麗奈さんは事務所のボックスコーポレーションの社長直々にスカウトされたそうですが、そのときのことは覚えていますか？

「覚えてます。小6の終わりの春休みにお母さんと原宿に行って、洋服のお店の外でお母さんの買い物が終わるのを待っていたんです。そしたら、社長と女性スタッフの方が来て。道を聞かれるのかと思って“どこに行きたいんですか？”と言ったら、名刺を渡されました。裏を見たら、相武紗季さんとか所属している人の名前が書いてあって、お母さんをすぐ呼びに行きました」

スカウトされたのは初めてではなかったんですよね？

「結構されていたかな？　そのときも他のところと迷っていたんですよ。でも、ボックスは一度面接に行ったらアットホームで、マネージャーさんたちもやさしそうで。やりやすそうだなと思いました」

アイドルになりたい気持ちは、その頃からあって？

「そのときはアイドルは好きなだけでした。AKB48のぱるる（島崎遥香）さんとか。ぶっちゃけアイドリング!!!のことは詳しく知らなくて(笑)。事務所のレッスンを受けているうちに楽しくなったんです。最初はダンスも演技もできなすぎて、めっちゃ浮いてましたけど。演技の台本とか長いし、漢字は読めないし(笑)、“もうムリ!!”みたいな。でも、ちゃんと覚えてやると楽しくなりました。“この役はこういうキャラでいこう”とか考えたり、違う自分になれて。だんだん笑いを取りたくなって(笑)、アドリブも入れるようになりました」

やっぱりアイドリング!!!に向いていたのかも。アイドリング!!!の前にもオーディションはいろいろ受けていたんですか？

「受けてました。ファンモン（FUNKY MONKEY BABYS）さんのPVに落ちてCMに受かったり。オーディション当日に“今から来て”と呼ばれて、面接で“何かファンモンの曲を歌ってください”と言われました。私、曲はよく知らなかったから“ヤバイじゃん！”と思いながら、手拍子して歌ったんですね。歌詞を自分でどんどん作っちゃって。他の人は“わかりません”と言って歌わなかったらしくて、私は適当だけど歌って、受かったから良かったと思いました」

CMが流れたときは感動しました？

「ハァーーッ!!　みたいな(笑)。渋谷のヴィジョンでも流れて、ビックリしました。あれが確か初仕事で、思い入れがあります。そしたら最近、『Rの法則』にファンキー加藤さんがゲストで来てくださって。“最後のアルバムのCMに出させていただきました”と挨拶したら、“覚えているよ。ありがとう”と言っていただきました。“これからも、ファンモンのCMが初仕事と、いっぱい言っといて”って。すごく嬉しかったです」

アイドリング!!!のオーディションでは、どんなことをしたんですか？

「書類、面接、歌、水着。追加オーディションでエチュード。そのエチュードが意味わからなくて(笑)。台本が1人1人違って、私のは“キノコを食べたら笑いが止まらなくなった”というお笑い芸人チックなものだったんです。“アイドルのオーディションを受けているのにな”と思いました(笑)。でも、控え室で関谷（真由）が1人ですごい練習していたんですよ。“なに、このヘンな子は？”と思いながら、“あれぐらい激しくやったほうがいいのかな”と。それで私も、床を転げ回って笑ったんです。そしたら、受かりました」

インパクトを残せたと。

「“最終審査でアレで決めていいのかな？”と思いましたけど(笑)。最後に8人ぐらい残って、決められなくて、もう1回追加オーディションをやったみたいで、たぶん個性の強い子が残されたんだと思います」

アイドリング!!!はバラエティ番組がベースのグループですからね。メンバーになってからは、自分的に特にインパクトのあった仕事というと？

「全部インパクト大きすぎですけど、初めて出たライブが中野サンプラザでの（13th）ナンバリングライブで、急に何10曲も覚えなきゃいけなくて“ムリでしょう！”みたいな。NEO期は本当にパニック状態。毎日朝も夜もダンスを覚えて、3時間も寝ないで電車でリハに行って。電車の中でも振りのビデオを観ていました。それでも覚えられなくて、みんなアニメのように頬がコケて(笑)。顔色も青白くて“生きてる？”みたいな。でも、そのライブを何とか乗り越えたので、この前のNHKホールでの（14th）ナンバリングライブでは、振りをチョー早く覚えられたんです」

前は1曲覚えるのに何日もかかっていたのが…。

「今は一度フォーメーションをやったら、もう覚えています。なんでこんなに早く覚えられるのか？　1年の成長はすごいなと思いました。サンプラザのときは一番後ろで、人と人の隙間にいる感じでしたけど、NHKホールでのフォーメーションでは、NEO期はわりと前のほうに来られました。みんな努力家だし、良きライバルであり仲間だと、すごく感じました」

歌の主人公の好きな男の子には彼女がいるようですが。

「ただずっと見つめている感じです」

麗奈さんなら、そういう状況だったらどうします？

「相手に彼女がいたら？　ムリムリムリ……です(笑)。争いはいいです。“どうぞどうぞ。お幸せに。バイバイ”っていう」

初回盤Aのジャケット写真では、麗奈さんがセンターですね。

「ビックリしました。別々に撮影して合成したので、ファンの方と初めて見て“ヒャーッ!!”と。頑張らないと……って気持ちが高まりました」

来年はグループの中心を担おうと？

「アイドリング!!!全体を変えていければいいなと。そんな偉そうに言えませんけど、NEO期からどんどん発信していって、先輩にも伝わっていけば……というぐらいの気持ちで、頑張っていきたいです。もっと向上心のあるグループにしていきたくて」

他に2015年に向けてやりたいことはありますか？

「体を張るお仕事が好きなので。『（世界の果てまで）イッテQ！』に出たいです。珍獣を捕まえたいし、ゲテモノを食べてみたいです」

ゲテモノを「食べたい」って食べるのは、テレビ的には微妙かも(笑)。

「ちゃんと食べたくない感じで食べてみたいです(笑)」

さとう・れな●1998年11月9日生まれ、埼玉県出身、160�p。ボックスコーポレーション所属。2013年8月よりアイドリング!!!34号、NEO from アイドリング!!!として活動。アイドリング!!!の23rdシングル『ユキウサギ』が発売中。Doll☆ElementsとNEO from アイドリング!!!のコラボユニット「どる☆NE0」の『ショコラ☆ロマンティック』DVDシングルが2月11日に発売。ソロで『Rの法則』（NHK Eテレ）、『実在性ミリオンアーサー』（tvkほか）に出演中。

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