横浜流星 | インタビュー | Deview-デビュー

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インタビュー「横浜流星」

2018/03/30

「ビビリだった三咲が、大切なものを守るために立ち向かうっていうシーンは、“鬼キュン”だと思う」

横浜流星

“青春”と“初恋”のすべてが詰まった大人気コミック「honey」を、King & Princeの平野紫耀主演で実写映画化。平野演じる鬼瀬大雅のクラスメイトで、いつも自分の想いとは違う言動をとってしまう、毒っ気のある男子・三咲渉を演じた横浜流星に直撃インタビュー。これまでの横浜のイメージとはまた違った一面が垣間見える本作への想い、役作りについて、撮影エピソードなどを聞いた。


横浜流星
これまでとは全く違う、新鮮な印象を受けました。
「ありがとうございます。僕自身、これまでにない役柄だなって思って演じていました。どちらかと言うと、これまではクールな役が多かったので、自分にとっても挑戦でもありましたし、だからこそ、すごく難しかったです」
帰国子女でクラスに馴染めずにツッパっている三咲くんという役柄でしたが、特に難しかった部分というのは?
「“可愛い子”というところが難しかったです。僕は可愛くないので……(笑)。眉を隠して、髪の毛をクルンクルンにして、声のトーンもいつもより高くしつつ、原作の三咲くんを意識して動きもちょっと大きくするように心がけました。少しでも可愛く映っていたらいいなと思っていたんですけど、それでも最初の頃は、監督さんから『可愛らしく。子供っぽく!』って、ずっと言われていました」
“まだまだ足りないのか”と。
「自分の中では、やっているつもりだったんですけど、『もっともっと』と言われて……。(平野演じる)鬼瀬との対比も明確につけたかったんだと思います。そこは難しかったですね。ただ、三咲の気持ちの部分には、共感できるところがけっこうあって。三咲は素直になれなくて、自分の思っていることと違う行動をとってしまうんですけど、僕自身、人に対して甘えることがなかなかできないので、そういうところは近いなって感じていました」

横浜流星
三咲は鬼瀬と出会うことによって変わっていきますよね。
「そうですね。三咲は、仲の良い相手には自分の本性を見せて甘えられるような子なので、自分も人に対してちゃんと甘えられるようになりたいなって思っていて。そこは見習いたいなと思います」
横浜さんも、素直になれなくて損したことはありますか?
「結構、ありますね。やっぱり、素直で頼ってくれる子の方が可愛いじゃないですか。自分も年下の子と接する時に、ツンとしている子より、素直で頼ってくれる子のほうが可愛いなって思いますしね。僕はそんなにツンとはしてないですけど、ずっと空手をやっていたせいか、人に頼ったり、弱みを見せたりすることができなくて。自分でなんとかしようと思ってしまうんですけど、結局は後から、あのとき頼っておけば良かったと思うことがたくさんあるんです。マネージャーさんにもよく言われるんですよね。『ちゃんと甘えろよ』って」
ちなみに、横浜さんの周辺で、甘え上手だなって思う人はいますか?
「杉野遥亮。甘え上手だな〜って思います。すぐに甘えてくるんですよ(笑)。『キセキ -あの日のソビト-』の撮影が終わった後も、一緒に温泉に行ったり、ご飯を食べに行ったりする、数少ない友達なんですけど、僕より1個上なのに、年上だって感じなくて。むしろ、年下なんじゃないかなって思うくらい(笑)。すごいほわんとしているし、一緒にいて癒されます」

横浜流星
そうなんですね(笑)。平野さん演じる鬼瀬は、男性からはどう見えました?
「男としてカッコイイなと思いました。特に奈緒を助けに行くシーン。殴らないと誓ったから、敵対する相手に指一本出さない。そこまでして大切な人を守る、約束を守る男ってやっぱカッコイイなと思うし、ああいう男になりたいなと思える理想の男だと思います」
横浜さん自身は、人に頼ったり、弱みを見せたりできないという意味では、本質的には鬼瀬寄りの人なんですよね。
「はい。鬼瀬は共感できる箇所は多かったです。僕は空手をやっているので、手は出せないですけど、人を守りたいという思いは共感できるし、家族とか、もしも大切な人ができたら、絶対に守るっていう自信があります」
横浜流星
本作は“誰かを守りたい”という思いが人間関係の根底に流れていますが、現時点で、流星さんが命がけでも守りたいと思う大切なものは?
「やっぱり家族。自分にとってとても大切なものです。あとは、自分の信念かな。よく言えば、自分の意思を持っている。悪く言えば頑固なんですが……。そこに関しては、柔軟にしたいとは思ってはいるんですけど、自分の意思を持たずに人の意見に流されるっていうのは、なんか違うと思うので。頑固な部分はたまに怒られたりしますけどね(苦笑)。柔軟にうまくやりつつ、自分の意思はちゃんと持っておきたいというのはあります」
三咲を助けるために、鬼瀬が川に飛び込んだことがきっかけで、三咲は鬼瀬に心を開いていきますが、川で溺れるシーンは大変だったんじゃないですか。
「三咲が溺れているシーンに関しては、実は、撮影した川がすごく浅くて。それを溺れているように見せなきゃいけないのが大変でした(笑)。あと、撮影が5月だったので、少し肌寒くて……。風邪をひかないか心配で、ブルブル震えながらやっていたんですけど、スタッフさんが大きいプールにお湯を入れた温水プールを用意してくださって。川に入って、待機の時に温水プールに入って、また川に飛び込んで……というのを繰り返しやっていました」

