小槙まこ | インタビュー | Deview-デビュー

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インタビュー「小槙まこ」

2015/10/07

「グランプリ獲るまで、数え切れないほどオーディションに挑戦したし、落ち続けていました」

小槙まこ

昨年、雑誌『デ☆ビュー』で募集した、ドリームプラスの新人女優オーディション『The Door to the GLORY!』でグランプリを受賞し、女優デビューを果たした小槙まこ。10月スタートのドラマ『青春探偵ハルヤ〜大人の悪を許さない!〜』(日テレ系)では、Kis-My-Ft2の玉森裕太演じる主人公・浅木晴也の追っかけ3人娘のひとり、小島桃子を演じる。今作で連ドラデビューとなる彼女に、女優という夢への想いを語ってもらった。

小槙まこ
小槙さんは14年秋に、現在所属する事務所、ドリームプラスの女優発掘オーディションでグランプリを獲得。これまで、どんな1年でしたか?
「舞台やドラマに出させていただいたり、ワークショップで演技を学ばせていただいたりしています。毎日がすごく充実していて、1年間があっという間でした」
いつから女優さんを目指していましたか?
「小学生のころ、テレビドラマ『キッズ・ウォー』を観てからです。井上真央さんの男勝りに振り切った演技に衝撃を受けて、“私もお芝居をして、自分とは違う人間になってみたい”と思ったのがきっかけ。ドラマが大好きだったので、気に入ったセリフがあると、よく部屋でこっそり真似していました」
地元は大分県ですが、オーディションはいつから受けるようになったの?
「中学時代は部活一色(テニス部)の毎日でしたが、高校に進学するとテニス部がなかったこともあり、“やっぱり女優になりたい”という気持ちが強くなりました。両親にもその気持ちを伝え、当時、雑誌だった『デ☆ビュー』を毎号買って、どんなオーディションでも片っ端から応募していました。両親も書類審査が通れば、福岡県まで車で送ってくれたり、東京まで一緒にきてくれたりと、すごく協力してくれて……。とにかく、数え切れないほどオーディションに挑戦したし、落ち続けていました」
グランプリを獲得したオーディションについて聞かせてください。
「書類選考が通った後に、届いた東京でのオーディションの内容を見ると、面接のほかにワークショップがあると書いてあって。でも、専門的な言葉まではわかっていなくて、“ワークショップって何かな?”と思いつつ東京に向かいました(笑)。当時はお芝居の経験が一度もなかったので、感情の出し方、仕草についてなど、監督さんから教わることが多くて、すごく勉強になりましたね。5〜6人の審査員の方の前で演技や自己PRをするのは、とても緊張しました。しかも最後の面接で盛り上がったのは、そのときやっていた唐揚げ屋さんのバイトのことばかり。面接の部屋を出た瞬間、“唐揚げの話しかしていない…もうダメだ…”とシュンとしていたんです(笑)」

小槙まこ
小槙まこ
ところがグランプリを獲得。どんな気持ちでしたか?
「びっくりしすぎて、名前を呼ばれた瞬間はきょとんとしていました。すべてが終わって、いざ写真撮影、という段階になり、戸惑いや驚き、嬉しさといろんな感情がこみ上げてきて、涙が止まらなくなり、『撮影するから泣かないでー!』と言われたのを覚えています。でも、いちばん感じた気持ちは、“やっと一歩踏み出せた”という嬉しさ。会場を出た後も、『デ☆ビュー賞』を受賞した松本優希ちゃんと二人で、『良かったよかったね、嬉しいね』と都会の街中を号泣しながら帰りました(笑)」
応援してくれた家族の方への報告は?
「実は、いつも一緒に来てくれる母が今回だけはどうしても同行できなくて、代わりに出発の前日、御参りしてくれた神社のお守りをくれたんです。私はそれをなくさないようにお財布に入れて、オーディションに臨んだんです。だから母に電話して、声を聴いた途端、そのことが脳裏に浮かんで涙が止まらなってしまって。言葉に詰まりながらも、『受かったよ、グランプリ獲ったよ』と伝えると、電話の向こうで母も号泣してました。それで次に、前日、一緒にいた東京に住む姉に電話して、また二人で号泣……(笑)。この日は、“涙ってこんなにたくさん出るんだ”って思うくらい泣きました。その日の夜、夜行バスで大分に帰ったのですが、眠れないし、現実味もないしで、“これって夢なのかな”とボーっとしっぱなしでした」
その4ヵ後、15年3月に『最後のサムライ』で初めての舞台を踏みましたね。
「はい。私自身、舞台を観に行った経験が一度しかなかったので、まるで未知の世界で。嬉しさと、戸惑いでいっぱいでした。時代劇だったので、まずは時代背景を学びつつ、キャストの方からも役作りのアドバイスをいただきました。特に一緒にお芝居をするシーンの多かった永島敬三さんは、お芝居や役作りについて相談しやすい環境を作ってくださり、すごくお世話になったんです」
初めて舞台に立った感想は?
「ずっと無人の客席を前に稽古をしていたので、初日の最初の感想は“本当にお客さんがいるー!”でした(笑)。心臓がバクバクなっているし、多分、顔も引きつっていたんだと思います。皆さんに、『大丈夫!大丈夫!』と励まされ、気持ちをほぐしていただきました。始まってみると、アッという間に終了。でも、本当に気持ちよく演じることができたし、大きな劇場に立つチャンスをたせていただけて、感謝しています」

