里久鳴祐果 | インタビュー | Deview-デビュー

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インタビュー「里久鳴祐果」

2010/04/09

白い壁に向かって延々とセリフをしゃべりました(笑)

里久鳴祐果
4月からスタートする『大魔神カノン』(テレビ東京系)でヒロインを務める里久鳴祐果ちゃん。特撮時代劇映画『大魔神』(1966年)の復活ドラマとしても話題を集めるこの作品の制作裏話はもちろん、1000人もの応募者が集まったという難関オーディションの話から意外な特技まで、屈託のない笑顔で話してくれました!



里久鳴祐果

Q 『大魔神カノン』で祐果ちゃんが演じる巫崎カノンはどういう女のコ?

「歌が好きで、ものすごく純粋な女のコ。けど、彼氏に裏切られて傷つき、心を閉ざしてしまう……。そこから物語が始まるんですが、口数が少ない分、表情でお芝居をしなければいけないことが多かったので、そこは悩みました。私は結構、ポジティブに考えるタイプなので、自分とはまったく違う女のコだなとも思いましたし」

Q あまり落ち込んだりはしないの?

「カノンを演じていて、どうしてもうまくいかなかったりした時は、やっぱり落ち込みました。でも負けず嫌いなので“絶対やる!”と思って、ガシガシとはい上がって。ただ、最初の頃にプロデューサーさんにいろいろと注意されたことがあって、その時は人前では泣かないと決めていたけど、思わず泣いちゃいましたね。“あなたのお芝居はそれでいいの? 学芸会じゃないんだから”から始まって、今までの私の人生の99%までもが否定されちゃったくらい。それこそ、カノンみたいにどう生きていいか分からない、フラフラになるところまで行ったんです。だけど、そういうことをいっぱい言われたからこそ、もっと頑張ろうとか、強くなろうという気持ちも大きくなったし」

里久鳴祐果

Q プロデューサーの愛のムチだったんだ。

それからはもう必死でした。本読みの段階でスタッフさんたちに“あっ、変わったね”って言ってもらえるようになった時は、すごくうれしかったです。嫌なことって、あまり人にも言いたくないと思うんです。それをきちんと言ってくださったプロデューサーさんには本当に感謝しています。そのおかげで、今の里久鳴祐果ができたと思います」

Q 貴重な経験だね。既に7カ月にわたる撮影は終了しているそうだけど、特撮の撮影で苦労したことも多かったのでは?

「ブジンサマ(旧作における大魔神)とのシーンはCGで合成するので、想像の世界で大変でした。“ブジンサマは今この辺にいるから、これくらいの角度で語りかけて”って言われて、ただの白い壁に向かって延々とセリフをしゃべりました(笑)。最後の方はものすごい長ゼリフがあって何日間かに分けて撮ったんですけど、ふと“白い壁だあ”って我に返ってしまったり(笑)。“ブジンサマの手に乗っかるんだよ”と言われても、どれぐらいの大きさか分からない。体長が20メートルという設定なんですが、イメージするのは難しかったですね。初めての特撮作品だったので、こんなに大変なんだって思いました」

里久鳴祐果

Q ブジンサマはオンバケ(人間に愛された道具や動物などが転生した妖怪)の最大級クラスで、物語には悪霊(人に恨みを持つ人間が転生)を退治すべくユニークなオンバケがたくさん出てくるとか。

「そうなんです、みんなものすごく個性的で。私が一番好きなのは、ハニワが転生した“ブチンコ”。バイクに乗ったり、胸の中にぴょこんと飛び込んできたり癒し系ですっごくカワイイんです! 本当に“ブチンコ”がいたらなって思うくらい!!(笑)。ただ、ずっと不思議だったことがあって……。オンバケのみんなは“人間体”でいる時も、服装がちょっとおかしいんですよ。一緒にいるカノンは、なんでそれを一度もツッコまないんだろう(笑)。おかしいですよね? それだけ、カノンは純粋なコなんですね」

Q (笑)。ところで、44年前の映画『大魔神』は知っていた?

「知らなかったんですよ……。けど、両親は知っていて、私が聞いたら、(大魔神のポーズをしながら)“これでしょ。こうやって、怒るやつでしょ”って(笑)」

Q まさかその作品に、自分の娘が出ることになるとは……。

「思っていなかったでしょうね(笑)。お父さんは高校時代にお芝居をやりたくて劇団にも入っていたけど、いろんな事情であきらめたんです。だから、私が今、お芝居を仕事にしていることがすごくうれしいって。『大魔神カノン』の完成披露試写会にも、家族みんなで来てくれて(笑)。終わった後も、お父さんがとても喜んでくれました。祖母も10代の時にスカウトされたことがあったらしくて」

Q 祐果ちゃんが芸能界で活躍するのも、運命だったのかもしれないね。

「そうですね。お父さんのお芝居への夢もこの世界に入った後に知ったんです。そういうことを聞くと、もっと頑張ろうと思いますし。ドラマなどに出演した時は、毎回、おばあちゃんにも報告しています」

PART2へ続く・・・

Text/新保克哉(日刊編集センター)
【Profile】りくなゆか●1988年8月31日生まれ、東京都出身。2006年にデビュー。ゲームソフト『ダービースタリオン』の6代目イメージガールを務め、CMにも出演。以後、ドラマ『正しい王子のつくり方』(テレビ東京系)、映画『うた魂♪』、映画『イケてる2人』などに出演。3月に最終回を迎えた日本テレビ『女優力』にも研修生として参加した。4月2日スタートの主演ドラマ『大魔神カノン』は、テレビ東京系にて放送(毎週金曜、深夜1時23分、地域によって放送時間が異なります)。(シャイニングウィル所属)

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