杉野遥亮 | インタビュー | Deview-デビュー

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インタビュー「杉野遥亮」

2017/11/22

「怒涛の日々で、自分でもこの状況に追いつけていけないくらい、本当に充実した1年だった」

杉野遥亮

『キセキ ―あの日のソビト―』、『地味にスゴイ! 校閲ガール・河野悦子』、『兄に愛されすぎて困ってます』など、話題作への出演が続いている注目の若手俳優・杉野遥亮。11月25日公開の映画『覆面系ノイズ』では、金髪にオネエ言葉という独特なキャラクター・ハルヨシを演じ、ベースにも初挑戦。俳優デビューから約1年、人気急上昇中に彼に、本作のみどころをはじめ、役者業への想いなどを語ってもらった。

杉野遥亮
『覆面系ノイズ』の原作や台本を読んで、どんな印象を抱きましたか?
「少女マンガ原作の映画と聞いていたので、原作の漫画もきっと恋愛ドラマが主軸になっているんだろうなと思っていたんです。でも、キャラクターそれぞれの青春群像劇もしっかりと描かれていて、読んでいくうちに、自分でもビックリするくらい『覆面系ノイズ』の世界観にハマっていました。原作を読んでいて、これを台本にするのはすごく難しいだろうなと感じていたんですが、台本を読んだら、原作でも重要なシーンがうまく抜き出されていて、漫画と映画がちゃんと繋がっているなと感じました」
どんなところに魅力を感じました?
「恋愛ドラマと青春群像劇が平行して描かれているところが魅力の一つだなと思います。映画の撮影に入っていたときは、僕自身はその世界の中で精一杯生きるという感じでしたが、実際に出来上がった作品を観たときに、全体の映像、光の差込み具合や音楽とか、すごくマッチしていて甘酸っぱいなと思いました。きっと観てくださる方にも“高校時代こんなだったな〜”とか、ご自身の青春時代を思い出したり、“こういう高校生活いいな〜”と思ってもらえたりするところも魅力だと思います」

杉野遥亮
杉野さんが演じたハルヨシは、金髪にオネエ言葉という独特のキャラクターでありながらも、バンドのリーダー的存在としてメンバーを気遣うという役どころですが、演じる上で心がけたことは?
「なぜハルヨシがオネエ言葉を使うようになったのか、きっとそれには何かしらの理由があるんだろうなと思って、ハルヨシのバックボーンを自分なりに考えました。ハルヨシはみんなを中和する役どころでもあり、一歩引いたところでみんなのことをちゃんと見ることもできるし、相手との距離も節度を持って接していたりするキャラクターなんです。きっとハルヨシは自分と対話していく中で、相手にとって接しやすいポジションというのが自然に生み出された結果、オネエ言葉になったのかなと。人あたりも柔らかいですし、優しい口調なので」
深桜(真野恵里菜)に密かに想いを寄せていたり、オネエ言葉は使ってはいるけど、いわゆる“オネエキャラ”ではないですもんね。すごく自然体な印象がありました。
「そうですね。原作の漫画では『いや〜〜〜ん!!』とかけっこう強めのオネエ言葉を使っていたりしましたが、実写化にあたって、それに寄せるのは違うのかなと。よりリアルさを求めて演じるように心がけました」

杉野遥亮
ハルヨシはリーダー的存在でしたが、現場では杉野さんはどんな立ち位置だったんですか?
「どうだったんですかね。ただ、ハルヨシのように見守っているポジションではなかったと思います。『覆面系ノイズ』の現場は、誰かがリーダーシップを取ってまとめるというようなチームでもなく、自然とみんなで仲良く話したりするような空気感でした」
初共演の方ばかりでしたが、キャラクター同士の関係性も自然と作っていけた感じですか?
「そうですね。クランクイン前から楽器練習の時間もあったので、一緒に練習したり、ご飯食べに行ったりするなかで関係性ができていきました。現場も冬で寒い中での撮影だったので、待ち時間にみんなでストーブの周りに集まって話をしたり、泊まり込みでの撮影もあったので、撮影以外の時間もみんなと一緒に過ごしたりする中で、自然と関係を築いていけたんじゃないかなと思います」

杉野遥亮
初挑戦のベース演奏はいかがでしたか?
「すごく難しかったです。もっとやらなくちゃいけなかったのかなとか、もっと長いスパン練習が必要だったなと、後から思うことはたくさんありますが、一つ経験できたことは嬉しかったです。新しいことに挑戦できるというのは、この仕事の醍醐味でもあると思うので、光栄だなと思います」
謎の覆面バンド「in NO hurry to shout;」(通称:イノハリ)としてのライブシーンは圧巻でした。1000人以上のエキストラが参加して行われた豊洲PITでのライブシーンは、どんな景色に映りましたか?
「別の仕事で同じくらいのキャパの会場でランウェイ歩いたり、ステージに立ったりする経験はありましたが、明らかにそこから見る景色とは違っていて。エキストラとして参加してくださった方々も精一杯盛り上げてくださって、その熱量もビシバシ感じましたし、すごく不思議な経験でした」
緊張はされました?
「もちろん緊張はしましたが、途中から気持ちがハイになって、楽しくなっちゃいました(笑)。素で楽しんでいたと思います。なかなかできない経験ですし、あのときの景色は今でもすごく頭の中に残っています。“自分たちは本当にイノハリなんじゃないか?”という錯覚すら感じてました」

