山本舞香 | インタビュー | Deview-デビュー

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インタビュー「山本舞香」

2013/05/27

ドラマ『幽かな彼女』での役が話題に

いよいよ終盤のドラマ『幽かな彼女』(関西テレビ・フジテレビ系/火曜22時〜)で、ストーリーのカギになるクラスの女子リーダー・京塚りさを演じている山本舞香。14代目リハウスガールとしてデビューし、類まれな美少女ぶりが注目されていたが、女優としての確かな存在感も放ち始めた。

山本舞香

山本舞香

『幽かな彼女』でりさを演じている舞香ちゃんを、家族や友だちはどう言ってます?
「『コワい』って言われます(笑)。そういう感じの役だから、ある意味うれしいですね」
それだけ役になり切っていると。普段は「コワい」と言われることは?
「ボーッとしてると『目つきがコワい』と言われます(笑)。頬づえをついて黒板を見ているときとか、『舞香……コワい』って注意されたり(笑)。別に無意識なんですけど」
違う意味の怖さですね(笑)。そういうとき、舞香ちゃんは何を考えてるんですか?
「“眠たい”とか“お腹がすいた”とか(笑)。無表情がコワいみたいです」
自分では、りさみたいな子がクラスにいたら?
「そりゃイヤですよ(笑)。演じていても“どれだけ悪い子なんだ?”と思います(笑)。いじめをするし、しかも1人じゃできない。必ず集団で1人をいじめていて」
そんなりさを演じるうえで、気をつけていたことは?
「ほとんど目ですね。しゃべらずに“何この子?”みたいに目で訴える演技。しゃべり方はその場で考えます。考えていくこともありますけど、現場の雰囲気で……ということもあるし」
真矢みきさん演じる副校長に「お前ら大人の自己満足じゃん」と言ったときは?
「監督さんやプロデューサーさんと話し合いながらでしたけど、頭が真っ白になりました(笑)。助監督さんに立ち位置の話をされて、監督さんに動きや演出の話をされて、プロデューサーさんに気持ちのことを言われたりで、頭のなかがゴチャゴチャ(笑)」
パニックになったような?
「なりましたね。いろんな人からいろんなことを同時に言われたのが初めてで。指を(ピストルのように)頭に当てるんですけど、それをやると台詞が飛んじゃったり。自分で『ごめんなさい!』って止めちゃって、『監督が止めるまでは演技をやめたらいけない』と、基本的なことから教えてもらいました。本当にいろいろなことを学びました」
さっき出たなかで気持ちの部分では、どんなことを言われたんですか?
「プロデューサーさんが毎回ついてくださって、一緒に考えてくれました。りさは過去にこんなことがあって、今はこういうことになってるという、細かいバックボーンを作ってくださったんです。紙に書いて。自分がいじめられていたとか、お父さんのこととか。だから今こんなことをしてるんだと、ちゃんと気持ちを作れました。すごくやりやすかった。それがなかったら“なんでこんなことを?”って疑問を持ったまま、演じていた気がします」
山本舞香

