劇中のゴスロリ姿、似合ってたね！

「着れてうれしかったです。でもあの衣装、重かったんですよ（笑）。スカートの中にチュチュを3枚くらい重ねていたので。普段はゴスロリとかしないけど、本当は好きなんですよ。したいんですけど私のキャラクターじゃないなぁと思って」

そんなことないよ。むしろキャラだと思う（笑）。

「え〜？　ふふっ（笑）」

『武蔵野線の姉妹』はマンガが原作ですね。お話が来たときはどう思ったの？

「実写化っていうのが私、苦手で。原作のイメージに合わないって思われたらどうしよう？っていう心配がありましたね。よくあるじゃないですか。“ちょっと違う！”っていうパターン。しかも加藤夏希さんと姉妹役だなんて、全然似てないじゃん！って思いました。でも実際にやっていてすごく馴染んだのでよかったなと思います。あとは原作好きな人に認めてもらえるかな？って…」

加藤夏希さんをはじめ、AKB48の中田ちさとちゃん、アリス十番の桜のどかちゃん、スマイル学園の飯田ゆかちゃんとか、アイドルの方がたくさん出演してるよね。

「私、アイドルに疎くて、撮影中は気がつかなかったんですよ。“あの子かわいいな”とかは思ってたんですけど、まさかアイドルとは知らず、撮影が終わって映画の公式サイトの情報を見て知りました。そうだったんだ！ みたいな（笑）。加藤夏希さんはキレイな人でした。イメージ的にちょっと怖いのかな？ と思ってたけど、すごく優しい方でしたね。アニメの話とかペットの話とかしてくださいました。“声優さんになりたいんだよね？”ってちゃんと私のことを知ってくださっていて、声優さんについてのお話もしてくださったんですよ。私もちぃちゃん（中田ちさと）も映画出演は初めてだったので、慣れないところをカバーしてくださったり、本当のお姉さんみたいでした」

撮影はどうでしたか？

「全部で5〜6日かかったそうですけど、私の出番は4日であっという間に終わりました」

え、4日間で終わったの!?

「ハイ。ちぃちゃんは2日で終わりました（笑）。加藤夏希さんが“こんなの初めて！ （映画って）4日で撮れるモノなんだな〜”ってビックリしてましたよ。映画の現場ってピリピリしてるって聞いてたんですけど、穏やかに進んで穏やかに終わりましたね。みんないい人だったんだなぁって終わってから思いました」

山本淳一監督はどんな方でしたか？

「監督はフツーの……」

おじさん？

「（笑）！　いやっ、ちぃちゃんに対しては毒舌でしたね。“ちぃちゃんの登場シーン、45秒だから（←ウソ）”とか言ってました（笑）。でも基本的には優しくて、どう演じたらいいかわかんないから“こういう顔で”とか実際にやってくださったりして。監督がパンドラになってました（笑）」

秋葉原で撮影したんですよね？

「すぐそこにドン・キホーテが見えてました」

なかやんにとっては庭じゃないですか。

「（笑）でも裏路地とか入ったことがなかったからおもしろかったですね。メイドカフェのシーンも本当のメイドカフェを借りて撮影したんですよ。有名なところらしいんですけど、私はよく知らなくて。で、本物のメイドの子たちも敵役で出てきました」

現実的なんだね〜（笑）。現実といえば“リア充”って言葉が出てきますね。

「恋愛に関して“リアルが充実してる”っていう意味で使うんですよ。いい言葉だと思うし、私もよく使いますよ。“リア充バクハツしろ”って言います（笑）。昨日、握手会だったんですけど、ファンの方で全然リア充じゃなかった人が“俺、リア充になっちゃったんだよね〜”って言うから“バクハツしろっ！”（お幸せにという意味）と言って叩いたりとか（笑）。映画の中では、パンドラもリア充していくんですよ」

なかや　さやか●1991年10月15日生まれ、岩手県出身。B型。Mousa所属。2006年AKB48第三期追加メンバーオーディションに合格。チームB、チームAを経て、今年8月に行われた東京ドーム公演にてチームKへの移動が発表された。2011年、アニメ『AKB0048』の声優公開オーディションに合格、声優選抜入りを果たす。今年4月には自叙伝『非選抜アイドル』を発売。11月公開予定の映画『武蔵野線の姉妹』に主人公の妹・パンドラ役で出演している他、来年2月開幕の舞台『鉄道員（ぽっぽや）』への出演が決定している。