小槙まこ
そして10月からスタートする『青春探偵ハルヤ』で、初めての連ドラ出演ですね!
「はい! 初めてこのドラマの台本が届いたとき、自分の名前が載っていることに感動しました。役名と自分の名前を携帯で写真に撮って保存しています。ドラマは、大学生探偵・浅木晴也(玉森裕太)が主演の一話完結のミステリーで、私が演じるのは、晴也に憧れる3人娘のひとり。いつも“今?”というタイミングで『晴也くーん?』と登場する、空気が読めないけど憎めない、という追っかけです(笑)」
どんな風に役作りに取り組みましたか?
「役作りってどうしたらいいのかわからなくて、とにかく何回も台本を読み込み、話の流れと自分の役どころを理解するところから始めました。マネージャーさんから『いろんな作品を見るように』とアドバイスをいただいたので、過去のドラマも時間のある限り観ました。特に、井上真央さんや水川あさみさんが出演するコメディは、リアクションの勉強になりました」
撮影現場の雰囲気はいかがでしたか?
「スタッフさんもみなさん、楽しくて、すごく温かい現場でした! いつも追っかけ3人娘と一緒だったのですが、麻衣ちゃん役の池田沙恵美さんにはお姉ちゃんのように優しくしていただいたし、葵役の柳ゆり菜さんとは年が同じで、一度、ドラマ『フィッシャーマンズ・ブルース』でご一緒させていただいた縁もあり、いろんなお話ができて楽しかった。いつも明るくて元気でフレッシュ!という雰囲気でした」

小槙まこ
それでは、今後の目標や夢を教えてください。
「先の夢よりも、まずは目の前のお仕事。とにかく幅広いジャンルで、たくさんの作品に出て、どんな役にも挑戦したいです。特に今興味があるのは、映画。映画監督さんから映画の撮影について教えていただいている真っ最中なので、それが刺激になり、やってみたい気持ちでいっぱいです。目標にしている女優さんは、戸田恵梨香さんです。お芝居の実力はまだまだ伴っていないので、ワークショップや現場で学びながら、新しいことを一つ一つ吸収し、成長していきたい。等身大の女性はもちろん、例えば戸田さんが『SPEC』で演じた当麻紗綾のような変わり者や、ドロドロした感じの悪い役もやってみたい。私はいつも笑っているような印象を持たれるのですが、自分と近いイメージの役や限られたキャラクターばかりでなく、いろいろ演じられる女優さんになりたいです」
最後に、本日の初インタビューの感想を!
「もう、すっごく緊張してうまくお話できなかった気がします(笑)。またインタビューしていただけるように、そして次はもっとうまくしゃべれるように頑張ります!!」

インタビュー・終

撮影/宮坂浩見 取材・文/長島恭子

Profile

小槙まこ
こまき・まこ●1994年10月6日生まれ、大分県出身。ドリームプラス所属。2014年にドリームプラスの新人女優オーディション『The Door to the GLORY!』でグランプリを受賞し、翌年3月に舞台『最後のサムライ』で女優デビュー。

INFORMATION

青春探偵ハルヤ

ドラマ『青春探偵ハルヤ〜大人の悪を許さない!〜』
10月15日(木)スタート
毎週木曜 よる11:59〜 日本テレビ系

福田栄一氏による小説『青春探偵ハルヤ』(創元推理文庫)を原作にした、大学生が活躍する痛快な1話完結の探偵ドラマ。玉森演じる明晰な頭脳と人並み外れた度胸を併せ持つ大学生・浅木晴也がひょんな事から探偵まがいの仕事を引き受けることになり、大人の世界に巻き込まれながらも、ストーカー、詐欺、ドラッグなど、現代にはびこる難解な事件を仲間たちと解決していくというストーリー。小槙まこは、晴也を追っかける3人娘のひとり、小島桃子役で出演。

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