ドラマ『幽かな彼女』(関西テレビ・
フジテレビ系/火曜22時〜)より。

演じるのが精神的にキツイ部分もありました?
「この2ヵ月半ずっと、毎日のようにりさを演じていたから、自分がりさになっちゃいそうでした。りさは寂しい子で、辛いからあんなことをしているので、自分も辛くなったり。こんなに役に入ったのは初めてかな? 全部撮り終わって、打ち上げも終わった瞬間、役が全部抜けて、すごく楽になりました」
現場でもカメラが回ったら切り替わるというより、ずっとりさでいた感じ?
「普通のシーンの前はみんなでワイワイしてましたけど、緊張するシーンがあると、本当に黙ってました。みんながしゃべっていても」
8話以降に大変なシーンがあるそうですが。
「すごいことになりますよ(笑)。撮影のときは現場の全員がピリッとした緊張感につつまれていて。私も今までやったことないシーンばかりだったし」
普段の現場は本当の学校みたいな雰囲気も?
「本当の学校より楽しかったです(笑)。もともと仲が良い子が多くて。同じ事務所の子とか、『ニコラ』で一緒の子とか。それだけにすごく辛いシーンもありましたけど、みんなで『もっと怒鳴ってくれたら言い返しやすい』とか話し合って、周りを考えながら演技しました」
You Tubeの公式コメントで「自分とりさは絶対に共通点がある。最終回までに見つける」と話してましたが、見つかりました?
「見つかりました。私も1人になるといろいろ考えちゃうんです。それで苦しくなる……ということはあります」
このドラマ全体について、感じたことはありましたか?
「関係者の方が全員、本当に良い方でした。メイクさんやスタイリストさんもアドバイスをくれたんです。現場もなごやかで、でも緊張感もあって。生徒全員うるさいのに、スタートがかかるとちゃんとするんです。生徒の間での思い出も、関係者の方との思い出も、今までのドラマ以上にできました」
どんな思い出が?
「たとえば現場で照明が動いちゃってたときに、(幽霊役の)杏さんが自分のハンドパワーで動かしてるようにしてたり(笑)。香取(慎吾)さんも、出席を取るシーンで私がクシャミをしちゃったとき、『京塚さん、大丈夫ですか?』とアドリブで言ってくれたり、本当の先生みたいでした。前田(敦子)さんとも9話以降、たくさんお話させていただいて。8話まで全然しゃべらなかったんですけど、一緒のシーンがあってから、『なんでこの仕事を始めたの?』とか、普通に接してくれて楽しかったです」
山本舞香

ドラマ『幽かな彼女』(関西テレビ・
フジテレビ系/火曜22時〜)より。

舞香ちゃんはAKB48を見たりはしてたんですか?
「中学のとき、踊ってました。掃除の時間にほうきを使って「ヘビーローテーション」とか(笑)」
幽霊が見えたりはしますか?
「しないです。直接見たことはないです。モニターを通してなら、ありますけど」
えっ? どんな状況で?
「以前、山の中で撮影した作品があったんですけどモニターを見ていたら、役者さんの後ろをおじさんがスーッと通ったんです。“こんなところでウォーキングしてるのかな?”と思ったんですけど、ふざけ半分で霊感のあるスタッフさんに『ここらへんって出るんですか?』と聞いたら『出るみたい』と言われて。『それって帽子をかぶってます?』『かぶってるよ』『ウワーーッ!!』っていう(笑)。見ちゃったんだ……って」
そんなこんなで、今は女優の仕事に燃えてる感じですか?
「お仕事は全部好きですけど、デビューした頃はモデルのほうが楽しかったのが、今は演技がもっと好きになりました。少しですけど自分で考えることができるようになって。最初は何も考えず、台本に書いてあることしかやらなくて。コップ持って、トマト食べて、何して……みたいな。今はそれプラスいろいろできるようになってきたし、自分の考えを監督に言うこともあります。それだけで演じるのが楽になるんです。“演技”って感じじゃなくて、自分なりの自然な動き方ができて」
演じること自体が楽しくなってきたり?
「楽しいというか、自分でない子になり切るのが面白くて。それをいろんな方に見ていただいて、評価していただけるのもうれしい。本当に演じることへの気持ちが変わってきました。『13歳のハローワーク』のときも『怖い』と言われて、“そんなに怖いかな?”って感じでしたけど、『幽かな彼女』では“怖いと思ってもらえてる”と考えるようになりました」
山本舞香

