遠藤健慎 | インタビュー | Deview-デビュー

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インタビュー「遠藤健慎」

2017/11/09

「重要な役どころでもあるので、“連ドラ初出演だから、わからない”というのは言い訳にできないなと」

遠藤健慎

現在、井上真央主演のドラマ『明日の約束』(カンテレ・フジテレビ系)に出演中の若手俳優・遠藤健慎。井上演じる主人公のスクールカウンセラー・藍沢日向が勤務する高校の男子生徒・吉岡圭吾の不可解な死の謎を追うヒューマン・ミステリー。本作で物語のキーパーソン・圭吾を演じ、注目を集めている彼に、作品の見どころ、役作りについて、撮影現場の様子などを語ってもらった。


遠藤健慎
今回のドラマに出るにあたって、制作サイドスタッフとの顔見せの面談があったとか。どんな雰囲気でしたか?
「初めての経験だったので、すごく緊張しました。会議室みたいなところに入ったら、プロデューサーさんや監督さんとか大人の方々がいらっしゃって。面接というよりは、自分の中学時代の話や今の高校生活のこととか、プライベートな話などを聞かれて、それについて話すという感じでした。“言っちゃいけないこと言ってないかな?”と不安になって、ときどきマネージャーさんの顔をチラチラ見ながら助けを求めていたんですけど、“自分の言葉で話しなさい”という感じで、ぜんぜん助けてくれなかったです(笑)」
終わったあと、手ごたえとかはあった?
「良かったのかダメだったのか、自分ではわからなかったです。“とりあえずは、好印象だったかな?”くらいしか思わなかったです。質問攻めにあったので、本当に焦ったし、背中の汗もすごくて。終わった後、放心状態でロビーのソファーに倒れこみました(笑)。何も残せてないんだろうな、やっちゃったな〜っていう感じで」

遠藤健慎
ご自身ではあまり自信がなかったということですが、ドラマ出演の報告を受けたときはどんな想いが湧きました?
「顔見せから1ヵ月くらい空いていたので、やっぱりダメだったのかな?と思っていた頃に、いきなり出演が決まったという報告を受けたので驚きのほうが大きかったです。家族とお祭りに出かけているときに、マネージャーさんから電話があって報告を受けたんですが、一瞬何が起きているのかわからなくて、唖然としました。ただ、受かったという話を聞いた瞬間にテンションが上がってしまって、親のところまでダッシュで戻ろうと思ったら、携帯を落としてしまって、液晶画面がバキバキになってしまいました(笑)」
嬉しいことと悲しいことが一気にやってきた感じですね(笑)。そんな風に取り乱すくらい嬉しかったと。
「そうですね。めちゃくちゃ嬉しかったです!」
1話放送後、周りの反響も大きかったのでは?
「すごかったです。今も地元・静岡の高校に通っているんですが、オンエアされた次の日の休み時間とかに、教室にたくさんの人が来てくれたり、食堂で声をかけてもらったり、地上派のドラマということで、たくさんの反応がありました。仲がいい友達には、登校したときに“あれ? 生きてるじゃん”っていうイジりもされたりして、嬉しかったです」

