勝地 涼×広瀬アリス | インタビュー | Deview-デビュー

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インタビュー「勝地 涼×広瀬アリス」

2017/07/12

「小さい頃に兄とレッドの取り合いをしていたし、この年齢になっても、ヒーローものができるというのは嬉しい」

勝地 涼×広瀬アリス

撮影/booro(BIEI)

“メイド・イン・ジャパン”のヒーローを総製作費120億円の圧倒的スケールで描く、日米ハイブリッド超大作「パワーレンジャー」が7月15日(土)よりついに公開。日本語吹替え版の声優に挑戦した勝地涼と広瀬アリスに、直撃インタビュー。吹替え版ならではのアフレコの難しさ、役作りについてなどを語ってもらった。二人が描く理想のヒーロー像とは!?
勝地 涼×広瀬アリス
勝地 涼
――日本の特撮シリーズ「スーパー戦隊」の英語版ローカライズとして、1993年から全米で放映されて以降、24年間続く大ヒットコンテンツ『パワーレンジャー』。本作の日本語吹替えキャストとして、参加が決まったときの率直な感想は?
勝地 涼「スーパー戦隊シリーズは小さい頃から見ていたので、嬉しかったです。男の子なら誰しもが通る道というか、戦隊を観て“正義とは何か?”というものを教えてもらったり、“こういうことはしちゃいけない”とか、“弱いものを守る”ということを学んだりする、第一の教科書みたいなものですし。それこそ、みんなでレッドの取り合いしながら、戦隊ごっこもしていました。まさか自分がレッドをやれるとは思ってもいなかったので、申し訳ないという想いは少しありましたが、嬉しかったです」
――広瀬さんも、幼少期にお兄さんと一緒にスーパー戦隊シリーズを観ていたとか。
広瀬アリス「そうなんです。一つ上の兄と一緒によく観ていました。『激走戦隊カーレンジャー』とかを観ていて、その中の女性の役ではなく、兄とレッドの取り合いをしていました。なので、この年齢になっても、ヒーローものができるというのは嬉しいなと思いました。ただ、私は声のお仕事をやるのが初めてだったので、最初は不安のほうが大きかったです」
――初めての挑戦の前に何か準備したことは?
広瀬「事前にいただいた本編に、タイムが表示されていたので、いつになったら自分のセリフになるかというのを全部メモをとりました。あとは初めての体験だったので、先にいろいろと自分の中で決めていってしまうと、臨機応変に対応できないと思ったので、現場に入ってから、監督に言われたことに沿ってやるという感じでした」
――アフレコをされる前に、ワールドプレミアにご参加されたんですよね?
勝地「はい。ワールドプレミアに行く前に、1度模擬アフレコをやらせていただきました。シーンを抜粋して、台本を見ながらどういう感じでアフレコをしていくのか、感覚を掴んでからワールドプレミアに行かせていただきました」
勝地 涼×広瀬アリス
広瀬アリス
――実際に日本語吹替えのアフレコを体験されてみていかがでしたか? 勝地さんはこれまでも声優のお仕事をされてきていますが、初めて挑戦した洋画の日本語吹替えの難しさをどんなところで感じました?
勝地「アニメだとちょっと自分の要素を足しやすかったりするんですが、吹替えはやっぱり生身の役者が演じているので、会話が重なっているシーンは難しかったですね。それと、同じ役者同士ではあるので、つい“自分だったらこの間では言えないんじゃないかな”とか、“ここはもう少し静かめに言いたくなるな”という感情が途中から出てきてしまって。でも、今回は日本語吹替えなので、やっぱり(ジェイソン・スコット/レッド・レンジャー役の)デイカー・モンゴメリーさんがやったものに、自分が寄り添っていかないといけないと思ったので、その部分は難しかったです」
――声優初挑戦となった広瀬さんは?
広瀬「ずっとパニック状態でした。まず台本をどう読むんだろうというところからのスタートで、知らない記号が書いてあったりして、ぜんぜん意味がわからなくて。模擬アフレコでご一緒させていただいた声優さんに、いろいろと教えていただきながらやりました。でも、セリフを二人同時に言うシーンのときに、タイミングがわからずに、セリフを言えないまま通りすぎでしまったりすることもあって、本当に初歩的なところからのスタートだったので、最初から最後まで全部が大変でした」
――本編をご覧になって、どういう部分に魅力を感じましたか?
勝地「ヒーローものなのにも関わらず、ヒーローになる登場人物たちが不完全なんです。物語が進むにつれて成長していくというストーリーで、人間ドラマがしっかりと描かれていて面白かったです。これは広い世代に見てもらえる作品だと思いました」
広瀬「レンジャーを演じる5人が、それぞれいろんな悩みを抱えて葛藤しているので、誰かしらに共感できると思います。戦隊ものって、年齢的なものや女性ってあまり触れる機会が少ないと思うんですが、この作品は観ていて人間ドラマやアクションとか見ていて普通に楽しめました。戦闘シーンは、前半の人間ドラマがあるからこそ、すごい盛り上がりました」
勝地 涼×広瀬アリス
――(取材時時点で)まだ日本語吹替え版の方は見ていないということですが。
広瀬「見ていないので、怖いです……。違う意味の涙が出てきたらどうしよう」
勝地「きっと冷静には観られないよね。でも、アリスの声はすっごい良かったよ!」