ドラマ『幽かな彼女』(関西テレビ・
フジテレビ系/火曜22時〜)より。

プライベートでは、4月から女子高生になって。
「はじめは撮影でなかなか行けなかったんですけど、学校も最近楽しくなりました」
放課後にファミレスに寄ったりも?
「それは校則違反なんです。だから教室に居残って、友だちにお仕事で休んだ日のノートを写させてもらいながら話したり、一緒に帰ったりしてます」
高校入学と同時に上京して、東京暮らしも快適ですか?
「中学の最後のほうは、お仕事で3週間ずっと東京にいたりしたので、普通に過ごしてます。でも上京する前は、帰りの飛行機の時間を気にしていて。出発時間から電車の時間まで計算しながら仕事して、それで疲れたりもしていたから、こっちに住むようになって、本当に楽になりました」
地元の中学の卒業式で感動的なことはありませんでした?
「卒業式、間に合わなかったんです。東京でお仕事していて、間に合う飛行機に乗れなくて。空港で次の飛行機を待っているうちに泣きはらして、寝ちゃいました(笑)。でも、式が終わった後に学校に着いて、校長室で卒業証書をもらったんです。お世話になった先生とお母さんがいて、同級生や後輩も帰らずに待っていてくれて。うれし過ぎてボロボロ泣きました」
いい話ですね〜。
「ソフトボール部の後輩から寄せ書きの色紙をもらったり、最後はみんなが『写真を撮らせて』と言ってくれて。本当に悔いのない卒業でした」
最近のオフの日は何をしてます?
「寝たり、片付けをしたり(笑)。1週間ずっと学校に行くと、散らかしっぱなしだから。あとは、同じ事務所の子と遊んでます。この前は公園に行きました。最初、原宿で遊んでいたら、風船をもらったんですよ。お店にも風船を持って入ったら、いろんな人に見られるし、『公園に行こうか?』となって。東京で大きな公園に行ったのが初めてで、犬の散歩をしていた人に写真を撮ってもらったり、楽しかったです。でも、オフもマネージャーさんと一緒にいることが多いかな。次のお仕事のことを話したり」
仕事以外にハマってることはないんですか?
「特にないです。お仕事が楽しいから。大変なこともありますけど、『幽かな彼女』で達成感がわかってきて。いろいろなことがあったけど、最後はみんなで泣いて終われました。打ち上げでもプロデューサーさんたちと話していて泣きました。と言っても、涙2滴とかですけど(笑)。打ち上げが始まる前に泣き過ぎて」
山本舞香

ドラマ『幽かな彼女』(関西テレビ・
フジテレビ系/火曜22時〜)より。

「よくがんばった」的なことを言われたんですか?
「『天下を獲れ!』みたいなことを言われて、感動しました」
で、天下を獲る気は?
「メッチャあります! でないと、“何しに東京に来たんだ?”ってなりますから(笑)。大きな映画に主演したいです。初主演が映画って、良くないですか?」
どんな系統の映画から行きますか?
「アクション系で。前から『キル・ビル』が好きで便乗したいと言っていて(笑)、でも、『本当にできるか?』と聞かれたら『まだいいです……』って感じだったんです(笑)。今は本当にやってみたい。アクションにもいろいろありますよね。斬ったり、殴ったり、飛び降りたり。私は斬ったりしたいです(笑)」
最後に改めて『幽かな彼女』のクライマックスに向けた見どころなどを。
「8話から最終回に向けて、りさの成長を見ていただきたいです。考え方も友だちとのつき合い方も変わっていくので。同時にデビュー作からこの作品に掛けての、山本舞香の成長も見ていただけたら。最終回は本当に泣けると思います」

インタビュー・終
取材・文/斉藤貴志

Profile

やまもとまいか●1997年10月13日生まれ、鳥取県出身、154p。『幽かな彼女』(関西テ レビ・フジテレビ系/火曜22時〜)に京塚りさ役で出演中。『三井のリハウス』CMに第14代リハウスガールとして出演。SoftBank iPhone5 SMILE「出会い」篇CMに出演中。『ニコラ』専属モデル。7月クールの連続ドラマ『仮面ティーチャー』(日テレ)に出演。インセント所属。

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