志尊淳 | インタビュー | Deview-デビュー

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インタビュー「志尊淳」

2019/04/11

「最終審査までは行くけど、結局受からないという日々が続いて。“ゼロ”から“1”にするまでは本当に大変だった」

志尊淳 撮影/mika 取材・文/根岸聖子

瀬戸康史、志尊淳、山田裕貴らが所属するワタナベエンターテインメントが、10〜22歳までの男性を対象とした『BOYSオーディション2019』を開催。『デビュー』では、2019年エランドール賞新人賞受賞をはじめ、映画『バンブルビー』日本語版吹き替え、7月スタートのドラマ『潤一』主演、今秋公開の映画『HiGH&LOW THE WORST』などの話題作への出演が続く志尊淳にインタビュー。今や映画やドラマなどで引っ張りだこの志尊だが、ミュージカル『テニスの王子様』でデビュー後、『『烈車戦隊トッキュウジャー』で主演を掴むまで、オーディションに落ち続けるという日々を経験。そんな悔しい経験を糧に、現在の活躍までに昇り詰めた役者人生を振り返ってもらいつつ、挑戦し続ける彼の原動力や、役者としての信念などを聞いた。

志尊淳

――これまで受けてきた中で、特に転機になったと言えるオーディションは?

「やっぱり『烈車戦隊トッキュウジャー』です。『トッキュウジャー』以前とそれ以降とでは、環境がガラリと変わりました。この作品以降、オファーというものをいただけるようになりましたし、それ以降に受けたオーディションではほぼ役をいただけるようになった。でも、このお仕事を始めるきっかけとなったミュージカル『テニスの王子様』(テニミュ)のオーディションに受かって役をいただいてから、次に『トッキュウジャー』が決まるまでの数年は、オーディションに落ちてばかりだったんです」

志尊淳

――今となっては意外に思える話ですが、かなり苦戦していた時期があったんですね。

「はい。当時は、何かオーディションがあると事務所の同世代がみんな一斉に受けに行っていたんです。僕らは仲間でもあり、ライバルでもあった。そして、どのオーディションでも、やはり受かるのはドラマとか映画などの出演実績のある子だったんです。当時の僕のキャリアは、映像作品に関してはほぼゼロで。そのゼロを1にするために、何度もオーディションを受けに行っていたけど、まったく受からない。最終審査までは行くけど、結局受からないという日々が続いて、“どうすればいいんだろう!?”と、ずっと悩んでいました。結局はオーディションで自分の良さを出しきれなかった自分自身の問題なので、まわりにも相談はできませんでした。そんな状況がしばらく続いた中で受けた『トッキュウジャー』のオーディションで、やっと、トッキュウ1号という役をいただけたんです」

――最初の“名刺代わり”となる役をつかむまでが大変だったと。

「ゼロから1にするまでは、本当に大変でした。何かしら実績があれば、選ぶほうも、“ああ、あのドラマに出ていた子ね”という安心材料にもなるというか、資料があるから認識もしてもらえる。最初に受けたテニミュでは幸運にも役がもらえましたが、それ以降は簡単ではなかったです」

志尊淳

――いくつオーディションを受けても落ちてしまう。そんな日々が続く中、モチベーションを保てない時期もありましたか?

「どうせオーディション行っても受からないし……という後ろ向きな気持ちで受けに行くこともありました。オーディションに“受かる”という感触もわからないんですよね、“このオーディションは上手くいった!”という成功体験がないので。そんな中、『トッキュウジャー』のときには、“あ、これはイケるかもしれない”という感触はあったんです。でも今までも、ちらっとそう感じても落ちてきたし、今回もダメなのかな〜と自信が持てなかったんです。ただ、オーディションに受からなかった間もテニミュの公演や、事務所の人たちとのイベントや作品など、お仕事自体はさせていただいていたので、そこはありがたかったです」

志尊淳

――今振り返ってみて、当時の自分について思うことは?