広瀬「絶対、嘘ですよ!(笑)」
勝地「いや、ホントに!! キンバリー・ハートの役にすごくピッタリだった。僕はアリスの声が入った状態でアフレコをやらせてもらったので、すごくやりやすかったんです。キンバリーを演じたナオミ・スコットとも顔が似ているし、なんかアリスと芝居している感じがして、やりやすかった」
広瀬「似てないですよ!(笑)」
――それぞれ、役に共感する部分はありましたか?
勝地「ジェイソンに共感する部分はありますね。“自分は何者なのか?”“自分はどこに向かっているのか?”“このまま敷かれたレールの上を生きていっていいのか?”とか、10代ならではの悩みというか。そういうのが溜まってイライラして、良くないことをしてしまうというのは、誰しも抱えていることだと思いました」
広瀬「私も共感できる部分はあります」
勝地「顔が似てるからな〜」
広瀬「いいですよ、ちょくちょくソレ入れてこなくて!(笑)。キンバリーが、クラスのヒエラルキーの一番上に居たのに、そこから転落していくという感じが、女の子の学生ならではだし、そんなこともあったなって共感しながら観ていました」
勝地 涼×広瀬アリス
――ワールドプレミアでの経験はいかがでしたか?
勝地「熱狂的な方々が多くて、この作品がアメリカですごく愛されているということ実感しました。日本のスーパー戦隊と違って、『パワーレンジャー』と名前が変わらずに長年愛され続けているというのがすごいことだなと」
広瀬「熱量が本当にすごかったです。ワールドプレミアの会場にも映画館にも20〜30代の大人の方々が断然多くて、新鮮でした。ワールドプレミアに参加して、一気に身が引き締まるような思いがしました」
勝地「『パワーレンジャー』の制作統括のサバンさんにもお会いして、どういう経緯で『パワーレンジャー』が誕生したのかという話を聞くことができて、その歴史に携われているんだと思いました」
――パワーレンジャーを演じたキャスト陣とも対面したんですよね。
勝地「挨拶を交わした程度でしたけど、ナオミ・スコットさんはアリスのこと『可愛い』って言っていたよね」
広瀬「え、本当ですか!? 緊張しすぎて全然覚えてない」
勝地「言ってたよ、これは本当」
広瀬「やった!(ガッツポーズ)」
――お二人が今思う、理想のヒーロー像とは?
勝地「やっぱり父ですかね。『筋道をちゃんと通せ』とか、『男とはこうあるべきだ』とか、言われた当時はわからなかったけど、大人になってわかったりすることもあったりして。自分もいつかそんなことを子どもに言えるようになりたいと思います」
――広瀬さんは?
広瀬「理想というか、ずっとカッコイイなと思っているのは、映画『バーレスク』のクリスティーナ・アギレラです。10代のときに初めて映画を観て、そこから今でもよく観ます。田舎の女の子が都会に出てきて、一躍スターになっていく話なのですが、すぐには成功しない。チャンスを掴んでも、挫折したり、売れることによって人間関係が崩れたり、キレイごとだけじゃない、そういう部分にひきつけられて。アギレラが演じるアリがすごくカッコイイ女性なんです」
勝地 涼×広瀬アリス
――お二人とも所属事務所が同じ、フォスタープラスになりますが、改めてお互いの印象は?
勝地「これまでも会ってはいるけど、うちの事務所は女の子が多いので、なにか集まりがあっても、若い子たちは集まってしゃべっていたりするけど、僕は事務所の社長と話したりしているから、そこまでがっつり話したりしたことなくて」
広瀬「ちゃんと一緒に仕事をするのも、今回が初めてですよね」
勝地「今回、今までで一番一緒にいるよね」
――今回、一緒にお仕事をしてみて、“こんな一面あったんだ”っていう発見はありました?
勝地「ワールドプレミアに行ったときに、移動時間にずっと漫画ばっかり読んでいて。せっかくアメリカに来て、景色もこんなにキレイなのに…って思いましたけど、漫画が本当に好きなんだなって思いました(笑)」
広瀬「最初にお会いしたのがいつか、覚えてないんですが、その頃から印象はずっと変わってないです。引っ張っていってくださる先輩という感じ、今回はさらに思いました。取材とかでも話の話題を振ってくださったり、いろいろとイジってくださったり、すごく助かっています」
――お二人とも10代からこのお仕事をされていますが、改めて、この仕事の魅力をどんなところで感じていますか?
勝地「僕は13歳からこの業界に入っているので、青春時代に得られなかったものを、役柄を通して勉強している気もしていて。こういう取材でも、“大切にしていることは何か”というようなことを聞かれて、話すことで、自分の中でも考えがまとまってきたりするので、日々、芸能界に成長させてもらっていると思います」
――役を演じることで、自分の人生も豊かになっていくということですかね?
勝地「そうですね。役を噛み砕くということは、自分でその役を説明できないといけない。そうなると、自然といろいろと考えて生きるようになっていると感じます」
勝地 涼×広瀬アリス
勝地 涼
――広瀬さんも勝地さんと同じくらいの年齢のときにスカウトされて、お仕事を始められていますが。
