カワイイと言われるより、そのままの自分を見てほしい

アイドリング!!! 7号、谷澤恵里香ちゃんが古代少女に！？　10月スタートの連続ドラマ『古代少女ドグちゃん』(毎日放送)で彼女が演じるのは長年、土の中で眠っていた土偶の神様“ドグちゃん”。現代によみがえったドグちゃんが、土偶型ビキニを身にまとい、妖怪退治をするという奇想天外なストーリー。奇抜な設定の女のコ、ドグちゃんをノリノリで演じている恵里香ちゃんの元気な声をお届けします！

Ｑ　芸能界入りのきっかけとなった『ホリプロタレントスカウトキャラバン』のことを教えて。

「“ちょっと行ってみようかな”という気持ちで受けたんです。芸能界はどんな感じなのか知りたくて、社会科見学みたいな。会場に行くと女のコが何百人もいて、中にはバチバチした目の子もいて“怖いなー”って(笑)。でもそのバチバチ感を見て、ちゃんと面接ではアピールしなくちゃいけないと思いました。私は当時、今より体重があって、ぽっちゃりしていたんです。でも人よりはちょっと胸が大きかったので面接で“私は、ただのデブではないんです。胸のあるデブです！”と言ったんです(笑)。今考えたら、何を言っているんだって感じですけど(笑)。後で事務所の方が“谷澤がそんなことを言っていたから、気になったんだよね”と言っていました」

Ｑ　つい隠したい部分を逆にオープンにしたことが良かったと？

「人間だから、みんなどこかしらコンプレックスとかネガティブな部分があると思います。だけど、それを開き直るというか前面に出した上で“実は、私はこんなところもあるんです”とアピールすれば、ネガティブなことなんて隠れると思うんです」

Ｑ　『アイドリング!!!』でも、いろいろな経験をしたよね。

「ファンの方がいてくれたのは、大きかったです。“谷澤ちゃんの歌は上手くないけど、一生懸命に歌っているところが好き”というファンレターをいただいて、すごく嬉しかったんです。私は歌が苦手なんですけど、応援してくれるファンの方、支えてくれるメンバーやスタッフがいたおかげで、最初はイヤイヤだったけど“やらなきゃいけない”から“やりたい”に変わりました。いろいろなことを、本当に『アイドリング!!!』が一から教えてくれたと思っています」

Ｑ　そんなに歌が苦手だったの？

「小さい時に『慎吾ママのおはロック』をカラオケで歌ったんです。採点機能があったんですけど、私だけ“採点不能”って表示が出て！　これは谷澤の鉄板ネタです！　ウィキペディアにも載っています(笑)。あれは子供ながらに傷つきましたね。私の歌は、機械からも相手にされないって(笑)」

Ｑ　(笑)。それにしても、恵里香ちゃんは元気いっぱいだね。

「傷つきやすいけど、元気！　っていう(笑)。傷ついた分、元気になれば、これまで以上に頑張れますから。立ち直るためには、とにかく好きなことをするようにしています。昔から魚釣りが好きなので、お父さんに連れて行ってもらったり。落ち込んだ時、お父さんに“今日、釣りに行きたいな”って言うと、忙しい中連れていってくれるんです。家族の存在も本当に大切ですね」

Ｑ　家族とは仲が良さそうだね！

「そうですね。お母さんがまた、すごいパワフルで私の何千倍も明るいんです。この前、家でセリフを覚えていたら“美容院に行ったら2000円でできたの”って話しかけてきて。ふと見たら、お母さんの頭がモンチッチみたいになっていて、完全にパーマが失敗しているんですよ。なのに、なぜか嬉しそうで(笑)。そういえば、夫婦ゲンカをして“もう出て行く！”と言って家を飛び出したことがあるんです。ところが、私が自分の部屋に戻ると、そこにお母さんがいて！　ちゃんと玄関のドアを開けて出て行くフリをして、実は隠れていたんですよ(笑)。お母さんのエピソードはいろいろありますね(笑)。友達の前ではなかなか恥ずかしくて言えないけど、家族は私の一番の支えになっています」

Ｑ　最後に、最新DVD『やざパイスクール』の見どころを教えて。

「学校が舞台で、好きな男のコがいるという設定なんです。だから、あこがれの恋愛シチュエーションをイメージしています。私が恥ずかしがり屋なので、好きな人の前で恥ずかしくて、ついふざけちゃうみたいなシーンもいっぱいあります。好きな人の前でもカワイイと言われるより、そのままの自分を見てほしいんです。これからも、ただのアイドルとしてだけでなく“谷澤恵里香って面白いな。元気な子だな”みたいに思われたいですね」

Text／新保克哉(日刊編集センター)