桐山漣 | インタビュー | Deview-デビュー

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インタビュー「桐山漣」

2015/07/15

「若い人が時代劇に興味を持ってくれたら嬉しい僕ができる役割といったら、それぐらいだと思うので(笑)」

桐山漣

7月16日から放送されるNHK 木曜時代劇『まんまこと〜麻之助裁定帳〜』に出演する桐山漣くんに直撃インタビュー! 時代劇ドラマ初挑戦で、三味線にも挑んだ彼に、ドラマのみどころはもちろん、時代劇ならではの面白さや現場でのエピソードをたっぷりと語ってもらった。


桐山漣
NHK 木曜時代劇『まんまこと〜麻之助裁定帳〜』は、桐山さんにとっては、初の時代劇レギュラーになりますが、本格的に挑戦してみたいという気持ちは前からありましたか? 映画『大奥〜永遠〜[右衛門佐・綱吉篇]』に出演された際、京言葉をかなり練習されたというエピソードもありましたが。
「時代劇への興味はずっとありました。そして時代劇というのは、やはり下準備は必要なので、やれることはやっておきたいと思っていて。今回の作品で、さらに長く時代劇というものにガッツリと関わってみて、さらに現代劇との違いを感じました。例えば、日常を描いた現代劇の映画とは違い、わかりやすく伝えるために、時代劇では少し大きな芝居になるんです。台詞を相手に送り、しっかり伝えて、観ている人が置いていかれないように。現代劇よりも大きめにやるぐらいが、逆に自然に映るんだと実感しました」
時代劇ならではの、“型”のようなものがある?
「ジャンルとしての“型”といったものは存在してると思います。そこは毎回、本当に勉強になってますね」
時代劇というと、戦国時代や幕末などを舞台に武士が主人公だったり、伝統的なものだと悪役を懲らしめるときに斬り合いがあったりといったイメージがありますが、今回の『まんまこと』にはそういったものがなく、江戸の町人たちの日常を描いています。
「僕も、“時代劇=侍の切ったり張ったり”といった先入観は強かったです。でも今回この『まんまこと』という作品は、会話のテンポ感がよく、観ていて楽しい時代劇なんですね。僕自身に時代劇の経験がないので、ゼロからのスタートなので、現場で目に入るもの、感じるものすべてが本当に新鮮です」
着物での立ち居振る舞い、いわゆる所作については、慣れてきましたか?
「所作の稽古もありましたが、現場に入ると、また全然違いますね。2ヵ月半くらい撮影していて、所作の先生も現場に入られているので、いろいろと助けられてます」

桐山漣
粋でお洒落な遊び人ということで、女性から情報を引き出したり、清十郎ならではのシーンも楽しみです。
「そういう清十郎の見せ場になるようなシーンも作っていただいてます。町娘に『たまには寄っていってくださいよ〜』と声をかけられるとか、清十郎のモテ感の演出が(笑)。あと、三味線を弾くシーンがありまして、本番でも生で演奏しているんです。メインのストーリーに加えて、三味線のお師匠さんとのやりとりも、サイドストーリー的なもので、注目していただけたら嬉しいです。幼なじみ3人でいるときの清十郎と、女性のお師匠さんと2人でいるときの清十郎とでは、また見せる顔が違うんです。男3人でいるときは、小さいことであーだこーだ言い合ったりしてるのが、お師匠さんと居るときは、大人な部分を見せていくという。彼のキャラクターの見せ場になるようにしたいです」

桐山漣
三味線はかなり練習されたとか。
「いつぐらいだったかな? クランクインする2ヵ月くらい前から、週1ぐらいで稽古していました。僕はもともとギターやベースをやっていたので、弦楽器というものに対しては“大丈夫だろう”と思っていたんです。正直、ナメていましたね(笑)。三味線は気をつけなければいけないことが意外に多いんです。姿勢を正して、ちゃんとしたフォームで弾かなければいけない。弦を押さえるのも指ではなく爪で、しかも、押さえているところを相手に見せないようにする。三味線はフレットレス(ギターなど、指を押さえるネックの部分につけられた区切りの突起がない)なので、押さえる場所を音で見つけていくんですね。ギターやベースの演奏と違い、あまり押さえる部分を見ずに、正座をして正面を見ながら弾くものなので、感覚を研ぎ澄ませて弾かないといけない楽器なんだと実感しました」
初の時代劇ということに加えて、より課題の多い作品になっているようですが、そういった機会は、桐山さんにとってはプラスになっていますか?
「そうですね。やっぱり、人というのは目の前に壁がないと、退屈してしまう。壁があるのは自分にとっては苦ではないし、どんな作品でも、自分で用意して臨んでいきたいんです」
あえて設定することもあると。
「そういう気持ちを持って臨む作品と、そうでない作品とでは、エネルギーの出方が違う気がするんですよ。気持ちの面で。だからこそ、自分で用意するハードル……というより、心構えはしっかり持って臨むようにしています」