杉野遥亮
本作は、音楽に青春を捧げる高校生たちの物語ですが、杉野さん自身は高校時代、何に夢中になっていましたか?
「バスケです。先輩たちの代がすごく強いチームで、“行けるところまで行ってやろう!”というガッツがすごくて、そこでかなり鍛えられたなと思います。部活動にも熱中していたけど、勉強も恋愛も普通の高校生として充実した日々を送っていたと思います。今思えば、楽しかったな〜。懐かしい。戻りたくなってきました!!(笑)」
今もかなり充実しているのでは?(笑)。2016年に俳優デビューを果たして以降、ドラマや映画出演はもちろん、映画『キセキ ―あの日のソビト―』では、グリーンボーイズとしてCDデビュー、さらに、今作でもイノハリとしてCDをリリースされるなど、この1年で本当にたくさんの経験を積まれていますよね。
「本当に、この1年何があったんですかね……。こんなに濃い1年は今後もなかなかないんじゃないかなと思います」
映画にドラマ、CMなど活動の幅が広がった今年。改めて、2017年はどんな1年でしたか?
「もちろん記憶はあるんですが、あまり覚えてないというか、すごく不思議な感覚です。何かに立ち止まるということがまったくなくて、とりあえず目の前のことに一つずつ真摯に向き合って、前を見て突き進むしかない1年でした。なので、いつの間にか『キセキ ―あの日のソビト―』が終わって、『兄に愛されすぎて困ってます』をやったと思ったら、いつの間にか夏になっていて、気付いたらもう『覆面系ノイズ』の公開で……というような感じで、あっという間に時間が流れていきました」

杉野遥亮
まさに怒涛の1年だったと。
「よく30歳になったらもっと時間の流れが早く感じると聞きますが、時が過ぎるのがこんなにも早く感じたことはなかったです。この1年は自分の感覚がおかしいんじゃないかと思うほどでした。自分の感覚としては、どの作品もつい最近のことのように感じているけど、ちゃんとそれが身になっているなと思うと、期間は流れていたんだと思うし、言葉では言い表せない1年。“何があったんだろう?”と、自分でもこの状況に追いつけていない感じです。本当に充実した1年だったなと思うのと同時に、その分、来年がどういう年になるのかが不安でもあります。今年は、占いでも良い年だったんです。でも、来年があまり良くない年で、再来年が良い年だと言われたので、来年はその分、頑張らないといけないなと。勝負の年だなと思っています」
2015年に『FINEBOYSオーディション』でグランプリを獲得されたことがきっかけで、芸能界入りを果たした杉野さん。もともと芸能界に興味はあったんですか?
「キラキラしている世界ですし、憧れというのはありましたが、自分がなりたい!という強い想いはなくて。でも、大学受験で第一希望校に入れなかったことと、とくにサークルに入るわけでもなく、つまらない日々を過ごしていて。昔から周りに『やってみれば?』って言われていたこともあって、ふと、じゃあ挑戦してみようかな?という軽い感じで友達と一緒にオーディションを受けたんです」
除々に気持ちも変化していった?
「そうですね。審査が進むにつれて、“やばい!どうしよう”と、どんどん緊張していきました。グランプリの報告を受けたときも、本当にビックリして、最初は信じられませんでした。友達と一緒にいるときに電話がかかってきたんですが、今思えば自分史上一番大人な対応で電話を受けた気がします(笑)」

杉野遥亮
そこから、杉野さんの生活が劇的に変化していくわけですね。
「最初のころは『FINEBOYS』の撮影だけでしたし、そこまで忙しくなくゆったりしていた気がします。でも、半年くらい経った頃に『キセキ ―あの日のソビト―』の撮影が始まって。そこからは、もう何がなんだかわからないくらい怒涛の日々で、必死にしがみついていくしかない感じでした」
本当にたくさんの作品に出演されていますが、役者業は楽しいですか?
「そうですね。正解がない世界なので、面白いなと思います。自分の中で“コレだ!”と思っても、またどこかで崩されて、再び自分で考えないといけなくなる。どこまで行っても正解がなくて、見つけたと思ったらリセットされて……無限ループなんですよね。それが面白いなと思うし、もともと何に対しても追いかけることが大好きなので、すごく性に合っているなと思っています。作品を追うごとにそういう気持ちが大きくなっていきました。“前の監督はこう言っていたけど、今回の監督はこういう風に言ってるな”とか、いろんな人の話を聞くことで、“あ、こういうアプローチもあるのか”と気付けることがあります。どんどん吸収していく作業が今はすごく楽しいし、だからこそ面白いと感じるのかもしれません」

