鈴木勝吾 | インタビュー | Deview-デビュー

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インタビュー「鈴木勝吾」

2019/04/26

「30歳を迎えた今、3つ目の転機を迎えようとしているのかなと」

鈴木勝吾

――自分の目標や欲望などを失うと同時に、生きる意味を見失ってしまったと……。

「でも、自分が生きているだけで誰かの“want”になっていることもあるということを知ると、また生きる意味が変わってくるんですよね。自分の目標や願望を失ったとしても、自分が生きていることによって親や大切な人たちとか、どれだけ自分のことを思ってくれているのかということを考えると、その人たちを不幸にしたくない、幸せにしたいという“want”が生まれて生きる意味も見えてくる。僕が悩んでいたときも、応援してくださっているファンの方々に対して、ここで投げ出すのも無責任だなと思ったし、親に対しても、もし僕が死んだらどうなるかということとかをすごく想像して、自分を思ってくれている大切な人たちへの思いで生きようと思えた。その中で演劇と再会して、演劇に救ってもらったんです」

――ファンの方をはじめ、家族や仲間たちの存在が、立ち直る原動力になっていったんですね。

「それは自分の中でとても大きいです。ファンの方や自分の大切な人たちへの想いから、“もう1回頑張ってみよう”という立ち上がるきっかけをもらいました。そんな中で、自分の中にあるものを振り絞って演劇と向き合ったら“自分の生きる場所はここだ!”って思えたんです。今回の作品の中でも、心がボロボロになった青山が、両親に会うために実家に帰省する描写もありますが、その場面は映画で印象に残っているシーンの一つでもあって。あの家族愛というか、無償の愛というものに救われる人がどれだけいるんだろうなって思ったし、青山が立ち上がるきっかけにもなったシーンでもあったので、すごく好きな場面なんです」

鈴木勝吾

――俳優デビューから10年、そういった挫折を含めて、いろんな転機があったと思いますが、役者人生の中で最初の転機というと?

「やっぱり最初の転機は『侍戦隊シンケンジャー』です。単純に俳優デビューをした作品ということもそうなんですが、シンケンジャーのオーディションに合格するまでは、当時はまだ学生だったので、勉強やってアルバイトもして、空いた時間には友達と遊んで、週末はオーディションに行って……という感じで、それこそ自分の“want”がいっぱいあって。そんな状態の生活が続いていたときに、母親から『今のあんたを見ていると、何を本当にしたいのかが分からない』って言われたんです。僕はその母親の言葉を『オーディションや芸能の仕事が自分の中で一番の“want”なのであれば、それに対して全てを整えて臨まないとダメだ』という風に解釈をして。週4で入れていたアルバイトを週3、2回に減らしたり、友達の誘いも3回あったら1回しか行かないとか、“全部”とまではやってないけど、オーディションの日までに尽力して頑張らなきゃダメだ!と、心を入れ替えたんです。何か目標を達成するには、自分の一番の優先事項を作って、それのために行動を起こして、それ以外は自分のすべき行動の優先順位を考えないといけないんだなと思ったことも革命だったし、実際にそういう風に心がけて行動し始めたことで、『シンケンジャー』のオーディションに合格するという結果にも繋がったんですよね」

鈴木勝吾

――お母様の言葉によって行動を改め、人生を大きく変えるチャンスを掴んだんですね。

「普段は言っていることがわからないくらい、天然な感じなので、母親にあんな格言をもらえるとは思ってもいませんでした(笑)。でも、たまにパッと直感的に言ったことが的を射ていることもあって。父親も昔、母親に対して『天然だけどたまに言うことが的を射ているんだよ』って同じことを言っていたことがあって、それを思い出してハッとしました。“いま自分が一番何をしたいのか”、それが他の人にも伝わるくらいに自分の行動を見直さないといけない。それは周りに対して“自分、頑張ってます!!”というアピールではなくて、自分が本当にしたいことや目標に対して、自分が出来得る最大限のことを努力して頑張らないと夢なんて掴めないということを母から学びました」

鈴木勝吾

――『侍戦隊シンケンジャー』でデビューを果たし、その後もドラマや映画など、様々な作品に出演。次に転機になったことは?

「先ほども話しましたが、24歳くらいのときに仕事をやっている意味や生きている意味がわからなくなってしまった時期があって。そこも自分にとってはすごく大きな転機だったなと思います。ファンの方や家族はもちろんですが、友達やココア男。のメンバーの存在もすごく大きかった。あのとき、ココア男。が解散して1年くらい経った頃で、みんなで飲んだりしたときに、めちゃくちゃ当たり散らした記憶があって。でもメンバーのみんなは、そんな僕を嫌うでもなく笑って流してくれていたんですよね。今では笑い話ですけど、みんなから『あのときの勝吾は本当にヤバかった』って言われるし、ミュージカル『薄桜鬼』で出会った(松田)凌にも同じことを言われて。母親にも『あの時は目が死んでいた』って言われたから、自分が想像していた以上にヤバかったんだなって改めて思いました。『あのときヤバかったよ』って言ってくれる人たちって、当然、その一番ヤバイときにもずっと傍にいてくれていた人たちなわけで、そういう風なことを言ってくれる友達や家族の存在の大きさというものに改めて気づいて、“止まっていてはダメだ!”と奮起することができた。ちょうどそのときに、ミュージカル『薄桜鬼』〜土方歳三 篇〜があって。もう1回演劇と本気で向き合おうと思って、これまでの自分がやってきた以上のことをやろうと頑張った結果、見える景色が変わって、自分はここにいていいんだなって思えたんです。その経験は僕の役者人生において、とても大きかったなと感じています」