広瀬「同じ学生の役でも、都会の学生の役もあれば、すごく田舎の学生の役もあって、一つ一つ全然キャラクターが違うんです。そういういろいろな役を演じることで、“自分ってこういうのが好きなんだ”とか、逆に“こういうのが苦手なんだな”って気づかされることがけっこうあって。良いところはさらに伸ばすためにはどうしたらいいか、苦手な部分はどう良くしていこうかとか、正解がないからずっと自分に問いただしている感じです。正解が見えないけど、でもやっぱり楽しいからどんどん突詰めていくという作業が実は好きだったりします」
――10代の頃からやっていて、“自分はこの世界でやっていくんだ”と決意したのはどんな瞬間でしたか?
勝地「やっぱり大学に行かないという選択をしたときは大きかったです。あと、周りの友達が23歳になって社会人になっていくときとか、30歳を迎えるときとか、節目で考えています。ただ、今はこれが楽しくてやっているけど、人生はこの世界だけじゃないから、いろんな可能性があることだけは失っちゃいけないと思っています」
――広瀬さんは以前の取材で、20歳過ぎた頃に意識したというお話をされていましたよね。
広瀬「そうですね。あと、今ちょうど私の同級生が全員社会人になったタイミングなんですが、またそこで変わりました。それまではたわいもない話しかしてなかったけど、仕事の話をよくするようになって、なんか深いなって感じて。職種がぜんぜん違う分、刺激にもなりますし、自分ももっともっと頑張らないと!って思いました」
勝地 涼×広瀬アリス
広瀬アリス
――演じる上で常に心がけていることは何ですか?
勝地「“バカになれ”がモットーです。芝居って、どこまで振り切ってやれるかどうかという気がしていて。それはコメディだからということではなくて、どんな芝居でも恥ずかしいと思っていたらダメだと思うんです。周りの人が予想しないようなところまでチャレンジした上で、引き算をしていく。一度振り切って引き算できるような役者を目指しています」
広瀬「私は演じる役があったら、それに関係するものすべてに触れるということです。やったことのないことを、やっている体でやるというのが自分的にすごく嫌で、1回でもいいからやってみる、体験してみるというのは心がけています。大変なこともありますが、それも何か今後に繋がるかもって思うんです。それこそ、仕事で乗馬をやらせていただいてから、乗馬のお仕事をいただくようにもなったので」
勝地「アリスは普通に乗馬できるというレベルじゃないですから、すごいと思います。なかなか無いかもしれないけど、女武士の役が突然きても大丈夫でしょ? カッコいいね!!」
――お二人が考える、夢を叶える秘訣を教えてもらえますか?
勝地「行動に移すこと。僕も今年の秋に二人舞台をやらせていただくんですが、それは昔から夢だったことで、ずっと話していたんです。でも、話しているだけでは夢は叶わない。実現させるためには何か必要なのかというのを考えて、行動に移したことで、ようやく今年その夢を実現できるんです。思いっきり進んでみて、もしその道が間違いだったらまた戻ってくればいいと思う。とにかく動き出すことが重要だと思います」
広瀬「私は失敗を恐れないことだと思います。オーディションをたくさん受けていた時期を思い出すと、自分は“可もなく、不可もなく”っていう感じだったなって、後悔していて。無難な格好で、無難な雰囲気で周りのみんなと一緒っていう感じだったんです。今思うと、何百人もの人のお芝居をみているなかで、“普通”だったら印象に残らないよなって思う。受かったお仕事を振り返ると、笑いをとったり、みんなとは違うお芝居をしてみたり、何かしらのインパクトを残したものが多くて。だからこそ、そういうことを恥ずかしがらずにやることが大切なのかなって思います」
勝地「確かに。いい子でいようとするよりも、芝居がヘタな子のほうが面白いって思ったり、不機嫌な感じの子のほうが受かったりすることがあるから。もちろん、それを狙ったら上手くいかないけど、そういう個性はどんどん出していったほうがいいと思う」
勝地 涼×広瀬アリス
――では最後に、10代〜20代の『Deview』読者に向けて、『パワーレンジャー』がどんな風に届いたらいいなと思いますか?
勝地「みんなどう生きていいかわからなくなって、立ち止まってしまう中で、5人の登場人物たちが一歩踏み出すことによって、物語が大きく動き出すんです。なので、みなさんも一歩踏み出して、フォスターに応募してみたらいいんじゃないでしょうか!?」
――ちょうど、『デビュー』ではお二人の所属事務所も参加している「夏の特別オーディション2017」を掲載中でもありますしね!
広瀬「ぜひ、うちの事務所に応募してください!! この物語に出てくる5人は、みんなそれぞれ悩んで苦しみながらヒーローになっていくんです。すぐに成功して変身して、すごい強いヒーローというものではないので、ダメなところから這い上がって、葛藤しながらもヒーローになる物語なので、芸能界目指す方々もいろいろな葛藤があったりすると思うんですが、そういう人たちの背中を押せたらいいかなと思っています」
Profile
勝地 涼(かつぢ・りょう)●1986年8月20日生まれ、東京都出身。フォスタープラス所属。2000年に俳優デビューして以降、数々の映画・ドラマ・舞台で活躍。8月12日放送のNHK 土曜ドラマスペシャル「1942年のプレイボール」に出演。笠原秀幸とともに立ち上げた二人芝居プロジェクト【ともだちのおとうと】第一回公演「宇宙船ドリーム号」が、9月21日〜10月1日まで東京芸術劇場シアターウエストにて上演。