「オーディションというのは、基本的にその作品の役に合っているかどうかを見定めるものなんだと思うんです。この役者さんいいなと思っても、今回の作品には合わないから…と受からないこともある。当時を振り返ると、僕はキャリアがないことに加えて、自分を出し切れていなかったなと思います。自分をよく見せよう、気に入ってもらおうと意識しすぎて、作っていたところがありました。今思うと、きっとそれが良くなかったんだろうなと。オーディションを受けるときって、きっと誰しもそういう気持ちは芽生えると思うんです。でも、みんながみんな“良く見られたい、いい子でいよう”としていると思うので、飾らない自分を見せるほうが魅力的に感じられると思うんです。『トッキュウジャー』以降は、そういった場でも “自然体でいよう、それでダメなら仕方がない”くらいの気持ちで臨めるようになりました。実績ができたことと、自分を作ることがなくなったことで、役をもらえる機会が増えたんじゃないかなと思います」

志尊淳

――上手くいかないとしても、心を強く持つことも大事ですね。

「運やタイミングというのも大きいですし、落ちたとしても、求めている役のイメージとは違うだけで、自分がダメだということではないんです。それに、オーディションはある意味、平等でもあるんですよ。むしろ、まだあまり世間に知られていない役者を使いたいという監督さんもいますから。だからダメだったとしても、とにかくたくさん受けてみることが大事なんじゃないかなと思います。でも、ただ受けるだけではダメで、自分の中に確固とした意志や信念があるかということはとても大切だと思います。僕も審査員側でオーディションを見させていただいたことがあるんですが、見る側になると、一歩引いて見られるからいろいろと感じ取れるんですよね。すごく良いことを言っているけど、面接の模範回答みたいだな、とか(笑)。マニュアル通りじゃなくていいんです。緊張して、上手くできなかったり、つっかえたりしても、そこが初々しさや真面目さといった印象に繋がることもある。最低限の礼儀は抑えつつ、あとは自分のやりたいように自分を表現できればいいんじゃないかなと。それでダメだったら、自分の実力が足りなかったんだな、じゃあその足りなかった分、努力しようって思える。“次こそは…!”と、折れない心で何回でもチャンレジしていけば、いずれ結果もついてくるんじゃないかなと思います。そういう貪欲さも含めて、自分で考えて、自分で判断、決断して結果を受け止めて進んでいく強さが必要だと、僕はずっと思っています」

志尊淳

――オーディションで印象に残っていることはありますか?

「落ちたオーディションですごく印象に残っているのは、名前を言って挨拶をした途端、『それ、芸名? 芸名だったとしたら生意気そうだな』と言われて、そこから話を聞いてもらえなかったことがありました。名前を言っただけなのに!と理不尽に感じて、とにかく悔しかったし、だからこそ、絶対に諦めないぞ! いつか、向こうからオファーが来るぐらいになってやる!!という気持ちになりましたね」

――悔しさを燃料にして。

「わざと、そういうやり方でこちらがどう振る舞うかを見てみる、というやり方もあるとは思うんですけどね(笑)。それに、事務所に入ったら仕事がもらえる、というものではないんだということも実感しました。同世代の新人の俳優さんなんて山ほどいるから、オーディションで役がもらえるのは、ほんのひと握りなんですよね。事務所内でも、外でも、ライバルはたくさんいる。事務所内だけでも競争率がすごく高いし、マネージャーさんが持ってきてくれる仕事を待つだけでは、勝ち上がれない世界というか、事務所の中でも自分のアピールをしていかないといけない。どんどん自分から“こういう作品に出たい”とか、“こういう努力をしている”というアピールをしていかないと埋もれてしまう。オーディションの場以外でも、自分の魅力を見つけ出して、自分の熱意や努力をアピールすることも必要になってくる世界だなと思います」

志尊淳

――以前の取材で、ワタナベエンターテインメントには同世代の俳優がたくさんいて、仲間としての絆もある中、ライバルとして切磋琢磨して“負けたくない”という気持ちが原動力になったという話しをしていました。だからこそ、D-BOYSのみなさんは、自分の考えを話すこと、わかりやすく伝えることに長けているんですね。

「そこはみんな、教えてもらったのではなく、そういった環境の中で自然に身についたんだと思います」

――マネージャーさんとはどんな関係性ですか?

