高畑充希 | インタビュー | Deview-デビュー

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インタビュー「高畑充希」

2016/06/01

「現場での岩田さんのマイナスイオン効果は大きかった。みんなに『王子』って呼ばれていました(笑)」

高畑充希

撮影/加藤千絵(CAPS)取材・文/根岸聖子 スタイリング/大石 裕介(DerGLANZ) ヘアメイク/市岡愛(ピースモンキー)衣裳協力/ワンピース&ソックス…キワンダ (パレ ド キワンダ 03-6805-0625)、ピアス&・リング…オーロラグラン (オーロラグラン 表参道 ショップ 03-6432-9761)、パンプス…スタイリスト私物

人気作家・有川浩による究極の恋愛小説を、岩田剛典&高畑充希のW主演で実写化した、映画『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』が6月4日より公開。意外にも恋愛物のヒロインは初挑戦という高畑に、作品への想い、初共演の岩田の印象、胸キュンシーンの撮影エピソードなどを語ってもらった。さらに、彼女の人生を変えた“運命の出会い”とは!?
高畑充希
――岩田剛典さんとともに映画初主演作になりますが、お話があったときの心境は?
「思っていたよりも早いなと思いました。“そうか、主演か〜”と感慨深くて。その分、プレッシャーもありました。自分達が崩れたら、この映画は成立しないなと。登場人物が少なく、ほぼ2人で進行していくので、私たち2人にかかっているなと感じましたね」
――現場の雰囲気はどんな感じでしたか?
「とても良かったです。2人とスタッフさんたちとの距離が近くて、チーム感があって。お互い(主演2人)が忙しく、スケジュールが合う日というのが限られていて、“今日中に絶対にこのシーンを撮らなければ!”という状況だったんですが、スタッフさんたちはまったくピリピリしていなくて。2人のラブラブなシーンをモニターで見て、キャーキャー言ってくれたりしたんですね(笑)。作中のカップルとして盛り上げてくださったので、恥ずかしいというか、少し照れくさい場面も乗り切れました。私たちが仲良くしていると現場の幸せボルテージが上がるという、ありがたい現場だったので。純粋に仲良くしていよう!と思えたし、2人のシーンも、素直に、楽しくできました」
高畑充希
――相手役の岩田剛典さんの印象は?
「想像していたよりも、のんびりした方でした。以前、収録でパフォーマンスをしたあと、肩で息をしながら歩いているEXILEさんとテレビ局ですれ違ったことがあるんです。そのときのハードな印象をイメージしていたら、全然違いました。岩田さんが演じられた樹のキャラクターも影響しているのかもしれませんが、お互い、話すときもあれば、特に話さずにまったりしていたりと、ゆる〜い感じでいられました。現場での、岩田さんのマイナスイオン効果は大きかったです。みんなに『王子』って呼ばれていました(笑)」
――劇中での「お嬢さん、よかったら俺を拾ってくれませんか。噛みません、しつけのできた良い子です」という樹との出会いについて、高畑さんだったらどうしますか?
「拾わないです(笑)。自分からは声もかけないですし、これは映画の物語で、岩田さんだから成立しているんだなと。樹を演じた岩田さんは、この“拾ってください”のシーンのハードルが相当高かったと思いますが、私は私で、“ご飯食べていきなよ”“泊まっていきなよ”“じゃあ、住んじゃえば?”っていう、あの三段階の流れが大変でした。観ている人が、“えっ!?”って、違和感を感じてしまったら、そのあとのストーリーに入り込めなくなってしまう。でも、そこをクリアできれば、このファンタジックな物語に入ってもらえるかな、と。序盤は冴えない女のコで、落ち込む毎日を送るなかで、“何か、いいことないかな……”って思っていたタイミングで、素敵かもっていう人を拾っちゃうという流れが大事なんですよね。最初に落ちていればいるほど、彼を拾うエネルギーになるし、“これは仕方ないよね、拾っちゃうよね”って共感してもらえたらなと思いながら、お芝居していました」
高畑充希
――『植物図鑑』のような、ロマンチックな恋愛物語に対する憧れはありますか?
「小学生ぐらいのときはありました。今の私は、リアリストな部分と、ものすごいロマンチストな部分と半々です。撮影中も作品の世界に浸かってロマンチックな気分になることもあれば、どこか俯瞰で時系列などを考えていたクールときもあって、変な感じでした」
――さやかと似ている部分はありますか?
「あまりないですね(笑)。さやかのような積極性は、年齢を経るごとになくなっていると思います。一番積極的だったのは、幼稚園のときの初恋じゃないかな。昔は、好きな子には“好き”って顔に出していたけれど、大人になった今は、好きなのに“好きじゃないですけど”って顔もしちゃう。相手には感じとって欲しいけど、周りには悟られたくないっていう(笑)」
高畑充希
――食事をするシーンで、本当に美味しく食べる表情で幸せな時間が伝わってきました。食べるシーンで気をつけたことはありますか?