桐山漣
三味線も、課題の1曲だけでなく、もう1曲覚えたと聞きました。十分だと言われる以上に準備をしていくのは、自分のためなのか、それとも作品のためなのか。
「作品のためという気持ちのほうが強いです。自分が作品の足を引っ張りたくないんです。これだけのすごいキャストの中に混じって自分が出させていただくことになって、時代劇の経験値ゼロな僕が、いかについていくか。日々、撮影が終わってからも常に反省で、次はどうしたらいいのか考えています。本当に、『まんまこと』は自分と向き合うこと、考えることが多い作品ですね」
主演の福士誠治さん演じる主人公・麻之助、趙a和さん演じる吉五郎との3人でのシーンも多く、こちらはリハーサルをかなりやっているとか。
「僕が初めてということもあり、福士さんを筆頭に、『漣、言いづらいんじゃない?』と気を遣ってくれて、手を差し伸べてくれるんです。役の気持ちに沿って、お互いがやりやすいように芝居をしつつ、一体感が出せるよう、お二人に引っ張っていただいてます」
軽妙でコミカルなシーンもどころどころに散りばめられています。
「コミカルさで言うと、台本にない部分のお芝居をしてるところも結構あるんです。1話の湯屋(銭湯)シーンでも、火消しの頭取(伊吹吾郎)に会って、3人が焦って汗を拭くところなどは、『最後のところ、どうしようか?』と話し合って、現場で生まれたんです。そうしながら作品の色が出てきているので、毎回、ここで僕らは何ができるかという、アンテナを張っている感じです」

桐山漣
このドラマで桐山さんが改めて感じたこと、伝えたいことというのは?
「この時代(江戸時代)においては特に、今の時代以上に思い通りにならないことがあって、登場人物のひとりひとりが、そんな想いを抱えながら、心のどこかに隠しつつ、背負って生きている。3人は20代前半の設定だけど、現代に置き換えると、考えられないような環境で。故に、今の20代より大人びた部分もあれば、物事に対する捉え方がすごくピュアだったりもする。たとえば、今の時代だったら携帯一つで解決できることを、3人でワイワイしながら追っていくところは、キャラクターの魅力と相まって、とても愛くるしく感じられます。そんな彼らの生き方と、あとは若い人が時代劇に興味を持ってくれたら嬉しいです。僕ができる役割といったら、それぐらいだと思うので(笑)。青春ドラマであり、成長物語であり、ヒューマンドラマでもある時代劇で、僕自身もその楽しさを強く体感しています」
6月から映画作品が1本ずつ公開されてますが、7月11日からは主演映画『群青色の、とおり道』が全国順次公開になります。こちらでの役どころと見どころも教えてください!
「不器用で、気持ちに鈍感で、夢追い人な青年の役なんですが、こちらもライブのシーンがあり、実際にギターで生演奏しています。生感の非常に強い作品なので、そこはぜひ、映画館で体感していただければと思います」

インタビュー・終
撮影/草刈雅之 取材・文/根岸聖子

Profile

桐山漣
きりやま・れん●1985年2月2日生まれ、神奈川県出身。ヒラタオフィス所属。現在公開中の『呪怨-ザ・ファイナル-』に出演中。7月11日から主演映画『群青色の、通り道』が全国順次公開される。8月22日公開の映画『東京PRウーマン』に出演。
※桐山漣の「漣」は、正しくは「辶」が点一つ。

INFORMATION

まんまこと

NHK 木曜時代劇『まんまこと〜麻之助裁定帳〜』
7月16日スタート 毎週木曜20:00〜


『しゃばけ』シリーズで人気の畠中恵が妖怪ファンタジーとは一線を画して挑戦する新シリーズ。江戸町名主の跡取り息子・高橋麻之助(福士誠治)が、幼馴染の色男・八木清十郎(桐山漣)、堅物・相馬吉五郎(趙a和)とともに、さまざまな謎やもめ事の解決に立ち向かう人情ミステリードラマ。 麻之助は16歳までは真面目で優秀な少年だったが、あるときを境に、お気楽な遊び人になってしまう。普段はとんと頼りにならない麻之助だが、実はその推理力には並外れたものがある。毎回、麻之助のもとに持ち込まれるのは、切った張ったの殺伐とした事件ではなく、江戸庶民の抱えるささいなもめ事。ところが、ひとたびもめ事が持ち込まれると、麻のように乱れて解きほぐしがたい事件を、思いもつかない方法で鮮やかに解決していく――。

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