鈴木勝吾 | インタビュー | Deview-デビュー

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インタビュー「鈴木勝吾」

2013/06/19

「剣を持つだけでウキウキ。この仕事をしていて感謝でいっぱいです」

鈴木勝吾

『侍戦隊シンケンジャー』(テレ朝系)で谷千明(シンケングリーン)で一気に知名度を上げて以降、映画、ドラマ、さらには舞台へと活躍の場を広げている鈴木勝吾くん。そんな勝吾くんに次回作、映画『忍たま乱太郎 夏休み宿題大作戦の段 』(7月公開)の撮影ウラバナシをたっぷり教えてもらいました!

夏休み公開『忍たま乱太郎 夏休み宿題大作戦の段 』が完成しましたが、今回演じている山田利吉はどんな役どころなんでしょう?
「大島遥さん演じる北石照代とオレの演じる山田利吉はフリーの忍者なんですけど、この2人だけが今回の物語ではまっとうな忍者として描かれてると思います」
カッコいいんですよね。おふたりは終始。非常にコミカルな作品の中でフリー忍者の2人だけが笑いないままにクールな忍者を演じられていますが、笑いを挟みたくならなかったの?
「いや。実は各所で、面白いことをやろうと試みてはいるんです。でも監督の田崎さんが『やらなくていい』って。それで、今回の映画で求められているのはそこじゃないんだなって思って。それこそ“忍たま”の、『ワッショイ!』っていうお祭りな感じを頭から外して、山田利吉はフリーの忍者で、エリートで、カッコいいんだってことを念頭に置いて演じましたね。だから役どころと言えば、“忍たま”たちに憧れられるような、デキる忍者です。そのイメージで素直に演じましたね」
鈴木勝吾

鈴木勝吾

一緒に映像に収まっていることが多いだけに、対比できて、それも面白く映りますよね。
「そうですね。忍たまたちが何をやっていても、こっちはこっちってことは意識してましたしね。本来の利吉を見ていると実はそこまでクールでもないんですよ。今回の映画にした時にはそういう役回りっていうだけで。マンガやアニメの中では一緒に騒ぐこともあったり、巻き込まれたりもするんです。だからこそ、さっきも言ったけど、本当は色々とやりたいなという欲も出ましたよね。オレ、“忍たま”の顔が大きくなって、歯がキバみたいにギバギバになるデフォルメとか、“わちゃわちゃ”した感じが好きなんですよ。原作の利吉もそういうところがないわけではないので、何か出来たらなっていうのはあったんです」
色々やりたかった?
「前も『ヘヴンズ・ロック』というドラマでもクールな役をやったんですけど、かき乱されながらものっかるくらいの感じが観ていて面白いのかな、とも思うんですよね。だからクールとはいえ、利吉もそうで。“忍たま”がバカやってるのを、『あぁ〜あ』って見ていたりとか、“忍たま”に押され気味な方が楽しいかな、とかは思っていたんですけど」
逆に利吉のクールさがあって、忍術学園の“わちゃわちゃ”感は際立っていたと感じますけどね。
「お芝居以前の問題を、“忍たま”をやって感じましたよね。大先輩もいるし、同世代もいるし、年下だけど俳優の歴としては先輩の清史郎くんがいて。先輩とはいえ、清史郎くんはすごく可愛かったりもするんですけど。その中で鈴木勝吾はどういう風に現場にいて、どういう風に作品に関わっていけばいいんだろうか、とか。そういうことをすごく考えさせられました」
幅広い年令層の共演陣でしたしね。
「でもすごく雰囲気が良かったです。“忍たま”の3人は単純に可愛かったし、内(博貴)さんも気さくでみんなと仲良くやっていたし、大御所のみなさんを見て勉強もしながら。すごいなって思いながら共演させて頂けたし。スタッフ、監督も含めて結構、楽しくできましたね」
そんな本作の見どころは?
「見どころはもう、1年生3人ですよね。主役3人のはちゃめちゃ感がすごく面白いと思います。“忍たま”らしさもすごく出ているし。あとは案外、アニメとかマンガとか特撮寄りではなく、結構映画らしい、映画ならではの要素が多くみられると思います。監督の田崎さんも特撮をいっぱい撮っていらっしゃる方だし、もっと“わちゃわちゃ”している感を引き立たせることも出来たと思うんですけど、集団劇で、“忍たま”がいて、オレらがいるっていう絵だったり、全体でやっている絵だったりとかを多分、撮りたいんだろうなっていう撮影の進め方だったんですね。だから2回、3回観ても楽しめるんじゃないかなってことは思います。『ここの場面ではこの人は実は後ろでこんなこともしていたのか……』みたいな発見も観るたびにあると思うし。そういう映画ならではの楽しさもあると思います」
今、映画ならではの撮り方の話も出ましたが、今回の映画はロケも多かったと思いますが、撮影の思い出というと? たとえば大変だったこととか。
「大変だったことというと、とにかく暑かったことですね。真夏の京都ですよ。みんな衣装として着物を着ているし、オレはフリー忍者だったからカツラだけだったけど、忍術学園のメンバーは頭巾をかぶっていたし、アクションもあるし、天候も安定しないし、じめじめでむしむし。とにかく大変でしたね。ただ、撮影中はずっと京都に3週間くらい居させて頂いたので楽しかったですね。あとは日本のマチュピチュと言われている竹田城での撮影がね。本当に山の上にお城があって、すごく眺めが良かったんですよ。それってなかなか行く機会はないし、もし行けたとしても行こうと思えないくらいに遠いんですよ。そういうところも行かせてもらえたり、太秦の忍者村での撮影もあって、また太秦で撮影が出来たのも嬉しかったですね」
そんな本作の見どころの一つでもあるなと感じたのは殺陣。勝吾くんの殺陣も素晴らしいものでしたが、殺陣に自信がついたんじゃないでしょうか?
「そうですね。ある意味、殺陣が出来ることをちょっと期待されている部分はあると思うんですね。鈴木勝吾という役者に対して求められている部分ではあると思うので。もちろん本当のプロの方に比べたらまだまだですけど、『ちょっとは出来るよね?』っていう期待をかけてもらっているので、逆にもっとやらなきゃなってことは感じます。戦隊や『ミュージカル 薄桜鬼』でも、剣の殺陣も現代アクションをやる機会があったので。身体を動かして芝居するっていうのは、すごく自分でも心地いいものですし。いいですよね。なかなかないですよ。これこそがファンタジーの、夢に生きる仕事だなって思いますから。人を殴る事もなければ斬ることもないし、ましてや刀を握ることもない。戦いごっこなんて男のコのロマンでしょ。オレは剣を握るだけでもウキウキしますから。オレは剣を持つだけでウキウキしますから。それを仕事でやらしてもらえる。しかも忍者。日本の男のコだったら忍者や侍は好きですし。そういう意味でもこの仕事をしていて感謝でいっぱいです。その仕事で殺陣をやる中で、ある程度の自信を持てるようになりましたし、逆にもっと高めていきたいなっていう欲求も出てきましたし」

