唐田えりか | インタビュー | Deview-デビュー

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インタビュー「唐田えりか」

2018/10/11

「ヘタレなところも含めて、きっとキュンとしちゃうと思う。外見だけじゃなく中身も愛おしい男子と恋したいなと思ってもらえたら」

唐田えりか 撮影/加藤千絵(CAPS) 取材・文/児玉澄子

女優としてはもちろん、雑誌『MORE』専属モデルとしても活躍中の唐田えりかちゃんが、10月12日公開の映画『覚悟はいいかそこの女子。』で、難攻不落のクールビューティーなヒロインを熱演。今年は映画『寝ても覚めても』でカンヌ国際映画祭のレッドカーペットに登場するなど成長の目覚しい彼女が、「今までで最も苦労した」と振り返る役への取り組みを語ってくれました。

唐田えりか

――ヒロインを務める映画『覚悟はいいかそこの女子。』の登場の仕方が印象的でした。男子たちに"難攻不落のクールビューティ"、"神奈川の奇跡"などと騒がれるという。

「私が演じた三輪美苑は、学年一番の人気女子という設定なので……。でも台本を読んだときは、ちょっと不安になりました。“私、大丈夫? この役にふさわしい?”って(笑)」

――でも、この役はオーディションでつかんだんですよね。

「はい。オーディションには、井口昇監督やプロデューサーさん、ほかに全部で8人くらいスタッフさんがいらっしゃって。そのみなさんに選んでいただいたからには、あのキャッチコピーみたいなものも恐れないで頑張らなきゃって思いました。もともと少女マンガ原作の映画にはずっと憧れていて、若いうちにいつか出られたらと思っていたんですが、その一方で、自分はああいうキラキラした世界観には似合わないタイプなんだろうなと、ちょっと諦めていたところもあったんです。でもオーディションのお話をいただいて原作を読んだところ、登場人物たちにとても共感する部分があって。だから、“オーディションも絶対につかむぞ”という思いで挑んだことを覚えています」

唐田えりか

――原作のどんなところに惹かれたんですか?

「私の勝手なイメージなんですが、少女マンガのヒロインと言えば“可愛くて明るくて元気な女の子”みたい感じなのかなと思っていたんです。ですが、美苑は内に秘めていたり、戦っていたりするものがある子で、それが主人公の古谷(演:中川大志)との交流を通して心が解きほぐれていく感じがすごくいいなと思いましたし、共感できるところがたくさんありました。あと、古谷もいつも大勢の女子に囲まれているイケメンの愛され男子なのに、実は中身がヘタレというところもおかしくて(笑)。登場人物一人一人のギャップが愛らしくて、人間臭くて、大好きになりました」

唐田えりか

――それほど内面的にも惹かれた美苑の役作りについて、どんなふうに取り組んだか教えていただけますか?

「美苑は考えていることをあまり表に出すタイプではないけれど、本当はいろんな思いを抱えている子なんです。その内面の葛藤や感情の起伏を表現する難しさは、撮影中ずっとありました。井口監督からは『まずはオーバーに演じてみて、そこから少しずつ削っていくとちょうど良くなるよ』というアドバイスをいただいて。しかも段取りのときに井口監督がお手本で美苑を演じてくださったりもしたんです」

唐田えりか

――井口監督が美苑を!?(笑)。

「井口監督の色がやや強い美苑という感じで可愛かったです(笑)。そういうふうに一緒に試行錯誤してくださったおかげで、監督が求めている美苑のイメージも理解できました。ただやっぱり難しくて、何度もテイクを重ねてしまったこともあって……。みなさんへの申し訳なさと自分への悔しさで、一度だけですけど、隅のところに行って泣いてしまったこともありました」

――美苑と同じように唐田さんも戦っていたんですね。

「誰にもバレないようにこっそりと泣いていたつもりだったんです。ところが大志くんだけには気付かれてしまって、何も言わずに箱ティッシュをそっと渡してくれたんです。今改めて振り返ると、撮影中ずっと大志くんに支えてもらっていました。男性キャストが多い中、女子はほぼ私1人の現場だったこともあってか、ことあるごとに『困ってることはない?』とか声をかけてくださったり、1人で悩むことも多い役だったので、そんな大志くんのさりげない優しさがとてもありがたかったです」

唐田えりか

――中川大志さんは年齢は近いけど、芝居のキャリア的には大先輩。刺激を受けることもありましたか?

「それはもう、たくさんありました。周囲全体に心配りをする現場での居方はもちろん、何よりお芝居に対するひたむきさ、まっすぐさ、真面目さ──。私がテイクを重ねてしまったときも嫌な顔一つせず、どのテイクも真剣に向き合ってくれて。それもすべては、いい作品を作ろうという思いがとても強いからだと思うんです。大志くんが長く活躍できている理由がわかった気がします」

唐田えりか

――美苑がほのかな憧れを抱く柾木先生を演じた小池徹平さんとは、どんなふうに過ごされたんですか?

