柾木玲弥 | インタビュー | Deview-デビュー

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インタビュー「柾木玲弥」

2018/06/14

「“生”や“死”について正面から向き合って描いている作品ではあるけど、温かい気持ちになる作品」

柾木玲弥

6月16日(土)より全国順次公開される、コロッケが本名の“滝川広志”として挑む初主演作『ゆずりは』。誰もが避けては通ることの出来ない「死」を通して、命の尊さと大切な人を見送る思いを描いた本作で、滝川演じる主人公・水島が務める葬儀社の新入社員・高梨を演じた柾木玲弥にインタビュー。本作の見どころや役づくりについて、さらには役者業への想いを聞いた。


柾木玲弥
本作の原作や台本を読んだときの印象から教えてください。
「作品全体としては、“生”や“死”について正面から向き合って描いている作品ではあるんですけど、読み終わった後は、そんなに重たい感じでもなく、むしろほっこりするような温かい気持ちになる作品だなと感じました。あとは、自分が高梨を演じることをわかった上で台本を読んでいたので、非常に難しそうな役柄だなと思いながら読み進めていました」
どんな部分に難しさを感じたんですか?
「高梨は自分の感情に対してだったり、言うこと、すべてにおいて素直なんです。演じる側としては、そういう素直な感情ってすごく難しいことで。というのも、演じていることさえ嘘なのに、それを嘘無く素直にどうセリフを発していったらいいのかなと、台本を読んだときに難しいなと感じました」

柾木玲弥
そんな高梨について、どんな人物だと捉えましたか?
「新入社員の高梨が、ふとすごく良いことを言ったり、遺族の方に寄り添った言動をしたりすることで、それに影響されて周りの人間がだんだんと変わっていくんですが、それは高梨自身、まったく意図的にやっていることではなくて。自分が思ったことを率直に言ったり、行動したりすることによって、周りが動く……というとても天才的な人なんだろうなと思いました」
役作りで心がけたことはどんなところですか?
「時間が経つにつれて、高梨自身もどんどん成長していくので、撮影するシーンごとに、今高梨はどの時系列にいて、どういう成長段階にいるのかを考えながら演じていました。やっぱり撮影は順番に撮っているわけではないので、1シーン1シーン丁寧に、そのときの高梨の心情や成長具合を考えてやるというのを心がけていました。あと、監督も高梨という役についていろいろと考えてくださっていて、監督の中の高梨像と僕の中の高梨像をすり合わせながら演じていった感じです」

柾木玲弥
ご遺族の方との会話のシーンも、接する人によって変わっていたというか、本当に自然体に人の心に寄り添って会話をしている印象を受けたのですが、そういう部分も意識したりしたんですか?
「そうですね。お芝居としてセリフの間とかしゃべり方とか、自分の中でものすごく意識をして演じていたわけじゃないですけど、そういう風に見受けられたのなら、いい意味で自分が高梨になれていたのかなと。結果としてそうなっていたのであれば、嬉しいですね。今回のこの役に関しては、上手くセリフを言うとか、お芝居の技術で演じるのではなくて、根本的な部分から自分が高梨になるというか、僕がこれまで経験してきたことを活かして演じる役なんだろうなと思いました」
主演の滝川さんをはじめ、先輩方とのシーンも多かったと思いますが、現場の雰囲気はいかがでしたか?
「この現場に限らずなんですけど、大先輩方というのは、自分が想像している100倍くらいみなさん本当に優しくて。今回に関しても僕一人だけ緊張して作品に臨んでいたなと思います。それくらいみなさん気さくな方々ばかりで、話かけてきてくださったり、気にかけてくださったり、温かくてアットホームな現場でした」
柾木玲弥
初主演をつとめた滝川さんの役者としての印象は?
「今回は本名の滝川広志さんとして出演されるということもあってか、現場では監督とずっと話し合いをされていて、すごく真面目に作品に取り組んでいらっしゃる姿を見ていました。パンフレットにも書いてありましたが、撮影期間中は現場近くのホテルにずっと泊まっていらっしゃったみたいで。それもこの作品の空気感を忘れたくないからという理由だったそうなのですが、とてもストイックな方だなという印象を受けました。でも、撮影合間にはモノマネを披露してくださったり、とても気さくな方で、一緒にお芝居することができて非常に楽しかったです」
作品ごとに、まったく違ったタイプの役を演じられている柾木さんですが、役者業の面白さや魅力はどんなところに感じていますか?
「やっぱり一人ひとり、役を通じていろんな人生を歩めるのは、楽しいなと思います。自分だったら絶対にこんなこと言わないなということや、こんな事は絶対にしないだろうなということとか、役だから許されることをいろいろと体験できる。常識的に考えたら、普段はできないことも、何でもできてしまうというのは、楽しいことだなと思います」

