真野恵里菜 | インタビュー | Deview-デビュー

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インタビュー「真野恵里菜」

2017/02/08

「この作品を通して、もし大学に行っていたら、こんな感じだったのかな〜と遅い青春を楽しみました!(笑)」

真野恵里菜

撮影/草刈雅之 取材・文/宮平なつき

現在公開中のmiwa×坂口健太郎W主演による映画『君と100回目の恋』で、miwaが演じる葵海の親友・里奈役で出演している真野恵里菜。2013年にハロー!プロジェクト(以下、ハロプロ)を卒業して以降、連続テレビ小説『とと姉ちゃん』(NHK)や『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS)など、女優として着実にステップアップしている彼女に直撃インタビュー。『Deview』読者の先輩でもある彼女が思う、女優・芝居の魅力とは!?
真野恵里菜
――真野さんが出演している、映画『君と100回目の恋』がついに公開されましたね。
「まさに“青春”という感じで、とてもキラキラとした作品です。こういう映画って、私は今まであまり携われてなかったので、どこかで“いつかキラキラしていて、でも甘酸っぱいような青春の作品に出たいな”という気持ちがあったんです。この5人の中の1人でいられたことが、本当に嬉しかったです。みんな同世代だったので、撮影中は本当に楽しくて。ふざけるときはふざけるし、決めるところは決めるし。マイペースな5人がそろったからこそ、そのパズルのピースが合わさる感じが心地良かったです。私は高校卒業後、仕事一本にして、大学生を経験していないんです。だから、この作品を通して“もし大学に行っていたら、こんな感じだったのかな〜”って、遅い青春を楽しみました!(笑)」
――主人公・葵海の親友でもある相良里奈を演じるにあたって、役作りでこだわった点はありますか?
「役作りに関して、今回は特に何もしてないんです。葵海(miwa)がいての里奈ですし、バンドメンバー4人を支える役だったので、最初に“里奈はこういう子”と決めつけてしまったら、みんなと波長が合わなくなるだろうなと思ったので。だから、あえて役作りはせずに、現場に入ってから、監督やみんなと話しをしながら、里奈になっていきました。みんなのおかげで里奈が出来上がったと思います」
真野恵里菜
――里奈と真野さん自身、似ている部分はありましたか?
「葵海に対していろいろ言うところは、自分と結構似てるなと思いました。『好きなら、好きって言っちゃえばいいじゃん!』って。でも、自分のことを友達から言われると言えない……みたいなところも似ていますね(笑)。里奈はたぶん、葵海への言葉は自分にも言い聞かせていると思うんです。“自分もそうしなきゃ”って。それが私自身にも通じるものがあるので、すごく気持ちがわかるんですよね。そういう意味では、等身大の役を演じられました」
――今回は、miwaさんや坂口健太郎さんをはじめ、同世代キャストとの撮影でしたが、5人での思い出のシーンを教えてください!
「海でのビーチバレーをしているシーンは、細かい動きの指示がなかったので、ほぼその場のノリでのアドリブでした。みんなテンションが上がって、はしゃいでいる感じとか、そのままの雰囲気が映像に映っていると思います」
真野恵里菜
――里奈以外の4人がバンドを組んでいたけれど、真野ちゃん自身、音楽やライブ経験者としては、それを見ていてやりたいなって思ったりしませんでしたか?
「すごくやりたかったです!(笑)。男子3人は、楽器の経験がないところからのスタートだったんですが、初めてバンド演奏の練習を見たときに、“すごい!”って思いました。みんな、他のお仕事をしていて忙しいスケジュールの中で、必死に練習したんだな〜って。だから、私ももし、楽器ができる役が来たときは、頑張って練習しなきゃとプレッシャーも感じましたし、いろんな経験ができる役者っておもしろいなって改めて感じることができました」
――バンドやるなら、どのパートをやりたいですか?
「ボーカル以外で!(笑)。ボーカルは、秋に公開になる映画『覆面ノイズ』違う作品でやらせていただいているし、ピアノも経験があるので、できれば違う楽器にチャレンジしたいです。もちろん、ピアノが弾ける役でも嬉しいですけど。チャレンジ意欲が強いので、“何でもかかってこい!”って感じです」
真野恵里菜
――劇中バンド「The STROBOSCORP(ストロボスコープ)」の楽曲をはじめ、映画の中で流れる音楽もとても印象的な作品ですよね。
「The STROBOSCORPの『アイオクリ』は本当にいい曲で大好きです! miwaちゃんがこの作品のために、時間をかけて作詞した曲ですし、この曲が添えられることで、この作品の色がより鮮やかになったと思っています。私自身も、この曲を聞くと、撮影期間のことを思い出しますね。音楽ってステキだなって。音楽がないと映画も成立しないと思いますし、曲でそのシーンの状況を作ってくれるので、すごく大事だとも感じさせられました」
真野恵里菜
