間宮祥太朗×桜井日奈子 | インタビュー | Deview-デビュー

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インタビュー「間宮祥太朗×桜井日奈子」

2019/11/14

「青春時代に夢中になれたものがある人って、仕事をやっていく中でも一生誇れると思う」

――お二人が特に印象に残っているシーンを挙げるとすると?

間宮「他人に責任を丸投げするような発言をしますけど(笑)、小坂が鹿野の夢に出てくるシーン次第で、この映画の良し悪しが決まってくると思っていたんです。そこで、お客さんの心をどれだけ揺さぶられるかが1番の肝になっている。完成した映画を観たら、桜井さんの感情の出し方には惹きつけられるものがあったし、この映画が良い作品になったのは、間違いなく彼女のおかげだなって思いました」

桜井「いやいやいや(照笑)。あのシーンは、リハーサルの段階で涙が出尽くしちゃって、なかなかOKテイクにならなかったんです。“どうしよう”って煮詰まっている時、芝居中に私がそっと手を差し出したら握ってくれて。もう、最後の最後ですよね。13テイク目とかで、『これ撮れなかったら終わろう』って言われていた最後に一気にこみ上げてくるものがあって。そこで本当にスイッチが入って納得するものが撮れた。間宮さんが小坂だったからこそ、どんな場面でも鹿野として絶対的に成立することができたんじゃないかと思います」

間宮「そもそもは、テストで、この人が感情を出しすぎたのが発端ですけどね。監督も『抑えてやってね』って言っていたのに、もうブワーって泣き出して。“いやいやいや、何してんだ”って思って(笑)。そしたら案の定、一発目のテイクで“おや?”っていう感じになって。でも、大事なシーンだから、何回もやって、1日中、同じことをずっとやっていましたね。僕はいいんですけど、桜井さんは涙も流さないといけない。そんなに苦しんでいるときの、『次でダメだったら終わりにしましょう』っていう言葉ほど、残酷なものはないじゃないですか。だから、最後、絶対に僕も決めようと思って、今までで1番を引き出そうと思った時に、今までのテイクとは違う感じで、手を握って……」

桜井「それくらいやっていたら、“おいおい、いい加減、決めてくれよ”って思われる方もいらっしゃるじゃないですか。でも、そんな中で、ずっと同じように集中し続けてくれたのが本当にありがたかったですね」

間宮「あと、桜井さんが気付いていたかはわからないけど、僕が個人的に嫌だったのは、隣の部屋から監督のすすり泣く声が聞こえてきて」

桜井「あはははは」

間宮「こっちはめちゃくちゃ集中して、ここしかないっていう状況なのに、オジさんのすすり泣く声が聞こえてきたことには困りましたね(笑)」

間宮祥太朗

――そんなことがあったんですね(笑)。ちなみに現場ではどう呼び合っていたんですか?

間宮「僕は、なんでそうなったかは覚えてないんですけど、本名の下の名前で呼んでいましたね。僕、人を呼ぶ時に下の名前を呼ぶのが好きなんですよ。男の先輩でも、名字よりは下の名前で呼ぶのが好きで。僕も祥太朗の方で呼ばれる方がしっくりくる」

桜井「最初はあだ名っぽい感じで呼ぼうと努力していたのですが、やっぱり先輩ですし……」

間宮「部活女子が出てるな」

桜井「『間宮さん』って呼んだ方が失礼がないかなって思って。『間宮さん』呼びになっていましたけど、休憩時間に、何度か自販機でジュースを奢ってくださって。ただ、私が飲みたい飲み物って言うわけではなくて、不思議なチョイスをされていて……」

間宮「お汁粉とかね」

桜井「『なんでこれなんですか?』って、私が楽しくなっちゃったんですね。そういう楽しい雰囲気になれたし、お芝居の面でも引っ張っていただけたなって思います」

桜井日奈子

――本作は小坂と鹿野のほかにも、「きゃぴ子と地味子」「撫子ちゃんと八千代くん」という3組の恋と運命が交差した、キラキラはしてないけど、希望を感じる青春映画になっています。お二人はどんな青春時代を過ごしましたか?

桜井「私はキラキラした汗を流したバスケしかないですね。ゴリッゴリのスポーツマンで、クラスの中でもわりとやかましいグループにいて。率先してふざけちゃうようなタイプでした」

間宮「僕はキラキラはしてなかったですね。くすんだ緑みたいな青春でした(笑)。桜井さんは10代のときは、まだこの仕事をやってないんだっけ?」

桜井「高2から事務所に所属したので、それままでは文化祭とかの学校行事にも普通に参加していて。劇をやっても出る側にいたし、体育祭でも花形の400メートルリレーのアンカーとかをやっていました。ひと通り青春は謳歌し終わった後に、本格的に仕事を始めた感じです」

間宮「そうか。僕は芸能活動を始めたのが、15歳からなんですよ。だから、青春っていう青春があまりなくて。学校や地元じゃないところに友達がいたので、ライブハウスでみんなでたまったりしていたかな。そういうところにいたので、すごい、くすんでました(笑)」

桜井「あははははは」

間宮「キラキラしてないどころか、臭かったかもしれない。バンドやっている友達と集まって、仲間内だけの企画イベントをやったりしていました」

――デビューを目指す読者は、どんな10代を過ごすべきだと思いますか?