杉野遥亮
今作だったらベース演奏など、役者の仕事は常に新しいことへの挑戦が続きますが、杉野さんは、何かにチャレンジする際、躊躇なく飛びこんでいけるタイプですか?
「この世界に入ってからは、躊躇する隙もなく、“とにかくやるしかない!”という感じでした。振り返って思うことは、最初は不安や怖いという思いがあっても、やってみると楽しかったということが多かったなと。芸能界に入るときもそうでしたが、この充実した日々は、自分が応募しなかったら始まらなかったことですし、思い切って飛び込んでみることは大事なんだなと思いました。最近、ガッツがあったり、前向きに生きている人って、その分いい人生を送れるのかなと思っていて。やる前からネガティブに考えていてもしょうがないなと思うようになりました」
今後、どんな俳優になっていきたいと考えていますか?
「人を楽しませたり、人の心を動かしたりできるような表現者になることはもちろん、それと同時に、お客さんや一緒にお仕事をする方々にも求められるような存在になりたいです。それは役者としても人としても同じなのですが」

杉野遥亮
では最後に、芸能界デビューを夢見る読者へ、メッセージをお願いします。
「ネガティブに考えたり、変に自分を卑下したりしてもいいことってないなと思っていて。自分に自信を持って、成功している自分や合格した自分など、“芸能界に入ったらこういうことをする!”というような、明るい未来のイメージを持って行動することが大切なのかなと思います。自分を大切にして、自信を持って努力していくことが、良い結果に繋がるんじゃないかなと思います。一緒に頑張りましょう!」

インタビュー・終
撮影/booro(BIEI)ヘアメイク/高橋幸一(Nestation) スタイリスト/Hideaki Tatematsu

Profile

杉野遥亮
すぎの・ようすけ●1995年9月18日生まれ、千葉県出身。トップコート所属。『第12回FINEBOYS専属モデルオーディション』でグランプリを受賞。映画『キセキ ―あの日のソビト―』で俳優デビューを果たして以降、ドラマ『地味にスゴイ! 校閲ガール・河野悦子』(日本テレビ系)、『嘘の戦争』(カンテレ・フジテレビ)、ドラマ&映画『兄に愛されすぎて困ってます』、dTV×FOD共同製作ドラマ『花にけだもの』など、数多くの作品に出演。2018年は、映画『あのコの、トリコ。』、『きらきら眼鏡』の公開が控える。

INFORMATION

映画『先生!』
映画『先生!』
©2017 映画「覆面系ノイズ」製作委員会

映画『覆面系ノイズ』
11月25日(土)より全国ロードショー

『花とゆめ』で2013年から連載されている福山リョウコによる人気少女マンガを、『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』の三木康一郎監督が実写映画化。
突然姿を消した幼馴染に想いを届けるため、歌い続けているヒロイン・ニノ(中条あやみ)と、彼女の声に惚れ込み、彼女を想って曲を書き続ける青年・ユズ(志尊淳)、そして幼い頃いつも一緒にいたニノをなぜか頑なに拒絶し続ける、ミステリアスな幼馴染・モモ(小関裕太)……不器用でピュアな登場人物のそれぞれの切ない片想いが交錯する。言葉では伝えられない気持ちを、歌や音楽にのせて届けようともがく彼らの切なく、ひたむきな姿が、観る人を温かく前向きな気持ちにしてくれる、究極の“片恋”ストーリー。

INFORMATION

Close to me

in NO hurry to shout;
メジャーデビューシングル『Close to me』
発売中/通常盤 1200円(税込)/ソニー・ミュージックレコーズ

映画『覆面系ノイズ』から現実世界に飛び出した謎の眼帯覆面バンド「in NO hurry to shout;」(通称:イノハリ)が、MAN WITH A MISSIONが書き下ろした映画の主題歌『Close to me』でメジャーデビュー。
紅一点のボーカル”アリス(中条あやみ)”の切なく、透き通ったまるでガラスみたいな歌声で「片恋ソング」をエモーショナルに歌う姿が印象的なロックバンド。バンドのギタリストである"チェシャ(志尊淳)"が紡ぐ繊細でメロディアスなギタープレイ、バランサーとしてバンドを支え、見た目からは想像できない激しいドラミングが印象的なドラムの”ハッター(磯村勇斗)”、そしてバンドのリーダーとしてイノハリの土台を支える兄貴分的存在のベースの”クィーン(杉野遥亮)”、彼らの粗削りだが魅せるプレイにも注目。

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