――2013年にハロプロ卒業してから4年……。最近では、連続テレビ小説『とと姉ちゃん』、『逃げるは恥だが役に立つ』など話題作に出演していますね。女優としてのキャリアを積んでいる真野さんが、今思う、お芝居の魅力・楽しさを教えてください。
「卒業してまだ4年かと思いますし、もう4年かとも思いますね。もしかしたら女優としての歩みは遅かったかもしれないですけど、自分としては、一歩一歩、歩いてきたなと思います。卒業する頃は、何もビジョンが見えてなくて、ただ“役者をやりたい”という一心だったので、いざ飛び出したものの、どうしたらいいかわからなかったんです。スケジュールが2〜3週間空くことがあっても、自分では何もすることができなくてもどかしい時期もありました。でも、その期間があったからこそ、役に選んでもらえた時にちゃんと返せる自分にならなきゃと冷静に物事を考えられるようにはなりました」
――自分ではどうにもできない、もどかしい期間の中でも得るものがあったと。
「作品を観る、本を読むということはもちろんやっていましたし、家にいることが好きだったんですけど、人とよく会うようになって、かなりアクティブになりました! ここ2〜3年で、親友と呼べる子ができましたし、その子とドライブに行ったりもして。街に出るといろんな人がいて、それをみて、観察して、役作りのヒントにもできるので楽しいって気づいたんです。女優業は、自分の知らない自分に役によって出会えることが楽しいです。泣いている顔や怒っている顔とか、こうやって見えるんだって気づくし、こんな自分もいるんだと発見なる。新しい自分を見つけることが今は楽しいです」
真野恵里菜
――いろんな作品を経験されていく中で、特にターニングポイントになったと思う作品は?
「背中を押されたのは、『とと姉ちゃん』が大きかったです。ずっと連続テレビ小説のヒロインオーディションを何度も受けていたので、ヒロインでなくても役をいただけたことは本当に幸せなことでした。世間の反応もすごくて、いまだに街中で『早乙女さんですか?』と声をかけられます。“逃げ恥(逃げるは恥だが役に立つ)”のやっさん(田中安恵)も、反応は多かったですね。何がきっかけになるかわからないので、だからこそ、どんな作品でも、これからも一つ一つ大事にしていきたいです」
――最後に、『Deview』読者の先輩でもある真野さんから、夢を叶えるための秘訣を教えてください!
「私自身、デビュー当時は、歌も、ダンスも得意ではなかったので、“私なんて……”とネガティブに思うことが多かったんですけど、ちゃんと頑張っていれば見てくれる人がいるので、コツコツと諦めずに努力を続ければ、自分の行きたかったところに辿り着くのかなと思います。私はお仕事を始めて10年になりますけど、“もうやめようかな”って何回も諦めようと思いました(笑)。でも、“音楽が好きだから”“お芝居が好きだから”という“好き”という気持ちを持ち続けて、頑張ってこられたので、今続けられているんだと思います。やっぱり好きなことは継続する力になるので、その気持ちを忘れないでください!」
Profile
真野恵里菜(まの・えりな)●1991年4月11日生まれ、神奈川県出身。ジャスト プロ所属。2013年2月にハロー!プロジェクトを卒業し、その後、女優として活動中。近年の主な出演作に、映画/『THE NEXT GENERATION -パトレイバー-』シリーズ(主演)、『orange』、『闇金ウシジマくん ザ・ファイナル』、舞台『悼む人』、ミュージカル『グランドホテル』、ドラマ/『とと姉ちゃん』、『逃げるは恥だが役に立つ』など。11月25日公開の映画『覆面系ノイズ』に出演。4月から放送予定のNHKBSプレミアムのドラマ『この世にたやすい仕事はない』で主演務めることが決定。
映画『君と100回目の恋』(公開中)
君と100回目の恋
君と100回目の恋
君と100回目の恋
(C)2017「君と100回目の恋」製作委員会
miwaと坂口健太郎のW主演で贈る、彼女の運命を変えるため100回人生を捧げようとした彼と、彼の1回の未来を守るため自分の運命を決めた彼女の時をかけめぐる純愛映画。
≪story≫
夢もバンド活動も恋も、何事にも一生懸命な女子大生・葵海(miwa)と、ギターも勉強もトップクラスで、常に羨望のまなざしを向けられてきた男子学生・陸(坂口)は、同じ大学に通う幼馴染であり、ともに、バンド「The STROBOSCORP(ストロボスコープ)」のメンバー。一緒にバンドを組んでいる同級生の直哉と鉄太、そしてバンドをサポートする葵海の親友・里奈とともに、充実した学生生活を送っていた。
そして7月31日の誕生日当日、葵海はライブの帰り道、事故に遭ってしまう。しかし、気がつくと葵海は大学の教室にいた。日付は事故から1週間前の、7月24日。動揺する葵海に、陸は告げる。自分が葵海の運命を変えるために、時を巻き戻したのだと。想いが通じ合った二人は幸せな日々を送るが、葵海の運命を変えるタイムリープには、陸の重大な秘密が隠されていた――。

公式サイト: http://kimi100.com/

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