遠藤健慎
連続ドラマ初出演で、とても重要な役どころを任されました。
「顔見せの面談のときは、どんな役なのかという話は一切なかったので、マネージャーさんからの電話で、初めて“自殺してしまう生徒の役”という話を聞きました。けっこう重要な役どころでもあるというのを知って、“連ドラ初出演だから、わからない”というのは言い訳にできないなという話を親ともしましたし、最初の頃はプレッシャーが大きかったです」
吉岡圭吾はどんな人物像だと思いました?
「ほかのイジメられている子を助けたり、優しい一面もありけど、圭吾自身はけっこうプライドが高い部分もあるのかなと。イジメられているという事実を周りに隠そうとしたり、そういう無くてもいいプライドを持っているような人格だと思いました」
役作りで心がけたことは?
「圭吾はなぜこういう行動を取ったのかという、台本に書かれてあるト書きの部分を地道に一つずつ考えて、ノートに書き出してまとめました。たとえば、1話でスプレー缶を10本並べていたシーンでは、“母親に荷物チェックされるのに、なんで1本ずつ出して机に並べて、母親が帰ってきた瞬間また隠したんだろう?”とか、圭吾の行動に対して疑問がどんどん湧いてきて。そういうことをできるだけたくさん考えてやるようにしています」
遠藤健慎
難しいなと感じている部分はどんなところですか?
「どうしてもドラマの撮影スケジュールというのは、順番に撮影するのではなくバラバラで撮影をするので、最初のころは慣れなくて大変でした。このときはこういう表情してないといけないとか、この人には感情をそのまま出せるけど、この人には猫かぶってないといけないとか、けっこう複雑なので、だんだん自分でも訳がわからなくなってしまって、表情筋がつりそうでした。でも今では、あらかじめ撮影スケジュールを見て、どの順番で撮影するかというのを自分でまとめてやるようにしているので、少しはマシになったかなと思います」
台本が全話あがってない中で、いろいろと計算してやらないといけないというのは大変ですよね。
「本編のほかにも、各話を繋ぐチェインストーリーの撮影もあったので、そっちでも圭吾の人生を振り返るような物語が描かれているんですが、結末を知らない中で、わかっている範囲の中でやらないといけないのは、難しいところはありました」
圭吾に過干渉な“毒親” 真紀子を演じる仲間由紀恵さんとのお芝居はいかがですか?
「怖いですね。もちろん、控え室にいるときは話しかけてくださったり、優しくて本当にいい人なんですが、現場にいるときは役のオーラも出ているし怖いなと感じます。控え室とのギャップがさらに怖いんです」
1話での、圭吾の背後からスマホのやりとりを覗き込んでいるシーンは、まさに背筋が凍りました。
「そうですよね!僕の周りのみんなも『あれは怖い!』って言っていました。その前のシーンで、圭吾は携帯を持たせてもらえてないことが書かれていたから、監督に『圭吾は携帯持ってないんじゃないですか?』と聞いたら、『親が見ているところでは使わせてもらっているんだよ』と言われて。“なるほど、そういうことなんだ”と理解していたし、台本を読んで、お母さんが後ろにいることは知っていたんですが、まさかあんなに怖いシーンだとは思わなかったです」

遠藤健慎
大先輩とのお芝居は緊張しました?
「最初はすごく緊張しました。特に1話は生徒役の方々よりも井上さんや仲間さんなど、大人の方々と関わるシーンが多かったので。でも、みなさんカメラが回っていないところで話しかけてくださったり、僕の緊張をほぐしてくださってので、集中して撮影に臨めました」
主演の井上真央さんはどんな女優さんですか?
「すごくカッコイイ女優さんだなと思います。本番やテストの時に、撮影する箇所のセリフからスタートするのではなくて、その前のセリフから始めてくださいという指示があって。僕のセリフから始めないといけないシーンのときに、井上さんが気遣ってくださって、僕のセリフの1つ前の井上さんのセリフから始めてくださるんです。そのおかげで僕の返す演技も楽になるし、そこからスムーズに行くので、とても助かっています」
自分がきっかけで始めないといけないところを、井上さんがフォローしてくださっているんですね。勉強になることも多いと思いますが、初の連ドラ出演で新たな発見もあった?
「今回の現場は、本当に発見だらけです。カメラ複数台で撮影するもの初めてでしたし、スタジオでの撮影も初めてだったので、スタジオ内にセットが作られていることや、控え室で待機することとか、初めてのことが多くて。最初のころはスタジオでの居方もわからなかったので、マネージャーさんにいろいろとレクチャーしてもらって、助けてもらいました」
連ドラの現場には慣れました?
「だいぶ慣れました。難しいこともたくさんありますが、その分、充実した楽しさがあります」
2話以降は、学校内での圭吾のシーンも増えていってますが、同世代の役者さんたちとの撮影はいかがですか?
「控え室ではみんなでワイワイ話したりするんですが、いざ現場に入るとみなさん、切り替えと集中力がすごくて。バスケ部のキャプテン・長谷部大翔役の金子(大地)くんとのやりとりがけっこう多いんですが、現場では撮影するシーンについて話し合いをしてくださったり、生徒役の中では引っ張っていってくれる存在で、いつも助けていただいています」