横浜流星
監督が冗談で『この川の水を飲んだら死ぬから気をつけて』と言っていたそうですが。
「言っていましたね。紫耀は素直な子なので、結構、それを間に受けて焦っていました(笑)」
完成した映画を観て、どのような印象を受けましたか?
「ピュアなラブストーリーで、二人(平野紫耀演じる鬼瀬と平祐奈演じる奈緒)のやりとりが微笑ましくて、まさに“鬼キュン”だなと思いました。物語の登場人物たちと同世代の中高生の方達や、まだ恋をしてない方は、この映画を観て、“恋をしたいな”と思ってもらえたら嬉しいですし、いま恋をしている方はみんながちゃんと成長していく姿を見て、自分も頑張ろうって思ってもらえたら嬉しいなと思います。それと、大人の方が観ても微笑ましく見られると思うので、学生時代の甘酸っぱい頃を思い出していただきたいなと」
どんなシーンに“鬼キュン”しました?
「印象に残っているのはやっぱり、鬼瀬が奈緒を助けにいくシーン。殴らないと誓った鬼瀬が、約束を守って一切手を出さずに守るところ。そこまでして大切な人を守るという、その姿勢はカッコイイなと思います。三咲も鬼瀬と出会って、守りたいものを見つけて。最後には、あんなにビビリだった三咲が、大切なものを守るために立ち向かうっていうシーンは、鬼キュンだと思います」
鬼瀬を演じた平野さんとは同い年ですよね。どんな印象を抱きましたか?
「最初に顔合わせと本読みをした時に、一緒に駅まで帰ったんですけど、そこで『連絡先を交換しよう』って言われて。同い年の子と共演できるってなかなかないことだから、嬉しかったです。撮影が終わった後も、遊ぼうと思っていろいろと計画を立てていたんですけど、2人とも連絡先をなくすっていう(笑)。この後、取材で一緒になるので、改めて連絡先を聞こうと思っています」

横浜流星
(笑)。同世代が多い現場は、どのように過ごされていました?
「(平)祐奈ちゃん、紫耀、俺と(水谷)果歩ちゃんという4人のシーンが多かったので、基本はその4人でいました。紫耀がwith Bゲームとか、山手線ゲーム、ワードウルフとか、いろんなゲームをして盛り上げてくれていました。紫耀が“ド天然”だっていうのは、顔合わせの時から知ってたんですけど(笑)、果歩ちゃんも意外と天然なんだっていうことにびっくりして。すごく大人っぽい子だなって思いきや、山手線ゲームをやっている時に、テーマと全く違うことを何回も言っていて。三咲が心を開いてからの4人でのシーンは、ほんとにワイワイしていて、学生時代に戻ったような感覚で楽しめました」
ご自身の学生時代はどんな日々でした?
「“その日が楽しければいい!”っていうくらい、何も考えてなかったです。毎日先生に怒られて、呼び出しを受けたりしていて。今、振り返ってみると、何やってんだよって思うんですけど(笑)。いま、10代の子には、自分が一番楽しく過ごして欲しいなと思います。あと、『勉強、頑張れ!』とも言いたい。どの仕事についても勉強は大切だなと思っていて。この前、英語のセリフを言わなきゃいけない場面に遭遇して。学生時代、英語を全然やってなかったので、“あの時ちゃんと英語をやっておけば良かった”と後悔したんです。社会に出るとそういうことがたくさんあるので、勉強は大切なんだなって改めて思いました」

横浜流星
ヒロインを演じた平さんの印象も聞かせてください。今回で3度目の共演になりますよね。
「以前と比べて女性らしくなったというか、大人っぽくなったなって感じました。でも、お茶目なところは相変わらずで、そういうところは変わってなくて、良かったと思いました。あとは、改めて、祐奈ちゃんは人懐っこくて、誰からも愛される子なんだなって思いました」
今回、2人だけのシーンは、学校のベンチに座っているところくらいでしたね。
「(平演じる)奈緒も悩んでいるところのお芝居だったので、そこのシーンは2人ともあんまり話さず、お芝居に集中していました。ただ、祐奈ちゃんは切り替えが上手なんですよ。やる時はやる。オフの時はみんなでワイワイ楽しくできる。僕は切り替えが上手じゃなくて、引きずってしまうんです。次は大事なシーンだと思うと、1人でいようとしちゃうタイプなので、切り替えは見習らないといけないところでもあるなって思いました」

