俳優の池田純矢が作・演出を務める舞台、エン＊ゲキ＃02『スター☆ピープルズ!!』が5日、紀伊國屋ホールにて開幕。初日公演に先駆けて、公開ゲネプロが行われ、池田と主演・鈴木勝吾、酒井敏也が囲み取材に応じた。

　作・演出、そして自らも出演する池田は、『海賊戦隊ゴーカイジャー』や舞台『七つの秘密』、映画『ライチ☆光クラブ』などで活躍する若手俳優。2015年には朗読劇、エン＊ゲキ＃01『君との距離は100億光年』で、企画・構成・脚本・演出を手がけており、今回弱冠24歳にして、本格的演劇作品の作・演出家デビューを果たす。

　本作は、重大な危機に直面している惑星を救うため、約100億光年離れている「地球」へと送り込まれた男たちと、偶然遭遇した地球からやってきたという科学者が繰り広げる、笑って笑ってちょっぴりほっこりする、王道エンタテインメントコメディ。

　初日公演を目前に控え、作・演出・出演の池田は「ひと言で言うなら『帰りたい』（笑）」と開口一番、ネガティブ発言をしつつも「1年半近く、この作品の準備をしてきてようやく初日を迎える。幕を開けることができて良かったなと思うのと、絶対面白いものになっているという自信はあるので、それがお客さんに届くのがとても楽しみです」と自信をのぞかせる。

　池田との共演回数も多く、前作にも出演している鈴木は「各々の年齢や紀伊國屋ホールでやらせていただくということも含めて、すごく挑戦的な試みだと思う。それがどうお客様の目に映るのかなということが、正直気になって緊張しています」と語り、「でも、笑いがいっぱいある舞台なので、演出家を信用して思いっきりダイブしていきたいです」と意気込む。

　酒井は「ドキドキのバクバクです」と緊張した様子で語り、弱冠24歳にして、本格的な演劇作品の作・演出を手がける池田に対して「自分の子供くらいの年齢なのに、頼もしいし、すごいなと思う。僕の20代のころを考えるとありえない」とコメント。さらに「僕の年齢だと若い人たちに気を遣われていると感じることもあるんですが、池田くんはブレずにちゃんと演出してくれて、良かったです」と絶賛。

　それに対し、池田の演出が2回目となる鈴木は「相変わらずですね」とアッサリしたコメント。すると、池田はすかさず「何か言いなさいよ！（笑）」とツッコミ笑いを誘い、息の合ったかけあいを見せる。改めて鈴木は「すごく楽しかったです。属性というか考え方が極端に違う部分があるので、毎回新鮮でした」と振り返り、「一緒にものづくりを必死にやれた感触があって楽しかったし、これからの本番も楽しみです」と笑顔をみせた。

　キャストからの称賛に、池田は「嬉しい」と喜びを噛み締め「今回本当に素敵なキャストの方たちに集まっていただけたので、それだけで一つ勝負ができるなって思った。みなさんそれぞれキャラクターがすごく素敵なので、演出していてとても楽しかったです」と稽古を振り返った。

　池田から10分弱の長ゼリフがあることを明かされた酒井。池田が「酒井さんが長ゼリフをしゃべるシーンが、まあ、カッコイイ！」と絶賛すると、酒井は「（そのシーンは）大変です」と即答。そして「さっきよりも3倍のバクバクになってきた。どうしよう」と動揺するひと幕も。

　最後に、主演の鈴木が「池田純矢が作・演出・出演して、今回紀伊國屋ホールでやるということに自信を持って、成功につなげられたら。1週間の公演ですが、一人でも多くの人に来てもらって、その事実を目に焼き付けてもらえたら嬉しいです」とコメント。そんな鈴木に対して池田は「硬いっすね（笑）」とツッコミ、笑いを誘う。そして「コメディなので、テキトーな気持ちで来てください。楽に、ラフに、何も考えずに遊びに来てください」と呼びかけた。

　エン＊ゲキ＃02『スター☆ピープルズ!!』は、1月11日まで紀伊國屋ホールにて上演中。