志尊 淳×芳根京子 | インタビュー | Deview-デビュー

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インタビュー「志尊 淳×芳根京子」

2016/01/30

「若いからこそ素直な恋愛を表現できた“キラキラした志尊淳”の見納めの作品かも!?」

志尊 淳×芳根京子

昨年10月に公開され、“顎クイ”など胸キュンシーン満載で話題を呼んだ映画『先輩と彼女』が早くもDVD化。『Deview/デビュー』でも公開タイミングで取材しましたが、たくさんのリクエストに応えて、志尊淳くん&芳根京子ちゃんに再びインタビュー!! この作品を経て、2015年、確実にステップアップした二人のさらなる目標とは!?


志尊 淳

志尊 淳

昨年の10月に映画『先輩と彼女』が公開されたあとの反響はいかがでした?
芳根京子「女子高生や中学生の方からTwitterやお手紙を通して、たくさんの感想をいただきました。『キュンキュンしました』とか『泣きました』か『共感しました』とか。私がそうなってくれればいいなって思っていた声がたくさん届いたので、ひと安心というか、ホッとしました」
志尊淳「僕が一番びっくりしたのは、舞台挨拶で壇上に上がったとき、『キャーッ!!』って言われるようになったことでした(笑)。ほかの映画の時にはない経験だったので、みんな、キラキラした眼差しで観てくれたんだなって思ったし、改めて、少女漫画の持つパワーってすごいんだなって感じました。あと、街で歩いる時に「すみません。『先輩と彼女』の“先輩”の人ですよね?」って声をかけられるようになって」
あはははは。ぼんやりした声のかけられ方ですね。
志尊「最初はそんなもんですよ。だって、今、<志尊淳>って検索かけると、<マッサン>って出てくるんですよ。僕は『マッサン』には出てないし、『マッサン』に出てたのは堀井新太だし(笑)。逆に、堀井新太の最近のあるあるが、友達に「お前、『5→9 〜私に恋したお坊さん〜』に出てたよな?」って言われることらしくて(笑)。ただ、“志尊淳”でも、役名の“みの先輩”でもなく、“『先輩と彼女』の先輩の人”という声のかけられ方であっても(笑)、きっとその人にとって、『先輩と彼女』が一番印象に残っているっていうことだと思うので、それは、素直に嬉しいなと思いました」

芳根京子

芳根京子

公開館数は当初予定の10館から51館にまで、どんどん拡大していきました。
芳根「嬉しかったですね〜」
志尊「公開前のインタビューでも二人で『とにかく多くの人に広がって欲しいです』っていうことを何度も言っていて。それが、結果、ほとんどの都道府県で公開されたっていうことが一番嬉しいです」
芳根「“私の地域は公開されないんです”っていうコメントも届いてたんですけど、今年の1月に入ってから始まるところもあったりして。また2月から始まるところもあったりして。Twitterに“やっと私のところでも始まりました。ありがとうございます”っていうコメントをもらったんです。“いやいや、こちらこそありがとうございます!”っていう気持ちだし、多くの人に届いているのが嬉しいなって思います」
お二人にとってはどんな作品になりました?
志尊「映画自体は、芳根ちゃんが高校生で、僕も19歳の時に撮ったんですよ。若いからこそ、素直な恋愛を表現できたと思うんです。僕にとっては、キラキラした志尊淳の見納めの作品かも!?と思っていて。キラキラという意味では、一番の絶頂期を撮ってもらえたので(笑)。自分の歴史の中でも思い出に残る作品だし、戦隊モノ『烈車戦隊トッキュウジャー』終わりのすぐの作品としてもすごく印象的な作品になりました」
芳根「私にとっては、現役高校生ラストの作品だったんです。高校生の最後に、理想の高校生活を送らせてもらって。私の中でもずっと残っていく作品だと思いますし、上映館がどんどん増えていく喜びも感じさせてもらった。とにかく嬉しいことがいっぱいあったし、映画館で観られなかった方には、DVDで観ていただいて、もっと身近な存在になれたらいいなと思ってます」

