星守紗凪 | インタビュー | Deview-デビュー

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インタビュー「星守紗凪」

2016/08/31

「アニメのなりきりも、剣術も、すべてが今に繋がっています」

星守紗凪

明治座が世界に向けて発信する『SAKURA –JAPAN IN THE BOX–』のW主演に抜擢され注目を集める星守紗凪。声優・歌手を主軸にマルチな才能を見せる彼女の、作品にかける想い、そして表現活動のルーツについて話を聞いた。


星守紗凪
明治座『SAKURA -JAPAN IN THE BOX-』は歴史ある劇場が取り組む、斬新な意欲的な企画ですね
「過去から現代までの日本の文化を凝縮した玉手箱みたいな舞台。伝統芸能や和の衣装、CG、アニメ、アニソン、忍者的なアクロバットや殺陣などのコンテンツが全部詰め込まれています。そこに現代の女子高生・サクラが迷い込んで、四季の精霊に導かれて様々なことを経験して成長していく物語です」
星守さん自身も、和のテイストやノスタルジックなもの、そしてアニメも大好きだそうで。
「以前からアニメが大好きで、そのなかでも特に忍者や刀、着物など和をテーマにしたものに惹かれて、そんな世界のキャラクターになりたいというところから声優を目指しました。日本舞踊や古武術の稽古をしたり、『香取神道流』という剣術の流派に血判を押して入門して、木刀で本格的に打ち合ってました」
それは芸能界にデビューする前から?
「小さい頃から男の子みたいなコでした。見た目からキャラクターになりきりたくて髪を切っちゃったくらいで。服装もキャラクターっぽく組み合わせて学校に行っちゃたり。そこからコスプレにも興味がわいて、自分が声をあてたアニメやゲームのキャラクターの格好を、自分で実際にするのが目標になりました」

星守紗凪
今回の舞台への出演の経緯はオーディション?
「オーディションの話を聞いたとき、その内容が、私が元からやっていた日本の武道や伝統芸能、大好きなアニメや声優、歌手、そのすべてを詰め込んだ、私のやりたいことの玉手箱でもあるって思って。これは是非オーディションに挑戦しなくてはと」
オーディションではどんなことをアピールしたんですか?
「歌と演技の審査もあったんですが、“居合いや剣術も習っていました”ということを話したら、イレギュラーな感じで殺陣のオーディションにも参加させていただきました。“マイ居合刀”を持って行ったんですけど、パフォーマンスには向かない実戦的な重たいものだったので、現場で竹光を貸していただいて殺陣を披露しました」
サクラを演じる上では、どんな部分を大切にしたいですか?
「本当に普通の女子高生のサクラが考えてることが、私が実際に高校生のときに悩んだり、感じたこととすごく似ているんです。あまりセリフが無いので、本当に心を動かして、その動きをさらに倍増させて広い劇場のお客様に伝える体の動きに変換しないといけない。この舞台を通して、星守紗凪としてもサクラと一緒に成長しているところです」

星守紗凪
SAKURAのキャラクターに惚れ込んでいるみたいですね。
「SAKURAのメインビジュアルは、アニメチックで可愛いイラストなんですが、それがアニメオタクである私からすると、こういう女のコに声をあてたいって思うようなキャラクターなんですよね。私、前髪パッツンで黒髪流して、お着物で写真撮ったりするのも好きなので、ビジュアルの世界観ももうドンピシャです」

星守紗凪
一番ココを観てほしいというところをアピールしていただけますか?
「サクラはスマホをずっといじっているような、コミュニケーション能力も高くない、現代的な女のコで。何にも興味を持つことが出来ず、自分が何者になるかも分からず、一歩を踏み出せずにいる女のコが、明治座に辿り着き『JAPAN IN THE BOX』の世界に巻き込まれて、四季の精霊の導きで、自分のダメなところや弱いところに気付き、最終的に自分の闇を克服して光を手に入れる。そうした一日の公演のなかでのサクラの成長と、初日から千秋楽にかけての私の成長。その両方の成長を見ていただきたいなと思います」
星守さんにとっては、自分を導いてくれたのはアニメだった?
「小さいときの活発だった自分から、ちょっとだけ闇に入ってしまった時期があったんです。そういうときにも、大好きなアニメを観ているときだけはテンションも上がって、アニメを観てマネをしてみたり、漫画を音読して練習した気になったり。声優になりたいっていう夢が、アニメのおかげでずっと持続されて、いろんな時期も乗り越えて来れたので、ずっとアニメに支えてもらっています」

星守紗凪
同時期に「アサルトリリィ × 私立ルドビコ女学院vol.2『シュベスターの秘密』」に出演します。
「これは『アサルトリリィ』というアクションドールの世界観を原作にした舞台で、以前から知っていた『アサルトリリィ』の舞台に私が出るとは!って感じで、すごく嬉しいです。しかも舞台版のためにオリジナルキャラクターを作って公式の番外編として構成されて、そのオリジナルキャラを逆輸入でドール化するっていう企画でもあるんです」
こちらも、星守さんが追求してきた世界とぴったりの作品ですね。
「プロデューサーさんに聞いたら、男性が好きなアイドル的な可愛さではなくて、女性から見て戦う女の子がカッコよく見える、青春・命をかけた闘いを描きたいという想いがあるらしいんです。本当に凛々しくて強い女のコたちを演じれらるんだなって思って、すごく楽しみです。特に、私がやらせていただくキャラクターは“オレっ娘(こ)”なんですよ」