遠藤健慎
共演者とのコミュニケーションは自分から行くほう?
「人見知りが激しいので、どの現場に行ってもそれができなくて(苦笑)。仲良くなってしまえば大丈夫なんですけど、自分からはなかなかいけないんです。でも、今回は同じバスケ部の渡邉剣くんが、とても明るい性格でムードメーカー的存在なので、たくさん話かけてくださって、ありがたいなと」
物語が進むにつれて圭吾の想いや過去が明らかになったり、新たに問題が勃発したりなど、早く次が観たくなるストーリー展開ですが、今後の見どころは?
「圭吾が日向先生に『先生のこと、好きになりました』と告白したり、圭吾が発した言葉ってけっこう謎だったりするんですが、物語が進むにつれて、なぜ圭吾はそういう言葉を発したのか、そういうことがどんどんわかっていきます。そうだったのか!とスッキリすることもあれば、“怖っ!!”って思うこともある。圭吾の問題以外にも、いろんな問題が起こり始めて、いろいろな人が巻き込まれていって、最終的にどうなっていくのか……。僕もまだどんな結末になるのかわからないので楽しみです」
今回“毒親”に支配される息子役ですが、遠藤くん自身は親とはどんな関係性ですか?
「自分でもビックリするくらい、親とは仲がいいです。こういう取材の日の服装の相談を父にしたり、洋服を買うときにもいきなり母に電話して『買いたい服があるからお金貸して!』ってお願いしたり、いろんなことを話すので、夜ごはんの時とかもかなり明るい食卓だと思います」
ご兄弟は?
「弟が一人いるんですが、弟とも仲良しです。5つ離れているのでケンカもあまりしないし、とにかく可愛い。この前も朝起きてきたと思ったら、僕のパーカーを勝手に着ていて……そのくらい舐められてます(笑)」
ドラマの中とは真逆の明るい家庭なんですね。
「そうですね。反抗期もそんなになくて、親と出かけるのが恥ずかしいとかはありましたけど、今はぜんぜん大丈夫というか、週末は一緒に買い物に行ったりしますし、仲のいい家族だと思います。だからこそ、今回の家族の関係性は本当に怖いなと思いましたし、あんな風な母親だったら僕も圭吾のように逃げ出すだろうなと思いました」

遠藤健慎
映画『ホットロード』では登坂広臣さんが演じた春山洋志の弟役、映画『グッバイエレジー』では吉田栄作さんの少年時代を演じるなど、様々な役を演じてきた遠藤くんが思う、お芝居の楽しさ、魅力とは?
「僕自身、刑事にもなりたいとか、アクションもやってみたいとか、いろんなものに憧れを持っているんですが、役とはいえそういう経験ができることが、この仕事の魅力だと思います。たとえば、人を傷つけるような悪い役とか、現実世界ではそんな人間にはなりたいくないけど、役として演じられるというのは貴重な体験だと思うし、いろんな一面を見せることができる仕事だなって思います。これまでもたくさんの人格を演じさせてもらいましたが、次はどんな役ができるんだろう?って、毎回楽しみです」
今後、どんな役を演じてみたいですか?
「未成年科学者みたいな、超インテリな役もやってみたいです。年上の助手を手ゴマにしてるような、秀才なんだけどすごく生意気……みたいな(笑)。このドラマで僕のことを知ってくださった方は、きっと圭吾のイメージがついていると思うんですが、圭吾とは真逆のすごく明るい役とか、全然違った一面を見せていきたいですし、将来的には、いろんな役をできるようなカメレオン俳優になりたいです」

インタビュー・終
撮影/mika

Profile

遠藤健慎
えんどう・けんしん●2000年11月24日生まれ、静岡県出身。ヒラタオフィス所属。10歳の頃から活動を開始し、ドラマやCM、映画等に出演。2014年にはNHK BSプレミアム『ひとつ星の恋〜天才漫才師 横山やすしと妻〜』で木村一八(少年期)役を演じたほか、映画『ホットロード』で登坂広臣演じる春山洋志の弟・春山強役として出演。2016年には映画『がらくた』で映画初主演を務め、今年3月に公開された大杉漣主演映画『グッバイエレジー』では、吉田栄作の少年時代に抜擢され注目を集めた。

INFORMATION

明日の約束
明日の約束
明日の約束

ドラマ『明日の約束』
毎週火曜 よる9:00〜 カンテレ・フジテレビ系

主人公のスクールカウンセラー・藍沢日向(井上真央)が勤務する高校で起きた男子生徒の不可解な死の謎を追うヒューマンミステリー。“毒親”とも言える過干渉な母親とのいびつな関係に悩んで育ってきた経験がある日向は、学校や家庭の問題に悩む生徒の心のケアに生活を捧げていた。そんな中、とある男子生徒から「ヒナタ先生のことが好きです」と告白される。しかし、その翌日、彼は不可解な死を遂げてしまう。
はたして、誰が彼を死なせたのか…。次から次へと彼が抱えていた“闇”が明らかになると同時に、日向自身にも男子生徒の母親からの言いがかりや、自らの“毒親”からの抑圧、恋人とのトラブルなど、彼の不可解な死の原因究明に動く日向の前に立ちはだかる。
しかし、日向は持ち前の明るい性格を武器にあらゆる問題に向きあっていく。そしてその先にみつけた「生きる上で大切なこと」とは!?そこから導き出した「親子のカタチとは!?」

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