強く成長していく姿を見てほしいです

7月5日スタートの連続昼ドラマ『明日の光をつかめ』(東海テレビ制作・フジテレビ系)で、フジ系昼ドラ史上“最年少ヒロイン”を務める広瀬アリスちゃん。ファッション誌『Seventeen』(集英社刊)のモデルとしても活躍中ですが、デビュー前はバスケ一筋で、夏になれば近所に虫捕りに出かけるような活発な女のコだったとか。そんなエピソードもふくめ、ドラマの撮影舞台裏からモデルのお仕事、デビュー秘話について元気いっぱいに話してくれました。

Ｑ　15歳のアリスちゃんが『明日の光をつかめ』で、史上最年少ヒロインに挑戦!!

「この作品の話をいただいてちょっと経ってから知ったんですけど、本当にビックリしちゃって。“15歳最年少ヒロイン”っていうことにキズをつけないように頑張ろうと思いました(笑)。私が演じる沢口遙は明るく元気な女のコっていうのが最初のイメージとしてあって、そこは自分とすごい似てるなって思いました。それと、すごい芯の強いコというか、周りが何を言ってもやるって決めたことは最後まで貫き通す女のコなので、その芯の強い部分は私なりにもっと出していこうと思ってます」

Ｑ　連ドラの主演も初めてなんだよね。今までの作品とは臨み方が違う？

「遙が軸となっていろいろなお話が繰り広げられていくので、その軸にしっかりなっていかなきゃと撮影に入る前から思っていました。でもなかなか軸になるのは難しいし、家に帰っても役のことについて寝るギリギリまで考えるようになって、こういうことは初めての経験でした。そんなときに共演している渡辺いっけいさん(『たんぽぽ農場』運営者・北山修治役)に“ヘタに遙を作るのはあんまり良くない。アリスが考えたなりの遙を演じれば、アリスの良さも出てくるし、遙の良さも出てくるから”って言われて、その言葉は今もとても印象に残っています」

Ｑ　アリスちゃん自身はプライベートでも軸になるタイプ？

「いや……。何もかもがマイペースで(笑)。自分のペースでゆったりゆったりやってるので、取り掛かるまでの時間が長いって家族によく注意されてます(笑)。例えば夏休みの宿題もいつも本当にギリギリで、夏休み最後の日か、もしくは次の日朝早く学校に行ってやったりして。その時になって“最初からやっておけばよかった”と思うんですけど、小学校1年生のときから毎年ずっと続けてます(笑)」

Ｑ　台本のセリフを覚える時もマイペース？

「それが勉強以外のことならすぐ覚えられるんです(笑)。でも、今回の作品は撮影する順番がバラバラで、泣いてるシーンを撮ったと思えば、ニコニコしてるシーンを撮ったりするんです。まだ演技経験がそんなにないから慣れていなくて、そういう気持ちの切り替えは大変です」

Ｑ　話が進むにつれて、いじめられるシーンも出てくるそうだけど、その演技は大変だった？

「同級生役のコたちとは本当はすごく仲が良くて、いつも撮影の合間には学校のこととかいろんな話をして盛り上がっているんです。ひとり大阪のコがいて本場の“なんでやねん”を言ってもらって、“あっ、本物だ”みたいな感じで盛り上がったり(笑)。でも、初めていじめられるシーンを撮った日は朝からほとんどしゃべれなくて。いつものように話していたらダメなんだろうなって、自分から距離を置いてしまったっていうのもあるんですけど」

Ｑ　お芝居とはいえ、落ち込んだりしなかった？

「帰りのロケバスの中で思いっ切りテンションが下がっちゃって(笑)。夜、地元の友達から電話がかかってきて少しだけ話をしたんですけど、そのコに“すっごいテンション低いんだけど、どうした？”って心配されるぐらい。自分でもこのまま起きていたらまずいんだろうなと思って、家に帰ってから1時間以内には寝ちゃいました。でも、ひと晩寝たら“(元気よく)おはようございまーす”ってケロッとしてました(笑)。寝ちゃえばすぐ切り替えられるんです」

Ｑ　“昼ドラ”の撮影は長丁場だから、上手に気持ちを切り替えることは大事かも(笑)。体力的にはどう？

「小学校の4年間、バスケを本当にみっちりやってたので体力には自信があります(笑)。いちばんハードだったころは、土曜日は朝8時半から夜の7時ぐらいまでずーっと練習していました。でも中学に入ってからはバスケを辞めていたので、遙がバスケ部の次期キャプテンを期待されてるという設定にはプレッシャーがありました(笑)。“大丈夫かな”と思ったんですけど、スタッフさんが“意外にうまいね”って言ってくれて。“意外にってなんですか”と思いましたが、うまいって言っていただけてうれしかったです(笑)」

Ｑ　いろんなアリスちゃんが見られそうだね。ではドラマの見どころを教えて！

「何不自由なく育ってきた遙が、落とし物をきっかけに少年少女を更生させる施設『たんぽぽ農場』の人たちと関わっていくんですけど、そこには過去に心の傷を負っている人たちが集まっていて。遙自身もいじめだったり家族問題だったりで傷を負っていくんですけど、その遙がたんぽぽ農場の人たちと一緒に強く成長していく姿を見てほしいですね。それと並行して桜木翼(＝榊原徹士)と遙のピュアな、演じてて“早くくっついちゃえよ”って思うぐらい本当にピュアなラブストーリーにも注目してほしいです(笑)」

PART2に続く

Text／藤岡真司(日刊編集センター)