NHK連続テレビ小説『おちょやん』でヒロインの親友・みつえの少女時代から母親世代までを演じ、大きな反響を呼んだ東野絢香。2022年は民放の連続ドラマに立て続けに出演。振り幅のある芝居で、次世代の実力派女優として期待されている。俳優養成/演技研究所「トライストーン・アクティングラボ（TSAL）」で学んだ後に、トライストーン・エンタテイメントに所属して4年。着実にステップアップを重ねている現在の心境と2023年の抱負を聞いた。

──2023年はどんな年にしたいですか？

「実は昨年末くらいから不思議と気合いが入っているのです。マネージャーさんへの年始の挨拶でも『気合いが入っております』と宣言したくらい(笑)。人生で一番、エネルギッシュな気分でいます」

──はんなりした印象の東野さんにしては意外ですが、何か理由があるんですか？

「昨年、『城山羊の会』の山内ケンジさんが演出された舞台『温暖化の秋』に出演できたことが大きかったかもしれません。『いつか城山羊の作品に出てみたい』と年始にマネージャーさんへ話した直後に新作舞台のオーディションがあったので、勝手に運命みたいなものまで感じてしまって。本番が11月だったので、昨年はずっとワクワクした気持ちで過ごしていましたね」

──昨年は連ドラにも立て続けに出演しました。念願の舞台に決まったことは、ほかのお仕事にどんな影響をもたらしましたか？

「昨年からようやく地に足がついた芝居ができるようになった気がします。デビューしたばかりの頃は、『ここにいていいだろうか？』と思うことがあって、現場にいてもソワソワすることが多かったのですね。最近はそれも少しずつ減ってきて、自分が心からやりたかった作品にオーディションで選んでいただいたことが、『自分を信じよう』と思える大きなきっかけになりました」

──昨年、出演されたドラマでの印象深かった出来事を教えていただけますか？

「4月期の『メンタル強め美女白川さん』の朝比奈林檎役は、その前に出演した『じゃない方の彼女』のプロデューサーの方から『イメージに合う役がある』とご指名いただいて決まったのです。一度ご一緒した方からまたお声がけいただいたのがとてもうれしかったですね。しかも漫画の実写化に出演するのも初めてで。もともと漫画が大好きなので、ここでも1つ夢が叶いました」

──普段はどんな漫画を読むんですか？

「特に好きな漫画家さんは浅野いにおさん。映画化された『ソラニン』が大好きで、『おやすみプンプン』もいつか実写化されないかなと思っています。漫画はジャンルを問わず幅広く読みますが、少年漫画が多いですね。ただ私はアクションができないので、大声で“少年漫画の実写化に出たい”とはまだ言えないです(笑)」