吉沢 亮 | インタビュー | Deview-デビュー

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インタビュー「吉沢 亮」

2018/10/05

「僕もどっちかというと内気で根暗なタイプなので、頼のような地味系男子の役は馴染むんです(笑)」

吉沢亮 撮影/booro(BIEI) 取材・文/永堀アツオ スタイリスト/荒木大輔 ヘアメイク/小林正憲

小さい頃に“3人で一緒に映画に出ようね!” と約束を交わした幼なじみ3人の、恋と夢を追いかけるシンデレラ・ラブストーリーを描いた『あのコの、トリコ。』。誰もが認める美貌と変幻自在に様々なキャラクターを演じる演技力で、世の女性を“トリコ”にしている吉沢亮が、本作では本人史上最高に地味で冴えないメガネ男子を熱演。そして、大好きな“あのコ”のためにカッコ良く変貌していく様を魅力全開で演じている。芸能界を夢見る『デビュー』読者必見の本作について、主人公・頼を演じた吉沢に、役づくりでの苦労や見どころ、夢を叶える秘訣などを語ってもらった。

吉沢亮

――映画『あのコの、トリコ。』は、少女マンガ原作ながら、吉沢さん演じる頼(より)の目線で物語が進んでいくシンデレラ・ラブストーリーとなっていますね。

「とても珍しい作風だなって思いました。その分、普通の少女マンガ原作の映画をやるときよりも内面をさらに掘り下げられたというか。やっぱり少女マンガって、ヒロイン目線のカッコイイ男の子の胸キュンな瞬間が切り取られたりすることが多いと思うんです。でも、今回は頼の目線で物語が進んでいくことが多いので、頼のカッコ悪い部分も見せられる。彼自身の成長を含め、少女マンガが原作の映画で、普通に感情の流れを作れたことが新鮮で楽しかったです」

吉沢亮

――地味で冴えないメガネ男子が、新木優子さん演じる雫のためにカッコ良く変貌していく。その変化や成長、ギャップが見どころのひとつになっています。どんな役作りを考えていましたか?

「もちろん、大好きな雫のために変わる瞬間や、彼が見せるギャップを意識しつつ、1番のポイントに考えていたのは彼の心の変化です。幼い頃から大好きだった雫と再会して、まっすぐに頑張る雫の姿を見て、最初は雫のために頑張っていたけど、もともと自分も俳優になるという夢を持っていたことを思い出して、その道が好きだから進んで行くっていう心の変化は意識していました。途中から、頼が普段からメガネを外すようになるんですが、それは“イケてない自分を変えよう”っていう、雫のためではなく、自分のために変わった瞬間の1つでもあって。そういう、ポイントポイントで意識的に取り入れたものがたくさんあります。頼の心の変化については、細かく意識していましたし、監督とも“このシーンの頼はどこらへんまでいってますかね?”といろいろと確認して話し合いながらやっていました」

吉沢亮

――性格的にはご自身との共通点はありました?

「僕もどっちかというと内気で根暗なタイプなので、こういう頼のような役は馴染むんです(笑)。今までも、キラキラしている役よりも根暗だったり、闇を抱えていたりする役をやらせていただく機会が多かったですし、自分にとっては親しみやすくて。基本的に、プライベートでは、家でずっとマンガを読みながらお酒を飲んでいるタイプですし、僕の中にはキラキラ要素がないので(笑)。そういった意味では、苦労はなく演じられた感じはあります」

――そうなんですね(笑)。頼は内面の変化に合わせて、外見も変わっていきますね。

「見た目の部分もこだわっていました。イケてない役なので、例えば、リュックの持ち方とか、髪の毛もあんまりツヤ感のない、パサついた感じに見えるワックスを作ったりとか。ただ、少女マンガ原作の主人公だから、ダサすぎてはダメ。役としては成立しているし、見え方としても悪くないラインを監督とか、スタッフさんとたくさん話し合いました。メガネに関しても、最終的には原作に忠実なメガネになりましたけど、いろんな種類のメガネを用意していただいて。“どれが合うか”って、いろいろかけて試したりして、頼の見た目を作っていきました」

吉沢亮

――俳優を目指す役どころなので、劇中にCMや映画の撮影、舞台など、普段と近い仕事のシーンも多かったと思います。自分ではない役を演じながらのそういったシーンの撮影というのは、難しさはなかったですか?