志尊淳×芳根京子
特別版には特典映像が多数収録されてます。
志尊「キャスト5人と監督の座談会が収録されているんですけど、みんな、カメラが回ると喋らないんですよ!」
芳根「志尊くんがお一人で喋ってくださって」
志尊「“いつからこんなキャラになったんだ?”って思いながらも、僕のマシンガントークが炸裂してます。だって、みんな『はい』しか言わないから(笑)。戸塚(純貴)くんとか、普段はっちゃけるキャラなんですけど、カメラの前ではすごくいい人ぶって、『はい。よかったと思います』みたいなことしか言わないし。座談会ではちょっと硬い感じなんですけど、現場は仲が良くて、ふざけたことばかりしてたんですよ」
撮影後の打ち上げでは、りかとの恋のライバル関係にあった葵先輩を演じた小島(梨里杏)さんと、芳根さんが抱き合って号泣してたと聞きました。
志尊「びっくりしました。それまで二人は全然喋ってなかったので。しかも、そのまま僕のところに来て、『志尊くんなんてもうどうでもいいから!』って言われて……“えー、どういうこと!?”ってなりました(笑)。もともと、二人が一緒のシーンは少なくて、役の関係性的にも仲良くなりづらかったんですね。僕はその前の現場、『烈車戦隊トッキュウジャー』で梨里杏ちゃんと一緒だったので、この二人の関係性を膨らませようかなとも思ったんですけど、作品中は違うのかなと思っていて」

志尊淳×芳根京子
りかと葵先輩という役柄を考えるとそうですよね。
芳根「1年間同じ作品で共演していた志尊くんと梨里杏さん、そこに入る私……という関係性が、“みの先輩と葵先輩とりかちゃん”という関係性と同じなので、そこを武器にというか、むしろちょうどいいなって前向きに考えていて。役的にも、あまり仲良くならないほうがいいのかな?と思っていたんです。意識的なものではなかったですけど、お互いがそういう空気感だったので、必要以上に喋らないというか。普通に挨拶もするし、お話もするんですけど、そこまでがっつり一緒にいない現場だったんです」
志尊「僕をめぐってバチバチでしたよ(笑)」
芳根「嘘です!(笑)。でも、終わった時に、梨里杏さんに撮影中に私が思っていたことを全て話したんです。そしたら、お互いが同じことを思っていたことがわかって。その嬉しさと、ホッとしたのと、よくわからない感情がいろいろ極まって、二人で号泣して、抱き合ってました」
お互い思っていたことは一緒だったと。
志尊「二人が急に仲良くなってるから、『何、仲良くなってるの?』って言っても、『淳くん、何しに来たの? あっち行ってよ』みたいな感じで。手のひら返しがすごいなと思いましたけど、作品が終わって仲良くなれたことは嬉しいことですね」
芳根「親目線だね(笑)」
志尊「僕は捨てられた身だからね(笑)。今でもご飯行ったりしているみたいだし、微笑ましい限りですよ」
映画の撮影の後、すぐにドラマ『表参道高校合唱部!』で再会を果たしました。
芳根「『先輩と彼女』からの『表参道高校合唱部!』では、志尊くんのイメージが全然違いました」
志尊「『表参道高校合唱部!』の時は見下した感じでしたから(笑)。“もう先輩じゃないからね。同い年だからかかってこいよ”っていう心意気でしたね」
芳根「あはははは。違うよ〜!! 『先輩と彼女』の時は、“先輩と後輩”っていう距離感があったから。『表参道高校合唱部!』で本当は堅苦しい方じゃないっていうことがわかって、すごく親しみやすくなりました。私はいかがでした?」
志尊「『先輩と彼女』は結構、短期間での撮影だったので、あんまり深く話す機会がなかったんですよね。でも、『表参道高校合唱部!』で、お芝居に関して深い話もするようになって。そこで感じたのは、“僕が18歳の時、こんなに強い意志を持ってなかったな”っていうことですね。芳根ちゃんは、普段は決して出さないんですけど、根っこにすごく負けず嫌いな一面を持っていて」
芳根「後から聞くと、いろいろバレてましたね。『あの時、こう思っていたんじゃない?』みたいなことを感じてくれていて」