鈴木勝吾

鈴木勝吾

もっとやりたいと言えば、10月には『ミュージカル 薄桜鬼』が待っています。今回は土方歳三がフィーチャーされるということで、むしろ勝吾くんの演じる風間千景は対の敵として対峙しますね。
「やっぱり薄桜鬼に関しては、作品を観た上でオレが貢献できることを考えたくて。廣瀬大介の沖田総司篇もそうでしたけど、鈴木勝吾として何ができるか。そういうのをちゃんと見出せる作品にしたいなっていうのは思っています」
今後はどんな役者になっていきたい?
「オレも『デ☆ビュー』を読んで、この雑誌にお世話になっていましたから。今後は役者として成長して、今、思う形で帰ってこられたらいいな、と思います」

Profile

鈴木勝吾●すずきしょうご 1989年2月4日生まれ。神奈川県出身。ヒラタオフィス所属。2009年『侍戦隊シンケンジャー』のシンケングリーン・谷千明役で俳優としてデビュー。ミュージカル『薄桜鬼』の風間千景役など舞台出演も。7月6日公開『忍たま乱太郎〜夏休み宿題大作戦!の段』ではフリー忍者・山田利吉役で出演。

INFORMATION

忍たま乱太郎

(c)2013
「忍たま乱太郎 夏休み宿題大作戦!の段」
製作委員会

映画『忍たま乱太郎 夏休み宿題大作戦!の段 』
7月6日(土)全国ロードショー

夏休みの宿題にまったく手をつけず遊び回っていた、忍術学園に通う1年生の乱太郎(加藤清史郎)、きり丸(林遼威)、しんべヱ(神月朱理)の“忍たま”3人。宿題を終わらせないと、教科担当の土井先生(内博貴)の補習が待っている。そんなとき、歴代の持ち主はみな天下を手中に収めたことで知られる妖刀・極楽丸が刀鍛冶の家から盗み出され……。“忍たま”たちは学園長に命じられこの刀を奪還する“実習”に挑む。

公式HP: nin-tama.com

INFORMATION

薄桜鬼

ミュージカル『薄桜鬼』土方歳三 篇
10月2日(水)〜11日(金):日本青年館 大ホール

シリーズ累計70万本を超える大人気ゲーム『薄桜鬼』を原作としたミュージカル『薄桜鬼』。幕末の動乱の時代を生きた新選組とミュージカルという組み合わせで、2012年5月にサンシャイン劇場にて第一弾公演「斎藤 一 篇」を上演。今回は第二弾の「沖田総司 篇」に続き、鬼の副長・土方を中心に描く「土方歳三 篇」が上演されることに。第一弾より好評を博している「殺陣×ダンス×歌」で新選組を表現するという斬新な演出は必見!

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