平田裕一郎 | インタビュー | Deview-デビュー

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インタビュー「平田裕一郎」

2014/02/06

「作り込んでいくのではなく、対応力が必要」

平田裕一郎

2007年に舞台『ミュージカル・テニスの王子様』でデビュー以来、舞台、ドラマ、映画などで活躍する平田裕一郎くん。2月12日より上演の大人気シリーズ作品・舞台『銀河英雄伝説』への出演が決まり、さらに映画『テコンドー魂〜REBIRTH〜』の公開も2月15日に迫る平田くんに、作品の見どころから“芝居”の難しさ、楽しさを語ってもらいました。

出演される舞台『銀河英雄伝説−第四章 後篇 激突』がまもなく上演されますね。
「はい。そうなんです」
“第四章 前篇 激突前夜”も、ものすごいキャスト陣での壮大な物語でしたが、こちらは観に行かれたんですか?
「はい。前篇を観に行かせていただいて、初めて『銀河英雄伝説』の世界に触れたんです。実際、どんな物語なんだろうってずっと思っていたし、原作である小説やコミックも人気が高く、アニメもやっぱり人気で。しかも舞台自体も今回が10作目(最終章)。9回続くっていうのもすごく人気の高い証拠ですよね。それで観に行ってきたんですけど」
どんなことを感じましたか?
「世界観が出来上がっていましたね。宇宙の話で、映像も駆使しての表現なんですよ。僕自身も『ミュージカル・テニスの王子様』に出演していた経験もあるし、この舞台も2.5次元(2次元原作の実写)なんですが、河村隆一さんや間宮祥太朗くんを見ていても本当にすごいなぁって感じましたね」
今度はその世界観の中にご自身も加わるわけですが。
「この物語は現代劇ではないので、言葉がすごく独特な言葉遣いをするんですね。それを共演者のみなさんが、普段使うようにしゃべっているのを見て、最初は圧倒されました。“この世界観はすごいな”と」
戦争モノと言ってしまえば、そうなんですが、銀河系が戦場。専制君主制の銀河帝国と民主共和政治である自由惑星同盟との過酷で熾烈な戦争を描いているだけに、帝国らしい、軍人らしい言葉など確かに大変そうだけど、それでも男のコはこういう極限の人間ドラマにロマンを感じそうですよね。
「結構、友情は強く描かれますからね。戦いの中にありながら、例えばラインハルト(間宮)とヤン・ウェンリー(河村)が敵同士だけど実力を認め合っているところであったり。しかも生々しいですよね。憎しみや裏切りといった人間模様も描かれていますから。それがファンを惹きつけるんじゃないかなって思いますね」


平田裕一郎

平田裕一郎

確かに。人間模様がすごくフィーチャーされている作品ですよね。
「でも現代劇のガツガツ感ではなく、アニメや原作のあるキレイな描き方で、独特だなぁって思いますよね。そういう表現は」
2.5次元を演技で表現するのに意識していることというのはありますか?
「実は2.5次元自体をあまりやったことがないんです。『ミュージカル・テニスの王子様』に関して言えば、2.5次元ではあるけれど、現代劇なんですよね。会話にしても、セリフにしても。基本的には普段しゃべっている言葉で描いていく。だからこそ今回はちょっと苦戦していますね。その言い回しに。現代劇ではないから。う〜ん…意識していることはやっぱり、セリフが自然であること、ですよね。普段使わない言葉が出てくると、それが体に馴染むまでが大変なんです」
普段使わない言葉というと?
「今回の“銀英伝”の世界で言えば、相手のことを『卿(けい)』って呼んだり。あとは言葉の語尾とかも独特なものがあるんです。だから間宮くんは本当にすごいなぁって思いますよね。自然にその言葉が出てくる。河村隆一さんも貴水博之さんも。稽古でセリフを聞いていると『あぁ、この作品を背負ってきた人たちなんだな』ってことを感じます」
その稽古場に行くまでにどんな準備をしたんですか?
「“銀英伝”では、僕と何人かしか今回初めて参加するキャストがいないんです。あとはみなさん、何作か出演されている方が多いので、その世界観に慣れるかな、とか。きっちり作っていかないといけないなって思ったんですけど、作っていったものはなかなかハマらなかったんです。以前ほかの演出家の方にも言われて、今回の演出である崔洋一さんにも言われたんですけど、作り込んでいくのではなく、対応力が必要なんですよね。だから柔軟でいようって心がけています。『こうやって』『こんな風に言ってみて』と要求されるものにすぐに対応できるようにしようと思って。そのためにもリラックスをすることに賭けています。あとはセリフがストンと体に落ちていけば、動きも自然になってくるものなので。段取りという動きではなく、僕が演じる“ロイエンタール”として動けるようになってくると思うので、そのためにもセリフを自分のものにすること。二階堂高嗣くん演じるミッターマイヤーとの友情など内面の部分をどう出すか。セリフだけじゃなく、滲み出るものとしてどう出していこうかな、とか。一人一人との関係性を舞台でどう見せられるか。それを考えながらやっていこうと思っています」
その稽古中ではありますが、ご出演された映画『テコンドー魂〜REBIRTH〜』の上映も始まります。こちらはいかがですか?
「僕はテコンドーをする役ではないので、劇中でテコンドー自体はやっていないんですけど、すごくやりたかったです。撮影に入る前にキャストでテコンドーの道場に通っていたんですよ。テコンドーやアクションをやるために。それで僕も一緒に通って、一生懸命にやっていたんですけど…役柄的にはテコンドーはやらなかったんです(笑)」
テコンドーって足技だからカッコいいですよね。
「僕も、やっておけば良かったって思います。立ち姿が良くなるし。スポーツをやっておくのって、大人になって、たとえば役者になったりすると、すごく強みになりますよね。僕は中学までしかスポーツをしていないので、稽古やレッスンでつけられる筋肉が違うんですよ。ミュージカルとかをやるとやっぱり、ずっとダンスをしてきている人とも筋肉の動きが違う。役者になっていくなら、やっておけば良かったなって思うときはあります」