横浜流星
撮影期間中はずっと三咲渉だった?
「そう意識していました。撮影が終わって、1ヵ月くらいは残っちゃいますね。“あれ、俺こんな性格だったっけ?”みたいな。その時は普段よりも明るく元気になっていたと思います」
それは演じる面白さのうちの1つですよね。
「そうですね。どの役柄も自分とは違う人生を歩んでいるし、時には自分の中にない感情が出てくることもある。そういう感情を知ることができるというのは勉強にもなりますし、その役その役で自分とは違う人生を味わえるのは1つの青春でもあるなと。やっていて楽しいですし、やりがいのある仕事だなって思います」
デビュー読者の中には、俳優を目指している読者もたくさんいます。横浜さん自身、役者として現場で心がけていることとは?
「キャストさんやスタッフさんとコミュニケーションをとるということも大事なことだと思いますが、自分の役に対してどれだけ落としこめるか、役に対してどれくらい考えられるかというのは自分の中で大事にしています。作品によっては、時間がない中で現場に入る場合もあったりしますし、その限られた時間の中でもどれくらいできるか、考えられるかというのは意識しています。自分はまだまだ足りないので、もっと頑張っていきたいなと思っています」

横浜流星
いつもどんな風にして役を掘り下げていっているんですか?
「今回のように原作ものだったら、原作をめちゃくちゃ読み込みます。あとは台本を見て、その中で自分が何をしたいのかという目的や、その目的を達成するまでの障害は何かとか、そういうのを1シーン、1シーン考えたりしています。あと、演じる役の生い立ちやバックボーンを固めていく作業をする感じです」
最後に、芸能界を目指しているデビュー読者へメッセージをお願いします。
「オーディションって、どうしたら合格するとか、ぜんぜん分からないじゃないですか。自分の中で手応えがあって“ヨッシャー!”と思っても落ちたり、逆に自分がぜんぜんダメだったなって思ったら受かっていたり、何がひっかかるか分からない。時には運もあると思うんです。その中で大切なのは、課題があるなら、そのオーディションの課題に対して、自分ができる限りのことを全力で集中してやる。自分の中で考えきって全力で臨んで、それで落ちたら、また次に頑張ればいいと思うんです。何も準備せずに中途半端に考えてやるよりも、何事にも全力を尽くすっていうことはすごく大切なことだなと思います。僕自身もそれを忘れずにこれからも頑張っていきたいなと思うので、みなさんと一緒に頑張っていけたらと思います」

インタビュー・終
撮影/booro(BIEI)取材・文/永堀アツオ ヘアメイク/永瀬多壱(VANITES)
スタイリスト/伊藤省吾(sitor)

Profile

横浜流星
よこはま・りゅうせい●1996年9月16日生まれ、神奈川県出身。スターダストプロモーション所属。Amazonオリジナル『しろときいろ 〜ハワイと私のパンケーキ物語〜』(Amazonプライム・ビデオにて独占配信中)、dTV×FOD共同製作ドラマ『彼氏をローンで買いました』(dTV&FODにて配信中)に出演。ドラマ『兄友』(MBS:3/25スタート、TBS:3/27スタート)で主演を務めるほか、今後、『虹色デイズ』(7月6日公開)、『兄友』(初夏公開)と、主演映画の公開が控える。

INFORMATION

『honey』
『honey』
『honey』
©目黒あむ/集英社
©2018「honey」製作委員会

映画『honey』
3月31日(土)鬼キュン❤ロードショー

出演:平野紫耀(King & Prince) 平 祐奈
横浜流星 水谷果穂 浅川梨奈(SUPER☆GiRLS) 佐野 岳 臼田あさ美 中山 忍 高橋 優
原作:「honey」目黒あむ(集英社マーガレットコミックス刊)
脚本:山岡潤平 監督:神徳幸治
配給:東映/ショウゲート

女の子なら誰もが憧れる史上最高に“甘い”初恋を描き、独特の世界観が圧倒的支持を集めた人気コミック『honey』が実写映画化。
≪story≫
「俺と、結婚を前提につき合ってください!」突然のプロポーズからの告白!?――
幼いころに両親を事故で失い、優しい叔父・宗介に見守られて育った、ビビリでヘタレな女子高生・小暮奈緒。ある日突然、奈緒は真っ赤な髪と鋭い目つきをした“超”不良と恐れられる鬼瀬大雅から、体育館裏に呼び出され「俺と、結婚を前提につき合ってください!」と、突然のプロポーズ!?からの告白をされる。
叔父の宗介に憧れながらも、ビビッて断れなかった奈緒は、鬼瀬とつき合うことに。しかし奈緒はギャップに戸惑いながらも、徐々に鬼瀬の優しさや純粋さに気付いていき...。奈緒の中に、今までに感じたことのない想いが溢れはじめる。

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