広末涼子 | インタビュー | Deview-デビュー

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インタビュー「広末涼子」

2022/04/26

「なりたい自分ややりたいことに対する好奇心や欲求は人一倍強い子でした」

広末涼子

――ただ強く願うだけじゃなく、夢を叶えるまでの道筋も逆算して考えてますよね。

「今みたいになんでもスマホで調べられる時代ではなかったからこそ、情報収集は無意識のうちにしてきたと思うんです。なりたい自分ややりたいことに対する好奇心や欲求は人一倍強い子でした。しかも、私、1歳の時に川崎病という大きな心臓の病気をして、長距離を走っちゃいけないって言われてたんですよね。だから本当なら、私はそんなにスポーツをしちゃいけなかったんじゃないかな(笑)。でも両親は恐れずに、やりたいことに飛び込ませてくれて。うちの長男も小児喘息だったんですけど、小さい子に“走るな”と言っても無理なんですよね。自分も育児を経験して気づいたんですが、好きなことを“危ない”とか、“ダメだ”とか言わずに、チャレンジさせてくれた親の影響も大きかったんだと思います」

――言葉の端端から、家族や友達、恩師に対する愛も感じました。

「本当に感謝しかないですね。私は自分のペースで突き進んじゃうタイプだったので、たくさんの失敗もしていて(笑)。自分では正義感だと思っていることでも、相手からすると屈辱的だったり、プライドを傷つけられたりすると思うこともあったかもしれません。そういうことも含め、何が正解だったのかはわからないけれど、自分が感じていることに疑いを持たない子供時代でした。大人になってからは気をつけないとと自覚しているんですけど(笑)、そんな自分を受け入れてくれる人がそばにいてくれた。そういう人たちに支えられているからこそ、自分は仕事も家庭も両立できているのだと思うので、本当にありがたいですね」

広末涼子

――幼少期から素晴らしい人たちに囲まれている中で、哲学書とはいつ出会ったんですか。

「高校〜大学の自分探しの時期ですね。常に台本を3〜4冊持ち歩いてて……」

――読まないといけない台本がある上で、哲学書も読んでたんですよね。

「そうなんですよ。台本と同時に、常に原作本や資料になる本も読んでいたんですけれど、映画にしろ、ドラマにしろ、ストーリーがあって、気持ちが揺れ動いて、セリフに感情移入して、怒ったり、凹んだり、泣いたりする。必ず喜怒哀楽がついてくるものばかりだったので、冷静に読める文章が自分と向き合える時間になったのかなとも思います。もちろんその時は、そう分析して読んでいたわけではないんですけど、自分の気持ちを乗せなくても読めて、頭の整理ができるのが哲学書だった。その頃は自分の知識量やボキャブラリーの少なさに不安を感じていたし、仕事柄アウトプットすることが多かったので、インプットしなきゃという欲求も強かったんです。自分が言葉にできない気持ちや表現を、哲学書や心理学の本が形にしてくれるという思いで読んでましたね」

広末涼子

――仕事に関わるものとは別のインプットも必要だったんですね。

「はい。それが自分にとってのクールダウンになったんじゃないかなと思います。最初は、多分『ソフィーの世界』かな。完全なる哲学書じゃなく、物語から入れたことが大きかったかもしれないです」

――女優の仕事について「他者があるゆえに、私は存在する」という部分や「俯瞰する自分」についても書かれていた部分が興味深かったです。

「10代や20代の頃と違って、30代〜40代になると役の幅が広がったり、役者としてたくさんの経験をさせてもらうようになりました。それと同時にだんだん芝居という枠だけではなく、人としての生き方も求められる年齢や立場になってきたと、インタビューや取材を受ける中で感じるようになりました。女性としてどうあるべきか。どんな人なのか。それがプライベートに介入するという意味ではなく、芝居を通したメッセージだけではないものを求められている気がしたんです。そのタイミングで執筆のお話をいただいて。コロナ禍で、みなさん不自由を感じながら、お仕事や育児をがんばってらっしゃっているので、少しでも誰かの元気に繋がればいいなっていう気持ちがありました。」

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哲学者が残した言葉や尊敬する女性たちの言葉を広末自らがセレクトし、約2年間をかけて自身の思いを綴った書き下ろしエッセイ。これまでの人生で起こった出来事や日常でのシーンを交えながら、その言葉になぜ惹かれたのか、人生にどう役立つと考えたかなど、語りかけてくるような活き活きとした筆致で描かれている。芸能界デビュー前に女優を夢見ていた時代、デビューを果たした後の超多忙な時期の舞台裏、そして「女優の仕事」についての哲学的な考察など、デビューのユーザーにも響く言葉の数々が詰まった一冊となっている。さらに自身で撮影した日常の写真や、執筆風景などの写真もカラー16ページで掲載されている。

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フラーム× デビューコラボオーディション2022

フラーム×デビュー

広末涼子、戸田恵梨香、有村架純など、ドラマや映画などで主役を張る人気女優が多数在籍。タレント本人とのコミュニケーションを重視して活動の方向性を探る方針。求めるのは芯がしっかりして、明るく前向きな女性。新人には各個人に合わせた、ボイストレーニングなどのレッスンの他、ドラマ、CMなどいろいろな現場を経験させ、肌で仕事を覚えさせていく。

過去には、広末涼子(第1回クレアラシル「ぴかぴかフェイスコンテスト」)、有村架純(デビュー『冬の特別オーディション』)、山口まゆ(デビュー誌上オーディション『Push!』)などが、『デビュー』掲載のオーディションをきっかけに、芸能界デビューのチャンスを掴んだ。

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