「僕とマネージャーさんは、2人合わせて“1”みたいな関係性です。『帝一の國』と『覆面系ノイズ』の間くらいに、今の方に変わったんです。それまではずっと別の班にいた方だったので、ドラマや映像のことはぜんぜん分からないという状態だったんですけど、“一緒に頑張りましょう!”とすごく熱心な方で。それと対等な関係を作ってくださっているので、意見の言い合いもするし、時には熱くなって喧嘩もする。自分のことのように考えてくださっているし、お互い尊敬している部分もわかるから、意見共有もすごくしています」

志尊淳

――これからオーディションをこれから受けようとしている人へ、アドバイスを送るとしたら?

「これからスタートしようとする方には、1回1回のオーディションや人との出会いを大事にして、そこで感じること、学べることを大切に、自分の意志で、自分で考えて、前に進んでいって欲しいなと思います。他人がどうこうするものではなく、自分が意志を持ってやってきた過程で認めてもらいながら、視野が広がったりチャンスは増えていったりするものだと思います。少しでも気になるなという方は是非チャレンジしてみてください。」

――志尊くんは、作品や役柄のバリエーション的に、ずっとチャレンジが続いている印象です。今まで演じた役の幅の広さについて、どのように感じていますか?

「ありがたいことに、これだけ違う色々な分野の役柄をいただけておりますが、年代的に多くなりそうな恋愛系の作品が、意外と少ないんですよね(笑)。『先輩と彼女』と『覆面系ノイズ』くらいじゃないかな。なぜか、インパクトのある役柄のほうが多いなと思います(笑)」

志尊淳

――新たな挑戦となった、映画『バンブルビー』の吹き替えはいかがでしたか?

「世界で公開されている作品に携われたことで、本当に光栄に思います。もともと『トランスフォーマー』シリーズは観ていたし、“僕もあの一員になりたい!”とは思ったけど、好きだからこそ自分がやってもいいのだろうか?という迷いはありました。でも、そこで止まっていたら、前に進めない。吹き替えをやったことがないからやらないという選択はなかったです。芝居の現場にせよ、どの現場にせよ、毎回環境も違うし、役への取り組み方や監督のアプローチの仕方や撮り方、すべてが変わるので、毎回勉強なんですよね。そのチームのレールに乗りながらも自分の色をどれだけ出せるかというのをやってきた中で、今回吹替は自分がやってきた分野ではないし初挑戦ではあるけど、これまでやってきたことで活かせる部分もあるなと思って、とにかく自分が今やれることを全力でやろう!と思って臨みました」

――シリーズのファンでもある志尊くんが思う、本作の見どころは?

「『バンブルビー』は、『トランスフォーマー』シリーズが様変わりする作品だと思っていて、すごくドラマ性があって、本当に素晴らしい作品です。これまでの『トランスフォーマー』シリーズを観ていない方にも、ぜひ観ていただきたい。ここから入っても絶対に楽しめますし、いろんな人に好きになってもらえる要素が詰まった作品なので、ぜひ劇場でご覧ください!!」

ドラマや映画等で大活躍中の志尊淳が、オーディション応募者にエール!!

PROFILE

志尊淳(しそん・じゅん)●1995年3月5日生まれ、東京都出身。2011年にミュージカル『テニスの王子様』2ndシーズン 氷帝・向日岳人役でデビューし、『烈車戦隊トッキュウジャー』主演・ライト/トッキュウ1号役で注目を集める。近年の主な出演作は、ドラマ/『きみはペット』主演(CX)、『植木等とのぼせもん』(NHK)、ドラマ10『女子的生活』主演(NHK)、『トドメの接吻』(NTV)、『ドルメンX』(NTV)主演、連続テレビ小説『半分、青い。』、映画/『帝一の國』、『覆面系ノイズ』、『探偵はBARにいる』、『走れ!T校バスケット部』主演、『フォルトゥナの瞳』、『バンブルビー』日本語吹替版声優など。今後、日本作品初、カンヌ国際シリーズ コンペティション部門正式出品が決定した、ドラマ『潤一』(7月よりKTVにて放送予定)の主演が控えるほか、映画『HiGH&LOW THE WORST』(10月4日公開)などが控える。

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Information

ワタナベエンターテインメントBOYSオーディション2019

BOYSオーディション

幅広いジャンルで活躍するスターが所属している「ワタナベエンターテインメント」が、今春、10〜22歳までの男性限定(自薦他薦は問わず)で、俳優・モデル・歌手・声優などを目指す次世代スターを発掘するオーディションを開催。

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志尊淳

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