間宮「好きなように過ごした方が良いと思います。絶対に学校に行かなきゃいけないわけでもないし、“〜しなきゃいけない”っていうことは1つもないと思う。その時にどう生きるかでその先が変わってくるわけだから、“こうしておかなきゃ!”っていう想いで過ごすのはもったいないと。僕は映画が好きだったので、10代の頃はいろんな映画館に行って映画を観たり、自分でバンドをやって曲も作ったりしていて。あとは、“学校”という狭い社会があまり面白くなかったので、学校外の友人をたくさん作って遊んでいました。そう思うと、10代の頃って、僕はやりたいことしかやってなかったなって思います」

桜井「私は、もしも今、一生懸命になれるものがあるなら、それを精一杯、一生懸命にやるのがいいと思います。青春時代に夢中になれたものがある人って、仕事をやっていく中でも一生誇れると思うんです。人生の中で何かに一生懸命になれることって、たぶん、そんなに多くはないんですよ。私は、バスケを13年間やってきたっていうのが、唯一、自信を持って言えることで、そのほかに胸を張って言えることはないし、バスケをやっていて本当に良かったって思うんですね。仕事にもメンタル面にも生きているなって実感することが多くて。だから、勉強でもいいし、部活でもいいし、一生懸命に遊ぶでもいい。人それぞれ、なんでもいいけど、10代の大切な時期に夢中になれるものがあるかどうかが大事なのかなって思います」

PROFILE

間宮祥太朗(まみや・しょうたろう)●1993年6月11日生まれ、神奈川県出身。トライストーン・エンタテイメント所属。2008年にドラマ『スクラップ・ティーチャー 教師再生』で俳優デビュー。近年の主な出演作に、ドラマ/『BG〜身辺警護人〜』(EX)、連続テレビ小説『半分、青い。』(NHK総合)、『ゼロ 一獲千金ゲーム』(NTV)、『ハケン占い師アタル』(EX)、『べしゃり暮らし』(EX)主演。映画/『帝一の國』、『お前はまだグンマを知らない』、『トリガール!』、『全員死刑』、『不能犯』、『食べる女』、『飛んで埼玉』、『ホットギミック ガールミーツボーイ』など。2020年には、1月スタート ドラマホリック!『僕はどこから』(TX)、映画『Red』への出演が控える。

桜井日奈子(さくらい・ひなこ)●1997年4月2日生まれ、岡山県出身インセント所属。2014年に『岡山美少女・美人コンテスト』で美少女グランプリに輝き、15年webムービーで“岡山の奇跡”として一躍注目を集める。16年に舞台『それいゆ』で女優デビューを果たし、同年『そして、誰もいなくなった』(NTV)でドラマデビュー。18年『ママレード・ボーイ』(廣木隆一監督)で映画初主演を飾る。その他の出演作に、ドラマ/土曜ドラマ『みかづき』(NHK総合)、僕の初恋をキミに捧ぐ』(EX)、『ヤヌスの鏡』(CX・FOD)主演、映画/『ういらぶ。』、『任侠学園』など。

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Information

映画『殺さない彼と死なない彼女』
11月15日(金)新宿バルト9ほか全国ロードショー

『殺さない彼と死なない彼女』©2019映画『殺さない彼と死なない彼女』製作委員会

Twitterに投稿された四コマ漫画が多くの読者の胸を打ち、熱狂的な支持を集める漫画化・世紀末の処女作にして代表作“殺カレ死カノ”。そんな<心の処方箋>として世代を超えて圧倒的な共感を呼ぶ本作が、待望の実写映画化。
◆story
何にも興味が持てず、退屈な高校生活を送っていた少年・小坂(間宮祥太朗)は、リストカット常習者で“死にたがり”の少女・鹿野(桜井日奈子)に出会う。それまで周囲から孤立していた二人は、≪ハチの埋葬≫をきっかけに同じ時間をともに過ごすようになる。不器用なやりとりを繰り返しながらも、自分を受け入れ、そばに寄り添ってくれるあたたかな存在――そんな相手との出会いは、互いの心の傷を癒し、二人は前を向いて歩み出していくのだが……。

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