柾木玲弥
いつくらいから、お芝居を楽しめるようになりました?
「最初の頃は、田舎から出てきたこともあり、人に見られるということがなかったので、初めて舞台に立ったときに、いろんな人に見られているっていうのが楽しかったんです。それは今でも楽しいことではあるんですが、徐々に変わってきたのは、映像の作品をやるようになってからかなと思います。最初は人に見られるというのが楽しかったけど、今は演じることが楽しいという感じです」
逆に、役者業の大変なこととは?
「代わりがいないことだと思います。柾木玲弥という役者として現場に呼ばれているというのは、誇りでもあるし、嬉しいことなんですけど、その分、絶対に体調崩せないですし、寝坊や遅刻も出来ない。とても責任重大なことだなと思います」
柾木玲弥
今回の作品のように、オーディションではなく、“俳優・柾木玲弥”としてオファーを受けるというのは、嬉しさもある一方で責任感も感じると。
「オファーしていただくことは、とても嬉しいことではあるんですが、オーディションで芝居を見てもらった上で決めていただくほうが、僕としては気持ち的に楽な部分があって。面接とかそういうのが無く、オファーをしていただいて出演が決まる仕事ってある意味すごく怖いなと思っています。オーディションや面談がある場合は、実際に見て決めていただいたことで少し気持ちに余裕があるのですが、オファーの場合はそれがないので」
芸能界入りから9年。自分自身で成長したなと思うところは?
「この仕事に対して、真剣に考えるようになったことですかね。まだ10代だったころは、“まあ、なんとかなるか”と軽く考えていたというか、だんだんと“自分にはこれしかない”という、崖っぷちに立たされている感じがするというか。それが成長って言えるかわからないけど、本当に頑張らないといけないなと真剣に考えるようになりました」

柾木玲弥
“自分はこの道でやっていくんだ”と決意した瞬間は?
「最近になってちょっとずつ求められるようになってきたことが大きなきっかけかもしれません。こんな僕でも出てほしいと思ってくださる人がいたり、オーディションに行って受かったりすると、自分を選んでくれる人がいるんだということを感じて、“自分はこの仕事をやっていていいんだ”と実感することが増えてきて。最初は“楽しい”だけでやっていたかもしれないですけど、今は誰かに求められて、それに応えるというのが楽しくて。それが僕の成すべき事だと思いながらやっています」

柾木玲弥
では最後に、芸能界デビューを夢見る読者に向けて、柾木さんが思う“夢を叶えるために大切なこと”を教えてください。
「夢って、その時々によって変わっていくものだと思うんです。僕も幼稚園のときは、『ウルトラマンになりたい』って書いていたけど、その4年後くらいには変わっていたし、学校の先生になりたいってずっと思っていたけど、その夢も変わってしまったし。僕はころころと夢が変わっていったし、この世界に入ったきっかけも自分からではなかったので、当時はこの仕事がすごくやりたかったわけでもなくて。だからこそ、僕は自分のことをきちんと理解して、自分と向き合って、今自分が何をすべきか、今自分には何を求められているのかを考えてやってきました。夢が叶うかどうかはわからないけど、自分がやりたい事に対して、一生懸命頑張っていれば、たとえ最初に思い描いていたものとは違っていても、自分が満足する結果にはなるんじゃないかなとは思います」

