久しぶりのスーツが動きにくくて、倒れるシーンは本当に転んじゃいました（苦笑）

２月４日から配信されるLISMOドラマ第21弾『HENCHMEN(ヘンチメン)』で就職活動中の女子大生を演じる桐谷美玲ちゃんが登場。女優、モデルとして活躍する美玲ちゃん自身も現在大学３年生。等身大の役でコメディドラマに挑む心境とは？ 撮影秘話を話しながら、知られざる得意技も披露してくれました！

Ｑ　『HENCHMEN(ヘンチメン)』は、美玲ちゃん演じる就活中の女子大生・典子が、悪の組織「悪玉団」の戦闘員“ヘンチメン”たちと出会って変わっていく姿を描くアンチヒーローコメディ。

「まず“ヘンチメンって何？”って話ですよ(笑)。最初に台本を読んだときは、ヘンチメンの説明なしに、話が進んでいくので、“いつの間に、そんなに世の中に認知されていたの？”って(笑)」

Ｑ　典子以外の登場人物は、ほぼヘンチメンだらけ！ 現場はかなり独特な雰囲気だったのでは？

「みなさんマスク姿で、逆に私だけ顔を見せてることに恥ずかしさを感じることがありました（笑)。でも、ヘンチメンのリーダー格である岡田義徳さんのお芝居を間近で見て、すごいなと思いました。アドリブもポンポン出るし、顔の表情を出せない分、いろんな動きをされていて、マスクをかぶっていても、ちゃんと岡田さんだって分かるんです。その存在感はさすがだなって思いました」

Ｑ 岡田さんと共演して勉強になることも多そうだね。撮影の合間には、どんな話をしたの？

「ちょっと変な言葉を披露しては、それをバカにされたりとか……（笑）。私の得意技で“バビ語”っていうのがあるんですけど、例えば“こぼうぶいびうぶこぼとぼばなばんでべすぶけべどぼ”。“こういう言葉なんですけど”って言いました(照笑)」

Ｑ　言葉の間に“ばびぶべぼ”を挟んでるんだ！

「そういうゲームをやったり、あとは年の差が一回りあったので、お見合いみたいな質問をし合ってました。“趣味は？”“特技は？”“今流行ってることは？”とか、ジェネレーションギャップをちょっとずつ埋めていました(笑)」

Ｑ　ところで、美玲ちゃんは実際に大学３年生。就職活動をする典子はまさに等身大の役だったと思うけど。

「周りの友達が説明会に行ったりしているので、就活の大変さは聞いています。ただ私自身は就活をしていないので、スーツを着るのも大学の入学式以来。久しぶりに着たら、そのあまりの動きにくさにビックリしてしまって」

Ｑ　確かにスーツは動きにくそう。

「膝より下の中途半端な丈で、しかもタイトだから、すそが全然広がらないんです。それで、あまりにも脚を動かせなくて、１話で脚がもつれて倒れるというシーンでは、本当にもつれて転んじゃってます（苦笑）。本当は近くに置いたマットめがけて倒れる予定で、リハーサルではうまくいってたんです。それが本番では思いっきり転んじゃって。ちょっとすりむいてしまったけど、リアルにできたので良かったです(笑)」

Ｑ　今回の役はかなりコミカルで、鼻血を出したり、変顔シーンもあるとか。

「コメディってあんまりやったことがないんですけど、すっごい楽しかったです(笑)。顔の表情を出せるのは私ぐらいだから、その分まで、普段生活してる上では絶対に見せない表情を出そう、大げさにやろうっていうのは意識しました。振り返ってみると、生き生きとやってたなって自分でも思います。私、もともと変顔が得意な方だし好きなんですよ。だから、普段なら“ちょっと、美玲”って注意されるような顔も存分にできて、すごいスッキリしました(笑)。監督にも“美玲ちゃんは何パターンも持ってるね”って言われたので、“はい、そうなんです”って(笑)」

Ｑ　美玲ちゃんの変顔は必見！(笑) とてもユニークな作品に仕上がっていそうだね。

「でも、この物語は、ヘンチメンと接することで、典子が変わっていくストーリーなんです。善なのか、悪なのか、よくわからない彼らは、実は一生懸命世の中を良くしようとしていて、すごく人間らしいところがある。そういう部分に触れて典子は人間的に成長していく。そう考えると、大人たちが真剣にバカをやったアンチヒーローコメディドラマではあるけれど、これは、れっきとしたヒューマンドラマだと思うんです(笑)」

PART2へ続く

Text／藤岡真司(日刊編集センター)