――そして、俳優デビューから10周年、そして30歳という今年も本作を含め、転機となる1年になりそうですよね。

「そうですね。30歳を迎えた今、3つ目の転機を迎えようとしているのかなと思っています。30歳を超えると、ある程度自分がどこを選んで歩いていくのかとか、こっちに任される部分が多くなっていくのかなと。仕事をする人もだんだんと年下の方が増えてきているし、お世話になってきた共演者の方やスタッフさんはもちろん、まったく新たな出会いもある。これから仕事に対しての責任感がより増していくし、自分次第になってくるところがより多くなっていくと思うので、そういうところをさらに大切に丁寧にやっていかなきゃなと思っています」

鈴木勝吾

――30歳からのさらなる活躍が楽しみです。では最後に、デビュー読者の先輩でもある鈴木さんから、芸能界デビューを夢見る読者に向けてメッセージをお願いします。

「今回お話しさせていただきましたけど、僕自身が経験して実感したことでもあるんですが、何か自分の夢や目標を叶えるためには、まずは自分が今一番何をしたいのか?ということを明確にすることが大切だと思います。その上で、一番したいことのためには何をすればいいのかというのを一つずつ決める。そうしたら自分が今日何をしなきゃいけないかというのが見えてくると思います。オーディションになかなか受からないときって、落ち込んだり焦ったりすると思うんですが、そういう一つ一つの努力の積み重ねがとても大事で、その努力の結果とタイミングがばっちり合ったときに結果が出るんじゃないかなと。“オーディションに合格する”という一番の目的があるのであれば、合格を勝ち取るために自分が出来得る限りの準備をしないといけない。友達と遊ぶことも少なくしないといけないし、アルバイトも減らさないといけないからお小遣いも減る……。でも、それらは全部将来の自分のための投資だと思って、後悔しないために頑張る決意と覚悟が大切なんだと思います。それを1日でも早く取り組めた人がチャンスを掴むんじゃないかなと。このインタビューを読んでくださった読者の方が、1日でも早く夢に向かっての準備を始められるきっかけになったら嬉しいなと思います」

PROFILE

鈴木勝吾(すずき・しょうご)●1989年2月4日生まれ、神奈川県出身。ヒラタオフィス所属。2009年『侍戦隊シンケンジャー』のシンケングリーン/谷千明役で俳優デビューを果たして以降、ドラマ・映画・舞台等で活躍。近年の主な出演作は、ミュージカル『薄桜鬼』シリーズ、舞台『東京喰種 トーキョーグール』、エン*ゲキ#02『スター☆ピープルズ』、舞台『ジョーカー・ゲーム』、エン*ゲキ#03『ザ・池田屋!』、少年社中×東映『モマの火星探検記』『ピカレスク◆セブン』、舞台『LADY OUT LAW!』、少年社中第36回公演『トゥーランドット〜廃墟に眠る少年の夢〜』、DisGOONie『PHANTOM WORDS』など。今後、ミュージカル『憂国のモリアーティ』W主演(5月10〜19日/天王洲銀河劇場ほか)、エン*ゲキ#04『絶唱サロメ』(10月5〜13日/紀伊國屋ホールほか)が控える。

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Information

舞台『ちょっと今から仕事やめてくる』
2019年6月13日(木)〜6月23日(日)CBGKシブゲキ!!

原作:北川恵海「ちょっと今から仕事やめてくる」(メディアワークス/KADOKAWA刊)
演出:深作健太
脚本:田村孝裕

出演:飯島寛騎 鈴木勝吾 中島早貴 葉山昴 / 田中健

『ちょっと今から仕事やめてくる』

≪story≫
青山隆(飯島寛騎)は、ブラック企業で働く若手社員。学生時代、同級生の岩井(葉山昴)と一緒に語り合った理想の社会人生活とは程遠く、仕事のノルマの厳しさや部長の尾高(田中健)から叱責される毎日だった。そんな青山にとって営業成績が常に優秀な五十嵐(中島早貴)は唯一尊敬する先輩であった。
ある日、青山は疲労のあまり駅のホームで意識を失い、危く電車にはねられそうになってしまう。そんな青山を救ったのは、幼馴染みのヤマモト(鈴木勝吾)と名乗る男。だが、青山には彼の記憶がまったく無かった。大阪弁でいつでも爽やかな笑顔をみせる謎の男、ヤマモトと出会ってからというもの、青山は本来の明るさを取り戻し、大きな成果を上げるチャンスもめぐってきた。
そんなある日、青山がヤマモトについて調べると、出てきたのは三年前に激務で鬱になり、自殺した男のニュースであった。ニュースに出ていた男はまさしくヤマモトだった。ではあのヤマモトと名乗る男は一体誰なのか?

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