岡本夏美 | インタビュー | Deview-デビュー

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インタビュー「岡本夏美」

2017/05/31

「私も12歳でオーディションを受けたとき、アキちゃんみたいに怖いもの知らずだったなと」

岡本夏美

雑誌『Seventeen』専属モデルでもあり、『GTO』『人狼ゲーム プリズン・ブレイク』などに出演し、最近はバラエティなどでも幅広く活躍中の岡本夏美ちゃん。公開間近の主演映画『女流闘牌伝 aki -アキ-』は、人気・実力ともにナンバーワンの麻雀女流プロ・二階堂亜樹の過去を描いた実録作品。15歳で麻雀の世界に飛び込んだアキに、12歳でモデルの世界に飛び込んだ自分を重ねながら、「10代の女の子が芸能界で生きて行くこと」についても語ってもらいました。


中村優一
主演映画『女流闘牌伝 aki -アキ-』は、夏美ちゃんにとって、『咲 -Saki-』に続いての麻雀をテーマにした作品になりましたね。
「はい。お話をいただいたときは、すごくご縁を感じました。ただ『咲 -Saki-』のほうはコミックが原作で麻雀の打ち方もマンガチックだったんですが、今回はリアリティを求められる作品なので、新たに取り組むことがたくさんありました」

岡本夏美
人気プロ雀士・二階堂亜樹さんの青春時代を描いた本作ですが、台本を読んでの感動を教えてください。
「亜樹さんの15歳の頃のお話なので、あえて"アキちゃん"と呼ばせていただきますが、アキちゃんの麻雀にかける真っ直ぐな想いや、“私はこれで生きていくんだ”と決意する強さって、15歳という若さならではもので、こういう真っ白なピュアさって大人になるにつれてだんだん薄れていくと思うんです」
夏美ちゃんもまだ18歳じゃないですか(笑)。
「そうなんですけど(笑)。私も12歳でオーディションを受けたときは、良くも悪くもアキちゃんみたいに怖いもの知らずだったなぁと、台本を読みながら思い出しました。でも大人の方だったら、もっとそう思うかもしれないですね。“あの頃は夢に向かって燃えていたな”って。そういう意味では、麻雀が好きな方だけでなく、麻雀をしない方にとっても、メッセージを伝えられるヒューマンな映画になるんじゃないかなと、この役をやらせていただくのが光栄に思いました」
本作には二階堂亜樹さんご本人もご登場しますが、お話はされましたか?
「少しだけですけど、お話をさせていただきました。お会いしたとき、“本物だ〜”ってドキドキしちゃいました。撮影前には役作りのために何度も亜樹さんの試合映像を見ていたので、ご本人に会ったときには、幻のポケモンを見つけたみたいなレアさを感じてしまって(笑)。亜樹さんはお会いしてみると暖かい空気が流れている笑顔の可愛らしい方なんですけど、いざ試合となると女性が惚れちゃうようなカッコ良さがあるんです。それに芯がとても強い方。そんなところも表現できたらいいなと思って、撮影に臨みました」
岡本夏美
先ほど『リアリティが求められる作品』とおっしゃいましたが、麻雀の打ち方はまさにリアルそのものでした。かなり練習したんじゃないですか?
「そこはもう、撮影前も現場でもひたすら麻雀牌を手に慣らす毎日でしたね。亜樹さんの打ち方の特徴も、映像を見ながら研究しました。手元で牌をカタカタやるクセも監督と『できたらいいね』と話をしていて、練習してできるようになったので、そのシーンも付け加えていただきました。とにかく麻雀の打ち方がウソっぽくなると作品の世界観が台無しになるので、そこはこだわりました」
手元だけ見たらものすごく麻雀が強そうでしたよ。
「プロの方にもそうおっしゃっていただいて嬉しかったんですけど、本当の対局はまだしたことがなくて(笑)。ルールが複雑でまだ全部覚えきれてないんです」