「アート系の映画やランジェリーのCMを撮っているときは、やりながら、“あ、こういう瞬間あるな”って感じることがあって。たとえば、ランジェリーのCMだったら、二人での撮影が始まって、最初はめちゃくちゃぎこちないんですけど、どんどんその空気感に溶け込んで、二人の距離が縮んでいったり、頼の中でテンションが上がっていく。その感じって、普通にお芝居をしていてもよくあるんです。最初はどうしてもぎこちないけど、何回かやっていくうちに、二人の関係性を一旦忘れて、どんどん息が合っていく。ただ、『ロミオとジュリエット』の舞台のシーンは一番難しかったです」

――劇中の舞台劇ですが、難しかった点というのは?

「『ロミオとジュリエット』の舞台は実際にはやったことないんですけど、そのシーンを撮影する前に、蜷川(幸雄)さん演出の『ロミオとジュリエット』のDVD を観てから現場に行ったんです。でも、あくまでも『あのコの、トリコ。』という作品の中の劇中劇で、どこまでリアルにそこを演じるのか、という部分が難しくて苦労しました。『ロミオとジュリエット』の舞台としては、舞台用の発声でお芝居することが正解かもしれない。でも、この作品的にそれは正解じゃないんじゃないか……っていう境界線がすごく難しくて。きっと、『あのコの、トリコ。』を観に来てくださるお客さんはそういうことにリアルを求めているわけではないだろうし、でも、頼は“芝居が圧倒的に上手い”という設定だから、ちゃんとやらないといけない。そこの塩梅が難しかったですし、一番苦労したシーンです」

吉沢亮

――オーディションのシーンもありました。吉沢さんご自身は、普段どんな思いで挑んでいますか?

「オーディションはめちゃくちゃ緊張します。いろいろ聞かれるんですけど、当たり障りのないことばかり言ってしまって。毎回、“つまんない男だって思われているんだろうな”って思いながら帰っていくっていう(笑)。いい子ぶっちゃう部分がある。緊張してるから、変に媚びちゃう部分もあって、素の自分が出せないなっていう瞬間はあります。素の僕を見たいんだろうなというのは頭ではわかっているんですけど。オーディションでは緊張しちゃって、なかなか素を出せないタイプです。でも、頼は、まわりの環境に流されずに自分の思いや自分らしさを大事にできる。それはわかっていてもできることではないので、すごいなと感じましたし、人としても役者としても、見習わなきゃなと思う部分がたくさんありました」

――自分の素を出すことは恋愛面でも苦手?

「結構、苦手な方かもしれません」

――好きな人に自分から積極的にアプローチできるタイプですか?

「あんまり積極的に連絡したりはできない感じです。いろいろと考えちゃうタイプなので、いちいち連絡して嫌われたら嫌だなって思ってしまう。だから、当たり障りない感じになんとなく誘って、徐々に距離を縮めていく……みたいな感じかな」

吉沢亮

――吉沢さんの“素”が出る瞬間って、どんなときですか?

「家で一人でお酒を飲んでいる時(笑)。最近、自分ってけっこう独り言が多いんだなって気づいて。心の中で思ってることがそのまま口に出ちゃうんです。外では一切ないんですけど、家にいるときは、気づいたら独り言を言っていて、自分で“うわ、気持ち悪っ!”“恥ずかしい!”って思う瞬間がちょいちょいあります(笑)」

――(笑)。ちなみにオフの日は何をされているのでしょう?

「ゲームをしていたり、動画を観ていたり、お酒を飲んだり……。一人でできることばかりしていますね。コンビニに行くくらいしか外に出ない。思いっきりインドアです」

吉沢亮

――本作の現場ではどんな風に過ごしていましたか?

「空き時間にみんなでUNOやったりとか、リラックスしてやっていました。“このシーンはこうしよう”とか、そういうお芝居の話はあんまりしなかったです。それくらいの感じが良かったのかなと。お二人ともとても真面目な方ですし、自分の役について相当考えてきてやっていることも伝わってきましたし、お芝居の点で不安な部分はまったくなくて。とてもいい空気感でした」

――恋でも仕事でもライバルとなる昴役の杉野遥亮くんとの共演はいかがでしたか?

「頼と昴の二人の長い1カットで撮ったシーンは、すごく緊張感があるシーンで。何回かやっているんですけど、その度に杉野くん自身、どんどん良くなっていって、表現がどんどん変わっていく感じがあって。そのシーンに関しては、僕はどちらかというと受けの芝居だったので、昴の動きに合わせて、いろいろ変えながらやっていたんですけど、杉野くんがどんどんすごく良くなっていくを見て、心の中で“ヤバイ!!”って思っていました。OKカットは彼のパワーに負けたなって思いました」

吉沢亮

――お芝居の話をしている時の顔は本当に輝いてますよね。吉沢さんは、ここ最近だけでも『BLEACH』『銀魂2 掟は破るためにこそある』『GIVER 復讐の贈与者』『サバイバル・ウェディング』など、様々な役を演じていますが、演じることの魅力はなんですか?