平田裕一郎

平田裕一郎

平田くんは映画のお仕事をしたくてこの世界に入ったというお話なので、今回の映画でもいろいろなものを吸収したんではないでしょうか。
「そうですね。僕は今回、マー(井上正大)だったり、マオ(浜尾京介)みたいにみんなでやるのではなく、ふたりで芝居をすることが多かったんです。だから監督とたくさんお話をすることが出来たので、すごくいい経験になりました」
映画の見どころは?
「アクションです。『テコンドー魂』とタイトルにつくくらいだから、やっぱりアクションがメインの映画だし、みんなのアクションはすごいし、スタントマンの役の僕のアクションもすごいですし、ほろっと涙する部分もあるし。幅広い年代の人に観てもらえる、面白い作品になっていると思います」
では最後に2014年、役者としての抱負を。
「芝居力を上げたいです。ちゃんとお芝居で評価されたいというのは常にあります。今年は5月までに舞台が3本決まっていますし、演出家の方も素晴らしい方たちばかりで、作品のテイストも違うので、幅広くなんでもできるようになりたいです。それとより多くの人に知ってもらえるようにどんどん色んな作品に出ていきたいと思っています」

インタビュー・終
撮影/北山美穂子 取材・文/えびさわなち


Profile

平田裕一郎
ひらた・ゆういちろう●1986年4月27日生まれ、長崎県出身。エイベックス・ヴァンガード所属。2007年に上演された『ミュージカル・テニスの王子様』でデビュー。今後、舞台『銀河英雄伝説−第四章 後篇 激突』(2/12〜3/2)に出演、2月15日より公開予定の映画『テコンドー魂〜REBIRTH〜』への出演も決定するなど、注目が集まる。

INFORMATION

舞台『銀河英雄伝説−第四章 後篇 激突』
2月12日〜3月2日 青山劇場にて上演

1982年11月に第一巻が発売されて以来、5年余にわたって刊行された、人気作家・田中芳樹による累計1500万部の売上を誇る大ベストセラー小説が原作。2011年1月に初めて舞台化され『銀河英雄伝説−第一章 銀河帝国篇』を皮切りに、舞台『銀河英雄伝説』シリーズとして続々上演されてきた人気舞台作品。 専制政治を敷く『銀河帝国』“常勝の天才”ラインハルト・フォン・ローエングラムと、民主共和制を唱える『自由惑星同盟』 “不敗の魔術師”ヤン・ウェンリー。この2人の英雄を中心に壮大なスケールで描かれる2国の歴史が綴られ、今回の第10作目にて最終章を迎える。

INFORMATION

テコンドー魂

©2014「テコンドー魂」
製作委員会

映画『テコンドー魂〜REBIRTH〜』
2014年2月15日よりシネマ・ロサ(池袋)にて上映スタート
出演:井上正大、馬場良馬、浜尾京介、平田裕一郎
監督・脚本:香月秀之

池袋シネマ・ロサにて毎日トークショー実施。平田さんの登壇日は、2月24日と28日。詳細は劇場まで。(シネマ・ロサ http://www.cinemarosa.net/

多彩な蹴り技が特徴的であり、全世界で5000万人の競技人口を抱えるといわれる格闘技・テコンドーを本格的に取り入れた、いまだかつて観たことのない映画が誕生。主演には実際にテコンドー家でもある井上正大が務める。 一色利通(井上)はテコンドーの全日本選手権出場が決まり、大学の後輩である石場(浜尾京介)らと合宿所へ向かう途中、落石事故に巻き込まれてしまう。森の中で意識を取り戻した利道たちだが、何者かが次々と襲いかかってきて……。一方、利通の兄で本来は父の道場を継ぐはずだった新平(馬場良馬)は、テコンドーをやめてヤクザまがいの仕事をするように。かつては道場を守ると誓い合った兄弟、果たしてふたりの魂は再び通い合うことはできるのだろうか。

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