星守紗凪
男の子っぽいキャラクターということ?
「すごく可愛い制服風の衣装なんですけど、髪も短めのウィッグを被って、演じるときも少し低めの声を出しています。ヒロインの女の子に恋心を寄せていて、幼なじみのヒロインを守るために生きてきた子なんです。その子もいろんな挫折や、いろいろと苦しい想いを経て、さらに成長していくんです」
演じ甲斐のありそうな役ですね。
「さっき言ったみたいに、自分も小さい頃は男の子っぽかったんですけど、女の子っぽいキャラクターに憧れて声優になりたかったという想いもありました。今回は一周して、すごく男の子っぽい声で凛々しい女の子を演じるという、今までにない私をお見せすることができると思っています」
この作品はコスチュームもかなり凝ったものになっています。
「コスチュームが好みなんです! 私、ロリータ系の服も好きなので、サクラで制服と和服モチーフの衣裳を着て、アサルトリリィでロリータ系、制服系の衣裳を着て、ということで、二つの舞台で、私がやりたいことを全部網羅してしまうという感じになっています(笑)」

星守紗凪
自分のやりたいことを次々に実現している星守さんから、デビュー読者にエールをお願いします。
「私なんぞがエールを送れる立場では…。でも私の場合でいえば、今までいろんなことに挑戦してきたことが全部繋がっていると思います。チアリーディングでは、舞台に立って人前でパフォーマンスすることを経験しましたし、漫画を声を出して音読したり、学校で突然なりきりを始めちゃったりということもしてきたんですけど(笑)、なんでもやってて損はなかったなって思います。剣術もコスプレも今回の舞台に繋がっていますし。本当に興味があるものは、自分の信念を大切にしながら、なんにでも挑戦してほしいと思います」

インタビュー・終

撮影/厚地健太郎

Profile

星守紗凪
ほしもり・さな●1月21日生まれ。趣味:喋ること、歌うこと、アニメ・アニソン鑑賞。特技:居合。ゲーム『俺タワー 〜Over Legend Endless Tower〜』ワイヤーツイスター役 などで声優として活動する一方、舞台などで女優としても活躍。2016年9月7日〜2017年3月31日、明治座『SAKURA -JAPAN IN THE BOX-』にサクラ役で主演。9月16日〜9月25日『アサルトリリィ × 私立ルドビコ女学院vol.2 シュベスターの秘密』に準主役で出演。

INFORMATION

『SAKURA』

「SAKURA -JAPAN IN THE BOX-」
2016年9月7日(水)〜2017年3月31日(金):明治座

東京一長い歴史を持つ劇場・明治座による、新感覚和製ライブエンターテイメント。何にも興味を持つことのできない女子高生・サクラが、ある日出会った白狐に導かれるまま、不思議な旅へと出かけ、失われた桜を再び咲かせる。再生をテーマにした物語が様々なパフォーマンスを通じて表現される。
日本舞踊や和楽器などの伝統芸能と、アニメーション、ゲームなど日本が世界に誇るポップカルチャーを融合させ、日本の美しさ、強さ、そして四季の移ろいを表現。鮮やかな映像とのコラボレーション、プロジェクションマッピングをはじめとした最新テクノロジー、そして日本屈指のパフォーマンス集団、アーティスト、伝統後継者が目の前で繰り広げるパフォーマンスの掛け合いが、主人公のサクラとともに、美しくも不思議な国「日本」の壮大な物語の旅に観客をいざなっていく。主演のサクラ役はWキャスト。星守紗凪の出演回は公式サイトで確認。

INFORMATION

『アサルトリリィ』

アサルトリリィ×私立ルドビコ女学院vol.2
『シュベスタ―の秘密』-私立ルドビコ女学院
2016年9月16日(金)〜9月25日(日):サンモールスタジオ

近未来の地球、人類はヒュージと呼ばれる謎の巨大生物の出現で破滅の危機にあった。全世界が対ヒュージという一事に団結し、科学と魔法の力を結集した「CHARM」と呼ばれる可変型特殊兵装の開発に成功する。
CHARMは比較的女性に高いシンクロを示すことが多く、CHARMを扱う女性は「リリィ」と呼ばれ英雄視されるようになる。世界各地にリリィの養成機関であるガーデンが設立され対ヒュージ戦の拠点として、人々を守り導く存在となっていった。
これはそんなガーデンでの、立派なリリィを目指して戦う少女たちの物語…。
原案:尾花沢軒栄
脚本・演出:桜木さやか

公式サイト:http://for.fool.jp/ludojyo/wp/?p=334

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