『SAYURI』の撮影現場は、まるで“お菓子の国”みたいでした

16歳にして、豊富なキャリアと実績を持つ女優、大後寿々花ちゃん。昨年、松山ケンイチさんと共演した大作映画『カムイ外伝』の話題はもちろん、ハリウッド映画『SAYURI』に出演した時の知られざるエピソードも聞いちゃいました。大人びた雰囲気の彼女だけど、実は“天然キャラ”だという意外な事実も明らかに！

Ｑ　カムイ役の松山さんとはドラマ『セクシーボイス アンド ロボ』(日本テレビ系)で共演していたよね。

「コンビの役だったので、撮影中は松山さんとずっと一緒にいて、学校の話とかロボットの話をしたりとかしていたんですけど(笑)。『カムイ外伝』の撮影中は、そんなに会話をしなかったんです。というのは、松山さんは演じる役によって全然違うんです。今回はカットがかかっても、松山さんはフラ〜っとセット内を一人で歩いていたりしていて、常にカムイがそこにいるような状態でした。ずっと役のままでいられるのは本当にすごいなと思います。作品に対する思いもたくさん持ってらっしゃるし、とても尊敬しています。けど、最初の顔合わせの時や、撮影が終わってからは全然、普通で。顔合わせの時には、“前はニコとロボ(『セクシーボイス アンド ロボ』の二人の役名)だったけど、今回はサヤカとカムイで頑張ろうな”って声をかけてくれました」

Ｑ　寿々花ちゃんは小さい頃からお仕事をしているけど、最初はどんな感じだったの？

「小さい頃はセリフを覚えるのにすごい必死でした。それに、お芝居を仕事とは思っていなくて、習い事みたいな感覚だったんだと思います。でも、『SAYURI』をやらせていただいてから、お芝居に対する考え方が変わって。そこからですね。その時は言葉も通じなかったので、大変だったのですが……」

Ｑ　国際的スターが勢ぞろいしていた『SAYURI』に出演した時のことを教えて。

「私は小学校5年生でした。出演が決まってから、4日後にアメリカに行かなければいけなくて。緊張も何もなくて、とにかく何が何だか……(笑)。何をしたらいいのかも分からなくて、緊張しているヒマもない、という感じでした。全部で合わせて6カ月くらい、日本とアメリカを行ったり来たりしていましたね」

Ｑ　撮影現場の雰囲気はどうだった？

「みんなすごい優しくて！ 撮影に入る前に2カ月くらい、英語や演技、日本舞踊をレッスンする期間があったんですけど、その時、一緒のシーンはないのに、チャン・ツィイーさんがちょっとした英語を教えてくれたり。コン・リーさんが中国語で数の数え方を教えてくれたりとか。スタッフの方も優しくて、お菓子がいっぱい置いてあるトラックに乗せてくれたんです！(笑)。撮影現場にお菓子専用のトラックがあって、なくなったらそこからすぐに出てくるんですよ！ まるで“お菓子の国”みたいに(笑)」

Ｑ　お菓子の話題になると、すごく楽しそうだね(笑)。

「スイーツは大好きです。今はモンブランがキテます(笑)。これまではケーキといえばショートケーキだったんですけど……。もともと栗が大好きで、ある日、どこかで食べたモンブランがすごくおいしくて！それからは、ケーキはいつもモンブランか木イチゴ系です」

Ｑ　味の好みが、ちょっとずつ大人になっているみたいだね。

「ちょっとずつでも、大人になっていたらいいな。まあ、甘いモノが好きな時点でまだ子供かもしれませんけど(笑)」

Text／新保克哉(日刊編集センター)