片平里菜 | インタビュー | Deview-デビュー

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インタビュー「片平里菜」

2013/08/07

ついにメジャーデビュー!

片平里菜

8月7日、メジャーデビューシングル『夏の夜』をリリースする片平里菜さん。近況としては弾き語りの全国武者修行ツアーを終えたばかりですが?
「ブッキングも移動も宿泊施設の手配も全部自分でやったので、すごく成長出来たと思うし。各地で待ってくれていた人がすごく温かくて、嬉しくて。ツアーを振り返って印象に残っているのは、初めて行った九州。文化や食べ物が全然違うんですけど、話してみるとどこか東北の人に似た温かさがあって、すごく居心地が良かったんです」
自分の世界が広がってる実感もある?
「はい。世界が広がっていく嬉しさもありますけど、広がっていく世界に実力が追いついていくのかな? という不安もあって。これからが戦いだ!って気持ちもあります」
6月29日にはTBSの『音楽の日』生出演。これも今までなら、あり得ない経験ですよね。
「自分でも不思議な気分でしたね。『わ、中居さんがいる!』って(笑)。『TVで観たよ』って反応も多くて、友達や昔から応援してくれていた人に言われたのは、すごく嬉しかったです。TVに出て、私を見て気になってくれた人に、ライブで直接お会い出来たらいいなってすごく思いました」
デビュー曲となる『夏の夜』は、まだライブもやったことがない頃、深夜にギターをポロンポロンと鳴らしながら作った曲だそうですが、それがみんなに届く喜びもある?
「喜びもあるし、不思議な気分もありますね。『夏の夜』はこういう世界に踏み出すキッカケになった曲だし、人前で歌う自信もなかった時に作った原点のような曲なので。それが店頭に並ぶのは不思議だけど、自分だけの歌じゃなくなっていくのは嬉しいです」
部屋でひとり思うことって、実はみんな感じていることだったりして。この曲に共感する人はすごく多いと思いますよ。
「“これは自分の歌だ”って思ってもらえたら、すごく嬉しいですね。曲作りを始めたばかりの頃に作った曲なので、当時の気持ちを思い出すこともあるし、自分で共感することもあるし、思うまま作った曲だったんですけど、“こういうことが歌いたかったのかも”って改めて気付くこともあったりして」
<今すぐ君に伝えたい>という歌詞もありますが。家でひとり、自分の気持ちを歌にしていた里菜さんが、初めて“人に伝えたい、届けたい”と思ったという意味での原点でもあると思うんです。
「そうでしたね。当時は自覚なかったんでしょうけど、今思うと自分の心の叫びみたいなのが、自然と出ていたんだと思います」
もし、これからシンガーソングライターとして壁にぶち当たった時も、この曲に戻ってくれば原点に帰れるかも知れないですね。
「落ち込んだり、考え込んでる時って、自分のデモ音源を聴いて勇気付けられることがあったりして。『夏の夜』もそうですけど、昔の自分に励まされる感じがあって。自分の思ってたことや感情をそのまま表現して残していくって、すごく意味のあることだなって思うことがあるんです」
5年後、10年後に聞いた時、作った時だけでなく、デビューした今の気持ちを思い出せるかも知れないですしね。
「それは聴いてくれる人にとってもそうであって欲しいと思っていて。この曲をたくさん聴いていた時を、後で聴いて思い出してもらえたら嬉しいですね」
自分で曲を作るようになる前は、自分を出すのが苦手だったりしました?
「自分の気持ちを表に出すのは、苦手な方でしたね。教室でも隅っこの方で、なるべく目立たないようにして。女のコのグループでも、イジラれる側にいたりして(笑)。ひとりの時は音楽に共感したり、自分で歌ったりすることで発散したり、すごく音楽に執着していて。そのうちに自分が発信する側になりたいなと思うようになったんです」
なるほど。だから今、自分が歌う歌も誰かの物になって欲しいし、その頃の自分のようなコに共感して欲しいと思うんですね。
「昔の自分の存在は、どこかにあるかも知れないですね。昔の自分に今の自分が恥じないような生き方をしなきゃとか、一番届けたいのは狭い世界で音楽をすごく求めていた昔の自分のような10代の子で。『私もそうだったよ』というのを伝えて、勇気や希望を少しでも与えられたら嬉しいです」
4曲入りの今作。全く違ったアプローチから、里菜さんの色んな表情が見えてきます。
「もともとロック好きなので、ASIAN KUNG-FU GENERATIONの山田(貴洋)さんと制作した『baby』もすごく好きだし、東京と福島を行き来しながら作った『Come Back Home』も自分の心境を表しているし、『始まりに』のアコースティックバージョンはツアーを思い出したりして。この2年間くらいの活動を思い出せるような曲が集まったので、すごく満足しているし、デビュー盤に相応しいシングルになったと思います。たくさんの人に聴いて欲しいですね」

インタビュー・終
取材・文/フジジュン


Profile

かたひら・りな●1992年5月12日生まれ、福島県出身。ソニー・ミュージックアーティスツ所属。福島県福島市在住の21歳のシンガーソングライター。『閃光ライオット2011』にて1万組の中から審査員特別賞を受賞。2012年、ソニー “WALKMAN”『Play You.レーベル』第1弾アーティストとして抜擢され、7月にはASIAN KUNG-FU GENERATION 主催『NANO-MUGEN FES.2012』に出演。2013年1月に配信リリースした「始まりに」は、東北地区全6局でパワープレイに選出され、新人としては異例のレコチョクデイリーチャート2位を獲得。8月7日発売のシングル『夏の夜』でついにメジャーデビューを果たす。

INFORMATION

片平里菜

メジャーデビューシングル『夏の夜』
8月7日に発売!


8月7日発売/1260円/ポニーキャニオン
01. 夏の夜
02. baby (J SPORTS STADIUM2013中継テーマソング)
03. Come Back Home (FTV福島テレビ開局50周 年イメージソング)

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