志尊淳×芳根京子
そうだったんですね。
志尊「普段は本当にバカみたいなことをやって、笑いあってる感じなんですけど、真剣な時はお互いに真剣で。今、何かを真剣に考えているだろうっていう芳根ちゃんを見ても、そのときは何も言わずに、放っておいた方がいいんじゃないかなって思ってたんですよね」
芳根「私、集中すると周りが見えなくなっちゃうので。本当に、何で気づいたの?っていうことも言ってくれたりして。ちゃんと見てくれていたっていうことが嬉しいですけど、それももう随分前のことに感じますね」
きっとそれだけ充実した日々を過ごしてきたっていうことですよね。『先輩と彼女』の撮影は昨年の2月だったので、ちょうど1年が経ったことになります。
芳根「そうですね。今、振り返ってみると、人生の転機の年だなって思いますね。2015年は『先輩と彼女』から始まって、『幕が上がる』で初めての舞台を経験させていただいて。その期間に、初めての掛け持ちもしたんですよ。『表参道高校合唱部!』の歌練習があって、ドラマ『探偵の探偵』の撮影と、今年公開される映画『64(ロクヨン)』の撮影があって。そのあとに、『表参道高校合唱部!』の撮影が始まって、他にもまだ情報が公開されてない映画の撮影が続いて……。本当にいい意味でバタバタしていた1年だったんですけど、落ち着く間がなかったのがすごく嬉しいし、幸せなことだなと思って。だからこそ、これからそれを超えないとダメだなって思うんですけど、人生の転機の年だったなって思います」

志尊淳×芳根京子
志尊くんはいかがですか?
志尊「僕は、作品に対する姿勢は毎度変わらないんですけど、たくさんの人に知ってもらえた年だなと思います。この仕事をしている者にとっては、たくさんの人に知ってもらえる機会があるのはプラスなことでしかないし、本当にそれが増えた1年だったなって感じています。あとは、僕も1年間で今までで一番多い作品数をやらせていただいて。いろんなスタッフさん、共演者の人と出会えたことも大きいです。プライベートの面では、なんでも気兼ねなく話せる友達ができて。どんなに忙しくて、休みがなくても支えてくれる人たちに巡り会えた年になりました」

志尊淳×芳根京子
役者として世間に名を広めた1年を経て、2016年はどのようにしていきたいですか?
志尊「僕は、仕事に対する姿勢は変わらず、一生懸命に自分のできる限りの力を持って、常に上を目指して、貪欲に作品と携わっていきたいです。今年はもっともっとたくさんの人と出会いたいし、もっともっといろんな役と出会いたい。そのためには、“自分も成長していないといけない”っていうプレッシャーもあるんですよね。そういう意味では、自分自身との戦いの年でもあるけれども、決して焦らずに、自分を信じてやっていけたらなと思います」
芳根「私の今の目標は、“真琴を超えること”なんです。真琴を超えたいというよりも、正確には、ちゃんと作品1個1個で成長していきたいと思っていて。『表参道高校合唱部!』と『探偵の探偵』を同時にやっていた時に、“同じ人だと思わなかった”っていう声をたくさん頂けたんですね。それは、すごく嬉しくて。別の印象を感じてもらえているということは、ちゃんと別の人になれているということだし、全部、“芳根京子”だって思われなくてもいいのかなって思っていて。それがどんどん繋がっていけば、成長できるのかなって思うし、とにかく2015年よりも充実した1年にしたいと思います」

インタビュー・終

撮影/大森文暁(f-me)取材・文/永堀アツオ

Profile

志尊 淳
しそん・じゅん●1995年3月5日生まれ、東京都出身。ワタナベエンターテインメント所属。映画『手裏剣戦隊ニンニンジャーVSトッキュウジャー THE MOVIE 忍者・イン・ワン ダーランド』が公開中。出演作のTBS金曜ドラマ『表参道高校合唱部!』DVD-BOX&Blu-ray BOXが2月5日に、『5→9 〜私に恋したお坊さん〜』にDVD-BOX&Blu-ray BOX が4月20日に発売。NHK Eテレ『エイエイGO!』レギュラー出演中。

芳根京子
よしね・きょうこ●1997年2月28日生まれ、東京都出身。ジャパン・ミュージックエンターテインメント所属。主な出演作に、NHK 連続テレビ小説『花子とアン』、映画&舞台『幕が上がる』、映画『向日葵の丘-1983 年夏』、ドラマ『探偵の探偵』(フジ系)など。主演作のTBS金曜ドラマ『表参道高校合唱部!』DVD-BOX&Blu-ray BOXが2016年2月5日に発売。映画『64(ロクヨン)』(前編5月7日、後編6月11日公開)に出演が決定。

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