”って思っていました。でももの覚えが良くなりました。オーディションではその場ですぐに台本を覚えなきゃいけないので、学校の試験でも一夜漬けが上手くなりました。…全然役に立たねえな、この話(笑)」
高校に入ってから『nicola』のメンズモデルの仕事が始まります。
「それもオーディションだったんですが、絶対に獲りたいと思っていました。以前ほかの雑誌のオーディションでハネられたので、ここで見返してやりたいと。オーディション前にすごく早く行って、会場の近所でお母さんに借りたメイク道具で万全にしていきました。カメラテストで写真を撮られるから、顔だけはせめて欠点を少なくしようと思って」
気合を入れて、獲りに行って獲った感じですか?。
「後でスタッフの方に“海成は顔で採ってないから”と何度も言われました。一応モデルなのに、顔で採らないとかあるんだ。それってどうなんだろうって(笑)。面接のときに“意外に面白いな”って思ったというのが理由らしくて。直前にクマを消した僕の努力はなんだったんだって(笑)」
キャラクターや中身を見てくれたんですね。海成くんはすごく個性的で面白いので、そういうキャラクターがにじみ出たんでしょう。同期のメンズモデルたちとも仲がいいですよね。
「そこも学校みたいでしたよ。みんな中高生ばっかりだったので、現場でふざけあってました。最初モデルの現場ってすごく怖いと思ってて、モデルは絶対に性格悪い、ギスギスしてると思って現場に行ったら。みんな和気あいあいしてたので」
モデルの仕事で成長できたことは?
「もちろん写真写りが前より良くなりました。表情の問題かな? どういう風に笑ったらいいのかとか、自分ですごく考えましたね。そうしないといつまでも変な写りのまま時間が過ぎていってしまうので」
表情を出すのに俳優の経験は役立ちました?
「最近そう思えるようになりました。舞台の稽古が始まってから、つながってるなっていうことに気付きました。それまでは形だけで、怒ってるときはきっとこんな表情、みたいにやっていたんですが、外見と中身を繋げたほうがよりよいものになるということに気付きました。やっと(笑)」

上村海成
そこに至るまでにいろいろ葛藤はありました?
「外側だけでやっていても薄っぺらく見えちゃうし。中身だけでやっていてもそう見えないと意味が無いし。特に舞台は客席との距離もあるから、両方が大事なんだなって感じています。でも、レッスンやモデル活動等で経験してきたことが、だんだんとつながってきている感触はあります」
中島哲也監督の『渇き。』にも出演。映画を観るのも好きだそうですね。
「映画の現場は楽しかったです。“カメラ、でかっ!”って思いました。それまでカメラは一眼レフぐらいだったので…ってそういう話じゃないですね(笑)。観るのは邦画のほうが好きです。ダイナミックなものがあまり好きじゃないらしくて。身の回りに起きることを題材にしていて、心情を丁寧に描いたもののほうが好きです」
結構インドア派?
「小学校のときからそうですね。外に出るのは週一ぐらいでいいです」
海成くんのものの見方って個性的で面白いですね。
「話しても、例えば文章書いてても、写真撮ってても、自分自身も楽しかったりしないとって思ってます。自分が楽しくないことはやらないというスタンスで」
俳優やモデル仲間からの評判はどうですか?
「“何でそんなスタンスでオッケーなの?”って毎回言われますね。“なんで海成は、あれで大丈夫なの?って(笑)。意外にも実は、色々自分はのびのびとやらせてもらっていますね」

上村海成
事務所のフラッシュアップとはいい関係みたいですね。
「イメージを崩さないようにというのが多い中で、ああ、僕は崩してもオッケーなんだ。そういう立場なんだって……冗談です(笑)。何かあれば注意はされるけど個性は尊重してくれる事務所なので、ストレスも全然ないです。“こんなキャラを作って生きて行かなきゃ”とか“ああ本当の自分は全然違うのに、爽やかにしなきゃ”とかもないので(笑)」
そういう独特の感性を殺さずに伸ばしていけていると思います。
「そんなに背が高いわけでも、顔が飛びぬけていいわけでもないから、みんなと同じことをやってても埋もれていっちゃうので、どうにかして生き残りを図らないと。これを生業にしていくと考えたら、やっぱり若さだけじゃやっていけなくなるじゃないですか? だから自分には何があって、何がないのかを考えないと。困るのは自分だから」
今春から大学生ですが、受験はしたんですか?
「去年の夏から受験勉強を始めて、毎日予備校に行って、朝7時から夜9時ぐらいまで勉強して。夏休みは毎日外に出てましたから、来年の夏は一歩も外に出てやるもんかって思ってました。でも『テニミュ』でいい意味で予定が狂いましたね。今は稽古とかで毎日外に出てますから。先って見えないものだなと」
受験期間中は仕事と学業のバランスは?
「受験の時期の仕事は『nicola』だけにして貰いました。でも周りには、その時期にポンと売れる人もいて、nicolaの同期とか。これちょっと、受験に失敗したら1年をドブに捨てたようなものじゃんって思って。今は勉強に集中して頑張らないと、と思いました。それが受験の原動力になったし、事務所も受験勉強のためにサポートしてくれました」
今現在は目前の『テニミュ』に集中していると思うんですが、今後は?
「中学生ぐらいから言っていることなんですけど、何か一つに決めてやりたくないですね。映像をやりたいですって決めて映像だけをやってても、他が見えないし。もしかしたら舞台のほうが向いているかも知れないし。まだ若いので、出来るものはなんでもやってから、自分にあったものを見つけたいと思います」

インタビュー・終
撮影/厚地健太郎

Profile

上村海成
かみむら・かいせい●1997年2月25日生まれ、東京都出身。趣味はヒップホップダンス、特技は水泳、空手。2010年から雑誌『ニコ☆プチ』、2012年から2014年まで『nicola』のメンズレギュラーモデルを務める。映像作品には、映画『渇き。』(中島哲也監督)、スマートボーイズ スマボMovie第5弾『キャラフルSTARS』(向日葵役)などがある。9月5日〜13日「ミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズン 青学vs聖ルドルフ」(TOKYO DOME CITY HALL)に聖ルドルフ学院・金田一郎役で出演。以後、9月19日〜20日宮城・多賀城市民会館大ホール、9月25日〜27日愛知・名古屋文理大学文化フォーラム大ホール、10月2日〜12日大阪・大阪メルパルクホール、10月23日〜25日福岡・キャナルシティ劇場、10月30日〜11月3日東京・TOKYO DOME CITY HALLと全国を巡演。ヒラタオフィス新人部フラッシュアップ所属

INFORMATION

現在募集中『ヒラタオフィス全国新人オーディション』

 宮アあおい、多部未華子、工藤夕貴、長谷川博己、松岡茉優ら実力派俳優たちが所属するヒラタオフィスが、全国から可能性ある新人を募集中。  このオーディションからは、ヒラタオフィスに即所属となり、現在、各方面で活躍中の小松未可子や二宮慶多など、多くの新人タレントを輩出している。また、今回インタビューで話を聞いた新人部フラッシュアップ所属の上村海成くんのように、新人部で学びながら着実なキャリアを積んだり、NHKアニメ『山賊の娘ローニャ』の主演の白石晴香や『すイエんサー』(NHK Eテレ)レギュラー出演中の三上亜希子など、そこでのキャリアアップを経てヒラタオフィスへ移籍する人も多数。可能性のある新人を、それぞれの状況やレベルに合わせ、柔軟なスタンスで育成・プロモートしていく。

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