――芸能界の非日常というのは、どんなところでそう感じますか？

佐野勇斗「学校とか、授業の内容こそ違うものの、毎日が同じルーティンじゃないですか。時間割も決まっていますし。その日常の中に、文化祭や運動会といった、年に何回かイベントみたいなものがある。芸能界って、もう全部がイベントなんですよね。こういった取材にしても、お芝居の現場にしても。大きなスタジオで、たくさんの人が、作品のために動いている。ワイヤーで飛ばされたり（笑）、何台ものカメラの前に立って、みんなの前でお芝居をしたりして。あとは、僕はグループ活動でライブなどもやっていますから。もしかしたら、他の方にとってはそんな非日常と言えるほどじゃないかもしれないですけど、僕にとっては毎日が運動会、文化祭みたいな感じです。普通の会社に勤めている友だちの話を聞くと、毎日、ほぼ同じルーティンだよって。出社時間とか帰る時間とかも大体決まっているって言うんです。そういう意味では、やっぱり芸能界は特殊であり、非日常なのかなと思います」

――新しいことをするのは、ストレスに感じることもありますか？

佐野勇斗「いや、楽しいです。課題が多いと、それはそれで悩みますし、上手くできなくて悔しく思うこともあります。でも結局、僕は自分を高めること、成長させることが好きなので、そこの困難を乗り越えて、達成感を得られることにやりがいを感じているんですよね。プラス、やっぱり喜んでくれる人がいますから。これが自分だけのためだったら、たぶん、やっていられないと思う。喜ばせることができるって、すごく素敵な職業だよなって思います」

――では最後に、芸能界を目指している『デビュー』読者に向けて、何かアドバイスをお願いします。

佐野勇斗「少しでも、心のどっかに芸能人になりたいって気持ちがあるのなら、絶対に挑戦するべきです。全員、思うだけじゃなくて挑戦したらいいと思います。頭の中で“無理だろうな”って、若いうちから自分の可能性を自分で決めてしまって狭めてどうするんだって。僕も事務所に入ったときに、『役者かアイドルか、どっちになりたい？』と聞かれて、“なんで選ばなきゃいけないんだろう”って思ったんですよね。その時に『両方やりたいです、全部やりたいです、バラエティーも！』って言ったから、今がある。もし、役者だけって言っていたら、アイドルはやっていなかったかもしれない。この世界を目指すには、まずは履歴書を送るか送らないかっていう選択があると思うんですけど、全部やる！にしていいと思います。“やっておけば良かった”と後悔して欲しくないので。トライしてみてダメだったら、また考えればいい。まずは挑戦あるのみです！」