広瀬アリス(ひろせ・ありす)●1994年12月11日生まれ、静岡県出身。フォスタープラス所属。2008年に女優デビュー。2009年に「ミスセブンティーン」でグランプリを受賞。その後、数々の映画・ドラマ・CMに出演。今後は、平成29年後期 NHK 連続テレビ小説『わろてんか』に出演が決定しているほか、映画『氷菓』(11月3日公開)、映画『巫女っちゃけん。』(2018年)と主演映画が控える。
映画『パワーレンジャー』
7月15日(土)全国ロードショー
パワーレンジャー
パワーレンジャー
© 2016 Lions Gate TM& ©Toei & SCG P.R. 
40年以上に渡り、日本を守ってきたそのヒーローの魂は遠い国アメリカに渡り、20年以上もの間、人知れず戦い続けていた。それこそが”パワーレンジャー”。今、映画大国アメリカ・ハリウッドで、”誰もが知っているヒーロー”が、”誰も見たことがないヒーロー”として生まれ変わる。総製作費120億円。ハリウッドで培われた技術と経験が、日本のヒーローに注がれ、『パワーレンジャー』ここに覚醒――。
≪story≫
遡ること時は紀元前。古代の地球で世界の運命を決する、大きな闘いが終焉を迎えていた。ある5人の戦士たちによって守られた地球。そこにはやがて新しい命が芽生え、物語は現代に還ってくる。 小さな町、エンジェル・グローブに、普通に暮らす5人の若者がいた。ありふれた日々を過ごす彼ら。しかし、運命に導かれるように出会い、やがて訪れる脅威に立ち向かう”新たな力”を手にする。その力は、なぜ彼らに与えられたのか?いま、物語は再び動き出す――。 日本語吹替え版では、ジェイソン・スコット/レッド・レンジャー役を勝地涼、キンバリー・ハート/ピンクレンジャー役を広瀬アリスが担当。

公式サイト: http://www.power-rangers.jp/
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