阿久津愼太郎&井上正大 | インタビュー | Deview-デビュー

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インタビュー「阿久津愼太郎&井上正大」

2012/08/03

「初対面の時から、すごい近い距離感で演っていて めっちゃいい匂でした」(阿久津)

阿久津愼太郎&井上正大
7月28日スタートのドラマインソムニア『青空の卵』でW主演を務める、阿久津愼太郎くん&井上正大くん。ひきこもり探偵&コンピュータープログラマー・鳥井と、その親友であり唯一の理解者・坂木の2人が、周囲で起る様々な事件の謎を解き、成長していく癒し系ミステリー。今作で、初共演を果たした2人に、お互いの印象やドラマの見どころなど、たっぷり語ってもらいました♪



阿久津愼太郎&井上正大

(右)阿久津愼太郎、(左)井上正大

Q 『青空の卵』でのお2人の役どころとしては、ものすごく心が近い感じですよね。

阿久津 「うまいこと言いますね」

井上 「いい繋ぎしてますね」

Q この物語って友情の物語ではあるけど、心がものすごく近いし、お互いの存在が不可欠のものという関係性だし。その近さや親しさの演技をどう構築していったんでしょう?

阿久津 「初対面のときから台本の読み合わせがあって。難しくなるであろうっていうシーンをいくつか演じたんですよ。だから初対面の時から距離が近くて。匂いとかもわかるくらいの近さでやっていたんですけど……。めっちゃいい匂いでした」

阿久津愼太郎

鳥井真一役・阿久津愼太郎

井上 「あはは(笑)。いい匂いかどうかは自分ではわからないんですけどね。僕の場合も同じで。僕が阿久津くんにヘッドロックをする、みたいな演出があって」

阿久津 「初対面なのにね」

井上 「そう。初対面だし、スタジオとかセットの中でもないわけだし、イスとテーブルしかない部屋で、台本を持ちながら演技をしなきゃいけない。もちろん周りのスタッフさんも初めての方ばかりですし。結構な逆境だったので、逆にこれは“仲良くなるの、ならないの”とかっていうことは最初には考えなくていいなって思って。そうやって演技をしていたら、自然と仲良くなれていましたね」

阿久津 「阿久津はその辺は全然イケる人なんですけど、相手がどう出てくるかわからなかったから、イキすぎても嫌なのかなと思いながらでしたね。ただ、(相手との)距離感は難しかったです」

Q 登場人物が少ない上に、それぞれの関係性が近い。人数が少ない芝居だからこそ難しかったことってある?

井上正大

坂木 司役・井上正大

井上 「撮影的に大変だったのは、逆に人数が多い時の方が大変でした。……というのも、阿久津くんとのコミュニケーションがすごくとれていたせいか、2人のシーンっていうのがあまり違和感がなくて。普段撮影をしていても、すごくテンションをアゲる仲の良さじゃなくて。結構、しっとりしているけど仲がいいなって。でも本当に仲がいい友だちって、一緒にいる時って、普段はそんなにテンション高くならないですよね。しゃべらずに無言が続いても平気な空気感があったり、アガるときはアガるみたいな。結構、お互いに自分のテンションに対しては自分勝手だと思うんですよね」

Q 2人の芝居が出来ているからこそ、ほかの要素が入ってくることで空気が変わる?

井上 「そうなんです。2人の撮影はなんかラクで。コミュニケーションが取れてるからこそ。他の人がそこに入ってくると雰囲気が変わるんですよ」

阿久津 「そう! 阿久津もそれを言おうとした! なんかもう全然違う風が入って来て。そこからまた新たに見えてくる関係性もあったけど、それが逆にやりにくい時もあったり……」

井上 「でも『青空の卵』がそういう作品なんじゃないかなって撮影をしていて思ったんですよ。物語の中でも“2人の関係の中に新しい風が入ってくる”という」

Q 確かにそれによって阿久津くん演じる鳥井くんが少し変わってきたりするよね。

阿久津 「そうなんですよ」

『青空の卵』

『青空の卵』第1話より

Q その物語の中で井上くんの演じた坂木は全体的な話を俯瞰で見ている印象がありますが、実際に演じる上で意識したことは?