「実は、私は食べることが仕事よりも好きなくらいなんです(笑)。なので、ご飯を食べるシーンって、すごく好きなんですよ。よく、食べる場面は難しいって話も聞くのですが、あんなにお芝居を助けてくれるものはない。今回も、“食”は大事なテーマだったし、純粋に美味しいと思って食べていました。人と向かい合って朝ご飯を食べたり、『美味しい〜!』って言い合って満たされるのって、本当にいいなって思いました」
――完成した作品を観た感想は!?
「撮影中は時間に追われていましたが、本当に優しい映画だなと。可愛く見える角度から撮ってくださって、“カメラマンさん、ありがとうございます!”って思いました(笑)。女性のカメラマンさんで、『とにかく、さやかを可愛く撮りたい』と言ってくださったんです。私は今まで、“可愛い”を求められる役柄ってほとんど無かったんですよね。気性がちょっと変わっているというか、クセのある役が多く、さやかみたいな、“ザ・ヒロイン”みたいな役柄の経験は少なくて。でも、『可愛く撮りたい』と言ってくれたのが、とても嬉しくて。顔の角度や、目に入る光の感じとか、すごく研究してくださったんです。そのカメラマンさん曰く、『岩田さんは正面がいい』と言っていて、正面のカットが多いのですが、『私は横顔がいい』と、横からのカットが多めになっています」
高畑充希
―― 一緒に暮らすシーンが丁寧に描かれていますが、高畑さん的に、異性と同居するときに欠かせない要素って何でしょう?
「穏やかな性格で、ご飯とお酒が好きな人。あと、笑いのツボ! 同じことで一緒に笑えるほうがいいです。これが一番大事かな?(笑)」
――樹は、結構当てはまっているのでは?
「樹はミステリアス過ぎます! 私は何でも話したいと思ってしまうので、年齢とか誕生日とかを聞いて、ふんわりごまかされるのはイヤ(笑)。それに、樹は完璧過ぎて、こっちのダメなところを見せづらいです。料理をしてくれるのは最高ですけどね。男性に限らず、ご飯を作ってくれたら無条件にキュンとしちゃいます。ご飯は私も作るので、どちらが作っても、それを美味しく食べられる人がいいですね」
高畑充希
――さやかが樹と出会って人生が変わったように、高畑さんにとって、仕事での出会いで特に大きかったものは?
「たくさんあり過ぎて、選ぶのが難しいですが、演出家の福原充則さんとの出会いは大きかったですね。確か、19歳のときだったと思うんですが、福原さんは、私に初めて、役をオファーしてくださった方なんです。それまではずっと、オーディションで役を得てきたので、私を認めてくれて、私にやらせたいと思ってオファーをしてくださった。“私にこの役をやってほしいと言ってくれる人がいるんだ!?”と。この仕事をやっていていいんだなって思えたんです。少し、自分に自信がついた瞬間でした」
Profile
高畑充希(たかはた・みつき)●1991年12月14日生まれ、大阪府出身。ホリプロ所属。2005年に山口百恵トリビュート・ミュージカル『プレイバック part2〜屋上の天使』のオーディションで主役の座を獲得。近年の主な出演作は、連続テレビ小説『ごちそうさん』(NHK)、映画『女子ーズ』、映画『シンデレラ』吹替え、舞台『いやおうなしに』、音楽劇『青い種子は太陽のなかにある』、ドラマ『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』(フジ系)など。連続テレビ小説『とと姉ちゃん』(NHK)ではヒロインに抜擢。今後、映画『怒り』(9月17日公開)、門脇麦とのW主演・ミュージカル『わたしは真悟』(12月上旬〜)、2017年公開予定の映画『ひるね姫〜知らないワタシの物語〜』(主人公の声優)などが控えている。
映画『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』
6月4日(土)より全国ロードショー
植物図鑑 運命の恋、ひろいました
植物図鑑 運命の恋、ひろいました
(C)2016「植物図鑑」製作委員会
『図書館戦争』『阪急電車』など、多数の人気映像化作品を生み出した、作家・有川浩による恋愛小説を実写映画化。ミステリアスな青年・樹を、EXILE/三代目J Soul Brothersのパフォーマー岩田剛典が演じ、ヒロインのさやかを、NHK 連続テレビ小説『とと姉ちゃん』のヒロインにも抜擢され、その演技力が絶賛される高畑充希が熱演。本作が映画初主演・初共演となる二人が紡ぐ、誰もが胸を締め付けられる、純愛ストーリー。
≪story≫
「お嬢さん、よかったら俺を拾ってくれませんか?噛みませんし、しつけのできた良い子です」 何のとりえもない普通の女の子・さやか(高畑充希)の前に、ある晩現れたのは、行き倒れた青年・樹(岩田剛典)。思いもよらない出会いから突然始まった、二人の「半年」という期限付きの同居生活。しかし、彼は自身の名前と、野草に詳しいということ以外は、謎に包まれていた。知らない世界を優しく教えてくれる樹と、毎日過ごすうちに、積もっていく「好き」という気持ち。けれども、彼にはある秘密があった……。
恋を知り、傷つき、もがきながら、少しずつ変わっていくさやか。樹の抱えた秘密、そして彼の本当の想いとは?
やがて二人の恋の行方は、驚きと感動のラストへ――。

公式サイト: http://nijuuseikatsu.jp/

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