「小池さんとは現場で初めましてだったんですけど、めちゃくちゃ面白い方でした。一緒のシーンの待ち時間にはずっとしゃべって笑わせてくださって。たぶん私の緊張を察して、自然に距離を縮めてくださったんだと思います。二人でしりとりをしながら待ったこともありました。あと美術室でけっこう長い待ち時間があったときは、スケッチブックにルフィを描いてくださったんですけど、それがめちゃくちゃ上手で、なんでもできる方なんだな〜とびっくりしましたね」

唐田えりか

――お話を聞いてると、共演者やスタッフさんにとても恵まれた現場だったようですね。

「はい。私にとっては今まで演じた中でも一番難しい役だったので、周りの方々には本当に救われていました。みなさんの支えもあって私自身もできないなりに頑張りました。古谷といるときと柾木先生といるときの表情の違いや、古谷くんとの関係が近づくにつれて笑顔の雰囲気が変わっていく様子などを見ていただきたいです」

――特に好きなシーンはありますか?

「物語に何度か挟まれる、古谷と美苑が一緒に食べるご飯シーンが好きです。最初はバイト先の工場でもらってきたパンだったのが、だんだんスープを自炊したりするようになって、ご飯を共有することで2人の距離がだんだんと縮まっていく、その時間の経過がとても好きです」

唐田えりか

――美苑から古谷くんへの"壁ドン返し"のシーンも話題になっていますが。

「あれも本当に難しかったシーンの一つでした。映画ではいろんなアングルで撮影して編集したものが使われているので、現場では何度も同じシーンを撮っているんです。壁ドンと言えば少女マンガ原作の定番の胸キュンシーンですが、現場ではキュンキュンしているヒマはないなってわかりました(苦笑)。あそこまで顔を近づけてする芝居もそんなにないですし、それこそ鼻息がかかるくらいの距離なので(笑)。でも本当に、観る方にいかに胸キュンしてもらえるシーンを作るか、スタッフさんの誰もがすごく真剣に考えたり試行錯誤をしたりしていて。少女マンガ原作映画の裏側には、こんな苦労があるんだなと思いました」

唐田えりか

――では最後に、映画を楽しみにしている方にメッセージをお願いします。

「古谷と美苑の恋模様もそうですが、むしろこの作品の魅力は男子たちの友情物語なんじゃないかなと思うんです。男子高生ならではのノリやおバカな振る舞いは本当に笑えるし、だけど仲間のためには全力で汗をかいて、そんなピュアでまっすぐな青春映画になっています。そして何よりやっぱり大志くん演じる古谷のカッコ良さですね。徹底的にヘタレなところも含めて、きっとキュンとしちゃうと思います。そんな外見だけじゃなくて中身も愛おしい男子と恋したいなと思ってもらえたら嬉しいです」

PROFILE

唐田えりか(からた・えりか)●1997年9月19日生まれ、千葉県出身。フラーム所属。2015年にドラマ『恋仲』(フジテレビ系)第1話ゲストとして出演し、女優デビュー。その後、ドラマ『こえ恋』(テレビ東京系)、『ブランケット・キャッツ』(NHK)、『トドメの接吻』(日本テレビ系)などに出演。公開中の映画『寝ても覚めても』のヒロインに抜擢され、注目を集める。17年からはファッション誌『MORE』の専属モデルとしても活躍中。

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Information

映画『覚悟はいいかそこの女子。』
2018年10月21日より全国ロードショー

『あのコの、トリコ。』

『あのコの、トリコ。』

『あのコの、トリコ。』

©椎葉ナナ/集英社 ©2018映画「覚悟はいいかそこの女子。」製作委員会

“ヘタレ男子マンガの先駆け”として、集英社発行「マーガレット」にて2014年から掲載された椎葉ナナによる同名漫画を実写化。 
“超絶イケメン”だけど恋愛経験ゼロの主人公を演じるのは、人気実力共に話題沸騰中の俳優・中川大志。『花のち晴れ〜花男 Next Season〜』(TBS)では、主人公の許嫁・馳天馬を演じ、その“王子様”ぶりは女性のハートを鷲掴みにし、放送終了後は天馬ロスが巻き起こったほど。本作でも高い演技力を遺憾なく発揮し、徹底的に“究極のヘタレ男子”を熱演している。
そして、斗和が恋に落ちる学年一のクールビューティーを演じるのは、『寝ても覚めても』で初ヒロインに大抜擢された新鋭のカンヌ女優・唐田えりか。恋敵となる美術教師を小池徹平。さらには、親友役として、次世代のカメレオン俳優・伊藤健太郎、甲斐翔真、若林時英といった若手注目株のキャスト陣が出演。
男子高校生のノリやちょっとおバカな一面、主人公が、恋という名の悶絶地獄に落ちて奮闘する姿を描いた“痛快青春恋愛コメディ”が誕生。

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【応募メールアドレス】
deview-oubo@oricon.jp

【応募締切】
2018年10月26日(金)23時59分まで。

※抽選の上、当選者のみにメールでご連絡いたします。当落のお問い合わせにはお答えできませんので、ご了承ください。
※当選者の発表は発送をもって代えさせていただきます。

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