清原果耶 | インタビュー | Deview-デビュー

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インタビュー「清原果耶」

2017/03/09

「この作品で学んだことや優しさ、温かさをこれからのお仕事に活かしていきたい」

清原果耶

『アミューズオーディションフェス2014』でグランプリを獲得し、NHK 連続テレビ小説『あさが来た』で女優デビューを果たした清原果耶。映画『3月のライオン』では、神木隆之介が演じる17歳のプロ棋士・桐山零を支える川本家の3姉妹の次女・ひなた役で出演。同作品への想いを赤裸々告白。

清原果耶
大友監督が「オーディションで抜群に良かった。透明感があり、相手役の言葉にしっかり耳を傾け、台詞一つ一つを大事に言える子」と評価していましたが、本作のオーディションに挑む際に心がけたことは何かありますか?
「緊張するとセリフを噛んでしまう癖があるので、マネージャーさんや両親からは『楽しんで、自分らしくやっておいで』と言われて。原作を読んだ時に“どうしてもひなたになりたい”と強く思い、“今までちゃんとお芝居の練習を頑張ってきたんだから、自分らしくいよう”、“とにかく楽しもう”という気持ちでオーディションに臨みました」
実際のオーディションは楽しめました?
「正直、あまり記憶がないくらい緊張しました(笑)。“楽しもう”という思いで行ったんですが、セリフを言うことでいっぱいいっぱいになっていたかなと思います。でも、そのオーディションが終わった後に、自分で『あ、頑張ったな』って思えたんですよね。今の自分ができることは全部やれたなって実感できたからこそ、そういう達成感が生まれたんじゃないかなって、自分の中で分析しています(笑)。あまり覚えていないんですけど」

清原果耶
そのオーディションで見事、「川本ひなた」役を勝ち取り、出演が決まって、どんな役作りを考えてました?
「ひなたはすごく表情がコロコロ変わる役だなという印象があって。原作でも、キラキラしていたり、ふわふわしたオーラが描かれたりしていて。だから、まずはそれをしっかりと自分の中で捉えて、演じられるように、強いけど女の子らしいっていうイメージを持って現場に入りました。そこから監督に細かい指導をいただいて。撮影と同時進行で役作りをしていった感じです」
普段の清原さんはそんなに感情を表に出すタイプではない?
「抑えているわけではないんですけど、よっぽどのことじゃないと大きく笑ったりしないと周りからは言われます。でも、よく泣いている気がします。映画を観て泣くし、嬉しいことがあっても泣くし、悔しいことがあっても泣くし。普段は涙もろいんですけど、お芝居としてやろうとすると難しくなってきて」
ひなたと似ている部分はある?
「自分と似ているなと思ったのは、負けず嫌いなところかなと思います」
ひなたのようにクラスで孤立したらどうすると思います?
「負けたりはしないし、押しつぶされたりもしないと思います。かといって、やり返したりもしない気がします」

清原果耶
役作りの一つとして川本家3姉妹を演じる倉科カナさん(長女・あかり役)、新津ちせちゃん(三女・モモ役)と、撮影前に「お泊まり会」を実施したとも聞きました。
「そうなんですよ。実際の撮影で使ったお家でお泊まり会をしました。一緒にスーパーに行って、お買い物をして、原作に出てくる<豚こまカレー>をみんなで作って。倉科さんがちせちゃんをお風呂に入れて、みんなで雑魚寝しました。一泊だけだったんですけど、それがすごく良かったんです。お家に住むっていうのは普通のことで。どこにティッシュがあるとか、物の位置を把握してないと自然に取ることができないじゃないですか。そう考えたら、3人だけのお泊まり会は、3姉妹の雰囲気作りにすごく影響があったし、ありがたいことだったなって思います」

清原果耶
劇中に登場するあのカレーと唐揚げとか、川本家の料理はみんなとても美味しそうでしたね。
「劇中に出てくるご飯は全部、本当に美味しいんですよ! ちせちゃんは『お腹いっぱいになっちゃうから、テストの時は食べない方がいいよ』とスタッフさんから言われていたのに、テストで食べちゃっていて。本番でお腹いっぱいになっちゃって、困った顔をしているのをみんなで見て笑ったりしていて、ほのぼのとした雰囲気でした。そんなことがしょっちゅうあったし、倉科さんはお泊まり会をした時に、『敬語じゃなくていいよ』って言ってくださって。でも、緊張していたし、そう言われても、急に敬語を止めるのは難しかったんですけど(笑)、その優しさがすごく心に沁みました。本当のお姉ちゃんのように感じるくらい、撮影現場でも、みんなを優しく見守っている“あかりさん”という感じでした」
現場では監督からはどんな指導があったんですか?
「直接、お芝居とか、内面について話すというよりは、『ここはもうちょっと軽くやってみて』とか『目線を落としてみて』とか。1シーン1シーンで細かい動きとかを言ってもらう感じでした。監督は、『とりあえずやってみて』という方で。その言葉を現場で何回聞いたか分かりません(笑)。自分のお芝居をきちんと見てくださる監督でしたね」
最初に自分が思っているようにやってみるって言うのは、優しいようで高いハードルでもありますよね。特にまだ現場の経験が少ない時は。
「高いですよね(笑)。それに、大友監督はすごく長回しをされるんですよ。それが初めての経験だったので、少し焦りました。そこで、『とりあえずやってみて』と言われるので、最初の頃は、恐る恐るやってみるという感じでした。でも、もしも間違ったことをしても、『そこは違うでしょ』って怒るような監督ではなかったし、慣れてきてからはそのやり方がすごくやりやすく感じるようになっていました」

