渡邉 剣 | インタビュー | Deview-デビュー

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インタビュー「渡邉 剣」

2016/03/09

「オーディションが進んでいくなかで、ヒーローに憧れる気持ちがだんだん本格的になっていった」

渡邉剣

現在放送中のスーパー戦隊シリーズ第40作目『動物戦隊ジュウオウジャー』(テレ朝系)で、タスク / ジュウオウエレファント役で出演中の渡邉剣くん。福岡を拠点に活動するアイドルグループ・LinQが総出演する、映画『みんな好いとうと♪』ではスクリーンデビューを果たす。地元福岡での撮影についてや、一目惚れされる爽やかイケメンの役どころについてなど、たっぷりと語ってくれた。


渡邉剣
今回『Deview/デビュー』初登場ということで、そもそも芸能界を目指したきっかけは?
「目指していたわけではなかったんです。母が『ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト』に応募をして、それが期せずしてファイナルまで行くことが出来たんです。そのオーディション会場で“こういう世界もいいかもしれない”と思ったことから目指すことになった感じです。それまで芸能界は視野にはなかったので、普通に大学に行こうと思っていたんですけど、大学はこの世界がもしも向いていなくて、他のことにチャレンジしたいと思った時でも挑戦できる。だけど今、目の前にあるこのチャンスは、たくさん機会があるわけではないと思ったので、頑張ってみようと」
ファイナリストに残っていく過程には、何度も審査があって、様々な「やらなきゃいけないこと」もあったわけですよね。その中で変化していったということですか?
「そうですね。僕自身、幼少期は、スーパー戦隊シリーズや仮面ライダーに憧れていたので、この世界に入ると決めたからには“ヒーローになりたい!”と思うようになっていきました。『ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト』出身者の先輩には、スーパー戦隊シリーズや仮面ライダーに出演されている方々も多いですし、そういう意味でもオーディションが進んでいく中で、だんだんヒーローに憧れる気持ちが本格的になっていきました」
オーディションで印象的だったことは?
「最終審査の日は一番印象に残っています。けっこう朝早い時間に集合して、リハーサルを一通りしてから、午後から本番だったんですけど。本番は午後からなのに、“こんなに早くから準備をするんだ”ということに驚きました。それとスタッフさんの人数にもびっくりして。これだけたくさんの人が関わって、オーディションが成り立っているんだなっていうのも驚きでした」

渡邉剣
自己PRでは、博多の祝い唄『祝いめでた』を歌われたということで。しかもアカペラで披露。
「この歌は、実際にはアカペラで歌うことなんてないんですけどね(笑)。そもそも一人で歌うんじゃなく、大人数で歌う歌なので、“大丈夫かな”と自分でも少し不安はあったんです。でも、博多祇園山笠に出ている方にちゃんと教えてもらって“こういう風に歌うとカッコ良いよ”というアドバイスをいただいたりして、練習してから臨みました」
初オーディションということで、自己PRは大変でしたか?
「大変でした。今まで経験したことがなかったので。“僕にできることは何なのか”ということをすごく考えたんです。自分と向き合ったというか。サッカーをやってはいたけど、そこまでの技術もないし。別に歌も普通ですし、ダンスもできるわけではない……。それでいろいろと考えて、僕は福岡出身だし、“祝いめでた”を歌おうって思いついたんです」
このオーディションを乗り切るのに必要だったものは、何だったと今、感じますか?
「体力ですね。もしもテンションがアゲられなかったとしても、それをカラ元気で出せるくらい、体力は必要だなと思いました。あとはしゃべる体力も。控室ではひたすら誰かとしゃべっていました。黙っちゃうと緊張しちゃうので。だから乗り切るためには体力があった方がいいと思います」

渡邉剣
さまざまな初体験を経て、最終審査はどんな一日でしたか?
「緊張はしていたんですけど、意外と、前日の夜は眠れたんですよね。当日は、たくさんの女の人が観客で来ていて、“すごい”って思ったし、ジュノンボーイの先輩方がすさまじいオーラで、圧倒されました。こんなにもキラキラするんだって。本当に先輩の周りにオーラが見えたんです! それが印象的でした」
その後、現在の事務所に所属となったわけですが、デビューするまでの間はどんな時間でしたか?
「事務所に所属した後、いろいろなオーディションを受けていくなかで、自分の考えていることを知るために向き合いました。これまでは深く考えることをしないままに来てしまった感じだったので、まずはそこからキャリアは始まった気がします。“自分を理解すること”に時間を掛けました。自分の意志をどう作っていくか。それは結構、ハードな時間でしたね」
そんな渡邉くんは、福岡が誇るアイドルグループLinQのメンバー総出演する、映画『みんな好いとうと♪』に出演。こちらはオール福岡ロケで制作され、3月には九州での先行上映も控える作品ですが、地元福岡でのお仕事はいかがでしたか?
「東京に出て来て以来、初めて福岡に帰ったんです。だから“福岡の空気が懐かしいな”って感じました。上京してまだそれほど時間は経っていなかったんですけど(笑)。それでもやっぱりすごく懐かしくて。空気も東京とは全然違っていて。“帰って来たな”と思いました。それと初めての福岡撮影だったので、よく遊んでいたところも懐かしい想いで歩きました」