井上 「う〜ん。俯瞰で見ているのはモノローグのところだけなんですよね。ナレーションとして入るところが。だから実際に現場に入って演技をしているときは主観ですし、役に入れば2人の関係性だったので。だから俯瞰の大変さみたいなものはナレーション録りだけでしたね」

Q わりと重要ですよね。ナレーションは。

井上 「“なんでナレーションをしているのか”っていうのが僕自身はすごく気になって、苦労しました」

Q というと?

井上 「ただ読んでいるだけなのか、数年後に誰かに話して聞かせているのか、自分で思い返しているのか。それぞれでテンションも違いますから。その瞬間の自分の心の声なのか、それとも時間軸が違うのか。それでも違ってくる。だからナレーション録りはいつもの撮影とは違う感じだったので面白かったんです」

Q その『青空の卵』のどこに注目をしてもらいたいですか?

『青空の卵』

『青空の卵』第1話より

井上 「僕は友情ですね。やっぱり今は昔に比べて友だちの関係も希薄な人もいるでしょうし、“親友と呼べる人がいない”って言う人に出会うこともあるんです。でもそれってもったいないって思うんですね。1人じゃ生きていけないし、何かをやる時とかも自分のためにやっているのと、人のためにやっているのとでは明らかに自分の中のエネルギーが違うんですよ。誰かのためにやるときってすごく力が湧いてくるし、なんでも自分の実力以上のことも出来ると思うんです。だからそういう友だちを作ることはいいなって思うし、このドラマを観て、友だちって大切だなとか、誰かがそばにいる強さを感じてくれたりしたら嬉しいですね」

阿久津 「1話から9話にかけて2人の関係性がどんどん濃くなっていくというところはぜひ観て頂きたいなと思います。最初は2人だけの世界だったところに、どんどんいろんな人たちが入ってきて、それによって成長していく2人の姿だったり、本当に人って、人との関わりでしか生きていけないなっていう。“人の間”で“人間”ですから。自分もそうですけど、現代社会においてコミュニケーションをとる難しさっていうのは常日頃から認識しておりますので。そこで今回、男のコ2人がたまたま登場人物として出て来ますけど、誰にでも当てはまる世界観だなって感じるし、そこに固執した感じというか。誰が観ても楽しめるし、響く作品なんじゃないかなと思います。ぜひ楽しんでください」

インタビュー終わり

撮影/草刈雅之 取材・文/えびさわなち


ドラマインソムニア『青空の卵』
『青空の卵』

(C)2012「青空の卵」製作委員会

7月28日スタート
毎週土曜
深夜1:30〜2:00 BS朝日
出演:阿久津愼太郎 井上正大/
春川恭亮 鈴木勝吾/黒川芽以/
平野 良 志尊 淳/佐々木喜英
星野麻都/清水章吾

『ひきこもり探偵シリーズ』として知られる原作を初ドラマ化。自称・ひきこもりのコンピュータープログラマーであり、天才的な観察眼を持つを鳥井真一(阿久津)と、鳥井を“理想の友人”とし、どうにか彼を家の外に連れ出そうとする同級生で生命保険会社勤務の坂木 司(井上)。そんな2人の周囲で起る様々な事件の謎を解き、人と出会うことによって成長していく2人の姿を描いた、癒し系ミステリー。
ドラマインソムニアHP:http://www.drama-insomnia.jp/
阿久津愼太郎/あくつ・しんたろう●1995年6月21日生まれ、栃木県出身。ワタナベエンターテインメント所属。『第6回D-BOYSオーディション』でグランプリを受賞。7月28日から上演される舞台『クリンドルクラックス!』で主演を務める。D-BOYS STAGE 10th『淋しいマグネット』のDVDが8月1日に、『ライフ・イズ・デッド』のDVDが8月15日に発売。
井上正大/いのうえ・まさひろ●1989年3月20日生まれ、神奈川県出身。ボックスコーポレーション所属。『ぼくの夏休み』(8月6日から放送の第二部)で主演を務める。2013年4月に公開予定の映画『じんじん』に出演。

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