俳優スペシャルトーク【前原滉】 | インタビュー | Deview-デビュー

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インタビュー「俳優スペシャルトーク【前原滉】」

2023/01/04

「ここはみんなが平等に費用を払って平等に時間を使える場所だから、どんな実験をしてもいいんです」

前原滉TSALでの前原滉スペシャルトークの模様

──あのとき舞台を観なかったら?

前原滉「たぶん俳優なんて発想はなかったかもしれないです。サッカーをやらなかったことってけっこう長く引きずってたんですよ。中学の同級生から20代前半くらいまで『続けてたらよかったのに』とか言われてたこともあって。でもそうじゃなくて、こっちの道を選択してよかったんだというふうに覆したかった。それが俳優を目指す上でのエネルギーになってたところは確実にありました」

──TSALには4年間通って、その後トライストーン・エンタテインメントに所属になったけど、初期はあまり目立たない受講生だったよね。

前原滉「箸にも棒にも引っかからない、完全に窓際族でしたね。今でも覚えてるのが、受講生が代わる代わる役を演じる『アトリエ発表』という授業。上手い人はセリフが増えて、下手な人はどんどん出番が少なくなっていくんですけど、同じことって実際のドラマや映画の現場でも起きるんですよ。現場ではもっと冷たい空気になることもあるし、受講生のみなさんも『レッスンで経験しておいてよかった』と後々実感すると思います。ともかく僕は当然のように窓際に追いやられてるほうでした」

──そんな前原くんが「面白い受講生がいる」とがぜん注目される転機となったのが、TSALで今なお語り草になっているヒッチハイク。

前原滉「TSALとバイトに休みをもらって、2週間かけて鹿児島まで行こうとしたんです。困難を乗り越えれば人間的に成長できるんじゃないかと。ところが1日半で目的地に着いちゃった(笑)。困難も何もなく。ただヒッチハイクしてるといろんな人生に触れるんですよね。『誰にも話したことないんだけど』とけっこう重い打ち明け話をしてくれる人もいて、この人たちの人生を自分が抱えることなんてとてもできないと思った。そしたらうまく芝居をやろうとしてる自分が、急にちっぽけに見えてきたんです」

前原滉TSALでの前原滉スペシャルトークの模様

──取り繕ってるように感じた?

前原滉「それまでの僕は失敗して笑われるのがすごく怖かったんです。それも無駄な自意識ですけど、周りから『あいつは芝居がうまい』とか思われたかった。だけど大して力もないのにそんなの無理じゃないですか。だったら何か突拍子もないことをやって笑ってもらったほうが、観てるほうも楽しいよなって劇的に意識が変わったんです」

──その頃からレッスンでもだいぶ面白いことをやるようになった記憶がありますね。

前原滉「でもそのほとんどが失敗でしたよ。青年という設定なのに勝手におじいちゃんに変えて、腹巻を巻いてヨボヨボな芝居して講師からも『何やってるんだ』とか呆れられたり。だけどもらった台本をただ覚えて演じることって、けっこう行き詰まるんです。レッスンを始めたばかりはそれも楽しいけど、いつしかルーティーンになってしまう。それよりも考える時間が楽しいんですよね。青年をおじいさんに変えて、どうにかこの芝居を成立させられないだろうかとか」

前原滉前原滉とTSAL受講生

──仕事になったら、それはできないよね。

前原滉「もちろんそんな勝手は許されないし、そんなやつ大迷惑ですよね。でもここはみんなが平等に費用を払って平等に時間を使える場所だから、どんな実験をしてもいいんです。失敗しても誰の迷惑にもならないし、なんなら『これをやったら失敗なんだ』というみんなの学びにもなる──くらいに思ってました。恥をかいても別に生活には何の支障もないってわかったので」

──当時の前原くんの数々の失敗は、TSAL全体を活気づけてましたよ。

前原滉「それは自分ではわからないけど、純粋にレッスンに通うのがもっと楽しくなりましたね。それは講師やスタッフに少しずつ評価してもらえるようになったのも大きかったです。それまで窓際だっただけに、掌を返してきたぞって(笑)。でも、それも現場と似てるんですよ。現場でもいい芝居をしてる俳優には監督やプロデューサーもどんどん声をかけてきますし、その辺のリアルなシビアさもここでは経験できるんじゃないかと思いますね」

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Information

トライストーン・アクティングラボ
2023春(5月スタート)レッスン生募集

小栗旬や田中圭、綾野剛、木村文乃、坂口健太郎、間宮祥太朗、赤楚衛二といった、人気・実力を兼ね備えた俳優が所属する芸能プロダクション、トライストーン・エンタテイメント直営の俳優養成/演技研究所。演技の未経験者から、演技術の向上を目指すプロの俳優まで、幅広く門戸を開いている。講師陣は多数の俳優を指導してきたエキスパートぞろい。また、映画や舞台の製作者、監督、演出家、俳優などによる特別講義も実施している。映画『クローズZERO』シリーズや『ルパン三世』そして『新宿スワン』といった大型映画を自社製作しているのもトライストーン・エンタテイメントの特色。TSAL生にもこれらの作品への出演の機会を提供している。もちろん、外部の映画、ドラマ、舞台のオーディションへも積極的に送り込んでおり、TSAL在籍中から俳優として現場に入る人は多い。レッスンで有望と認められたり、人一倍の努力が評価された場合には、トライストーン・エンタテイメント所属に向けて推薦が受けられる。若手バイプレーヤーの前原滉も演技未経験でTSAL入所〜レッスンを経てトライストーン・エンタテイメントに所属をした一人である。

トライストーン・アクティング・ラボの詳細は下記まで
TEL:03-5433-2195
WEB: http://www.tristone.co.jp/tsal/

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