清原果耶
学校や家庭で様々な問題が降りかかる役どころでもありますね。
「はい。例えば、いじめを受けるシーンも初体験だったんです。悲しくもなったし、悔しくもなったんですけど、ちゃんと役には入れていたかなと思います。何より、撮影現場の雰囲気がすごく良くて。温かかったんですよね。監督もスタッフやキャストの方々も、皆さんとても優しくて。休憩時間にみんなで話したり、ゲームをしたりして、それが本当に楽しかったなって思います」
どんなゲームをしていたんですか。
「川本家のお家のセットに花札があったので、みんなで花札をしました(笑)。将棋の盤と駒もあったので、神木さんが動かしているのをみんなで見たりしていました」

清原果耶
そんな楽しい現場の中で、逆に大変だった、苦労したシーンは?
「私、表情を顔に大きく出すのが苦手なんです。大きく笑えなかったり、涙が出なかったり。そこがひなたのお芝居の中で難しいと感じていた部分でもありました。でもキャストの皆さんが優しく支えてくださり、頑張ることができました」
でも、川べりで号泣しながらも自分の正義を信じて強さを見せるシーンは、前後編通してひなたの一番大事なシーンだったと思いますし、とても胸に刺さるものがありました。
「ありがとうございます。あのシーンもとても緊張して、“自分がしっかりやらなきゃ”というプレッシャーでいっぱいいっぱいになってたんですけど、神木さんが『そんなに気負わなくていいよ』とか、『もっと楽にやっていいよ』と言ってくださったことが心の支えになって、最後までお芝居ができたなって思います」
デビューのきっかけとなった2014年の「アミューズオーディションフェス」から2年以上が経ちましたが、今、お芝居をするというお仕事について、どう感じてますか?先ほどから、難しいけど、楽しいっておっしゃっていますよね。
「楽しいです! なぜ楽しいのか、まだその理由とかを説明できないですけど、本能的に、やっていて楽しいって感じるんです。やりがいがあるからかな。まだまだ全然、経験を積んでいるわけではないんですけど、この作品で学んだことや優しさ、温かさをこれからのお仕事に活かしていきたいと思います」

インタビュー・終
撮影/booro(BIEI)取材・文/永堀アツオ

Profile

清原果耶
きよはら・かや●2002年1月30日生まれ、大阪府出身。『アミューズオーディションフェス2014』にてグランプリを受賞し、アミューズに所属。2015年にNHK 連続テレビ小説『あさが来た』で女優デビューを果たす。その後、NHK 放送90年 大河ファンタジー「精霊の守り人」、TBS テッペン!水ドラ!!「死幣」、映画『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』などに出演。

INFORMATION

『3月のライオン』
『3月のライオン』
『3月のライオン』
(C)2017 映画「3月のライオン」製作委員会

映画『3月のライオン』
【前編:3月18日】【後編:4月22日】2部連続ロードショー

羽海野チカによるベストセラーコミック「3月のライオン」が、連載10年を迎える年に実写映画化。監督は大ヒット作『るろうに剣心』シリーズなどを手がける大友啓史、主人公・桐山零を神木隆之介が演じる。
≪story≫
中学生でプロ棋士デビューした桐山零は、東京の下町にひとりで暮らしている。幼い頃に交通事項で家族を失い、父の友人である棋士の幸田に引き取られたが、自分のせいで幸田家に亀裂が入り家を出るしかなかったからだ。深い孤独を抱えてすがりつくように将棋を指し続けていたある日、零は近隣の町に住む川本家の3姉妹と出会い、彼女たちのにぎやかな食卓に居場所を見出していく。温かな支えを胸に、闘いへと飛び込む零。それは、様々な人生を背負った棋士たちが、頭脳と肉体と精神のすべてを賭ける壮絶な闘いだった……。
ところが、ある事件が川本家を襲い、さらに3姉妹を捨てた父親が現れ、耳を疑う要求を突き付ける。一方、幸田家も親子の対立から崩壊へと向かっていく。大切な人たちを守るため、強くなるしかない。新たな決意のもと最高峰を決める獅子王戦トーナメントに挑む零。トップには、将棋の神の子と恐れられる宗谷名人が待ち受けていた──。

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