柾木玲弥
以前のインタビューで、『最初は悔しい想いもしてきた』と言っていましたが、そんな中でも、役者を続けてきた原動力って何だったんでしょうか?
「褒められると頑張れるというのはあります。僕が悔しい想いをしたというのは、あるとき、周りから『お前はダメだ』と言われたことがあって。でも、その中である一人が『お前はそれで良い』と言ってくれたんですよね。僕のことを一人でも認めてくれた方がいたから、自分を信じて変えずにそのままやってこれた。もちろん、いろんな方の意見を参考にすることは大切だけど、自分の芯というか、譲るところと譲らないところというのは、自分で判断すべきだなと。僕はそこを譲らずにやってきたから今があると思うので、そういうことも大切だと思います」

インタビュー・終
撮影/mika

Profile

柾木玲弥
まさき・れいや●1995年3月24日生まれ、北海道出身。ヒラタオフィス所属。2009年『第22回 ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト』審査員特別賞し、芸能界入りを果たす。その後、ドラマや映画、舞台等、幅広く活躍中。近年の主な出演作は、ドラマ/CX『きみはペット』、AMAZONオリジナル『ガキ☆ロック〜浅草六区人情物語〜』、Hulu『雨が降ると君は優しい』、CX『ラブホの上野さんseason2』、RKB&民視(台湾)『忘れてしまう前に想い出してほしい』、映画/『ライチ☆光クラブ』、『幸福のアリバイ〜picture〜』、『PARKS』など。7月スタートのTXドラマ25『インベスターZ』、10月スタートのNTV日曜ドラマ『今日から俺は!!』に出演決定。

INFORMATION

『ゆずりは』
『ゆずりは』
『ゆずりは』
©「ゆずりは」製作委員会

映画『ゆずりは』
6月16日(土)より新宿K’s Cinema、イオンシネマ板橋ほか全国順次ロードショー

葬儀をめぐる多彩な人間模様を描いた新谷亜貴子の同名小説を、コロッケこと本名“滝川広志”を主演に迎えて映画化。誰もが避けて通ることの出来ない「死」を通して、命の尊さと大切な人を見送る思いを描いた、せつなくもあたたかい涙あふれる物語。
≪story≫
水島(滝川広志)は、葬儀社のベテラン営業部長。彼の勤める会社に茶髪でピアスの若者・高梨(柾木玲弥)が面接にやって来た。水島は周囲の反対を押し切って採用を決める。一見、軽薄に見える高梨だが、実は御遺族にしっかり向き合い、自然体で心に寄り添う豊かな感受性の持ち主であった。妻を自殺で亡くした水島は、数多くの人の「死」を悲しむ心を押し殺してきたが、高梨との出会いによって熱い心と妻への思いを取り戻していく。そんなある日、高梨がいじめを苦にして自殺した故人に想いを寄せるあまり、参列者を罵倒する騒ぎを起こしてしまう……。

Present

柾木玲弥

柾木玲弥 サイン入りポラを2名様にプレゼント!

【応募のきまり】
件名:「柾木玲弥 サイン入りポラプレゼント」と明記し、本文:[名前]、[年齢]、[都道府県]、[インタビューの感想]、[今後インタビューしてほしい人・要望]を記入して、下記メールアドレスに送信して応募。

【応募メールアドレス】
deview-oubo@oricon.jp

【応募締切】
2018年6月28日(木)23時59分まで。

※抽選の上、当選者のみにメールでご連絡いたします。当落のお問い合わせにはお答えできませんので、ご了承ください。
※当選者の発表は発送をもって代えさせていただきます。

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