優希美青 | インタビュー | Deview-デビュー

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インタビュー「優希美青」

2013/09/28

「ハンカチを持って、ぜひ映画館で観てください!」

優希美青

昨年の『ホリプロタレントスカウトキャラバン』でグランプリを獲得した優希美青ちゃんの初主演映画『空飛ぶ金魚と世界のひみつ』が絶賛公開中。中国人の新しい母親を迎えて揺れ動くという役どころを、思春期の瑞々しさたっぷりに演じて美青ちゃんにインタビューを敢行しちゃいました♪

映画『空飛ぶ金魚と世界のひみつ』の福岡での試写を、秋篠宮眞子様と観たそうですね。
「そうなんです。隣りの席で。映画が始まる前に、少し会話させていただきました。眞子様が『初めての主演映画ですか?』と聞いてくださって、『はい、そうです』とお答えして、監督も『苦労したよね』とおっしゃって話が盛り上がってきたら、舞台挨拶が始まっちゃったんですけど」
撮影では、監督の言葉に出たように苦労したんですか?
「はい。“みどりちゃん”がどういうコか理解するのに、時間がかかってしまって。すごく複雑な(境遇の)役だったので。『お母さんを小さい頃に亡くしていると、どんな考え方になるんだろう?』『新しいお母さんを迎えるのは、どんな気持ちなんだろう?』『突然中国の人と暮らして心が開けるのかな?』とか、1コ1コの気持ちを考えました」
それで、どんな心情が見えてきました?
「お父さんと2人暮らしで大きくなってきたので、お父さんにはいろんなことを相談できるんです。でも、新しいお母さんは踏み込まれたくないところに踏み込んでくるから、一度は“心を開こう”と思ったのに、また閉じてしまったり。演じていてみどりちゃんは頑張り屋さんだなと思いました。お母さんが『テスト全教科100点取りましょう』とムチャを言っても、100点取ろうと一生懸命頑張ったし。お母さんを迎え入れようと努力もしていて、すごいなと思いました」
お母さんに“踏み込まれたくないところ”というのは、どんな部分?
「みどりちゃんは中2の思春期なので。普通、お母さんが学校まで送りに来るなんて考えられないじゃないですか。なのに、新しいお母さんの“リンリンさん”は柵を上って『バイバイ』って手まで振ったり、授業参観で解けない問題があると、教卓の方まで来て黒板をバーンと叩いて『諦めちゃダメ!』と言ったり(笑)。そこまでやらないでほしい、というのはあります」
中国人のお母さんということで、文化の違いで馴染めないところも?
「今まではみどりちゃんがお父さんと自分の朝ごはんを作っていたのが、リンリンさんが作ってくれるようになったんですけど、朝から餃子とか(笑)。そういうところは違うなと思いました」
美青さんだったら、朝から餃子が出たら?
「思春期なので(笑)。『臭い』とか言われたらイヤだから、ちょっと食べないなーと思います」
舞台が1995年の福岡ということで、気をつけた点もありました?
「アドリブでその頃なかった言葉は使えないから、例えば“携帯(電話)”とか。あと、博多弁はやっぱり苦労しました。台本を見ながら方言指導のCDを聴いて一生懸命練習していって、休憩中には全然言えたのに、本番になったら“〜とぅ”のところが“〜べ”って、なぜか地元の東北弁になっちゃって、自分でビックリしました(笑)。イントネーションがおかしくてやり直しもありました」
クランクインが今年1月ということで、当時の演技経験は?
「2本目です。ほぼ初めてでした」
それで主演というのは、ハードルが高かったんじゃないですか?
「私がきちっとしないと、たぶん皆さんもついてきてくれないし、私が誰よりも努力しないと、皆さんも進めない。そう考えるとプレッシャーもありました。でも、周りの方が緊張をほぐしてくれて。(父親役の)ダンカンさんは面白いことを言って笑わせてくださったり、スタッフさんも『全然大丈夫だよ』と優しい言葉をかけてくださいました」
ダンカンさんとは親子感を出すために、合間でもコミュニケーションを取ったり?
「はい、お話してました。私の学校の話をしたり、ダンカンさんはバナナに『はい、美青ちゃん』って私の顔を描いてくれたり(笑)。(リンリン役の)佐藤仁美さんもミカンにミカン星人の顔を描いて、楽しませてくれました」
特に印象に残ってるシーンはありますか?
「苦労して印象に残っているのは、お母さんとライブを観た後にバスで帰るシーンです。そのときにみどりは初めて『お母さん』と呼ぶんです。2人の心が結びついて、一番グッとくるところだから、観る方にも感動してもらえるように頑張ったんですが、なかなか思うようにいかなくて。でも、『お母さん』と呼んだ瞬間に仁美さんが泣いてらして、私もちょうどグッとくるところで気持ちが入れました。仁美さんは、やっぱりすごいなと思います」


優希美青

優希美青

国際交流についても考えました?
「完成した映画を観てから、考えるようになりました。確かに言葉や文化の壁を乗り越えるのは大変なことだけど、気持ちが繋がれば乗り越えられるんじゃないかと思うようになりました」
主演女優として、舞台挨拶も初体験ですよね。
「舞台挨拶では撮影のエピソードとかをお話して、楽しかったです。私、舞台に上がる直前まではすっごい緊張するんです。心臓が壊れるんじゃないかと思うぐらいに(笑)。でも、舞台に上がった瞬間、パッとほぐれるので。“なんだ、この性格?”と思うんですけど(笑)、その分、いつも自分らしくできます」
そういえば、ブログで、この映画を観るときは「ハンカチが必要」と書いてましたが。
「私も感動しました! 自分の出たところの他に別の年代の二つのお話があって、それぞれ感動するところがあって、その3つが結びつくのでウルウルします(笑)。ハンカチを持って、ぜひ映画館で観てください」

インタビュー・終
撮影/mika(f-me) 取材・文/斉藤貴志


Profile

ゆうきみお●1999年4月5日生まれ、福島県出身。『第37回ホリプロタレントスカウトキャラバング』ランプリ。ドラマ『ハクバノ王子サマ 純愛適齢期』(日本テレ系)に出演。ファーストDVD『優希美青/ゆうきみお』が10月9日に発売(10月12日(土)10月19日(土)仙台にて同イベント実施)。『ピチレモン』専属モデルとしても活躍中。

INFORMATION

空飛ぶ金魚と世界のひみつ

(c)APCC/FireWorks

キャスト:優希美青、佐津川愛美、
佐藤仁美、ダンカン ほか
監督:林 弘樹
配給:ネイキッド

映画『空飛ぶ金魚と世界のひみつ』
9/28より全国公開中

国、言葉、文化など、世界にある様々な“違い” 。そんな違いに戸惑い、見つめ、乗り越えていく人々の姿を描いた、後世に繋いでいきたい感動作。 1995年、福岡。妻を亡くして以来、絵本が描けなくなった絵本作家の父・洋志(ダンカン)がある日、新しい母親「リンリン」(佐藤仁美)を連れてきた。中国人である新しい母親・リンリンとの性格の違い、文化の違いに戸惑い、受け入れられない娘・みどり(優希美青)。そんなみどりのために、そして、リンリンのために、洋志は絵本を再び描き始める。その絵本は2013年、2030年へと時代を越えて、人々を繋いでいく……。

映画公式サイト:http://soratobu-kingyo.com/

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