「“芝居の世界だから”っていういい訳で、なんでもできるところです。普段の僕は、感情を表に出したり、言葉にするのがすごく下手な人間なので、自分の中で嫌だなって思う瞬間がいっぱいあるんです。でも、お芝居だとそれを耐える必要がないというか。役的な制限はあるけど、お芝居なら、普段出せないようなものをいくらでも出していい。もしそれで、気持ち悪がられたりしたとしても、その責任を負うのは役で、僕は演じたっていうことでしかない。僕みたいな性格の人にとっては、すごくありがたいなと思いますね。何でもかんでも役を通してさらけ出せるのは楽しいなと思います」

吉沢亮

――劇中の3人と同世代である10代読者に、10代をどう過すべきかっていうアドバイスもいただけますか?

「10代はとにかくやりたいことをなんでもやるべきだと思います。どう過ごしたって、今の僕くらいの年になったら、“もっとこうしておけば良かった”っていう後悔があると思う。それでも、やっぱり10代でしか学べないものがあるし、その頃に学んでいたものが、今になって、活きることがあったりするから。勉強はもちろん、恋愛や部活とか、やりたいことにどんどん挑戦したほうがいいと思います。それに、プライベートにたくさんの時間が許されているのって、学生のうちだけだと思うので。その時間をどう過ごすかは人それぞれだと思うけど、やりたいことをなんでもやって、とにかく楽しむべきだなと思います」

――最後に、夢を叶えるために必要不可欠だと思うことを教えてください。

「夢があるんだったら努力するしかないと思います。努力したところで叶うかどうかっていうのはわからないけど、努力してない人間は叶わないと思うんです。あと、本当に何か欲しいものがあるのであれば、それ以外を切り捨てるくらいの覚悟も必要なんじゃないかなと思います」

PROFILE

吉沢 亮(よしざわ・りょう)●1994年2月1日生まれ、東京都出身。アミューズ所属。2009年『アミューズ全国オーディション 2009 THE PUSH!マン」で特別賞を受賞し、デビュー。『仮面ライダーフォーゼ』で仮面ライダーメテオ/朔田流星役を演じ、注目を浴び、その後、数々のドラマや映画などに出演。2018年の出演作に、映画/『悪と仮面のルール』、『リバーズ・エッジ』、『レオン』、『ママレード・ボーイ』、『猫は抱くもの』、『BLEACH』、『銀魂2 掟は破るたけにこそある』、ドラマ/『GIVER 復讐の贈与者』(TX)、『サバイバル・ウェディング』(NTV)など。2019年前期 連続テレビ小説『なつぞら』(NHK)への出演も決定している。

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Information

映画『あのコの、トリコ。』
10月5日(金)全国ロードショー

監督:宮脇 亮
出演:吉沢 亮 新木優子 杉野遥亮
水上剣星 大幡しえり ・ 内田理央 古坂大魔王/高島礼子(友情出演)/岸谷五朗
原作:「あのコの、トリコ。」白石ユキ(小学館「Sho-Comiフラワーコミックス」刊)
配給:ショウゲート

『あのコの、トリコ。』
『あのコの、トリコ。』 ©2018 白石ユキ・小学館/「あのコの、トリコ。」製作委員会

『Sho-Comi』(小学館)にて連載されていた白石ユキによる人気少女マンガ『あのコの、トリコ。』がついに実写映画化。主人公の地味で冴えないメガネ男子・頼が大好きな“あのコ”雫のためにかっこよく変わっていく様と、頼、雫、そして昴の幼なじみ3人が恋と夢を追いかけるシンデレラ・ラブストーリー。
<story>
地味で冴えない男子高校生・鈴木頼(吉沢亮)は、東京の高校に転入し、幼なじみで初恋の“あのコ”立花雫(新木優子)と再会。女優を目指し真っすぐに頑張る雫にあらためて恋をした頼は、あるきっかけから、雫の付き人に。ランジェリー広告の撮影日、共演するはずだった人気俳優の東條昴(杉野遥亮)が、アクシデントで帰ってしまい、雫は降板させられそうになる。そんな雫を助けるために頼はなんと昴の代役を引き受ける。そして、この広告が話題となり、頼と雫、昴の未来を変えていく―。

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2018年10月19日(金)23時59分まで。

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