岡本夏美
そこは芝居としてのリアリティだったんですね。ところでアキは15歳で麻雀の世界に、そして岡本さんは12歳で芸能界に飛び込んでいます。その年齢で大人と渡り合っていくことへの共感はありましたか?
「何も知らないからこそ怖いものなしに突き進めるところってあると思うんです。だけど、経験を積むと怖さも一緒に知ってしまって、そうすると“ここぞ”というときに力が発揮できなくなるときが来るんです。私も12歳でこの世界に入った当初は“楽しい”という気持ちしかなかったけど、お仕事って楽しいだけでなく、悔しい思いをすることもたくさんあるんです。しかも私は泣き虫だったので、悔しいとすぐに泣いちゃったりして、そんな自分に嫌気がさして、一時期は“もうチャレンジするのはやめて、安パイで仕事していればいいや”と思ったこともありました」
アキもただまっすぐに麻雀が好きだったときは負け知らずだったけど、生活をするための手段として考えるようになって麻雀を楽しめなくなり、挫折を経験します。それに近い経験があったんですか?
「そうですね。ドラマ『GTO』という作品で、初めて連続ドラマのメインレギュラーを務めさせていただいて、第6話で私の主役回があったんですが、その頃が一番ダメなときで。お芝居でいっぱいいっぱいになりながら、誰にも助けを求めずに自分の中で解決しようとして空回りして、何もかもが楽しめなかったんです」
岡本夏美
『GTO』は夏美ちゃんが女優として注目を集めたドラマでしたが、自分では納得できていなかったということですか?
「今思えば、お芝居をもっと楽しんでいろんなことにチャレンジすればよかったなと後悔が残っています。このお仕事って求められて成立するものだから、受け身でいてもなんとかなるときもあるんですよ。だけど受け身だけでいると、そのうち求められなくなってしまう。求められた以上のものを返さないといけないと思っていて。あのとき、現場でいろんな方に叱っていただいたことは、今でも大きな糧になっていて、お芝居に取り組む姿勢の転機になった作品にもなりました」
岡本夏美
そうだったんですね。本作のアキは、大人に頼らず生きていこうとしますが、お姉ちゃんの前で見せる子どもっぽい表情は15歳の女の子そのもので、そういうところもリアルでした。
「向き合う人によって顔や佇まいが変わるのは、私もすごく意識してお芝居していたところだったので、そこも見ていただけて嬉しいです。でも現場では最年少だっただけに、共演のみなさんに引っ張っていただいたところは大きかったです。姉の瑠美さん役の中山絵梨奈さんは、“こんなお姉ちゃんいたらいいなー”という本当に優しい方だったし、ライバル役の増田有華ちゃんは性格がとても合って、とてもサバサバしたコなのですぐに仲良くなれました。本当は私、弟がいる長女なんですけど、この作品では妹気分を味わえて嬉しかったです」
ベテラン俳優の岩松了さんも出演されていますが、何かお話はされましたか?
「私、岩松さんの演出される舞台が大好きで、何度か観劇させていただいていて。だから、お会いできるだけでも本当に感激で。しかも舞台を観に行ったことを言ったらいろんな話をしてくださって、クランクアップの日には岩松さんが肩を組んで写真を撮ってくださって、ただのファンみたいになってました(笑)」

岡本夏美
とってもいい現場だったみたいですね。ではこの作品を通して、同世代の方にはどんなことをメッセージしたいですか?
「たとえ普通とは違う道でも、恥ずかしがらずに自分の夢を追いかけることのステキさや、挑戦しているときこそ人はキラキラするんだということをお伝えしたいです。そういう意味では、芸能界を目指すことにも通じるんじゃないかなと思います。それと最初は『大人には頼らない』と突っぱねていたアキちゃんですが、成長の過程にはステキな大人との出会いがあったことが描かれています。私も学生時代はとても先生方にお世話になって、そのおかげで学業を両立しながら芸能活動を続けて来られたんです。だからお仕事をしたいと思っている若い方は、信用できる大人の方に助けを求めることも大切だと思います」

インタビュー・終
撮影/草刈雅之 取材・文/児玉澄子

Profile

岡本夏美
おかもと・なつみ●1998年7月1日生まれ、神奈川県出身。エヴァーグリーン・エンタテイメント所属。2011年『ラブベリーモデル・オーディション』グランプリ受賞。その後、『ラブベリー』、『ニコラ』の専属モデルを経て、2015年8月より『Seventeen』専属モデルを務める。女優としても、ドラマ『GTO』(関西テレビ/フジテレビ)、『地獄先生ぬ〜べ〜』(日本テレビ)、映画『人狼ゲーム プリズン・ブレイク』などに出演。映画『ハローグッバイ』(7月15日公開)、映画『セントウ・レコード SideA』(2017年公開)に出演決定。

INFORMATION

映画『女流闘牌伝 aki -アキ-』
映画『女流闘牌伝 aki -アキ-』

映画『女流闘牌伝 aki -アキ-』
6月3日(土)シネマート新宿・心斎橋ほか順次公開

“卓上の舞姫”の名を持ち女流プロ界のトップに君臨し続ける二階堂亜樹の自伝コミック『aki』を、岡本夏美主演で実写映画化。プロ監修のもとトレーニングを積んだ本格的な闘牌シーンはもちろん、高宮まり、東城りおなど日本プロ麻雀連盟所属の女流プロが出演し、麻雀好きにはたまらないギミックも満載。
≪story≫
雀荘で生まれ育った少女・亜樹。15歳の冬、ボストンバッグひとつで東京にやってきた彼女が求めたのは、自分の力だけで勝ち取る「本物の人生」だった。大都会の厳しさに打ちひしがれながらも、自身が持つ唯一の武器「麻雀」によって生きることを決意する亜樹。しかし、その前に立ち塞がる汚い大人たちと大都会の現実…。だが、少女雀士・ひまわりとミスター麻雀・小島武夫との出会いが、彼女の「人生」と「麻雀」を大きく変えていくこととなる…。

(C)2017花崎圭司・大崎充/竹書房/『aki』製作委員会

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