渡邉剣
地元での撮影ということで、リラックスして臨めたんではないでしょうか?
「それはなかったです(笑)。やっぱり緊張しました。その緊張を超えるのが難しかったです。『裏で控えているときは明るいのに、本番始まると急に黙るね』って周囲からも言われちゃいました。撮影の経験もそれほどなかったので、それも緊張の要因だったかなと思います。でも現場では、宝来監督と僕の演じる“佐々木くん”についてたくさんお話をさせていただきましたし、勉強になりました。それと、セリフが博多弁だったので、それは嬉しかったです。LinQのみなさんも博多弁なんですけど、“こんなに博多弁って使うっけ?”ってくらいの博多弁で。自分はそれほど今日まで博多弁を話していなかったのかもしれないって思っちゃいました(笑)」
映画では、一目惚れをされる爽やかな役を演じられています。
「そうなんです! イケメンの役だったので、それは大変でした。普段そういうタイプではないので、“どうやったら一目惚れされるんだろう”と、一目惚れをされる男性の立ち居振る舞いを一生懸命に考えて、撮影に臨みました。“ちゃんと佐々木くんになっていたらいいな”と思います。いい出会いになった作品なので、いろんな方にぜひ見て欲しいです」

渡邉剣
そして、現在『動物戦隊ジュウオウジャー』でジュウオウエレファント/タスク役で活躍中。こちらのオーデイションはいかがでしたか?
「大変でした。でも、ずっとなりたかったので、“決まる”“受かる”と信じながら受けていました。確信とかではなく“俺がやる”と思い込んでました。“僕しかいないでしょう!”と、ずっと自分の中で思いながら受けたことで今に繋がっているのかなと思います」
ジュウオウエレファントは、象ですね。
「象なんです。どういう風に役作りをしようかと思って、動物園に象を見に行ってきたんです。そうしたら、僕が行った時間帯が悪かったのか、全然動かなくて……役作りの参考にはならなかったですね(笑)。そのあと、動画で象が暴れたりする映像を観て。どちらも象のあるべき姿だと思うので、役にどう反映させていこうかと今は考えている最中です。あと、タスクはクールな役で、人間であるジュウオウイーグル/風切大和との関わり方が、少しだけほかの3人とは違うんです。そこをどう表現していくか……という部分で今は苦労しています」

渡邉剣
ほかのメンバーと一緒にいると、どんな感じなんですか?
「仲良くやっています。僕は現場でイジられているので、何も言えないんです。何か言うと、すぐにツッコミが飛んでくるんですよ(笑)。現場では、空き時間を使って一緒にアクションの練習をしたり、他愛もない会話をしたりしています」
これから一年という長い時間、一つの役と向き合っていくわけですが、今、楽しみな事はなんでしょうか?
「素面でアクションをするのが楽しみです。今はスーツアクターさんたちに教えて頂きながらアクションの練習をしているので、それを披露できる日が楽しみです。いろいろと学ばせていただいて、自分の糧にしていきます。そんな自分の姿を見てもらえると嬉しいです」
将来の夢・目標は?
「おじさんになっても俳優をやっていたいと思います。俳優って、普段の自分がしないことができるし、その役として生きる時間が楽しいので、これからも深めていきたいです」
最後に、デビュー読者へメッセージをお願いします。
「今は夢に向かって頑張っていると思いますが、自分を信じて、“叶えるんだ”という想いを抱いて頑張れば叶うと思います。諦めずに夢を追いかけて欲しいです。頑張ってください!」

インタビュー・終

撮影/mika(f-me) 取材・文/えびさわなち

Profile

渡邉 剣
わたなべ・つるぎ●1996年7月16日生まれ、福岡県出身。ホリ・エージェンシー所属。2014年『ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト』ファイナリスト。スーパー戦隊シリーズ第40作目『動物戦隊ジュウオウジャー』(テレ朝系)ジュウオウエレファント/タスク役で出演中。

INFORMATION

『みんな好いとうと』
『みんな好いとうと』
『みんな好いとうと』

映画『みんな好いとうと♪』
3月19日(土)からユナイテッド・シネマキャナルシティ13ほか九州9館で先行公開
4月16日(土)からシネマート新宿ほか全国順次公開

九州発・福岡を拠点として活動するアイドルグループ「LinQ」の新木さくらが主演を務め、オール福岡ロケで撮影された青春エンタテインメント。
ある日の公演後、突然スタッフからグループの解散を告知されたLinQのさくら。なんとか解散を阻止したいさくらは、リーダーの天野なつに「なんとかしてほしい」と詰め寄るが、メンバーの木悠未に「なぜ自分でなにもしようとしないのか」と逆に責められてしまう。自分にはアイドルとしてこれといった特徴もなく、どうしたらよいのか悩むさくらだったが、そんな時、高校の後輩で同じLinQメンバーの福山果奈から文化祭のイベントで、LinQとしてではなく、アイドルライブをやってほしいと頼まれる。
一度は断りながらもイベント出演を決めたさくらたちは、仲間たちと練習や準備を進める中で、LinQの存続をより一層強く願うようになるのだが……。

(C)2016「みんな好いとうと」製作委員会

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